トルコでアジアとヨーロッパの境界線が見られる海峡、それがボスポラス海峡です。そこは金角湾や乙女の塔で知られる景勝地で、イスタンブールの海洋交通の要衝としても知られています。言うなれば渦潮のように文明が混ざり合っている観光スポットと言えるでしょう。
今回はトルコにあるボスポラス海峡の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
ボスポラス海峡は西洋と東洋を1日で行き来できる海峡!
この記事では「トルコにあるボスポラス海峡の観光情報」「金角湾や乙女の塔の見どころ」をまとめるよ!
1.ボスポラス海峡の概要
まずはボスポラス海峡の概要を見ていきましょう。
- 国:トルコ
- 地域:イスタンブール
- 特徴:海峡
- 目玉:金角湾/乙女の塔
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ボスポラス海峡はアジアとヨーロッパを繋ぐ海峡で、トルコ最大の都市イスタンブールの中心部を貫く海峡です。そこは海運の要衝として発展した場所で、凪のような静寂と賑わいの喧騒が溶け合う観光スポットとして知られています。
かつて“文明の交差点”として世界各国から人・物が流れ込んできた場所だけに、活気は世界でも指折り。現地の人々が送る何気ない日常が絶景としてなだれ込んでくるため、ただただ通り過ぎる景色を眺めているだけでも楽しい場所と言えるでしょう。
美しい風景で知られるボスポラス海峡の全長は南北に約30kmほどあり、幅は最も狭いところで約698m、最も広いところで約3,700mと多種多様な景観を持つ景勝地としても有名です。水深36m~124mほどの海峡を挟むよう両岸に大都市が形成されたこともあって、バラエティ豊かな絶景を拝める観光地としても人気を集めています。
陸地にはファーティフスルタンメフメト橋・ボアジチ橋・ヤウズスルタンセリム橋という3つの橋、海底にはアブラシャトンネル・ボスポラス水道トンネル・マルマライトンネルという3つのトンネルがあるなど、常にどこかしらで工事が行われているのが特徴。定期船も巡行しており、常に喧騒に包まれている場所と言っても過言ではありません。
トルコを訪れるならボスポラス海峡は外せないね!
イスタンブールを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.ボスポラス海峡の観光情報
次にボスポラス海峡の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はトルコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:トルコ/イスタンブール
- 住所:İstanbul, Turkey
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:10分~20分
- バス:10分~20分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:20分~30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「イスタンブール⇒ボスポラス海峡」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 3℃ | 60mm |
2月 | 9℃ | 3℃ | 50mm |
3月 | 12℃ | 5℃ | 45mm |
4月 | 17℃ | 8℃ | 40mm |
5月 | 22℃ | 13℃ | 25mm |
6月 | 27℃ | 18℃ | 25mm |
7月 | 29℃ | 20℃ | 15mm |
8月 | 29℃ | 20℃ | 20mm |
9月 | 25℃ | 17℃ | 35mm |
10月 | 20℃ | 13℃ | 55mm |
11月 | 15℃ | 8℃ | 65mm |
12月 | 11℃ | 5℃ | 70mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
トルコは総じて治安が良く、旅の拠点となるイスタンブールも治安良好です。
2-7.注意点
- 運次第の催行状況
- 水中への落下
2-7-1.運次第の催行状況
ボスポラス海峡のクルーズは中止になる場合があります。コースは1時間半~2時間半コースのみなので、催行状況に合わせて選びましょう。
2-7-2.水中への落下
ボスポラス海峡のクルーズは船で水面を進むため、水中への落下には気を付けたいです。スマホやカメラを落とすと大変ですし、自分自身が落ちると危険です。興奮して撮影に夢中になったり無理に立ち上がったり動き回ったりすると船から転落するので、船上では静かに過ごしましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ボスポラス海峡の見どころ
ここからはボスポラス海峡の見どころをまとめます。
3-1.ドルマバフチェモスク
おすすめ度:
オスマン帝国のモスク1。
3-2.オルタキョイモスク
おすすめ度:
オスマン帝国のモスク2。
3-3.クルーズ
おすすめ度:
海峡を往来する船の旅。
3-4.金角湾
おすすめ度:
西洋と東洋を隔てる湾。
3-5.乙女の塔
おすすめ度:
1000年の海上レストラン。
ボスポラス海峡はドルマバフチェモスクやオルタキョイモスク、クルーズや金角湾、乙女の塔など見どころ満載です。
アジアとヨーロッパに挟まれたボスポラス海峡は“文明の交差点”として知られ、海岸通りにいくつかのモスクが残されています。中でも、オスマン帝国時代に建設されたドルマバフチェモスクとオルタキョイモスクは圧倒的な存在感を放っており、イスタンブールでもひときわ目立つ存在です。
イスタンブールの港から出ているクルーズに乗船すれば、世界遺産イスタンブール歴史地区にある歴史的建造物も望めるなど……絶景のクルージング体験が待っているでしょう!
他にもボスポラス海峡は西洋・東洋を隔てる金角湾、海に浮かぶ乙女の塔など見どころが尽きません。賑わいに満ちた港町を抜けると静かな大海原が広がっており、言葉にできない爽快感に包まれます。ひとたび海に出れば潮風と冒険の匂いがしてくる……まさにボスポラス海峡は“旅の舞台に相応しい場所”です。
海峡沿いにはオスマン帝国がコンスタンティノポリス征服の足がかりとして築いたアナドルヒサル要塞やルメリヒサル要塞の他、宮殿や離宮、エジプト太守ムハンマド・アリー家をはじめとする高官の別荘などの旧市街も建ち並んでいるので、気になる人は定期観光船にご乗船ください。
ボスポラス海峡ではドルマバフチェモスクとオルタキョイモスク、クルーズと金角湾、乙女の塔が目玉!
個人的には海峡に浮かんでるように見える乙女の塔がおすすめ!
4.ボスポラス海峡の体験談
最後に管理人が2018年6月に訪れたボスポラス海峡の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
イスタンブールから始まったトルコ周遊が終わりを告げる!
ぐるっとトルコの色んな一面が見られて楽しかったよね、周遊!
トルコ人の日本人に対する優しさを感じられる旅だった。絶景スポットもあったし絶品グルメもいただけたし。
最高の旅だったってことだね。
ほら、真っ青なボスポラス海峡が見えてきたよ!
ちょっと寂しいけど、最後までトルコの旅を楽しむぞ!
日を跨いでまずは世界遺産イスタンブール歴史地域を散策!見えてきたのは朝焼けのスレイマニエモスク。
別名スレイマンモスクと呼ばれる場所で、アヤソフィアの色気とブルーモスクの貫禄を感じさせるのが特徴。
後光に包まれた姿が神々しい……ってか散歩、気持ち良い。
清らかな木漏れ日の中を歩くイスタンブールの歴史地区、最高。
中はステンドグラス越しに光が差し込む別世界。僕がイスタンブールで見たかったのはこういうモスク。
スレイマニエモスクは“トルコ史上最高の建築家が残した傑作の1つ”で、オスマン建築特有の装飾が見られる建造物。
1557年のオスマン帝国時代に活躍した建築家ミマール・スィナンが手掛けた歴史的建造物なんだってね。
イズニックタイルで彩られた綺麗な模様にうっとりしちゃうよ……ってか目の前のおじさん、誰?
「日本でトルコ語を教えていたことがあるんだ」って言ってたからトルコ語教師なのかな?
「ここに電話して」って番号渡されたけど……トルコ語、学んじゃう?
個人的にはトルコの人フレンドリーで大好きだから学びたい。
よし、まずは「神聖なモスクで生徒勧誘すな」ってトルコ語でどう言うのかを聞いてみよう!
ボスポラス海峡に到着!船同士がおしくらまんじゅうしながらギシギシと音を立ててる。
港町らしい潮風が吹いてて気持ち良いや。
さてさていよよ今日のメインイベント……ボスポラス海峡クルーーズ!
アメトーークみたいな言い方やめて!
ボオォォオォオ……不思議な音を奏でながら船が出港。
両岸に見える街並みが美しい。ちなみに、イスタンブールには7つの丘があって昔の建物が点在してるんだってさ。
……見て!丘の上に町のシンボル、ガラタ塔があるよ。
イスタンブールのランドマーク的なタワーだね。
水面に目をやるとイルカも泳いでる。顔は見えないけど、時折頭を出してみんなを歓迎してくれてるみたい。
真夏のトルコは超暑いけど、海峡は涼しくて気持ち良い。
見えてきたのはドルマバフチェモスク……かな?
新しい建物と古い建物が共存してるのがイスタンブールらしくておしゃれ。
もっとのんびりと眺めたいけど、船はどんどん進む。
もっと見てたいって思う間もなく離れちゃうから「また来たい」ってなる……ハッ!これがイスタンブールのやり口か!
さらに進むとオルタキョイモスクも見えてきた!
ゲームに出てくるようなネオバロック様式。アヤソフィアやブルーモスクと比べると迫力は劣るけど、とにかく微細で綺麗。
……青空だとより一層映えるよねぇ。
繊細なタッチで描かれた絵画みたいで見惚れちゃう。
西洋と東洋を繋ぐボスポラス海峡。忙しさに急かされた船が右往左往。真っ青な海をオレンジの船が駆け抜ける。
行き交う船同士が阿吽の呼吸で海峡を抜けていく。そんな風景がここの日常なんだね。
この何気なく流れる日々の美しさこそ、イスタンブールの魅力よ。
大きい船に小さい船、忙しなく過ぎる毎日がここにある。でも、そんな毎日が一番幸せだったりするんだろうなぁ。
海岸通りには水着のおじさんたち。
こうも暑いと飛び込みたくなる気持ちもわかるよ。
ただ、波が激しいから結構危なそう。
……おじさんたちぃ!怪我だけはしないようにねぇ!
ボスポラス海峡を進む船から見える、西洋と東洋を隔てた絶景。
一度の旅行で「アジアとヨーロッパに行ってきた」と言えるのはイスタンブールだけかもしれない。
ガイドさん曰く、アジア側とヨーロッパ側で街並みも変わるらしい。
青の水面と緑の木々、オレンジ色の屋根が絶妙にマッチしてて素敵。一度は暮らしてみたい町の1つかも、イスタンブール。
……どんな人が住んでるんだろう?
船でただ通り過ぎるのも良いけど、実際に歩いてみたかったなぁ。
世界的セレブの別荘とかありそうじゃない?
……え?うん、まぁあるんじゃない?
ずっと船で彷徨ってたい。ここにいると心がバミューダトライアングルに迷い込んじゃう。
……あれはカリブの海域だけどね。
なるほど!トルコはエーゲ海・黒海・マルマラ海の3つに囲まれてるから、ターキッシュトライアングルか!
潮風でぼーっとして頭が働いてないのは伝わったよ。
……なんだこの異世界のような光景は!海の上に建物があるぞ!!一気に眠気が吹っ飛んだ!!!
……やっぱり眠かったんだ。
な、なんで海の上に建物があるの?
ここは1110年に建てられた乙女の塔。現地で乙女を表す言葉から、クズ塔と呼ばれることもあるとのこと。
かつて、トルコの人々は乙女を泣かせた浮気性のクズを島流しにした。
ちょいちょいちょい!そんな話ないから!勝手に捏造しないで!
それにしても1000年前の建物ってすごい。1000年経っても残ってるなんてもう奇跡だよね……しかも海の上で。
乙女の塔は要塞・税関監視塔・灯台・検疫所として利用されてきた建物で、現在は飲食店兼展望台になってるんだとか。
海の上のレストラン……戦うコックさんとかいないかな?
バラティエじゃないから安心して。
5.まとめ
今回はトルコにあるボスポラス海峡の観光情報、金角湾や乙女の塔の見どころをまとめました。
海外旅行でトルコを訪れるならボスポラス海峡がおすすめです。中でも金角湾や乙女の塔は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。