山口で日本初の天神様として創建された神社、それが防府天満宮です。京都の北野天満宮・福岡の太宰府天満宮と並び日本三大天神と称される防府天満宮は、学問の神様を崇敬する神社としても知られています。そこは学業の神様、菅原道真ゆかりの観光スポットです。
今回は山口にある防府天満宮の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
防府天満宮は勉学の神様がいる受験生の聖地!合格祈願ならここ!
この記事では「山口にある防府天満宮の観光情報」「石大鳥居や楼門や春風楼の見どころ」をまとめるよ!
1.防府天満宮の概要
まずは防府天満宮の概要を見ていきましょう。
- 国:山口
- 地域:美祢
- 特徴:神社
- 目玉:石大鳥居/楼門/春風楼
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
防府天満宮は学問の神様である菅原道真を祀る神社で、日本最古の天神様とされる天満宮です。本来、信仰の対象は「天神様=天の神」が一般的なものの防府天満宮では学業の神様とされる菅原道真が祀られており、受験生にとって縁起の良い観光スポットとなっています。
勉強に励む学生にとっては“日本一のパワースポット”と言っても過言ではありません。
日本三大天神に数えられる防府天満宮は京都の北野天満宮・福岡の太宰府天満宮と肩を並べる神社で、菅原道真が亡くなった翌年の904年に創建されました。かつては松崎天満宮や宮市天満宮と呼ばれていたものの戦後の1953年に防府天満宮へ改称され、現在では勉学の神様を祀っていることから合格祈願で参拝に訪れる人も珍しくありません。
防府はこの防府天満宮を中心に栄えた都市とされ、11月には町を挙げた御神幸祭も開催されます。御神幸祭は防府天満宮を代表する祭りの1つで、当日は約5,000人の裸坊が市内に溢れ、夕刻から巨大な綱代と神輿を引いて担いで闊歩するのが毎年の恒例行事となっています。
菅原道真ゆかりの地である勝間の浦まで往復する荒祭りということもあり、当日の活気と熱気には驚かされるばかり。他にも2月には牛替神事、8月には御誕辰祭・夏祭り大花火大会が開催されています。
山口を訪れるなら防府天満宮は外せないね!
山口を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.防府天満宮の観光情報
次に防府天満宮の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:3万円~5万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は山口旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:8時30分~20時00分
⇒芳松庵:9時30分~16時00分
⇒歴史観:9時00分~16時30分 - 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:山口/防府
- 住所:山口県防府市
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:30分~1時間
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「山口⇒防府天満宮」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くてやや晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 1℃ | 70mm |
2月 | 10℃ | 1℃ | 95mm |
3月 | 13℃ | 5℃ | 135mm |
4月 | 19℃ | 10℃ | 195mm |
5月 | 23℃ | 14℃ | 180mm |
6月 | 26℃ | 19℃ | 300mm |
7月 | 30℃ | 23℃ | 315mm |
8月 | 31℃ | 24℃ | 180mm |
9月 | 27℃ | 20℃ | 185mm |
10月 | 22℃ | 13℃ | 100mm |
11月 | 17℃ | 8℃ | 75mm |
12月 | 11℃ | 3℃ | 70mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
山口は総じて治安が良く、旅の拠点となる山口も治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
2-7-1.事前の勉強
防府天満宮は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に神道に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
防府天満宮は神道神社であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.防府天満宮の見どころ
ここからは防府天満宮の見どころをまとめます。
3-1.石大鳥居
おすすめ度:
石でできた第一の鳥居。
3-2.酒垂神社
おすすめ度:
水がお酒に変わる神社。
3-3.夢叶う牛
おすすめ度:
触れると願いが叶う牛。
3-4.楼門
おすすめ度:
梅が彩る美しい楼門。
3-5.拝殿
おすすめ度:
国の登録有形文化財1。
3-6.春風楼
おすすめ度:
国の登録有形文化財2。
防府天満宮は石大鳥居や酒垂神社、夢叶う牛や楼門、拝殿や春風楼など見どころ満載です。
境内までの一本道を背にでんと構える石大鳥居、そこを抜けると見えてくるのが「水がお酒に変わった」という言い伝えのある酒垂神社と「頭を撫でると願いが叶う」という言い伝えのある夢叶う牛……どちらも防府天満宮に花を添えるスポットとなっています。
境内はさながら歴史的建造物の青空博物館、無数の歴史が刻まれた場所です。
途中、脇道にある大専坊跡を横目に階段を上るとようやく見えてくるのが、朱塗りの楼門。その奥には国の登録有形文化財に指定されている拝殿が広がり、横道から抜けると同じく国の登録有形文化財に指定されている春風楼も見えてきます。
他にも天神山公園(約500台駐車できる駐車場完備)の他、金銅宝塔や紫韋威鎧など古くからの天神信仰を示す文化財が収蔵されています。それだけでなく抹茶体験ができる芳松庵や幕末志士が倒幕の密儀を計った暁天楼、鎌倉時代の絵巻物を所蔵する宝物館・歴史観などなど……見どころは尽きません!
防府天満宮では石大鳥居と酒垂神社、夢叶う牛と楼門、拝殿と春風楼が目玉!
個人的には階段までの一本道が映える石大鳥居がおすすめ!
4.防府天満宮の体験談
最後に管理人が2022年9月に訪れた防府天満宮の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
防府天満宮に到着!ここが学業の神様、菅原道真を祀る神社!
菅原道真を祀る神社は全国に1万2,000社ほどあるんだけど、最初に創建されたのがここ、防府天満宮なんだとか!
つまりは“すべての学問の生みの親”ってこと?
すべての学業の生みの親ではないけど、勉学の神様がいるってこともあって合格祈願で訪れる人がいっぱいいるみたい。
まさに受験生にとって究極のパワースポットってわけだ!
合格はちまき・合格えんぴつが入った「受験お守りセット」も扱ってるみたいだから合格祈願ならここで決まり!
……誰もいない!もしかしてみんな東大合格を諦めちゃったのかな?
ドラマ「ドラゴン桜」で「バカとブスこそ東大に行け!」なんて言ったもんだからみんな勉強で忙しいんだよきっと。
バカとブスじゃなくても東大に行けばいいじゃない。何ならどの大学行ったっていいじゃない。
……まぁまぁ、あれはドラマだから。
むしろ大学行けなくたって高校行けなくたっていい。生きてるだけでみんな偉いんだから。
もちろん、菅原道真も勉強漬けだったわけじゃないみたいだよ。詩人とか政治家とかもやってたらしいし!
石大鳥居から一本道を抜けると右手に見えてくるのがここ、酒垂神社。
真っ赤な酒樽が目印!これが賽銭箱ってのが粋だよね!
説明文によると、その昔この地では天神山の巨石から湧き水が出てたんだけど、いつしかそれが美味しいお酒に変わったんだってさ。
菅原道真の神威が水をお酒に変えたという伝承があるみたい。
それ以来、ここには社殿が造営されて酒垂神社って名前になったとか。
ちなみに、今では商売繁盛の神様として信仰されてるみたいだよ。
こっちには夢叶う牛がいる!ゆめかなうし!
これは2017年に奉納された牛の像で、願いを込めて頭を撫でると夢が叶うんだってさ。
……なんか焼肉、食べたくなってきたよ。
ちょうど“よだれかけ”もあるし、借りてったら?
夢叶う牛から左手に見えるのが、大専坊跡。
山口の県指定史跡にも指定されてる社坊だよね。
もともと防府天満宮の社坊は全部で9つほどあったんだけど、その社坊を取りまとめてたのがこの大専坊だったとか。
ここは防府天満宮で唯一現存する社坊らしいね!
幕末には遊撃隊の本部が置かれたことでも知られてるよ!
約500年も社務を担ってただけあって歴史の重みが違う。
……ふぅぁっ!階段きちぃいぃ!この歳でこの傾斜は地獄よ!
夢叶う牛に丈夫な足腰をお願いすれば良かったんじゃない?
ついでにアスリート並みの心肺機能も追加で!
毎日地獄のようなトレーニングしてるアスリートを舐めないで!あれは日々の鍛錬が生んだ賜物なんだから!
それにしてもこの眺め……光の道で知られる福岡の宮地嶽神社に似てない?
あの一直線に夕日が差し込む神社ね!確かに似てるかも!
振り向くとそこには堂々たる楼門の姿が!
朱塗りの楼門、存在感がえぐい。
この境内には紅梅や白梅など約16種類の梅も植えられてるそうで。
毎年春になると1,100本もの梅が一斉に開花するんだってさ。その絶景は防府天満宮随一と言われるほど。
神社ならではの手水舎もあったりなんかする。
今は何も飾られてないけど、季節によっては色とりどりの花手水に彩られるんだってさ。
花手水って手水鉢に花を浮かべるってやつ?
そうそう、防府天満宮の花手水、結構有名らしいよ。
楼門の中って入っていいのかな?
門が開放されてるし、いいんじゃない?
中に入ると拝殿、その隣にはおみくじもあり。
……ってさらっと大吉引いてるじゃん!
うん、なんかこういうの引くと結構大吉なんだよね。
普段の行い……は関係ないか。
いや、僕ほど人畜無害な優等生はいないよ?
素行の良し悪しで語るなら優等生ってより模範囚に近いんじゃない?
誰が模範囚やねん!「大吉願います」言うておみくじ引いたろか!
なお、拝殿は本殿・幣殿と併せて国の有形文化財に登録されてるとのこと。
こっちでは絵馬がすんごいことになってる!
そりゃ防府天満宮には学問の神様がいるからね。みんな受験合格を祈りにやってくるのよ。
聞くところによると、梅の時期には出世梅も配られるらしいから社会人にとってもご利益ありそうだよね。
もう、みんな防府天満宮に来ればいいと思う。
僕としては出世より梅干しが食べられればそれで吉。
……発想がただの食いしん坊だった。
登録有形文化財の春風楼も見逃せない!
もともとここは江戸時代に五重塔として建設が始まったものの資金難やら幕末の動乱やらで断念して、今の形で落ち着いたんだとか。
確か明治時代に1階部分を使用して楼閣様式に変更したとかで。
現在は防府の町を一望できる絶景スポットとして知られてるみたい。
おぉ、これはなかなかの絶景!
ただ、結構年季が入ってて床がギシギシする。
境内には野村望東尼の胸像もあり。
野村望東尼はかの幕末の英雄、高杉晋作を看取った人物。
高杉晋作の名言「おもしろきこともなき世をおもしろく」に続けて「住みなすものは心なりけり」と詠んだ人物でもある。
この2人の句を合わせて初めて「世の中を面白いと感じるかどうかは己の心持ち次第である」という意味になるんだよね。
本当は高杉晋作との間にももっと色んなエピソードがあるんだけど……泣く泣く割愛!
いつか幕末を語る記事で詳しく書くことにしよう。
ちなみに、表参道の西にある細い坂道は野村望東尼が命名した鈴虫坂もあるとのこと。
昔はきっと鈴虫の声もはっきりと聞こえたんだろうね。
ふむふむ、防府天満宮は縁結びの神社でもあるとな。
LOVE神社の碑……菅原道真は子宝にも恵まれてたらしいから恋愛成就のご利益もあるのかもしれない!
調べてみたら10人もの子宝に恵まれたって話だよ。
あの時代に10人かぁ……元気だねぇ!
これで締めくくるのは心苦しいんだけど、最後は石碑を載せられて苦悶の表情を浮かべる亀でお別れ!
これは調べても詳しい情報は出てこなかったんだけど、どうやら石碑は菅原道真の廟碑とのこと。
防府天満宮の由緒を記したものらしいんだけど、ようわからん!
「こういうのもすぐに読み解けるよう勉強しなさい」……菅原道真もそう言ってる気がするよ!
5.まとめ
今回は山口にある防府天満宮の観光情報、石大鳥居や楼門や春風楼の見どころをまとめました。
国内旅行で山口を訪れるなら防府天満宮がおすすめです。中でも石大鳥居や楼門や春風楼は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。