海外旅行は円安か円高か……どっちがいいか迷いますよね。結論を先に言うと、海外旅行は円安よりも円高の方がお得です。ただし、為替レートによっては損をすることもあるため、現地通貨に対する日本円の価値を確認してから行き先を決めるのがおすすめです。
今回は海外旅行は円安か円高どっちがいいかを調査しました。ここでは影響ない国・恩恵ある国も共有いたします。併せて損をせずお得に旅行するための対策もまとめるので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
海外旅行は円安でも円高でも損せずお得に行く方法がある!
この記事では「円安か円高どっちがいいか」「影響ない国・恩恵ある国」をまとめるよ!
1.海外旅行するなら円安・円高どっちがいい?
まずは海外旅行するなら円安・円高どっちがいいかをまとめます。
- 円安:海外旅行で損をする・不利になる可能性あり
- 円高:海外旅行で得をする・有利になる可能性あり
海外旅行は円高より円安の方がお得です。円安ではなく円高を狙えば損をすることもありません。
ただ、中には「為替レートって何?」「円安・円高って何?」と疑問を抱いている方もいるはずなので、まずは海外旅行と為替レート、円安・円高の関係をおさらいしておきましょう!
1-1.海外旅行と為替レートの関係
ここでは海外旅行と為替レートの関係を解説します。
1-1-1.為替レートとは?
為替レートは異なる通貨同士の交換比率を指します。
例えば、円をドルに両替する際、1円をそのまま1ドルと交換できるわけではありません。1ユーロもまた然りで、国によって通貨の価値は変わります。仮に1ドルや1ユーロを手に入れようとすると日本円にして140円~160円(2023年現在)ほど必要です。
要するに、通貨同士の交換比率のことを為替レートと呼ぶと覚えておきましょう。ただし、お金の価値は国際情勢や政治経済によっても変わるので、両替の際はご注意ください。
1-1-2.為替レートの見方
為替レートはお金の価値を比較する際に役立つ指標です。通貨は国ごとに価値が決まっており、その通貨同士がいくらで交換できる状態なのかを表したものが為替レートとなります。
- 価値:人気アイドルのグッズ≠地下アイドルのグッズ
- 交換比率:人気アイドルのグッズ1つ=地下アイドルのグッズ5つ
例えば、人気アイドルのグッズと地下アイドルのグッズを交換する時、お互いに1つずつ差し出したのでは釣り合わないのではないでしょうか。場合によっては人気アイドルのグッズ1つに対して、地下アイドルのグッズ5つほど必要となるかもしれません。
これと同じ原理が為替レートとなります。為替市場でも「円とドル」「円とユーロ」の価値は常に変動しており、いくらで交換できるかはその時々によって変わってくるのです。
1-2.海外旅行と円安の関係
ここでは海外旅行と円安の関係を解説します。
1-2-1.円安とは?
円安とは、円の価値が安くなっている状態のことを意味します。
- 1ドル=150円:ドルに対する円の価値が安い状態
- 1ユーロ=150円:ユーロに対する円の価値が安い状態
つまり、円安は今まで100円で買えていたものが150円出さないと買えない状態を表すわけです。
1-2-2.円安は損(不利)
海外旅行にとって円安は損(不利)と言えるでしょう。
- 1枚10ドル・10ユーロのTシャツ:
1,000円⇒1,500円(500円の損) - 1食20ドル・20ユーロのレストラン:
2,000円⇒3,000円(1,000円の損) - 1泊50ドル・50ユーロのホテル:
5,000円⇒7,500円(2,500円の損) - 旅費全体で1,000ドル・1,000ユーロ:
10万円⇒15万円(5万円の損)
円安時の海外旅行は必然的に費用が高くなるため、間接的に損をするわけです。
1-2-3.円安のメリット・デメリット
円安にはメリット・デメリットがあります。
円安のメリット | 円安のデメリット |
---|---|
国内旅行しやすくなる | 海外旅行しにくくなる |
日本製品が売れやすくなる | 外国製品が買いにくくなる |
海外資産の価値が相対的に上がる | 国内資産の価値が相対的に下がる |
円安は海外旅行しにくくなるため、旅行の観点ではデメリットと言えるでしょう。
1-3.海外旅行と円高の関係
ここでは海外旅行と円高の関係を解説します。
1-3-1.円高とは?
円高とは、円の価値が高くなっている状態のことを意味します。
- 1ドル=50円:ドルに対する円の価値が高い状態
- 1ユーロ=50円:ユーロに対する円の価値が高い状態
つまり、円高は今まで100円で買えていたものが50円出すだけで買える状態を表すわけです。
1-3-2.円高は得(有利)
海外旅行にとって円高は得(有利)と言えるでしょう。
- 1枚10ドル・10ユーロのTシャツ:
1,000円⇒500円(500円の得) - 1食20ドル・20ユーロのレストラン:
2,000円⇒1,000円(1,000円の得) - 1泊50ドル・50ユーロのホテル:
5,000円⇒2,500円(2,500円の得) - 旅費全体で1,000ドル・1,000ユーロ:
10万円⇒5万円(5万円の得)
円高時の海外旅行は必然的に費用が安くなるため、間接的に得をするわけです。
1-3-3.円高のメリット・デメリット
円高にもメリット・デメリットがあります。
円高のメリット | 円高のデメリット |
---|---|
海外旅行しやすくなる | 国内旅行しにくくなる |
外国製品が売れやすくなる | 日本製品が買いにくくなる |
国内資産の価値が相対的に上がる | 海外資産の価値が相対的に下がる |
円高は海外旅行しやすくなるため、旅行の観点ではメリットと言えるでしょう。
ここで挙げたのは極端な例だけど、イメージとしてはそんな感じ!
私たち庶民からすると円安・円高で数千円~数万円、損したり得したりってなるとなかなかの金額!
2.円安の影響がない国・円高の恩恵がある国
ここからは円安の影響がない国・円高の恩恵がある国をまとめます。
- 円安の影響がない国:アジア・中南米・アフリカ
- 円高の恩恵がある国:オセアニア・北米・ヨーロッパ・中東
便宜上「円安の影響がない国」「円高の恩恵がある国」と表現していますが、実際は国によって円安の影響・円高の恩恵も変わるので注意が必要です。
2-1.円安の影響を受けにくい国
円安の影響を受けにくい国は、アジア・中南米・アフリカの国々と言えます。この地域一帯の国々は物価が安く、円安の影響も受けにくいのが特徴です。
物価が安ければ安いほど円安の影響も受けにくくなるため、円の価値が下がっている時はアジア・中南米・アフリカの国々を行き先に選んでみてはいかがでしょうか?
2-2.円高の恩恵を受けやすい国
円高の恩恵を受けやすい国は、オセアニア・北米・ヨーロッパ・中東の国々と言えます。この地域一帯の国々は物価が高く、円高の恩恵も受けやすいのが特徴です。
物価が高ければ高いほど円高の恩恵も受けやすくなるので、円の価値が上がっている時はオセアニア・北米・ヨーロッパ・中東の国々を行き先に選んでみてはいかがでしょうか?
だたし、飛行機代は別!
日本から近い国だと移動費も抑えられるけど、日本から遠い国だと移動費も膨らんじゃうから要注意!
3.損をせずお得に旅行するための対策
最後に損をせずお得に旅行するための対策をまとめます。
- コスパ重視で行き先を選ぶ
- 為替レートを把握する
- 両替の方法を工夫する
- クレジットカードで決済する
円安でも円高でも賢く計画すれば損をすることはなく、むしろお得に海外旅行が可能です。もちろん、必ずお得というわけではないものの、損しない方法を知っておくだけで安心です。
3-1.コスパ重視で行き先を選ぶ
海外旅行において円安・円高で損をしないためには、コスパの良い行き先を選ぶのがおすすめです。
例えば、東南アジアの国々は急速な発展を遂げているものの、コスパは悪くありません。むしろ、安宿に宿泊して屋台で飲食すれば、旅費も大幅に削減できます。自分の足で散策すればそこまでお金がかかるということもないでしょう。
世界的に円安が進む一方でまだまだ円高ってくらいお得に回れる国もあるので、コスパ重視で旅先を選んでみてください!
3-2.為替レートを把握する
各国が円安なのか円高なのかはインターネットで簡単に調べられます。
例えば「1ドル 何円」「1ユーロ 何円」という具合に検索すると、現在の日本円の価値をGoogle先生が教えてくれます。為替レートは日々変動するので、行き先を決める際にあらかじめ調べておくと損をせずに済むでしょう。
お得な為替レートの旅先を見つけられれば、想定以上に旅費をカットできるはずです!
3-3.両替の方法を工夫する
海外旅行で現金を持ち歩く場合は両替の方法を工夫しましょう。
両替するなら円の価値が上がっている時が狙い目です。逆に円の価値が下がっている時に両替すると目減りするので注意してください。
例えば「1ドル/ユーロ=150円」と「1ドル/ユーロ=50円」の時では、単純計算で100円もの差が生まれます。仮に5万円を両替すると150円の時は7万5,000円になるのに対して、50円の時は2万5,000円になってしまうわけです。
その差額、実に5万円……これが円安・円高の恐ろしい差だと言えるでしょう!
もちろんこれは極端な例ですが、日本円を現地通貨にする時は円高、現地通貨を日本円にする時は円安を狙うのがベストです。ただし、円安・円高は個人でコントロールできるものではないので、この方法はお得になるというよりあくまでも損をしないための対策として覚えておいてください。
3-4.クレジットカードで決済する
円安・円高にかかわらず「日本円⇔現地通貨」で両替すると手数料がかかります。
一方、クレジットカード決済だと何度も両替する必要がないため、手数料を最小限に抑えることが可能です。一部のクレジットカードによってはポイント・マイルを貯められるので、最大限に活用すれば旅費も補填できるのではないでしょうか?
クレジットカードはお得になることはあっても損をすることはほとんどないからこそ、事前に作っておいて損はありません。
ただし、クレジットカード決済は即日請求ではなく後日請求となるため、請求確定日の為替レートで計算されてしまう点には注意が必要です。あくまでもクレジットカードは円安の時に使い、円高の時には用いないようにしましょう。
本当は円の価値自体が爆上がりしてくれたらいいんだけどね。
今の日本を見る限り、円の価値は爆下がりする一方だと思うよ。
4.まとめ
今回は円安か円高どっちがいいか、影響ない国・恩恵ある国をまとめました。
海外旅行は円高の時期に行くのがお得です。円安の時期に行くと両替によって現金が目減りするだけでなく、現地で何をするにもお金がかかってしまいます。
ただ、国によっては円安の影響を受けにくい国もあれば円高の恩恵を受けやすい国もあるので、うまく行き先を選ぶことで賢く海外旅行することも不可能ではありません。コスパ重視で旅先を選び、為替レートを把握しつつ両替を工夫すれば、お金がなくても海外旅行に行けるはず。
為替レートの状況によってはクレジットカードを駆使するなど、ぜひ可能な範囲で工夫してみましょう!