海外旅行のお土産は、送り方を誤ると危険です。どれほど安全に配慮して荷物を詰め込んでも、日本で荷解きする頃には「思い出の品が壊れていた・割れていた」なんて事態も珍しくないです。だからこそお土産の正しい送り方については、知っておいて損はありません。
今回は海外旅行のお土産の送り方を解説します。併せて安全な配送方法と危険な郵送方法も説明します。お土産発送の注意点もまとめるので、海外旅行の観光にお役立てください。

海外旅行のお土産ってどうやって送ればいいんだろう?



この記事では「海外旅行のお土産の送り方」「安全な配送方法と危険な郵送方法」をまとめるよ!
1.海外旅行のお土産の送り方


まずは海外旅行のお土産の送り方を見ていきましょう。
- 送れるものか確認する
- 送る方法を選択する
- 送り状を作成する
- 梱包する
- 発送する
海外旅行のお土産が荷物に入りきらない場合、現地から国内に送ることが可能です。もちろん、日本から外国に送ることもできます。ただ、手順がわからない人もいるのではないでしょうか。
正式な流れで手続きしないと届かないだけでなく、世界のどこに行ったか追えなくなることもあるからこそ、お土産の送り方については知っておくと安心です。当記事では郵便局の初心者ガイドを参照に詳しく解説します。
1-1.送れるものか確認する
まずは、送れるものか確認する必要があります。
例えば、生き物の種子や剥製など動植物の加工品に関しては個人間でのやり取りが禁止・制限されていることがあります。国や地域によって条件は変わるものの、果物や魚類、肉類や野菜などは送れません。原則「検疫や税関に引っかかるもの」「ワシントン条約で規制されているもの」は送れないと判断すべきです。
1-2.送る方法を選択する
次に、送る方法を選択します。
- 国際宅配便:民間企業が運営している国際宅配サービス
- 国際郵便:航空便や船便などの国際郵便サービス
主に、国際宅配便だとDHL・FedEx・UPSなどの民間サービス、国際郵便ではEMS・SALなどの民間サービスが代表的です。国際宅配便は料金が高い代わりにスピードが早く荷物も追跡できるものが多いのに対し、国際郵便は料金が安い代わりにスピードが遅く荷物も追跡できないものが少なくないです。
一部、対応している国や地域が限られるサービスもあるため、よく確認してご利用ください。なお、サービスによっては日本語対応しているサービスもあるので、今後のことを考えると多国語対応のカスタマーサポートがあるところを選びましょう。
1-3.送り状を作成する
次に、送り状を作成します。
送り状とは荷物に貼り付ける書類のことで、以下のような項目の記入が必要です。
- 宛先(届け先)の情報:住所/名前/連絡先
- 依頼主(送り主)の情報:住所/名前/連絡先
- 荷物の情報:個数/重量/品名など
送り状の書式は国や地域によって変わるものの、記入する内容に関しては宛先(届け先)・依頼主(送り主)・荷物に関する情報が主となるため、不備のないようご記入ください。
情報にミスがあるとると送れないので、以上の情報は何回か見直しましょう。
1-4.梱包する
すべて必要な手続きが整ったら、梱包します。
梱包する際は「鋭利な部分や突起した部分がないか」「ガムテープを貼っているか」「ダンボールが破けていないか」「内容物が透けたり覗いたりしてないか」「中身がずれるような隙間がないか」「湿気対策や水漏れ予防できているか」などを確認しておくと安心です。
1-5.発送する
全部の荷物をまとめたら、発送します。
発送する時は「受付や集荷の締め切りを過ぎてないか」「住所・名前・連絡先が合っているか」「伝票に記載漏れはないか」「追跡番号をメモしたか」「控えをもらえるか」「領収書があるか」などをチェックしておくと安心です。
なお、金額や分類、用途(贈り物なのか商品なのかなど)について告知書もしくは申告書への記入が求められることがある点もお忘れなく!



荷物に入らないものは別途で送っちゃっていいと思う!



通販で購入できるものは通販で購入するのもあり!
2.お土産の安全な配送方法


次にお土産の安全な配送方法を見ていきましょう。
- お土産屋から送ってもらう
- 壊れ物や割れ物は申し出る
- 申告書に別送品と明記する
- 追跡機能付きで送る
- 補償付きで送る
2-1.お土産屋から送ってもらう
一部のお土産屋では、購入した品物を自宅に送るサービスを行っているところがあります。対応しているお土産屋は限られるものの、購入してすぐに送るのが最も安全です。
日本人のスタッフがいるお土産屋であれば、スムーズに送れてストレスフリー!
2-2.壊れ物や割れ物は申し出る
ガラス製品や陶器製品などは、移動している最中に壊れたり割れたりする可能性があるため、あらかじめ申し出ておくと安心です。壊れ物や割れ物と事前に伝えておくことで、安全に届けてくれます。
逆に何も伝えていないと乱暴に扱われることも珍しくないので、必ず丁寧に扱うよう伝えておきましょう。
2-3.申告書に別送品と明記する
日本関税協会の情報によると、別送品申告は海外から国内へ出入国する場合、携帯品として持ち帰るものとは別途で送った荷物(=別送品)がある場合に必要なものと定義されています。
別送品については送り状に「別送品」と明記する必要があるなど、いくつか注意が必要です。
なお、別送品があるにもかかわらず申告しなかった場合、没収されても文句は言えません。
2-4.追跡機能付きで送る
大抵の国際宅配便や国際郵便をお願いすると、追跡用の伝票(レシート)を渡してくれます。ただ、民間企業など一部のサービスによっては追跡機能付きでない場合があるため、注意が必要です。
後からどこに行ったかわからなくなっても追えるよう、追跡機能付きサービスをお選びください。
2-5.補償付きで送る
国際宅配便や国際郵便によっては、補償付きオプションが設けられていることもあります。故障や破損はもちろん、紛失した場合にも対応してくれるので、原則利用すべきです。
最悪なくなっても保証金で補えるよう、ケチらずに補償付きオプションを選びましょう。



お土産に限らず、アウトドア道具などを別途で送る場合も気は抜けない!



レジャー用品を別で送る人は、追跡機能や補償が必須!
3.お土産の危険な郵送方法


次にお土産の危険な郵送方法を見ていきましょう。
- 送り状に不備があるまま送る
- 禁止・制限されているものを送る
- 梱包が不十分なまま送る
- 知り合いに頼む
3-1.送り状に不備があるまま送る
送り状に不備があるまま送るのは、危険です。住所・名前・連絡先に記載ミスがあると、荷物が目的地まで届きません。最悪の場合、追跡ができなくなり、世界のどこかにお土産が消えてしまうこともあります。
追跡機能なしで送ってしまえば、もうどこに行ったのかはわかりません……。
3-2.禁止・制限されているものを送る
禁止・制限されているものは、原則送れません。
「海外旅行のお土産の送り方」でも解説した通り、禁止・制限されているものを国家間でやり取りすると罪に問われることがあります。知らなかったとしても法律に抵触することがあるからこそ、何が送れて何が送れないのかは要確認です。
3-3.梱包が不十分なまま送る
梱包が不十分なまま送るのは、おすすめできません。
「海外旅行のお土産の送り方」でも解説しましたが、梱包が不十分だと途中で中身が故障・破損したりすることがあります。乱暴に扱われることを想定するなど、物品の保護の仕方についても要チェックです。
3-4.知り合いに頼む
知り合いに頼むというのも、極力避けるべきです。「現地に住んでいる知り合いに荷物を送ってもらう」という方法も不可能ではありませんが、後からトラブルになる場合があります。
具体的には「送るのを忘れていた」というトラブルが多く、途中で荷物に傷がついたり凹みができたりすることも少なくありません。結果的に、お互いに損をすることになるからこそ、荷物の発送は自らの手で行うべきです。家族や友達に頼むのも避けることをおすすめします。



知らない人に「この荷物を運んでくれない?」と言われたら?



それ絶対にダメなやつ!送り方云々抜きの通報案件!
4.お土産発送の注意点


最後にお土産発送の注意点についてまとめます。
- 送り状に不備がないようにする
- 税金(関税/消費税)がかかる
- 控えの保管が求められる
- 別送品を申告する
- 本人が受け取る
海外から国内にお土産を発送する際は、送り状に不備がないようにしてください。
海外旅行中に郵便局などを介して送る場合、情報にミスがあると一向に届きません。外国から日本に送ったはずが、世界のどこかで行方不明になることもあるでしょう。だからこそ、送り状は繰り返し確認しましょう。
なお、一定の基準を超える値段のものを送る場合、関税・消費税などの税金がかかることがあります。
また、後々トラブルが発生してチェックが必要となる時に備えて、控えの保管も必要です。
その他に求められるのが、別送品の申告です。前述の通り、別送品申告は海外から国内へ出入国する場合、携帯品として持ち帰るものとは別途で送られてくる荷物(=別送品)がある場合に必要とされます。別送品については、送り状に「別送品」と明確な表示が必要となるなど、いくつか注意が必要。
まずは、上記の注意点を参考に発送手続きを進めてみてはいかがでしょうか?



別で送るものがなければ別送品の申告は必要なし!



別便で送る場合にだけ必要って覚えておけば大丈夫!
5.まとめ
今回は海外旅行のお土産の送り方、安全な配送方法と危険な郵送方法をまとめました。
海外旅行のお土産には、安全な送り方と危険な送り方があります。誤った送り方だと、せっかくの思い出の品が台無しになる可能性があるため、方法を間違わないよう気を付けたいです。
当記事で紹介した内容はあくまでも一例ではあるものの、国境をまたいで荷物をやり取りする場合はトラブルも発生しやすいので、ぜひ何度か読み返しつつ参考にしてみてください。お土産に限らず、現地で使用する旅のアイテムやグッズを別途で送る場合も、十分に注意しましょう。