海外旅行に円安・円高は深く関係しています。ただし「円安⇒円高」「円高⇒円安」へ反転する仕組みがわからないと為替レートの周期や変動に惑わされてしまうため、日本経済への影響・恩恵も含めてきちんと理解しておきたいです。
今回は海外旅行の円安と円高の仕組みを調査しました。ここでは繰り返す周期・変動サイクルも共有いたします。併せて日本経済と円安・円高の関係もまとめるので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
海外旅行と円安・円高の仕組みって本当ややこしい!
この記事では「円安と円高の仕組み」「繰り返す周期・変動サイクル」をまとめるよ!
1.海外旅行の円安・円高の仕組み
まずは海外旅行の円安・円高の仕組みをまとめます。
- 円安:円の価値ダウンで相対的に外貨の価値アップ
- 円高:円の価値アップで相対的に外貨の価値ダウン
海外旅行にとって円安・円高は切っても切れない関係です。基本的に海外旅行は円安の時だと損をする、円高の時だと得をすると考えられています。
では、いつになったら「円安⇒円高」「円高⇒円安」に反転するのでしょうか?
1-1.円安⇒円高に変わる仕組み
円安は円の価値が下がっているため、相対的に外貨の価値が上がっている状態と言えます。
円の価値が安いということは相対的に外貨の価値が高い状態を指すため、円安時に海外旅行で外貨両替すると不利です。円安であればあるほど徐々に円高に向かう傾向にありますが、円高になりきらないタイミングでの海外旅行は損と言えるでしょう。
一方、円安時は「円の価値が安い⇒日本で買い物すると得⇒日本にお金が落ちる⇒設備投資にお金をかけられる⇒日本への期待アップ⇒日本円の需要アップ⇒日本円の価値アップ」という力が働きます。結果として「円安⇒円高」へと反転しやすくなるわけです。
1-2.円高⇒円安に変わる仕組み
円高は円の価値が上がっているため、相対的に外貨の価値が下がっている状態と言えます。
円の価値が高いということは相対的に外貨の価値が安い状態を指すため、円高時に海外旅行で外貨両替すると有利です。円高であればあるほど徐々に円安に向かう傾向にありますが、円安になりきらないタイミングでの海外旅行は得と言えるでしょう。
反面、円高時は「円の価値が高い⇒日本で買い物すると損⇒日本にお金が落ちない⇒設備投資にお金をかけられない⇒日本への期待ダウン⇒日本円の需要ダウン⇒日本円の価値ダウン」という力が働きます。結果として「円高⇒円安」へと反転しやすくなるわけです。
要するに円安はいずれ円高に、円高はいずれ円安になるってこと?
そういうこと!だけど「円安⇔円高」が繰り返す周期・変動サイクルは名のある投資家でも予想が難しいみたい。
2.円安と円高を繰り返す周期・変動サイクル
ここからは円安と円高を繰り返す周期・変動サイクルをまとめます。
- 繰り返す周期・変動サイクル:特定できない
「円安⇒円高」「円高⇒円安」への反転時期は誰にも予想できません。名のある投資家であっても完璧に為替レートの変動幅を予測することは困難と言えるでしょう。
なぜなら、為替レートは常に変動しているものだからです。
識者の間では円安・円高の繰り返す周期・変動サイクルとして「8年周期説」や「16年周期説」があるものの、完璧なタイミングで反転時期を的中させることは不可能とされています。
ここまで来ると旅行というより投資の話になるので、詳しくは専門家の方の解説を見た方がわかりやすいかもしれません。ただ、海外旅行においては「円安・円高は繰り返す周期や変動サイクルこそ読めないもののいずれどこかのタイミングで反転する」……とだけ覚えておけばOKです!
2-1.転換するタイミングとメカニズム
「円安⇒円高」「円高⇒円安」へと転換するタイミングは完璧に予測することが困難ですが、一説によると円安時には円高に向かう力が働き、円高時には円安に向かう力が働くとされています。
つまり、円高と円安は常に波のように変動するメカニズムを持っており、円の価値が上がっている時には下がる力、円の価値が下がっている時は上がる力が働くわけです。
ただし「円安がいつまで続くか」「円高がいつから戻るか」という明確な基準や境目は存在しません。
あくまでも為替レートの変動は国際情勢や政治経済によっても変わるため、円安・円高が転換するタイミングやメカニズムを完璧に読むというのは至難の業です。専門家でも意見が分かれるので、海外旅行においては「円安=損」「円高=お得」くらいに解釈しておきましょう。
2-2.今後の見通しと将来の推移
現在の日本は空前の円安時代と言われており、今後円高になる見通しがあるかどうかは未知数です。将来、円安から円高に推移するかも神のみぞ知るところと言えます。
一般的な理論では「円安時には円高に」「円高時には円安に」徐々に向かっていくとされますが、それはあくまでも日本円に価値が担保されている場合に限ります。仮に世界の国々が「日本円はもうダメだ」と判断した場合、日本円の価値は毀損されることになるでしょう。
その結果、反転するどころか恒久的な円安が続き、一向に円高に向かわなくなってしまうわけです。日本円の価値が維持できるのは、日本という国自体に価値があるからに過ぎません。
だからこそ、円安・円高が今度どのような見通しなのか、将来の推移はどうなるのかを今一度冷静に捉えることが必要なのではないでしょうか。
例題とかだと1ドル/1ユーロ=100円を基準にするのが一般的だけど、現代に限れば150円が基準って感じかな?
「ここまで円安」「ここから円高」って境界線はないから、相場感覚で円安・円高って判断するしかないかも!
3.日本経済と円安・円高の関係
最後に日本経済と円安・円高の関係をまとめます。
- 円安:
⇒好景気へ向かう傾向がある
⇒インフレへ向かう傾向がある - 円高:
⇒不景気へ向かう傾向がある
⇒デフレへ向かう傾向がある
一般的に円安であればあるほど好景気・インフレへ向かう傾向がある、円高であればあるほど不景気・デフレへ向かう傾向があるとされています。
ただし、あくまでも「傾向がある」というだけで、必ずしも想定通りになるとは限りません。円安だから絶対に好景気・インフレになる、円高だから絶対に不景気・デフレになるとは限らないので注意が必要です。
3-1.日本経済と円安の関係
基本的に日本経済と円安は以下のような関係にあります。
円安時には以上のような力が市場全体に働きます。
結果として日本経済は好景気・インフレに向かうわけです。ちなみに、インフレとは「ものの値段が上がり続ける状態」のことで、インフレになると輸入製品や輸入原材料の値段が上がり、国内物価も上がる段階に入るのが特徴です。
そのため、円安であればあるほど好景気・インフレに向かう傾向にあります。このように円安と円高は常に繰り返す仕組みとなっていると覚えておきましょう。
3-2.日本経済と円高の関係
基本的に日本経済と円高は以下のような関係にあります。
円高時には以上のような力が市場全体に働きます。
結果として日本経済は不景気・デフレに向かうわけです。なお、デフレとは「ものの値段が下がり続ける状態」のことで、デフレになると輸出製品や輸出原材料の値段が下がり、国内物価も下がる段階に入るのが特徴です。
そのため、円高であればあるほど不景気・デフレに向かう傾向にあります。このように円高と円安は常に繰り返す仕組みとなっていると覚えておきましょう。
円安は好景気・インフレに、円高は不景気・デフレに反転するってことか……でも、日本は真逆のような気がする。
日本はどちらかというとスタグフレーションの傾向にあるかな。ただ、これはまた別の話なので割愛!笑
4.まとめ
今回は円安と円高の仕組み、繰り返す周期・変動サイクルをまとめました。
海外旅行にとって円安・円高は深く関係する要素の1つで、円安の時ほど海外旅行は損、円高の時ほど海外旅行は得とされています。ただし、必ずしもずっと円安・円高が続くわけではなく、両者は一定間隔で反転時期を迎えるのが特徴です。
円安はいずれ円高に、円高はいずれ円安に……そういった具合で円安・円高は反転しています。そのため、海外旅行する際は円安・円高を繰り返す周期・変動サイクルについて知っておくのがおすすめです。併せて、日本経済との関係も知っておくと日本が置かれている状況も見えてくるでしょう。
ぜひ、海外旅行を計画する際は円安・円高も視野に入れて計画してみてください!