北海道に異国情緒を添える石造りの水路、それが小樽運河です。ガス灯が佇む目抜き通りにはガラス・オルゴール・キャンドル・スイーツなどを扱うショップが軒を連ね、冬には季節限定の雪あかりの路も開催されます。そこは大正ロマンと昭和レトロが溶け合う観光スポットです。
今回は北海道にある小樽運河の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
小樽運河は哀愁が吹き抜けるノスタルジックな水路街!
この記事では「北海道にある小樽運河の観光情報」「雪あかりの路の見どころ」をまとめるよ!
1.小樽運河の概要
まずは小樽運河の概要を見ていきましょう。
- 国:北海道
- 地域:小樽
- 特徴:運河/レジャー
- 目玉:雪あかりの路
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
小樽運河は北海道の札幌近郊、小樽にある一大観光地です。ここは1923年に完成した人工水路で、湾曲した川沿いにガス灯や木骨石造の倉庫群がひっそりと佇む場所です。どこか外国のような空気漂う街並みは哀愁を帯びた観光スポットとして知られています。
小樽は港湾都市として発展した歴史を持ち、かつては北海道有数の漁港として栄えた地域です。その水産業・観光業を支えているのが小樽運河です。全長は約1,140mで幅は約20m~40m、市民の憩いの場でありながらノスタルジックシティの絶景を担う要素としても欠かせない存在となっています。
堺町通りや寿司屋通りには多くの商業施設が立ち並び、ガラス・オルゴール・キャンドル・スイーツなどが販売されています。ガラスは北一硝子や大正硝子、オルゴールはオルゴール堂、キャンドルはキャンドル工房、スイーツはルタオや北菓楼など……観光には事欠きません。
なお、冬には冬季限定で雪あかりの路も開催され、日暮れとともに氷雪の明かりが灯る町へと変貌します。
北海道を訪れるなら小樽運河は外せないね!
札幌を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.小樽運河の観光情報
次に小樽運河の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~10万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は北海道旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:北海道/小樽
- 住所:北海道小樽市
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:30分~1時間
- バス:1時間~1時間30分
- レンタカー:30分~1時間
- バス:5分~10分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「札幌⇒小樽運河」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くてやや雨が降りやすい気候
- 4月~6月:やや寒くて晴れやすい気候
- 7月~9月:やや暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:寒くてやや雨が降りやすい気候
- ベストシーズン:2月/6月~9月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | -1℃ | -7℃ | 130mm |
2月 | 0℃ | -6℃ | 105mm |
3月 | 4℃ | -3℃ | 85mm |
4月 | 11℃ | 2℃ | 60mm |
5月 | 17℃ | 7℃ | 55mm |
6月 | 20℃ | 12℃ | 60mm |
7月 | 24℃ | 17℃ | 80mm |
8月 | 26℃ | 18℃ | 135mm |
9月 | 22℃ | 13℃ | 115mm |
10月 | 16℃ | 7℃ | 150mm |
11月 | 8℃ | 1℃ | 140mm |
12月 | 2℃ | -4℃ | 140mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
北海道は総じて治安が良く、旅の拠点となる札幌も治安良好です。
2-7.注意点
- 運次第の催行状況
- 行事の開催時期
- 水中への落下
- 雪像への接触
2-7-1.運次第の催行状況
小樽運河のクルーズやガラス工房、雪あかりの路は中止になる場合があります。ワークショップはアクセサリー作り・オルゴール作り・ガラス作りなどから選択可能なので、催行状況に合わせて選びましょう。
2-7-2.行事の開催時期
小樽運河で行われる雪あかりの路の開催時期は毎年2月となります。毎日行われるクルーズやガラス工房の中には不定期のものもあるので、訪れる日付に合わせて調整しましょう。
2-7-3.水中への落下
小樽運河のクルーズは船で水面を進むため、水中への落下には気を付けたいです。スマホやカメラを落とすと大変ですし、自分自身が落ちると危険です。興奮して撮影に夢中になったり無理に立ち上がったり動き回ったりすると船から転落するので、船上では静かに過ごしましょう。
氷点下の日に水路に落ちようものなら命を落とすこともあるため、はしゃぎすぎには気を付けましょう。
2-7-4.氷像・雪像への接触
小樽運河の雪あかりの路では繊細な氷像・雪像が作られているため、氷像・雪像への接触には気を付けたいです。会場内には華奢な氷像や雪像も作成されており、キャラクターを模した作品も配置されています。当然ながら許可なく壊したり削ったりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
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3.小樽運河の見どころ
ここからは小樽運河の見どころをまとめます。
3-1.ガス灯や倉庫群
おすすめ度:
ノスタルジックな街並み。
3-2.クルーズ
おすすめ度:
運河の中を進む遊覧船。
3-3.ガラス工房
おすすめ度:
ガラス細工作り体験。
3-4.雪あかりの路
おすすめ度:
雪と氷の明かりが灯る道。
小樽運河はガス灯や倉庫群、クルーズやガラス工芸、雪あかりの路など見どころ満載です。
運河には63基のガス灯や木骨石造の倉庫群があり、そこはかとない哀愁を放っています。そのタイムスリップしたかのような景色には思わず懐かしさを覚えるほどです。目の前を包む大正ロマンや昭和レトロな街並みは海外の雰囲気を感じさせ、異国情緒もたっぷりです。
思い出作りということであればクルーズやガラス工房もおすすめと言えます!
クルーズは定員制で1回に約48名まで乗船可能、ガラス工房は予約制で吹きガラスが体験可能です。詳しくは「ガラス工房⇒市内の各工房」「クルーズ⇒小樽カナルボート」へ問い合わせてみましょう。毎年2月に開催される雪あかりの路も道内屈指のメルヘンチックイベントなので、ぜひ参加してみてください。
小樽運河ではガス灯と倉庫群、クルーズとガラス工房、雪あかりの路が目玉!
個人的にはロマンチックな雪あかりの路がおすすめ!
4.小樽運河の体験談
最後に管理人が2022年2月に訪れた小樽運河の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
小樽運河に到着!道産子だから何度も来てるけど、冬はまた新鮮。
雪化粧した小樽運河は乙だねぇ。空気もキリリと冷えてて気持ち良いや。
ここまで寒いと逆にもう暑いくらい!
いや、それ矛盾脱衣する3秒前の奴。でも、確かに貼るカイロ100枚くらいないと凍えちゃうね。
ぬくぬくそうな羽毛があるじゃない。
さすがにこの寒さは綿毛を突き抜けて突き刺してくるよ。
それにしてもなぜ港があるのに運河まで作る必要があったのかな。
昔は大きな船を沖に停泊させて、艀という小さな船で荷揚げしてたのさ。
(……話がいきなり勉強モードだ。)
その後、取り扱う荷量が増えたことで運搬作業を効率化するために別途で水路を作ったらしいよ。
だから沖合を埋め立てて艀が接岸できる距離を確保したのね。
つまり、ここは内陸を掘って作った運河ではなく沿岸を埋め立てて作った運河なのさ。
じゃあ、今みたいな観光地として発展したのはいつ頃のことなの?
戦後になって埠頭の整備が進められてからは艀の役目が終わったとか。
そこが転換期となって徐々に観光地化されたってことなんだ。
最終的に運河の半分が道路に生まれ変わり、一緒に散策路や街園も作られたみたいだよ。
そう考えると運河は大正から昭和を経たものの港は新しいんだね。
そんな小樽も2月は雪あかりの路の季節。この時期に訪れるなら必見のイベントだから要チェック。
やってきたのはガラス工房、グラスアートエヌプラス。
雪あかりの路まで時間あるから、コップを作れる吹きガラス体験に挑戦してみよう!
ガラス細工……思ってるより数倍難しい。吹き込む息の量とか溶けたガラスの成形とか。
職人さんに教わりながら四苦八苦。でも、自分で作ったコップは素敵なお土産になること間違いなし。
小樽運河からほど近い堺町通りを歩いていると、野生の雪だるまに遭遇。
雪だるまってより鏡餅みたい。ぼってりしたフォルムがかわいい。
他にも「ベイマックス」や宇宙人の氷像・雪像など趣向を凝らした作品もいくつかあるよ。
札幌の雪まつりや旭川の氷瀑まつりに通ずるものがあるね。
確か苫小牧や支笏湖にも似たようなお祭りがあったよね。
あれは正式には氷濤まつりって呼ばれてて、また別物だよ。
気の利いたお酌をする雪だるまも……ただ、自分下戸なもんで。
店先の雪だるまはそれぞれのテーマを表現してるみたい。ここは酒屋さんかな。
雪の壁をくり抜いて作ったスノーキャンドルも雰囲気抜群。
冬眠するにはもってこいのかまくらだね。ここなら眠らない「穴持たず」も心置きなく寝られるはず。
小樽ビールの瓶で作ったガラスキャンドルもまた素敵。これぞ雪で作る間接照明……ニトリもびっくりだ!
雰囲気に酔ってしまうとはこのこと。真っ白な雪に火の色彩が反射して綺麗だね。
さっきの雪だるまにも命が宿ったみたい。小樽のマシュマロマンここに爆誕。
ゴーストバスターズ小樽支部があるならすぐにでも吸い取ってもらうのに……。
辛辣!雪あかりの路が開かれるのは3日間、放っておいても悪さはしないよ。
むしろお祭りを盛り上げてくれる太っ腹なキャストにギャラを払わないとね。
手持ちがないからルタオのドゥーブルフロマージュで勘弁してください。
いやん、最高じゃん。
寿司屋通りもこの通り。川に架かるイルミネーションが眩しいね。
まさかイルミネーションまで見られるとは思ってなかったよ。これは穴場ね。
光と氷と雪と電飾。写真じゃなかなか伝わらない美しさが凝縮されてる。
こういう時はフィルムじゃなくて肉眼に焼き付けるのが一番だよ。
「となりのトトロ」から、森の妖精たちも駆けつけてくれました!
日本で愛されるキャラクターに外国人も大喜び。
こりゃマシュマロマンの出る幕はないかもね。
あれはあれで世界を代表とするキャラクターだと思うよ。
ろうそくの火で溶けてしまった顔がちょっと怖い。見方次第では冬の百鬼夜行。
トトロは都市伝説もあるもんね……実は怪物だった説とか。
諸説あるけど、個人的にはこのろうそくの火のように「温かい家族の物語」であってほしいな。
都市伝説なんて根も葉もないガセネタだしね。原則の通りに解釈するのが一番。
……猫バスも迎えに来てくれたよ。
このまま札幌まで送迎してもらおうか。
ここでは無造作に砕かれた氷塊すら立派なアイスキャンドルに大変身。
魔法少女の変身シーンみたいにキラキラだね。
あまりの眩しさに目がかじかんじゃいそうだよ。
かじかむのは手足だけにしておいてよ。
ハットをかぶった紳士な雪だるまも……まるで雪のキングスマン。
雪の教会まであるよ。小人たちがここで愛の契りを交わすのかな?
頭に火を灯したお化けキャンドルまで出てきたや。世界一愛くるしい魑魅魍魎のドヤ顔に胸キュン。
メタモン顔がたまらないね。小樽観光のお土産はこれで決まり!
ここから雪あかりの路、いよいよ本番。
まだ本番じゃなかったの?それにしても昼とは打って変わってとても静かだね。
街園から散策路へ向かうと、ガラスキャンドルたちが雪道を照らしてくれてる。
雪あかりの路は昔来たことあったはずだけど、数十年前とは雰囲気も違うね。
花や葉が透けて見えるアイスキャンドル、色気すら感じる透け透けのスケルトン。
氷の女王とか雪女とか、どこか「冷たさ=美しさ」のようなものを感じるよね。
氷点下の雪合戦では狂気の弾丸と化す雪玉も、ここでは優しい光のアート。
子供の頃は雪玉を素手で溶かしてピカピカに仕上げたもんだけど、こんな使い道もあったのね。
道産子が怯える恐怖の雪玉も、ここでは色んな意味で丸くなっちゃってるね。
雪玉は人に向けて投げるものじゃなくて人を幸せにするもの。
……夜の雪、ド直球のメッセージ。
ここには名言の書かれたプレートがいくつか展示されてるね。
透明度98%の氷灯篭が綺麗。これでかき氷でも作って食べたら最高だね。
小樽には有名洋菓子店や人気和菓子店があるからそっちで食べなよ!
これぞ雪あかりの路というシンプルなスノーキャンドルも。
雪あかりの路はやっぱりこのイメージ。昔ながらのバケツで作ったスノーキャンドルこそ「これ」って感じだよね。
雪の流れ星。瞬く間に消える流星群もここでは願い事唱え放題。
星に願いを込めて……カイロをください!
その昔、夏目漱石は「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したとか。
天才小説家は言い回し1つ取っても粋というか何というか……。
でも、確かに目の前に雪のような色々美人がいたら「月が綺麗ですね」くらいしか言えないよ。
男女の色恋沙汰は多くを語る必要などなし。むしろ語るに落ちる、口は禍の元だよ。
さて、雪あかりの路もそろそろ終わり。
あまり長居するとしもやけになりそうだから帰ろう。
夜が明けた翌日、そこには新しく蘇った雪の妖精の姿が……。
まさに雪の怪物……じゃなくて雪のお化け!いや、みんな大好きトトロ!
5.まとめ
今回は北海道にある小樽運河の観光情報、雪あかりの路の見どころをまとめました。
国内旅行で北海道を訪れるなら小樽運河がおすすめです。中でも雪あかりの路は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。