海外旅行で初めて飛行機に乗る人の中には、トイレに灰皿がある理由が気になった人もいるのではないでしょうか。普段からタバコを愛煙している人は「飛行機のトイレで吸ってもいいのかな」と考えるかもしれません。では、実際のところどうなのでしょうか?
今回は海外旅行の飛行機のトイレに灰皿があるのはなぜかを解説します。併せて喫煙所・喫煙席の有無も説明します。加えて監視カメラの有無についてもまとめるので、海外旅行の移動にお役立てください。
飛行機のトイレに灰皿……なくてもいいのかな?
この記事では「海外旅行の飛行機のトイレに灰皿があるのはなぜか」「喫煙所・喫煙席の有無」をまとめるよ!
1.海外旅行の飛行機のトイレに灰皿があるのはなぜ?
まずは海外旅行の飛行機のトイレに灰皿があるのはなぜかを見ていきましょう。
機内トイレに灰皿がある理由は次の通りです。
- タバコの火を消すため
- 大惨事を避けるため
飛行機のトイレに灰皿があるのは「タバコの火を消す」「大惨事を避ける」という2つの理由があります。
機内に搭載されているトイレは吸引式で通常の水洗式とは異なるため、火のついたタバコをそのまま捨てるのは危険。水で洗い流すというより空気で吸い込むだけなので、火種が残ったままの燃えカスを捨てると火災などの大惨事に繋がるかもしれません。
そうした緊急事態を防ぐため、飛行機のトイレには灰皿が設置されているわけです。
一説では「かつて飛行機でタバコが吸えた時代の名残」という話もありますが、現在でも間違って火をつけてしまったタバコを消すための緊急措置として灰皿があえて残されています。
灰皿は喫煙を許可するものではなく万が一の備えとして設置されているだけで、原則は禁煙。機内では吸えないので、大惨事を起こさないよう航空会社の決まりをお守りください。
飛行機のトイレに灰皿があるのはタバコの火を消すため!
大惨事を避けるために機内トイレに灰皿があるんだ!
2.喫煙所・喫煙席の有無
次に喫煙所・喫煙席の有無を見ていきましょう。
- 喫煙所:なし
- 喫煙席:なし
飛行機のトイレには、喫煙所も喫煙席も備えられていません。機内は全面禁煙で喫煙スペースは一切ないため、うっかりいつもの癖で吸わないよう気を付けたいです。
世界中を探せば喫煙所・喫煙席付きの機体もあるかもしれませんが、日本人がよく乗るエアバス社やボーイング社の機体にはまずないと考えて良いでしょう。
そもそも化粧室はじめ機内全体が全面禁煙なので、加熱式タバコ・紙巻きタバコどちらも吸うこと自体が禁じられています。
喫煙所・喫煙席ともに設置されていることはほとんどないから、喫煙者の方はしばしの禁煙!
空港には喫煙スペースがあるから、ヘビースモーカーの人は最後の1本を吸ってから乗ると安心かも!
3.監視カメラの有無
次に監視カメラの有無を見ていきましょう。
- 客室内カメラ:あり
- 座席画面カメラ:一部
- 操縦室内カメラ:なし
- トイレカメラ:なし
飛行機には乗客を監視するためのカメラが設置されていますが、機内のトイレにはプライバシーの観点から監視カメラは設置されていません。それでも、タバコを吸ったら即バレるからこそ、トイレでは吸わないようにしましょう。
3-1.客室内カメラ:あり
客室内には映像記録、犯罪抑止の観点から監視カメラが設置されているとかいないとか。
現在では客室内カメラを使用していない航空会社が大半ですが、一部の航空会社では乗客の安全を確保することを理由に監視カメラを設置しているそうです。
そのため、隠れてタバコを吸ってもバレる(そもそも煙や光でバレる)でしょう。
3-2.座席画面カメラ:一部
乗客の座席にはエンターテイメント用のモニターがある他、一部の航空会社では座席画面カメラが設置されているとの噂があります。
航空会社側は「起動させることはない」としているものの、アメリカン航空・エミレーツ航空・キャセイパシフィック航空・シンガポール航空・ユナイテッド航空などで座席に監視カメラがあったことが発覚しています。
あくまでも座席画面カメラは「今後の開発・研究に使用するもの」と言及されているものの、どのような用途なのかは謎のまま……もしタバコを吸おうものなら即別室に連行されるかも!
3-3.操縦室内カメラ:なし
操縦室内には機長・副機長の個人情報保護の観点から監視カメラが設置されていません。
操縦室内カメラを使用しても得られる情報は限られていることから、航空会社では監視カメラを設置していないようです。
だからといって、操縦士がタバコを吸えるわけではなく全面禁煙であることには変わりません。
3-4.トイレカメラ:なし
飛行機のトイレはプライベートな空間だけあって、監視カメラは設置されていません。だからといってタバコを吸えるわけではなく、警告を無視して吸ったら強制退去もやむを得ません。
トラブル発生によりナッツリターンよろしく機体が引き返すなんてことになれば、乗客全員から賠償請求される……なんてことはないにしても、大問題になることは避けられません!
機内トイレに監視カメラはありませんが、絶対にタバコは吸わないようにしましょう。
他の乗客がトイレに隠しカメラを設置することってあるのかな?
絶対にないとは言えないけど、逃げ場のない密室空間に設置するリスクを考えたらやる人なんてほぼいないんじゃない?
4.タバコに関する疑問
最後にタバコに関する疑問についてまとめます。
- いつから禁煙になった?
- いつまで自由に吸えた?
- 監視カメラでバレる?
- 電子タバコは吸える?
- バレたらどうなる?
トイレとタバコについて考えれば考えるほど、疑問が湧いてくるものではないでしょうか。
ここでは、いつから禁煙になったのか、いつまで自由に吸えたのか、監視カメラでバレるのか、電子タバコは吸えるのか、バレたらどうなるのかという疑問について参考にしてもらえると幸いです。
4-1.いつから禁煙になった?
日本の飛行機では国内線で1998年、国際線で1999年に全面禁煙となりました。
機内禁煙化の流れはアメリカが中心となって進められたとされ、現地では1980年代から短いフライト、1990年代から長いフライトで禁煙になったとされています。
1994年にはデルタ航空の全便で全面禁煙が実施されるなど、アメリカが禁煙の流れを作ったと言っても過言ではありません。
4-2.いつまで自由に吸えた?
飛行機での全面禁煙は一斉に行われたわけではなく、1980年代~1990年代にかけて機内ではタバコを吸わないよう徐々に改革が進められました。
ただ、アメリカを筆頭に国際民間航空機関(ICAO)の勧告によって禁煙化が進んだことは間違いなく、禁煙化の勧告が行われた1992年が転機になったと言えるでしょう。
2020年には電子タバコも含まれるよう規則が変更され、種類を問わず完全禁煙が明文化されました。
4-3.監視カメラでバレる?
どうしてもタバコが我慢できない人の中には「1本だけなら吸ってもバレないのでは」「ちょっとくらいなら大丈夫だろう」と考える人がいるかもしれませんが、普通にバレます。
監視カメラでバレることはないにしても、タバコの匂いでバレるでしょう。
一部の航空会社は使い捨てライターの持ち込みができるため中には「吸っていいんだ」と解釈する人もいるのですが、吸うこと自体が禁止されているのでバレるバレない以前の問題です。
従来まで吸えたこともあって年配の方の中には未だに機内で吸えると勘違いしている人もいるのですが、火を付けたら最後……大惨事は免れません!
もし我慢できそうになければ、以下の方法をお試しください。
- オーラルタバコを持ち込む
- 呼吸法やリラックス法を実践する
- 集中できるもので気を紛らわせる
- シュガーレスガムを携帯する
- ミントタブレットを持参する
以上の方法なら、ある程度まではタバコを我慢できるでしょう。それでも我慢できないようなら、空路ではなく海路・陸路での移動をお考えください。
4-4.電子タバコは吸える?
煙や光が出る出ないにかかわらず、電子タバコは吸えません。
4-5.バレたらどうなる?
仮に喫煙がバレた場合、航空法で定められた安全阻害行為に該当します。
安全阻害行為が発覚すると禁止命令が交付され、故意に命令に違反したとみなされると50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
罰金の金額は状況によって変わりますが、パイロットの判断で緊急着陸が必要となると遅延金などを含む損害賠償請求をされる可能性も否めません。
何度注意してもやめない場合は空港で警察に引き渡され、身柄を確保されることもあります。
タバコを吸わない僕らからしたら大した話じゃないけど、タバコを吸う人にとっては死活問題だよね。
航空法さえ破らなければ逮捕されることはないだろうけど、罰金には気を付けたいところ。
5.まとめ
今回は海外旅行の飛行機のトイレに灰皿があるのはなぜか、喫煙所・喫煙席の有無をまとめました。
飛行機のトイレに灰皿がある理由は、1つが間違って火をつけたタバコを消すため、1つが火災などの大惨事に発展するのを避けるためです。灰皿があっても喫煙が許可されているわけではなく、機内トイレ含め全席禁煙となっています。
禁止と知っていて吸った場合は飛行機から降ろされたり、機体が引き返したり、機内で待たされたりする他、罰金が科せられることもあるので、絶対に吸わないようにしましょう。