海外旅行は人生で何回ほど行くのか……これは厳密な統計を取るのが難しいですが、日本人は一生涯で平均1回~5回、年間で平均0回~2回ほど海外へ渡航するとされています。回数には観光以外も含まれるため実際の数値は異なりますが、外国人の頻度となるとまた違うようです。
今回は海外旅行する日本人は人生で何回が平均なのかを調査しました。ここでは一生涯の回数や年間の頻度も共有いたします。併せて日本の渡航自由化や外国の渡航事情もまとめるので、どれくらいの人が世界へ渡っているのか気になる方はぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
海外旅行は一生に一度だった時代から2人に1人は行く時代に!
この記事では「日本人は人生で何回が平均なのか」「一生涯の回数や年間の頻度」をまとめるよ!
1.海外旅行は一生に一度?
まずは海外旅行が一生に一度なのかをまとめます。
もともと日本は1639年~1853年まで鎖国していた国です。当時は無許可の海外渡航が禁じられており、外国に出ることは死罪に相当する大犯罪でした。そのため、世界に渡った人も極少数だったとされます。しかし、1853年に黒船が来航……ペリーに開国を迫られる形で日本は翌年1854年に世界への扉を開くこととなります。
それでも当時海外旅行に行ける人はほぼおらず、外国に興味を持つ人も限られていました。つまり、100年前~200年前は海外旅行など夢のまた夢だったわけです。異国への渡航が許されていたのも特定の要人のみで、庶民の海外旅行など一生で一度はおろか1回も行けないのが現実でした。
それから時を経た1964年、いよいよ海外旅行の自由化が決定します。
これにより母国を旅立つ日本人が激増……海外旅行解禁当初の海外渡航者数は12万7,749人だったものの海外旅行自由化によって世界に目を向ける人が急増したとされています。
以下はそんな海外旅行解禁から5年ごとの海外渡航者数の推移を外務省・法務省・日本政府観光局の情報からまとめたものです。ただし、この統計は国外へ出た日本人の総数であり、海外旅行者だけを数えたデータではありません。その点はご了承ください。
- 1965年:15万8,827人
- 1970年:66万3,467人
- 1975年:246万6,326人
- 1980年:390万9,333人
- 1985年:494万8,366人
- 1990年:1,099万7,431人
- 1995年:1,529万8,125人
- 2000年:1,781万8,590人
- 2005年:1,740万3,565人
- 2010年:1,663万7,224人
- 2015年:1,621万3,789人
- 2019年:2,008万0,669人
- 2020年:317万4,219人
- 法務省/日本政府観光局:年別訪日外客数・出国日本人数の推移
以上の統計を見る限り、海外渡航自由化によって世界へ渡る人が年々増加していたことがわかります。
中でも1970年~1975年には第一次海外旅行ブームが到来し、海外旅行がより馴染み深いものとなったとされています。その後も1985年~1990年に第二次海外旅行ブーム、1990年~1995年に第三次海外旅行ブームが到来し、海外渡航者数は数百万人単位の右肩上がりで爆増していきました。
その一方、昨今は頭打ちとなっていたのも事実で2000年代に入ってからの海外渡航者は増減を繰り返していました。そこに追い打ちをかけたのが2020年に発生した新型コロナウイルス感染症のパンデミックです。これにより海外旅行者は激減、誰もが自由に観光できる時代ではなくなってしまいます。
ただ、それ以前の2019年には統計史上初の2,000万人を突破し、合計2,008万0,669人の日本人が海を渡ったとされています。他の統計においても日本人の約半数が人生で1回は海外旅行に行くという数字が発表されるなど、コロナさえなければ第四次海外旅行ブームが到来していたと言っても過言ではありません。
逆に今後は跳ね返り需要が訪れる可能性もあり、数年後には供給が追いつかなくなるほど旅人が溢れる可能性もゼロではありません。抑圧された旅行欲が爆発する日が来るはず……そうなれば一生涯で海外旅行に行く回数も飛躍的に伸び、海外旅行は一生に一度のものではなくなるかもしれません。
まさに大海外旅行時代の幕開けです!
何度も海外渡航する人が平均値を引き上げてそう。逆に中央値を見る限り未だ海外旅行は夢のまた夢とも言えるかも。
移住・留学・出張なども含まれるから正確に計測するのは大変。ここで挙げたデータはあくまでも参考程度に。
2.日本人の生涯平均海外旅行回数
ここからは日本人の生涯平均海外旅行回数をまとめます。
- 日本人の平均値:生涯に1回~5回
- 日本人の中央値:生涯に1回~3回
これは複数のアンケート調査の結果から割り出したデータです。日本人は大型連休や長期休暇などの特別な理由がなり限り、なかなか海外旅行には行けない傾向にあります。中には休みだけでなくお金がないことなどを理由に断念している方もいるでしょう。
そんな日本人の生涯海外旅行回数の平均値は約1回~5回、中央値は約1回~3回とされています。つまり、1回でも外国を訪問できれば御の字という状況です。
これが多いか少ないかは人によって感じ方が変わるかもしれません。例えば、管理人は数十回ほど異国の地を訪れているものの、他にも行きたい国は無数にあります。逆に、世界を飛び回る旅人の中には何十カ国何百カ国と渡り歩く化け物じみた人もいます。
さすがにそれは例外ですが、日本人の約半数が人生で1回は海外旅行すると言えるでしょう。
日本人は勉強も仕事も一生懸命すぎて海外に行く機会があまりないのかも。
お金がかかることに対して国民全体が敏感なのも一因となってるみたいね。
3.外国人の生涯平均海外旅行回数
ここからは外国人の生涯平均海外旅行回数をまとめます。
- 外国人の平均値:生涯に1回~10回
- 外国人の中央値:生涯に1回~5回
これも複数のアンケート調査の結果から割り出したデータです。外国人は入学卒業や就職退職などの節目に余暇を取り、数週間数ヶ月単位で海外旅行に行く傾向にあります。中には何にも縛られず自由に放浪している方もいるでしょう。
そんな外国人の生涯海外旅行回数の平均値は約1回~10回、中央値は約1回~5回とされています。中でもアメリカ人やイギリス人、オーストラリア人の海外渡航歴は群を抜いています。社会全体が寛容だからか、何度も世界を探訪するのが当たり前という状況です。
他にもタイ人やマレーシア人、アラブ人などが日本人と同じくらい海外旅行しているとされています。外国人の約6割~7割が人生に1回は海外旅行すると言えるでしょう。
外国人は空路でも陸路でも外国に渡れるから自然と統計も伸びるのかも。
休むことに対して社会全体が寛容なのも一因となってるそうよ。
4.学生・社会人の年間平均海外旅行頻度
ここからは学生・社会人の年間平均海外旅行頻度をまとめます。
- 学生の頻度:年間で0回~1回
- 社会人の頻度:年間で0回~2回
学生と社会人を比べてみると年間海外旅行頻度は若干変わってきます。ただ、学生は時間があって資金がなく社会人は資金があって時間がない(逆もまた然り)ということもあり、両者ともに海外渡航へのハードルは高いようです。
その一方、学生は夏休みや冬休みを活用して旅ができますし、社会人もお盆休みやお正月休みだけでなく有給休暇を取得して旅ができます。大学生でもバイトで稼いで旅に出る方もいれば、正社員・公務員でも趣味で旅に出ている方もいます。そのため、どちらも年間の頻度は大して変わらないのかもしれません。
統計でも学生は年間で0回~1回、社会人も年間で0回~2回と大差はありません。
要は海外に興味がある方であれば、学生も社会人も関係なく旅をするということです。もちろん、学生の本分は勉強、社会人の本分は仕事にあります。ただ、その合間にチャンスを見つけて旅する人も一定数存在すると言えるのではないでしょうか。
さすがに毎年海外旅行できるのはお金持ちだけだけど、贅沢しなければ家族・夫婦・独身でも行けちゃうのさ。
旅に出るなら自分で時間も資金も作る……それが海を渡る掟であ~る!笑
5.一生行かない人も一定数存在
人によっては一生海外旅行に行かないという方も一定数存在します。そもそも国内旅行で十分という方はわざわざ海外旅行する必要もなく、日本だけで存分に旅を満喫できます。
中には「旅行が好きではない」むしろ「旅行が嫌い」という人もいるため、そういった方の中には外国とは無縁という方もいるかもしれません。また、単にお金や休みの関係で「一生行けない」「一生無理」という状況にある方もおり、一概には言えません。
当然、海外は日本とは別世界で危険も桁違いです。その手の背景から海外渡航を断念している人もいるかもしれません。
そのため、海外旅行数は人によって千差万別です。昨今は訪問国数がある種のステータスのように扱われますが、正直なところ海外渡航歴が何回あろうが関係ありません。行きたいところに行く……それこそが旅の真理です!
海外旅行に何回行ったとか何カ国訪れたとか……心底どうでもいいのよ。
大切なのは回数じゃなくて「どこに行って何をしたか」なのかもしれないね。
6.まとめ
今回は海外旅行する日本人は人生で何回が平均なのか、一生涯の回数や年間の頻度をまとめました。
海外旅行には日本人の約半数が人生で1回は行くとされています。一生涯における海外渡航の平均値は1回~5回ほど、中央値は1回~3回ほどとなります。その一方、外国人の中にも世界へ渡る方は多く、観光以外の目的で異国の地を訪れる方も少なくありません。
ただし、外国への渡航は明確な統計が算出できずアンケートごとに数字もまちまちであるため、まずは他の人がどれくらい海外旅行に行っているのかよりも自分がどこに行きたいのかを考えてみてはいかがでしょうか。