海外旅行で食事を持参するなら、空港での申告が必要です。飲食物の申告を怠ると最悪の場合は罰金や没収の対象となるからこそ、外国への日本食の持ち込みには十分気を付けたいです。ただ、正しく申告すれば食べ物・飲み物に関係なく持ち込めるため、必要以上に身構える必要はありません。
今回は海外旅行の食事の持参方法を解説します。併せて日本食の持ち込みにおすすめの食べ物や飲み物も説明します。加えて外国に飲食物を持ち込む方法や持っておくと安心な非常食もまとめるので、海外旅行の飲食にお役立てください。

飲料水や食料品の持ち込みに厳しい国もあるから、適切な持参の仕方を知っておこう!



この記事では「海外旅行の食事の持参方法」「日本食の持ち込みにおすすめの食べ物や飲み物」をまとめるよ!
1.海外旅行の食事の持参方法


まずは海外旅行の食事の持参方法を見ていきましょう。
外国に飲食物を持参する場合、機内持ち込み手荷物もしくは受託手荷物に入れて持ち込む形となります。国によって持ち込めるものは変わりますが、出入国カードとともに税関申告書を入国審査官に提出すれば、日本食を持ち込むことが可能です。
ただ、持ち込みが制限・禁止されている食べ物・飲み物もあるからこそ、空港における制限事項や禁止事項については確認しておいてください。
1-1.機内への持ち込みが制限される飲食物
まずは、機内への持ち込みが制限されている飲食物を見てみましょう。
1-1-1.食べ物の持ち込みの制限事項
以下、食べ物の持ち込みに関する制限事項です。
- 液体物として分類されるもの
- 刺激物として認識されるもの
以上のように、飛行機では液体物として分類される食べ物や刺激物として認識される食べ物に対し、持ち込みの制限事項が設けられています。
例えば、缶詰・瓶詰や漬物・煮物をはじめこんにゃくやジャム、ゼリーやところてん、はちみつやプリン、味噌などの調味料、ヨーグルトなどの発酵食品は液体物として分類されます。ここで挙げた水気のあるものの他にくさや・ドリアンや香辛料・スパイスなどの刺激物も拒否される可能性があるため、要確認です。
なお、航空会社によっては他の乗客に害を及ぼすものの持ち込みに対して何らかの罰則を設けている場合もあるからこそ、よく確認しておくのが鉄則。
ただ、機内持ち込み手荷物であれば制限されるものの受託手荷物であれば制限されないものもあるので、規則については一通り把握しておくと良いでしょう!
1-1-2.飲み物の持ち込みの制限事項
以下、飲み物の持ち込みに関する制限事項です。
- 100mlを超える容器に入ったもの
- 1Lを超えるジッパー付き袋に入ったもの
以上のように、飛行機では100mlを超える容器に入った飲み物や1Lを超えるジッパー付き袋に入った飲み物に対し、持ち込みの制限事項が設けられています。
例えば、中身が100mlに満たなくても容器が100mlを超える場合は機内持ち込みが制限されるため、それぞれ100ml未満に抑える必要があります。また、1Lを超えるジッパー付き袋に入ったものも機内持ち込みが制限されるので、すべてまとめて1L未満にする必要があるわけです。
食品だけでなく医療品や化粧品なども制限がかかるからこそ、搭乗前のチェックは必須。
同じく、機内持ち込み手荷物なら制限される一方で受託手荷物なら制限されないものもあるので、航空会社ごとの規則には目を通しておくと良いのではないでしょうか?
1-2.国への持ち込みが禁止される飲食物
次に、国への持ち込みが禁止されている飲食物も見てみましょう。
- 動物製品
- 植物製品
- 卵製品
- 乳製品
持ち込み禁止とされている品目は国ごとに異なるのですが、主に動物製品・植物製品・卵製品・乳製品の4種類を禁止している国が多いです。少なくとも上記のものは仮に申告しても許可が下りず、見つかった場合は破棄させられます。
1-2-1.動物製品
動物製品は基本NGと思っておいてください。
例えば、生肉をはじめジャーキー・ハム・ベーコンなどの加工肉も原則は禁止です。検査が厳しい国では密閉されたものでも持ち込めないことがある他、肉エキスが含まれているだけで罰金・没収となる場合があるため、動物製品は持ち込まないようにします。
例外として、生き物の剥製などを持っていると出入国を断られることもあります。さすがに強制送還はなくとも説明が大変なので、特別な理由がない限りは持ち込まないようにしておきたいです。
1-2-2.植物製品
植物製品も原則NGと思っておきましょう。
例えば、生鮮野菜や生鮮果物などは持ち込みが禁止されています。植物には固有種ではない外来生物や目に見えない微生物が付着している可能性があり、現地の生態系を脅かしかねません。種だけでも生態系に影響を与えるため、植物製品も持ち込みを避けるべきです。
オーストラリアやニュージーランドなど環境保護を重視している国では、靴の裏に付着した土まで洗い落とさなければ出入国させてもらえないところもあるので、旅先の情報を調べておくことを忘れずに。
1-2-3.卵製品
卵製品も持参は避けるべきです。生卵は当然ながらゆで卵など加工されたものもNGとなります。
1-2-4.乳製品
乳製品も持参は控えるべきです。牛乳はもちろん加工されたチーズやバターでNGとなります。



自然環境に害を与えるものは総じてダメと判断しよう!



一部持ち込めるものもあるけど、疑わしいものは持参しない方がいいと思う!
2.外国に飲食物を持ち込む方法


次に外国に飲食物を持ち込む方法を見ていきましょう。
海外旅行で食事を持ち込む具体的な手順は、次の通りです。
- 持参する飲食物の確認
- 液体物や刺激物の格納
- 出入国カードの受け取り
- 税関申告書への記入
- 入国審査官への提出
まずは持参する飲食物を確認しましょう。
それぞれ制限事項や禁止事項を確認し、機内へ持ち込むのか預けるのかを決めます。この時点で何も問題がなければ、そのまま飛行機に乗って現地入りすることが可能です。
なお、液体物や刺激物を持ち込む際、市販の状態のまま容量1L以下の透明なジッパー付き袋に格納しなければいけません。袋は1人1個までとされているだけに、衣料品や化粧品と一緒に持ち込む時は容量オーバーに気を付けなければならないでしょう。
また、飛行機では出入国カードを受け取ります。出入国カードは飛行機で客室乗務員から配られるため、機内で記入しておくと楽です。ただ、空港にも常設されているので、受け取りそびれた人は地上係員に申し出てください。
必要書類を受け取ったら税関申告書に記入します。申告書には1項目~15項目の設問があり、表面「物品の所持品有無」と裏面「所持品目の明細」を埋めて提出するのが通例です。その際、必ずすべての食品を申告しましょう。
最後に、出入国カードと一緒に入国審査官に提出して終了!
ただ、成分や中身が不明なものは没収となるかもしれません。中には不審物と判断されることもあり、申告しなかった場合は虚偽申告と見なされることもあるため、ご注意ください。空港職員の判断によっては罰金が課せられることもあるので、正確に申告しましょう。



申告書に何も問題がなければ、そのまま通してもらえる!



あくまでも常識の範囲内でなら大丈夫!特殊なものだと質問攻めを食らうから正確に説明できるようにしておこう!
3.日本食の持ち込みにおすすめの食べ物


次に日本食の持ち込みにおすすめの食べ物を見ていきましょう。
- 味付け海苔
- インスタント食品
- 梅干し
- おにぎり
- 茎わかめ
- 塩昆布
- 駄菓子
海外旅行に持っていくなら味付け海苔やインスタント食品がおすすめです。また、梅干しやおにぎり、茎わかめや塩昆布があると日本恋しさを紛らわせられます。別途、ちょっとした空腹を満たせる駄菓子などもあると良いでしょう。
3-1.味付け海苔
日本食として持ち込むのに良いのが、味付け海苔です。味付け海苔は白米に加えて良し、料理に添えて良し、そのまま食べて良しの三拍子揃っています。
機内持ち込み手荷物にも受託手荷物にも入れやすく、風味豊かな味わいも相まっていつでもどこでも日本らしさを感じられるでしょう。まさに、旅のお供の名脇役と言えるのではないでしょうか。
3-2.インスタント食品
インスタント食品にはインスタントご飯からインスタント味噌汁、インスタントラーメンまで豊富な品揃えがあります。お湯さえあればすぐに調理できるため、海外旅行でも大活躍です。ことさらカップ麺に関しては即座に胃袋を満たしてくれる旅の相棒のような存在と言えるでしょう。
メーカーによってはミニシリーズもあるので、何種類か持参しておくとGOOD!
ただ、国によっては水道水が飲めない地域もあります。煮沸してもお腹を壊すことがあるからこそ、お湯で戻す場合はミネラルウォーターなど市販の水を使用すべきです。
併せて、フリーズドライやレトルトもあると良いのではないでしょうか。
- フリーズドライ:お茶漬け/スープ/雑炊
- レトルト:カレー/シチュー/ハンバーグ
フリーズドライはお湯で戻すだけの調理で、約1分~5分もあれば食べられます。小さくて軽いものが多く、スーツケースにも収納しやすいです。持ち運びの便利さで見ても、何かと役立つでしょう。
レトルトは本格的な料理だけでなく、丼ものなど定番メニューも即席で作れるのが嬉しいところです。ものによっては大きくて重いものも少なくありませんが、電子レンジでチンするだけで完成するものもあって、幅広い場面で重宝します。
3-3.梅干し
梅干しも懐に忍ばせておきたいものの1つです。現地の料理に飽きてしまっても、1粒手に取って放り込めば一気に口の中がさっぱりします。ややかさばりますが、それでも旅のお供として優秀でしょう。
個人的にはカリカリ梅が激推しです。ただ、国によっては種があるものだと持ち込めないこともあるなど、いくつか注意必要です。
3-4.おにぎり
日本食は寿司に天ぷら、焼肉にラーメンと色んなものがあるのですが、どれも旅行に持っていくには不向きです。ただ、おにぎりは別……空港のゲート周辺にあるコンビニやスーパーでもすぐに買って持ち込めます。
3-5.茎わかめ
茎わかめは移動中や休憩中に最適です。コリコリな食感が楽しく、リラックスするのに良いと思います。
3-6.塩昆布
塩昆布も長い移動時間や短い休憩時間のリフレッシュにぴったりと言えます。適度な噛み応えがあって頭もクリアになるなど、気分転換にも良いです。
3-7.駄菓子
旅のお供として欠かせないのが、やはり駄菓子でしょう!
お菓子大好きな管理人としては、駄菓子がないと心にぽっかり穴が空いた気分になるため、いつもお気に入りのものをいくつか持参します。みなさんもキャンディやスナック、チョコレートなどテンションが上がるものを持って行けば、より一層旅が楽しくなるはずです。
実用性の面でも、駄菓子によっては塩分補給や糖分補給できるので、邪魔にならない程度に荷物に詰めておくと良いのではないでしょうか?



僕も駄菓子には何度助けられたことか……!笑



腐りやすい生ものは持ち込まないように!
4.日本食の持ち込みにおすすめの飲み物


次に日本食の持ち込みにおすすめの飲み物を見ていきましょう。
- お茶
- 缶コーヒー
- スポーツドリンク
- 水
海外旅行に持っていくならお茶がおすすめです。また、缶コーヒーやスポーツドリンクがあると口寂しさを紛らわせられます。別途、数本の水などもあると良いでしょう。
3-1.お茶
日本人が愛するほうじ茶・麦茶・緑茶などのお茶は現地ではなかなか手に入りにくいため、好みに合わせて持参しておくと安心です。個人的には梅昆布茶がおすすめです。
紅茶なども悪くはないのですが、現地でも手に入るものよりはほうじ茶・麦茶・緑茶などを持っていくことをおすすめします。ティーバッグタイプだとかさばらずに済みます。
3-2.缶コーヒー
頑張るサラリーマン御用達のデハブドリンク、それが缶コーヒーです。
コーヒー豆に含まれるカフェインは、自律神経を整える効果や眠気を防ぐ効果が期待できます。
3-3.スポーツドリンク
スポーツドリンクは脱水症状などを含む熱中症など、体調不良の際に助けられます。散策中の水分補給にも良いです。持ち込む時は粉末タイプのものを選びましょう。
3-4.水
水は現地でも手に入りますが、日本から1本~2本ほど持参するのがおすすめです。水を持ち込めば、飲用水としてはもちろん、現地での自炊にも使用できます。
日本は軟水の地域がほとんどですが、外国は硬水の地域もあります。水道水が飲める国であっても体質によって合う合わないがあり、お腹を壊すこともあるからこそ、水は何本か持っておきたいです。
水はうがい・手洗いをする際や薬を飲む時にも必要となるだけに、あればあるほど安心できるでしょう。



お茶とスポーツドリンクと水……1本ずつ持っていくのも1つの方法!



ティーバッグタイプや粉末タイプならかさばらないから、荷物の端っこに忍ばせておこう!
5.持っておくと安心な非常食


最後に持っておくと安心な非常食についてまとめます。
- ウィダーインゼリー
- カロリーメイト
- スニッカーズ
- ハイチュウ
海外旅行では、外国ならではの食事を堪能したいところですが、想像以上に移動に時間がかかったり、飲食店や宿泊施設がやっていなかったりするため、一応非常食は持参したいです。
日本と同じようにいつでもどこでもすぐにお腹に何か入れられるわけではないので、空腹を感じやすい人ほどウィダーインゼリーやカロリーメイト、スニッカーズやハイチュウなどを持ち込むと良いでしょう。
チョコサンドクッキーやポテトチップスなど、お腹に溜まりやすいものもあると安心できます。



小腹が空いたら、非常食!



本当は菓子パンとかが理想だけど、潰れちゃうから我慢!
6.まとめ
今回は海外旅行の食事の持参方法、日本食の持ち込みにおすすめの食べ物や飲み物をまとめました。
外国には、日本の飲食物を持っていきたい人もいらっしゃるでしょう。ただ、海外旅行に日本の飲料水や食料品を持参する場合は申告が必要です。申告を怠ると最悪の場合は罰金や没収が課せられるため、制限・禁止されているものには十分ご注意ください。
逆に、申告書さえ提出すれば持ち込めるものもあるので、違法になるようなものでない限りはさほど心配する必要はありません。もし不安であれば、何がダメで何が問題ないのかを空港で聞いてから荷物をまとめましょう。