海外旅行で利用する飛行機の降り方はシンプルです。ただ、国内線・国際線によって手順・方法が変わります。国内線では「降機⇒手荷物」が基本ですが、国際線では「検疫」「入国審査」「税関検査」が必要となります。そのため、海外の飛行機が初めてでわからない方は降機手続きの流れを知っておきたいです。
今回は海外旅行の飛行機の降り方を解説します。併せて国内線・国際線の降機手続きの流れも説明します。加えて検疫・入国審査・税関検査の手順・方法もまとめます。ここでは海外の飛行機が初体験という方に向けて帰りの空港の流れをまとめるので、海外旅行の移動にお役立てください。
海外旅行で利用する飛行機は慣れれば簡単!
この記事では「海外旅行の飛行機の降り方」「国内線・国際線の降機手続きの流れ」をまとめるよ!
1.海外旅行の飛行機の降り方
まずは海外旅行の飛行機の降り方を見ていきましょう。
空港では国内間の移動を国内線、国際間の移動を国際線という形で分けています。基本的に飛行機の降り方はどの国内線・国際線も大差はありません。ただ、入国手続きが必要かどうかで変わる点には要注意です。
- 飛行機を降りる
- 降機口に向かう
- 手荷物を受け取る
- 空港を出る
- 飛行機を降りる
- 降機口に向かう
- 検疫を受ける
- 入国審査を受ける
- 手荷物を受け取る
- 税関検査を受ける
- 空港を出る
国内線も国際線も基本的な流れは同じです。空港によって手順や方法が変わることはあっても、世界中いつどこで飛行機を降りても降機手続きは大体共通しています。ANAやJALなどの大手航空会社(FSC)でも格安航空会社(LCC)でも飛行機の降り方に差異はありません。
ただ、両者には3つだけ相違点があります。それは検疫・入国審査・税関検査を受けなければならないという点です。国内線は同じ国同士の移動なので検疫・入国審査・税関検査もないのですが、国際線は別の国同士の移動なので検疫・入国審査・税関検査があります。これは出入国管理の一環であり、犯罪者・前科者・不法就労者・違法労働者に対して「入国を許可できるかどうか」を判断するためのものです。
入国管理局の審査官によっては入国拒否される場合もあるため、質問には噓偽りなく答えましょう。
国内線も国際線も降り方は単純だけど、初めてだとわからないかも。
一度降りれば解決!ただ、国内線と国際線は混雑状況によって所要時間も倍近く変わるから5分前~10分前行動が鉄則!
2.国内線の降機手続きの流れ
次に国内線の降機手続きの流れを見ていきましょう。
- 飛行機を降りる
- 降機口に向かう
- 手荷物を受け取る
- 空港を出る
ここでは国内線で必要となる検疫・入国審査・税関検査以外の項目についてまとめます。検疫・入国審査・税関検査の手続きは原則国際線のみです。
- 所要時間:20分~30分
まずは飛行機を降ります。
飛行機は降機する便ごとに降機口が接続されるため、完全に停止するまでは座席で待機しなくてはなりません。また、準備が未完了の場合もあるので、適宜客室乗務員に確認してください。
定刻になれば乗客ごとに降機開始となります。機体を降りる順番は「前方⇒後方」「通路側⇒窓側」が基本です。最終的に自分の座席を無事離席できればミッション完了です。
- 所要時間:10分~20分
飛行機を降りたら降機口に向かいます。降機口までは徒歩で行きます。詳しくは空港に設置されている地図を確認しておきたいです。
ただ、空港によっては「機体⇒降機口」までバス移動となるところもあります。そのため、原則はクルーの支持に従いましょう。
- 所要時間:20分~30分
降機口に着いたら手荷物を受け取ります。
手荷物は「バゲージクレームによるピックアップ」の1つしかありません。
自分の手荷物を預けている場合は手荷物受取所で受け取り、手荷物を預けていない場合はそのままベルトコンベアを素通り可能です。ただ、手荷物のデザインが似ていて見分けがつかないこともあるので、事前に目印をつけておくとわかりやすいかもしれません。
ちなみに、厚意だとしても他の乗客の荷物を勝手に受け取ってはなりません。見知らぬ人に頼まれても受け取ってはなりません。素性の知れない不審者に任された荷物が法律に触れる可能性もあるため、安易に引き受けないのが賢明です。
- 所要時間:数分~数十分
最後に空港を出ます。空港から中心市街地までは電車やバスやタクシーなどの交通機関、レンタカーや徒歩などの移動手段があります。
念のため、いくつかのプランでアクセスできるようにしておくと安心です。
国内線の降機手続きには「降機」「手荷物」があります。それ以外の手順や方法は国際線と別です。
降機や手荷物で引っかかることはあまりないけど、油断は禁物!
初めてでわからないなら、地上係員に相談してみよう。
3.国際線の降機手続きの流れ
次に国際線の降機手続きの流れを見ていきましょう。
- 飛行機を降りる
- 降機口に向かう
- 検疫を受ける
- 入国審査を受ける
- 手荷物を受け取る
- 税関検査を受ける
- 空港を出る
ここでは国際線で必要となる検疫・入国審査・税関検査の項目についてまとめます。検疫・入国審査・税関検査以外の手続きは原則国内線と同様です。
※国内線と同じ。
※国内線と同じ。
- 所要時間:10分~20分
国際線の場合、国内線にはない「検疫」があります。
検疫は出入国管理における任意の手続きであり、感染症の症状(熱・咳・下痢)があるかどうかや動植物製品を所持しているかどうかが判断されます。別名で防疫とも呼ばれるこの手続きは健康な市民であれば滞りなく通るものです。
ただ、条件次第では隔離措置・停留措置となることもあります。隔離措置・停留措置の理由は大きく分けて「健康に関する理由」と「動植物に関する理由」の2つがあります。この検疫で引っかかってしまった場合、自由行動はできません。
他にも濃厚接触が疑われる場合や生き物に触れた場合も隔離措置・停留措置となります。空港によっては体調不良・状態悪化が原因で隔離措置・停留措置となることもあるので、ウイルスの感染対策にも気を付けておきたいです。病原体保有者と判断されれば身柄拘束・強制送還もあるかもしれません。
- 所要時間:10分~20分
国際線の場合、国内線にはない「入国審査」があります。
入国審査は出入国管理における必須の手続きであり、入国を許可できる人物なのかどうかが判断されます。別名で入国検査とも呼ばれるこの手続きは善良な市民であれば滞りなく通るものです。
ただ、条件次第では入国拒否となることもあります。入国拒否の理由は大きく分けて「安全保障に関する理由」と「不法就労に関する理由」の2つがあります。この入国審査で引っかかってしまった場合、入国はできません。
他にもパスポートの有効期限が切れている場合や残存期間が足りない場合も入国拒否となります。空港によっては怪しい風貌・挙動が原因で入国拒否となることもあるので、身なりや動きにも気を付けておきたいです。危険人物と判断されれば身柄拘束・強制送還もあるかもしれません。
最近ではインフルエンサーやYouTuberなど、何で稼いでいるかよくわからない人も入局拒否されることがあるとか。
※国内線と同じ。
- 所要時間:10分~20分
国際線の場合、国内線にはない「税関検査」があります。
税関検査は出入国管理における必須の手続きであり、関税のかかる物品があるどうかや金品を所持しているかどうかが判断されます。別名で税関審査とも呼ばれるこの手続きは申告するものがない市民であれば滞りなく通るものです。
ただ、条件次第では義務違反となることもあります。義務違反の理由は大きく分けて「外国の製品に関する理由」と「多額の現金に関する理由」の2つがあります。この税関検査で引っかかってしまった場合、持ち出し・持ち込みはできません。
他にも100万円以上の宝飾品や貴金属を持っている場合や100万円以上の現金を持っている場合も義務違反となります。空港によっては申告を怠ったことが原因で義務違反となることもあるので、申告漏れにも気を付けておきたいです。無申告と判断されれば罰則・罰金もあるかもしれません。
※国内線と同じ。
国際線の手続きには国内線の手続きに加えて「検疫」「入国審査」「税関検査」があります。それ以外の手順や方法は国内線と同じです。
検疫・入国審査・税関検査で引っかかることもあまりないけど、油断は禁物!
審査官にワクチン接種証明書・PCR検査陰性証明書の提出をはじめパスポートの提示や携帯品別送品申告書の提出も求められるから、あらかじめ用意しておこう。
4.降機手続き後の戻り方
次に降機手続き後の戻り方を見ていきましょう。
- 検疫後に戻ることはできる?
- 入国審査後に戻ることはできる?
- 税関検査後に戻ることはできる?
空港では各手続きに対してタイムリミットが設けられています。そのタイムリミットを1秒でも過ぎてしまうと、手続きを断られてしまいます。大手航空会社であれば事前に連絡した場合に限り対応してくれることもありますが、格安航空会社は仮に事情を説明した場合でも一切対応してくれないことがほとんどです。
ただ、諸事情により検疫後・入国審査後・税関検査後に戻りたいと思うこともあるかもしれません。
結論を先に言うと検疫後・入国審査後・税関検査後に戻ることは原則認められていません。特別な事情があれば戻ることを許可してもらえる場合があるものの、何も理由がない場合は止められてしまいます。当然ながら自己判断で勝手に出るのも厳禁です。最悪の場合はあらぬ疑いをかけられる可能性もあるので、不審な行動は避けましょう。
その一方、絶対に戻る手段がないわけではありません。
4-1.検疫後に戻る手段
検疫後は特別な理由があれば戻ることも可能です。
原則禁止ですが、どうしても戻りたい場合はスタッフに申し出てください。無理にクオレンティンを逆走すると他の乗客とトラブルになるので、必ず係員に声をかけてから戻りましょう。
4-2.入国審査後に戻る手段
入国審査後も特別な理由があれば戻ることも可能です。
原則禁止ですが、どうしても戻りたい場合はスタッフに申し出てください。同じくイミグレーションを逆走すると他の乗客とトラブルになるので、必ず係員に声をかけてから戻りましょう。
4-3.税関検査後に戻る手段
保安検査後も特別な理由があれば戻ることも可能です。
原則禁止ですが、どうしても戻りたい場合はスタッフに申し出てください。同じくイミグレーションを逆走すると他の乗客とトラブルになるので、必ず係員に声をかけてから戻りましょう。
どちらにしても空港の降機手続きは戻らないことを前提に進めるべきかも。
やむを得ない理由で戻らなければならない場合は近くの係員に相談しよう。
5.到着時刻の誤差への対処
次に到着時刻の誤差への対処を見ていきましょう。
- 飛行機の到着が早まりそう!
- 飛行機の到着が遅れそう!
海外旅行では飛行機が予約時間より早く到着することもあれば予定時刻より遅く到着することもあります。空港へは定刻通りに到着するのが理想ですが、到着時刻のずれは往々にして発生してしまうものです。
空港周辺の天候によっては到着時間や降機時間が影響を受けてしまうこともあり、さらには着陸時刻も左右されてしまうことがあります。そのため、到着が早まりそうな場合や遅れそうな場合は客室乗務員に確認するようにしてください。逐一確認しておけば指定や変更があっても対応できます。
多少の誤差であれば確認は不要ですが、数分~数十分ずれそうな場合は再度確認を入れましょう。
到着時間が早まる場合も遅れる場合も確認が第一!
確認不足だと「ドタキャン扱い」されてしまうから、大幅にずれそうな場合はとにもかくにも連絡しよう。
6.降機時の注意事項
最後に降機時の注意事項についてまとめます。
- 忘れ物がないかどうか
飛行機への降機時には「忘れ物がないかどうか」を確認しましょう。稀に自分の座席の周辺に落とし物をしていることもあります。そのため、降機時には必ず座席の荷物を確認してください。
なくしてしまったらキャビンアテンダントに伝えよう。
客室乗務員に伝えてみるのもあり。
7.まとめ
今回は海外旅行の飛行機の降り方、国内線・国際線の降機手続きの流れをまとめました。
初めての海外旅行は飛行機を降りるだけでも不安なものですが、降り方を把握しておけば心配はいりません。ただ、国内線と国際線では「検疫・入国審査・税関検査が必須」という点で異なります。降機手続きの流れも状況次第で変わることがあるため、飛行機を降りる際は5分前~10分前行動を心がけておくのがおすすめです。