海外旅行とはあまり関係ないものの、移住・出張・留学をお考えの方はパスポート認証が必要です。パスポート認証とは、旅券のコピーが原本と同じであることを証明するためのものとなります。ただ、具体的にいつどこで必要となるのかわからない人もいるのではないでしょうか。
今回は海外旅行のパスポート認証が必要な場面を解説します。併せて承認してくれる人物と申請する場所も説明します。ここでは認証に関する疑問もまとめるので、海外旅行の準備にお役立てください。
パスポートはいつ・どこで認証してもらったらいいのか迷うよね。
この記事では「海外旅行のパスポート認証が必要な場面」「承認してくれる人物と申請する場所」をまとめるよ!
1.海外旅行のパスポート認証が必要な場面
まずは海外旅行のパスポート認証が必要な場面を見ていきましょう。
- 海外へ移住する際
- 海外へ出張する際
- 海外へ留学する際
海外へ移住・出張・留学する際、パスポートの提示を求められることがあるのですが、原本を送るわけにはいかないため、通常は原本証明を受けたコピーで対応します。
しかし、ただパスポートをコピーしたものだと加工・偽造・修正されているかどうか判断することができず、相手によっては公的な旅券と認められません。
そのような場面で役立つのがパスポート認証、いわゆる原本証明です。
原本証明とは、国家資格を持つ第三者によって「本物のパスポートのコピー」であると証明するもので、日本では行政書士・弁護士が認証を行うと法律で定められています。最近では外務省の担当者や公証役場の公証人でも認証できるようになっているため、移住・出張・留学に合わせて先にパスポート認証を行っておくと安心です。
- 外国の銀行口座を新たに開設する時
- 外国のクレジットカードを発行する時
- 外国のビザを取得する時
- 外国でビジネスする時
他にも、外国の銀行口座を新たに開設する時やクレジットカードを発行する時、ビザを取得する時、ビジネスする時にパスポートの提示を求められることがあります。移住・出張・留学と同様に原本を送るわけにはいかないため、原本証明を受けたコピーを郵送するのが通例です。
なお、提出先は現地の教育機関や金融機関などになるので、パスポート認証の書類は英語で作成するようにしてください。
絶対にパスポート認証が必要なわけでないけど、特定の場面で提示が求められるから気を付けておきたいかも!
移住・出張・留学を考えている人は、一部の国に限りパスポートの原本証明が必要となるから注意して!
2.承認してくれる人物と申請する場所
次に承認してくれる人物と申請する場所を見ていきましょう。
- 外務省:担当者
- 公証役場:公証人
- 法律事務所:行政書士・弁護士
パスポート認証は外務省の担当者もしくは公証役場の公証人、法律事務所の行政書士・弁護士に依頼することで承認してもらえます。従来までは事実証明の書類を作成できるのは国家資格を持った第三者と定められていたものの、最近では行政書士・弁護士以外でも可能です。
ただし、「通常の認証」に加えて「アポスティーユ認証」「公印確認」などがあって慣れていないと難しいからこそ、プロに依頼するのが良いでしょう。
2-1.外務省:担当者
パスポート認証は、外務省の担当者に依頼できます。
行政書士・弁護士以外なら外務省で申請するのが賢明です。
2-2.公証役場:公証人
パスポート認証は、公証役場の公証人にも依頼できます。
行政書士・弁護士以外なら公証役場で申請するのも無難です。
2-3.法律事務所:行政書士・弁護士
平成23年1月までは行政書士・弁護士以外による公文書の証明は認められていませんでしたが、法律改正後は外務省の担当者でも公証役場の公証人でも書類を作成可能です。
一部の在日外国公館ではパスポートのコピーに対して直接(外務省・公証役場を通さず)認証を行っているところもあるため、承認の手段については旅券の提示を求めている相手側に聞くのが確実と言えます。
相手側によっては指定のフォーマットをダウンロードして、必要事項を記入いして提出するだけで申請できる場合もある!
でも、間違う可能性があるから、どうすればいいのかはパスポートの提示を求めている相手側に聞くのが一番!
3.認証に関する疑問
最後に認証に関する疑問についてまとめます。
- 認証してもらう際はいくらくらいかかる?
- 認証してもらう時に必要なものはある?
- 認証はただの海外旅行でも求められる?
- 認証はどこで行ってもらうの?
- 認証で何ができる?
普通の海外旅行ではパスポート認証まで求められることは稀であるため、いざ必要となるとわからないことも出てくるはずです。後から気づいても手遅れになるので、疑問は早めに解消しておきましょう。
3-1.認証してもらう際はいくらくらいかかる?
パスポート認証にかかる費用は、提出先国・提出時期・提出方法などによって変わります。
- 外務省の担当者:1通につき1万1,000円
- 公証役場の公証人:1通につき1万1,500円
- 法律事務所の行政書士・弁護士:1通につき3,000円~6,000円
外務省の担当者だと1通で1万1,000円、公証役場の公証人だと1通で1万1,500円とやや割高ですが、法律事務所の行政書士・弁護士に依頼すると1通3,000円~6,000円ほどでやってくれるため、やや割安です。
提出する相手によって稀に必要となるパスポートコピーの領事認証手続きは一律22,000円となっているので、詳しくは外務省・公証役場・法律事務所もしくはパスポートセンター・認証センターにご確認ください。
なお、パスポートの原本とコピーが同一のものであることを証明する英語の書類が必要となることがあります。この場合、説明書きが求められるのですが、英文を添えるには別途でお金がかかる可能性があり、注意が必要です。
3-2.認証してもらう時に必要なものはある?
パスポート認証に必要なものは、パスポートの原本・パスポートのコピー・身分証明書となります。承認してもらう相手によって必要なものは変わるものの、原本・コピー・身分証明書があれば大抵は可能です。
なお、身分証明書は運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きのものを持参しましょう。
3-3.認証はただの海外旅行でも求められる?
パスポートの認証は、普通の海外旅行で求められることはほとんどありません。
管理人も何度も海外旅行していますが、コピーの原本証明が必要だった場面はほぼありません。必要なのは、あくまでも海外へ移住・出張・留学をする際や外国で何かする際だけと言えるでしょう。
3-4.認証はどこで行ってもらうの?
パスポート認証は原則、外務省の担当者や公証役場の公証人、法律事務所の行政書士・弁護士に依頼可能です。かつては行政書士・弁護士のみが可能でしたが、今では外務省や公証役場で申請できます。
3-5.認証で何ができる?
パスポート認証を行えば、旅券のコピーが本物であることを証明できます。
海外へ移住・出張・留学する際や外国で何かする際に相手側からパスポートの提示を求められても原本を送るわけにはいかないため、原本証明したコピーを送るわけです。
原本証明したコピーは旅券の正式な写しとして送付できるので、必要に応じて申請しておきましょう。
普通に海外旅行する分には原本だけで十分だけど、郵送での提示を求められたら認証してもらっておくといいかも!
必要に応じてプロに頼んでおくのが肝!
4.まとめ
今回は海外旅行のパスポート認証が必要な場面、承認してくれる人物と申請する場所をまとめました。
海外旅行で原本の提示を求められることはほとんどありませんが、海外へ移住・出張・留学を予定している方や外国で何かする予定の方は求められることがあります。この際に必要となるのがパスポート認証です。
パスポート認証は旅券のコピーが原本と同じであることを証明するもので、公的な機関によって承認されることで原本を送らずコピーだけで提示が可能となります。そのため、海外へ移住・出張・留学する人や外国で何かする予定の人は、パスポート認証を受けておくのがおすすめです。