海外旅行ではカメラの持ち運び方に注意が必要です。油断すれば盗まれるのが海外の恐ろしいところで常に機材の持ち込み方をはじめ抱え方や構え方には気を遣わねばなりません。外国ではカメラの盗難も頻発するからこそ、管理方法や防犯対策にも気を付けたいところです。
今回は海外旅行のカメラの持ち運び方を解説します。併せて盗難防止になる管理方法・防犯対策も説明します。ここでは外国で一眼レフ・ミラーレス・コンデジなどのカメラをどうするべきかまとめるので、海外旅行の観光にお役立てください。
海外旅行でカメラを持ち運ぶなら厳重に保管したい!
この記事では「海外旅行のカメラの持ち運び方」「盗難防止になる管理方法・防犯対策」をまとめるよ!
1.海外旅行のカメラに該当するもの
まずは海外旅行のカメラに該当するものを見ていきましょう。
- 一眼レフ
- ミラーレス
- コンデジ
- フィルム
- アクセサリー
海外旅行の三大カメラとされるのが「一眼レフ」「ミラーレス」「コンデジ」の3つです。かつてはフィルムの一強時代でしたが、現代ではカスタムが豊富でデータも整理しやすいデジタルカメラが主流となっています。その他のアクセサリーもカメラには欠かせないので、管理は厳重にしておきたいです。
カメラの中には数万円~数十万円するものもあるため、盗難は絶対に避けたいところです。
1-1.一眼レフ
一眼レフは単一のレンズ(一眼)と反射鏡(レフ)で撮影する規格で、捉えた景色を反射させ光学ファインダーを通して映し出すリアルな質感の写真に向いているカメラです。近年はレンズの種類も豊富で多彩な撮影に適しています。
ボディが大きく重たいこともあり旅行には不向きなものの本格的な写真が残せるカメラとなります。最近では海外旅行に一眼レフを持ち込む方も減少傾向にありますが、写真愛好家からは根強い支持を受けており“撮っている感”を得られる機種として不動の地位を確立しているのが特徴です。
1-2.ミラーレス
ミラーレスは反射鏡(ミラー)を除去(レス)した本体で撮影する規格で、捉えた景色を電子ビューファインダーや液晶モニターを通して映し出すライトな質感の写真に向いているカメラです。昨今は高性能かつ高画質のものも出ています。
ボディが小さく軽いこともあり旅行に向いているだけでなく瞬発的な写真が残せるカメラとなります。最近では海外旅行にミラーレスを持ち込む方も増加傾向にあり、写真愛好家からも新たに支持され“気兼ねなく撮りたい感”を叶える機種として市民権を獲得しつつあるのが特徴です。
1-3.コンデジ
コンデジはコンパクトデジタルカメラの略称で、男性だけでなく女性も扱いやすいカメラとなります。大人から子供まで持ち運びしやすく、旅行のちょっとした瞬間を切り取るのに最適です。
特殊な構造もなくレンズの交換も必要ないため、カメラ初心者の方でも簡単操作で写真が撮れます。スマホのカメラも進化してはいますが、光学ズームやマクロ撮影・ミクロ撮影などの点ではコンデジに軍配が上がります。価格帯もそこまで高級品ではないので、旅行にもぴったり!
1-4.フィルム
すっかり見かけなくなったフィルムカメラですが、今でも稀にフィルム撮影にこだわる本格派なカメラマンもいます。何年何十年と写真家をしているプロの中には“フィルムの味”を大切にしている人もいます。撮影作業自体が好きなこだわり派の方はあえてフィルムを持ち込むのもありです。
1-5.アクセサリー
カメラには本体に装着するアクセサリーも無数に存在します。
- SDカード(メモリーカード)
- 三脚(グリップ/トライポッド)
- ストラップ(ショルダー/ハンド/ネック)
- モバイルバッテリー
- フィルター(シート)
- レンズ(ズーム/広角/単焦点/望遠)
アクセサリーもカメラには欠かせません。海外旅行で持ち運ぶ際には付属品も一緒に持ち歩くことになるので、何を持参するかによって現地での動き方も変わってきます。さすがに装備品だけ盗まれることは稀ですが、それぞれに合わせた管理方法・防犯対策を怠らないことが重要です。
僕にとってカメラは旅の相棒。盗んだ奴は地獄の果てまで追いかける!
……いや、そこは普通に現地の警察に助けを求めないと!
2.持ち運びに最適なカメラバッグ・ケース
次に持ち運びに最適なカメラバッグ・ケースについてまとめます。
名のある観光地にはほぼ100%の確率で泥棒が出没します。日本人が必ずしも標的にされるとは限りませんが、外国人の中には常にカモを探している輩も潜伏しているわけです。だからこそ、カメラ管理・保管に優れたカバンを選ぶことも忘れないようにしてください。
- スーツケース(キャリーバッグ)タイプ
- バックパック(リュックサック)タイプ
- ハンドバッグ(トートバッグ)タイプ
- 斜め掛け(ショルダー/メッセンジャー)タイプ
一眼レフやミラーレス、コンデジのような最重要機材はカメラ専用のスーツケース(キャリーバッグ)タイプやバックパック(リュックサック)タイプなど防犯性に優れたカバンに入れるのがおすすめです。各種カバンは鍵付きのものもあり、簡単には手出しできません。アクセサリーも含めて適切に収納できて安心です。
他にも街歩きに必要な機材はハンドバッグ(トートバッグ)タイプや斜め掛け(ショルダー/メッセンジャー)タイプなど機能性に優れたカバンに入れるのもありです。各種カバンはパーツも入るし、備品も入ります。紐部分を体の一部に固定しておけば、引っ張られてもそう簡単には離れません。
ただ、持ち運びの時は専用のカバンで十分ですが、街歩きの際は本体をそのまま持ち歩くこともあるでしょう。その場合は強引に本体だけ奪われてしまうこともあるため、観光や散策においてはストラップだけでなくカラビナやワイヤーロックも忘れずに。
防犯性で選ぶならスーツケース(キャリーバッグ)タイプやバックパック(リュックサック)タイプだね。
機能性も求めるならハンドバッグ(トートバッグ)タイプや斜め掛け(ショルダー/メッセンジャー)タイプもありだよ。
3.カメラの持ち運び方
次にカメラの持ち運び方を見ていきましょう。
- 持ち込み方を工夫する
- 抱え方を工夫する
- 構え方を工夫する
カメラの持ち運び方は「持ち込む・抱える・構える」という具合に意識を変えるだけで守りも盤石になります。逆にのほほんと写真を撮りながら歩いていると盗難に遭った際に思い出ごと失うことになるので、カメラごとの保管方法を考えておくのが効果的です。
3-1.持ち込み方を工夫する
まずは持ち込み方の工夫を見ていきましょう。
外国にカメラを持ち込む場合は専用のバッグ・ケースに入れて受託手荷物にする方法もありますが、精密機器でもあるカメラは機内持ち込み手荷物として持参した方が安心です。
受託手荷物は空港職員が雑に扱うこともあり、破損や紛失も度々発生します。航空会社によっては弁償してくれる可能性もゼロではないですが、輸送中に何かあった場合は旅先での撮影もできません。だからこそ大型以外の小型~中型のカメラを持ち込む場合は必ず自分の手で持って運ぶようにしましょう。
3-2.抱え方を工夫する
次に抱え方の工夫も見ておきましょう。
現地でカメラを持ち運ぶなら抱え方にも工夫が必要です。海外旅行では肩や首からそのままぶら下げた状態でカメラを持ち歩いている人も見かけますが、持ち方によってはすぐに奪い取られてしまいます。そのため、カメラはストラップなどで固定しつつ抱えるようにして持つのが賢明です。
交通機関など人が殺到する場所では本体ごと抱えていないと簡単に盗まれてしまいます。
3-3.構え方を工夫する
最後に構え方の工夫も見てみましょう。
現地でカメラを持ち運ぶなら構え方にも工夫が必要です。海外旅行では思いのままに写真を撮りながらカメラを持ち歩いている人も見かけますが、構え方によってはすぐにひったくられてしまいます。そのため、カメラは脇を絞めて両手で構えるようにして持つのが無難です。
観光名所など人が密集する場所では片手で構えていると容易に盗まれてしまいます。
自分の機材は自分で守れ!カメラは意識を変えて常に警戒せよ!
普通の旅行ならちょっとした工夫をするだけでも効果抜群だと思う。
4.盗難防止になる管理方法・防犯対策
次に盗難防止になる管理方法・防犯対策を見ていきましょう。
- 海外旅行保険に加入する
- 荷物は最小限にする
- バックアップを取る
- 防犯グッズで守る
- ロゴを隠す
- 肌身離さない
- 他人に渡さない
- 危険地帯に近づかない
盗難防止になる管理方法・防犯対策はちょっとした工夫で守りも堅牢になります。1つの方法だけでは心もとなくとも1つずつ実践することで犯罪を未然に防ぎやすくなるので、カメラに合わせた保管方法を考えておくのも効果的です。
4-1.海外旅行保険に加入する
海外旅行保険の補償内容には携行品損害特約が付与されていることもあり、盗難に限らず携行品を紛失した場合も補償してもらえます。保険は故障を含め補償金額の限度額が10万円~30万円に設定されており、具体的な保証金は減価償却により算出されるのが特徴です。
そのため、カバーできる範囲は完璧とは言えないかもしれません。
ただ、海外旅行保険に加入しておけば万が一カメラを盗まれた場合でも補償してもらえる可能性があります。こればかりは保険会社によって変わるものの、万全を期すなら加入しておいて損はありません。
4-2.荷物は最小限にする
海外旅行の観光中はカメラを最小限に抑えましょう。機材は「あれもこれも」と詰め込みたくなりますが、高価なパーツを無数に持ち歩くほど失った時の損失も計り知れません。そのため、散策の際はその日1日必要なものだけ持って出かけるのが賢明です。
明らかに荷物が少ないと玄人感が滲み出て、犯罪者の標的にされにくくなります。可能であれば現地の人と同じくらいの軽装が理想です。
4-3.バックアップを取る
カメラは盗まれたとしてもまた新しいものを購入すれば問題ありませんが、その日その場で撮影した思い出の写真は唯一無二のものです。バックアップを取らずにSDカード(メモリーカード)ごと盗まれてしまった場合は二度と返ってきません。
盗人に「せめてデータだけでも返して」と言ったところで通用しないので、盗まれた時に備えて必ずバックアップは取っておくことをおすすめします。
4-4.防犯グッズで守る
カメラの本体ごと持ち歩いている人は意外と多いです。大きくて重たい一眼レフはストラップをつけたとしても、小さくて軽いミラーレスはそのまま持ち歩くことも少なくありません。コンデジに至ってはカバンに直に入れているだけの方もいるでしょう。
ただ、それでは守りも手薄です。そのため、ストラップは基本中の基本としつつカラビナやタグ、テープやワイヤーロックを追加すると安心です。防犯グッズを取り入れるだけでも防御力は各段にアップし、泥棒も簡単には手出しできなくなります。
4-5.ロゴを隠す
日本でカメラを手掛けるブランド・メーカーは世界でも知られており、CanonやNikonをはじめSONYやPENTAX、OLYMPUSなどはカメラに疎い方でも一度は目にしたことがあるほどです。それは現地の人も同じで、一目で高級品とバレてしまいます。そのため、あえてロゴを隠すのも若干効果的です。
4-6.肌身離さない
旅人が口を酸っぱくして言う防衛術、それがカメラは肌身離さないということです。異国の地ではちょっと置いておいた隙に付属品・装備品が消えている……なんてことは日常茶飯事です。気づいたとしても時すでに遅し、犯人捜しが難航すれば機材が返ってくる保証はありません。
現地では「手を離したもの・目を離したものは他人のもの」という認識なので、一瞬たりとも離さないという気持ちでカメラを持っておかなければなりません。
4-7.他人に渡さない
観光地によっては「写真を撮ってあげる」と巧妙に近づき、カメラを渡した瞬間に持ち逃げされる……なんてことも普通にあります。中にはカメラを人質にして「謝礼を払わない限りカメラは返さない」という事例も発生しているので、カメラに限らず私物は他人に渡さないようにしましょう!
4-8.危険地帯に近づかない
ジャーナリストの中にはあえて危険地帯での取材を試みる命知らずもいらっしゃいますが、普通の海外旅行であれば危険地帯には近づかないのが鉄則です。
スラムなどの危険地帯で写真を撮りながら歩く行為は挑発と受け取られても仕方ありません。現地の人からすればいきなりカメラを向けられるだけでも不快なもので、むやみやたらに撮影していると取り上げられることもあるかもしれません。
ちょっと予防するだけでも犯罪の抑止力になるんだね。
現地でのカメラの扱いは慎重にしておくことが大切だよ。
5.現地でやりがちなNG行動
最後に現地でやりがちなNG行動についてまとめます。
有名かつ人気の観光スポットには盗みを生業にする泥棒も存在します。中にはチームで犯行に及ぶ窃盗団もいるほどです。犯罪者集団は日頃からターゲットを見極めているからこそ、自らNG行動を避けることも覚えておくようにしてください。
- 写真撮影に夢中になる
- 自撮りしたまま歩いている
- 適当な場所に置いてしまう
海外旅行の様子をSNSに投稿しようと写真撮影に夢中になっている日本人も度々見かけます。構図が良くないのか角度が悪いのか「ああでもないこうでもない」と何枚もシャッターを切っている日本人は珍しくありません。
ただ、写真撮影に夢中になっている間は完全に無防備になってしまっていることを忘れずに!
中には自撮りしたまま歩いている人もいますが、画面にばかり気を取られていると周囲の不審者に気づけず、最悪の場合は襲われてしまいます。端末を操作したまま歩いているとサッと盗まれてしまうこともあるので、自撮りしたまま歩くのも厳禁です。
日本にいる感覚でカメラを適当な場所に置いてしまうのもNGなので、現地にいる間は常にカメラと一体となって動くことを意識しましょう。
自撮りに夢中で崖下に転落なんて事故もあるから本当に要注意かも。
盗まれるだけならまだしも命を落としてしまったら終わりだもの。
6.まとめ
今回は海外旅行のカメラの持ち運び方、盗難防止になる管理方法・防犯対策をまとめました。
海外旅行に持っていくカメラは持ち運び方を工夫するだけで、格段に狙われにくくなります。管理人もカメラの管理方法や防犯対策に気を配っているからなのか、一度も軽犯罪に巻き込まれたことはありません。
もちろん油断は禁物ですが、保管方法にさえ注意すれば大切なカメラを守れると断言できます。ただ、外国では常に警戒することに越したことはありません。だからこそ、自分なりの持ち込み方・抱え方・構え方を模索して、邪悪な魔の手から逃れましょう。