ハワイで大自然の鼓動を肌で感じられる国立公園、それがハワイ火山国立公園です。キラウエアとマウナロアという2つの火山を有する国立公園で、活発な火山活動を拝めるスポットとして人気です。まさに溶岩によって作られた冒険心を搔き立てられる観光スポットと言えるでしょう。
今回はハワイにあるハワイ火山国立公園の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。

ハワイ火山国立公園はマグマの軌跡が刻まれた冒険の舞台!



この記事では「ハワイにあるハワイ火山国立公園の観光情報」「キラウエア火山やサーストン溶岩洞の見どころ」をまとめるよ!
1.ハワイ火山国立公園の概要


まずはハワイ火山国立公園の概要を見ていきましょう。
- 国:ハワイ
- 地域:ヒロ
- 特徴:世界遺産/公園/山/洞窟
- 目玉:キラウエア火山/サーストン溶岩洞
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ハワイ火山国立公園は、活火山などの地球の躍動が見られる国立公園で、“ビッグアイランド”と称されるハワイ島の約3%を占める公園です。キラウエアとマウナロアという2つの火山を擁する保護区は1,332km²あり、マグマによる活発な火山活動が観測されている観光スポットとなっています。
マウイ島のハレアカラ山域とともに国立公園に指定されたのが1916年、マウイ島側がハレアカラ国立公園として分離指定されたのが1961年、ユネスコにおける生物圏保護区のハワイ諸島生物圏保護区に指定されたのが1980年、世界遺産に登録されたのが1987年のこと。
有史における最大の爆発は1790年。当時、火砕サージ(噴火で発生する高熱の火山ガスと火山灰が混ざり合った爆風)が発生し約80名もの人々が死亡。1924年にはハレマウマウ火口に近づいて写真を撮っていた1名が爆発によって飛来した岩に打たれて死亡するなど、まさに死と隣り合わせの場所。
1983年~2017年には継続的に爆発が起き、20世紀中で45回もの噴火が発生したとのこと。
ちなみに、現在までに流れ出た溶岩の量は18.8億m³にも及ぶのだとか。
ただ、ハワイ火山国立公園のマグマは玄武岩質であり、数m~数百mの溶岩噴泉と溶岩流を穏やかに繰り返す「ハワイ式噴火」が主流となるため、爆発的な噴火は稀とされています。ゆえに、一部では「世界一安全な火山」と言われることもある他、噴火中でも観光の対象となるので、運が良ければ“生きているマグマ”を見られるのが特徴です。



ハワイを訪れるならハワイ火山国立公園は外せないね!



ヒロを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ハワイ火山国立公園の観光情報


次にハワイ火山国立公園の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はハワイ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:3時間~4時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:ハワイ/ヒロ
- 住所:Hilo, Hawaii
- 行き方:タクシー/レンタカー/ツアー
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「ヒロ⇒ハワイ火山国立公園」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:やや暑くて雨が降りやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて雨が降りやすい気候
- 7月~9月:やや暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや暑くて雨が降りやすい気候
- ベストシーズン:1月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 27℃ | 18℃ | 225mm |
2月 | 26℃ | 18℃ | 265mm |
3月 | 26℃ | 18℃ | 350mm |
4月 | 27℃ | 19℃ | 275mm |
5月 | 28℃ | 20℃ | 195mm |
6月 | 28℃ | 20℃ | 175mm |
7月 | 29℃ | 21℃ | 240mm |
8月 | 29℃ | 21℃ | 265mm |
9月 | 29℃ | 21℃ | 225mm |
10月 | 29℃ | 20℃ | 250mm |
11月 | 27℃ | 20℃ | 365mm |
12月 | 27℃ | 19℃ | 285mm |
2-5.服装
- 1月~3月:薄手の服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:薄手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
ハワイは総じて治安が良く、旅の拠点となるヒロも治安良好です。
2-7.注意点
- 動植物への接触
- 禁止区域への侵入
2-7-1.動植物への接触
ハワイ火山国立公園には希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、ウミガメなどの動物やオヒアレフアなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
2-7-2.禁止区域への侵入
ハワイ火山国立公園には立ち入り禁止区域が設定されています。遊歩道にはルートに沿って柵が設置されており、それより先は立ち入り禁止です。制限エリアで事故に遭っても自己責任なので、絶対に入らないでください。



観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。



Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ハワイ火山国立公園の見どころ
ここからはハワイ火山国立公園の見どころをまとめます。


3-1.キラウエア火山
おすすめ度:
現在も活動が続く火山。


3-1.サーストン溶岩洞
おすすめ度:
マグマでできた溶岩洞。
ハワイ火山国立公園はキラウエア火山やサーストン溶岩洞など見どころ満載です。
キラウエア火山は標高1,247mの活火山で、頻繁に溶岩の流出が見られることからハワイ語で「吹き出す」「撒き散らす」という言葉で命名された火山。地球上で最も大きい山体を持つ標高4,169mのマウナロア火山に載る形で広がっていて、ハワイ島で最も火山活動が活発とされています。ゆえに、運が良ければ真っ赤なマグマを見ることが可能です。
サーストン溶岩洞は500年前にできたマグマトンネルで、現地の人からナーフクと呼ばれる場所です。ひんやりしていて気持ち良い場所で、駐車場から徒歩での一周するのに所要時間20分と手軽に回れます。
まさにハワイ火山国立公園はドキドキワクワクな冒険が待ち構える場所と言えるでしょう!
余談ですが、1983年から2017年まではプウオオ火口からの溶岩流が海に流れ落ちる様子を見ることができました。2018年以降は過去の溶岩流で湾岸道路が寸断され、約15kmの起伏のある道を歩く必要があったのですが、当時は溶岩ウォークツアーが人気を集めていました。現在も内容は変われど、溶岩ウォークツアーが開催されているので、興味のある人はぜひ!
なお、陸で発見された最も古い溶岩は約5万-7万年前に噴火したものです。表面の90%は1000年未満の溶岩流に覆われており、約20%は200年未満の溶岩流とされています。



ハワイ火山国立公園ではキラウエア火山とサーストン溶岩洞が目玉!



個人的には噴火活動が見られるキラウエア火山がおすすめ!
4.ハワイ火山国立公園の体験談
最後に管理人が2023年9月に訪れたハワイ火山国立公園の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。







ハワイ火山国立公園に到着!目の前にあるのが……キラウエア火山!



マウナロア火山と併せてハワイ火山国立公園に指定されてるスポットで、今でも火山活動が活発な場所なんだよね。



記録によると20世紀中だけで45回も噴火してるみたいね。



1983年から活発化した火山は何度か不活発化したんだけど、2017年まで頻繁に爆発してたらしいよ。





2018年以降も定期的に地震が発生してて、同年5月にはプウオオ火口の底が消失。同日、他の割れ目も爆発したとのこと。



後にハレマウマウ火口内にあるオーバールック火口の溶岩湖が陥没して噴火が繰り返し起きたんだとか。



月並みな言葉だけど、自然ってすごい。



……うん、地球ガチやばい。





……まさに死と隣り合わせ。もし火口に落ちたらどうなるんだろう?やっぱり一瞬で溶けちゃうのかな?



溶けないと思う!人間の骨って確か融点が1,600℃前後だから、900℃~1,100℃程度の溶岩では溶けないはず!



つまり、溶岩に落ちても一瞬で死ぬことはないってこと?



厳密には熱風で衣服も頭髪も皮膚も燃え尽きて死んじゃうと思うけど、ジュッと溶ける感じではないと思う。



真っ赤に燃える溶岩に落ちたらどうなるの?



ザブーンッってよりボチャッてなる。溶岩は水の数千倍~数万倍の粘度があるから、骨が砕けて死んじゃうんじゃないかな。



なるほど、火山では絶対に火口に近づきたくないなぁ。



どのツアーも遠く離れた場所から眺めるだけだから落ちることはないと思うけど……落ちたら死んじゃうのは確か。





キラウエアの全体像。黒い部分は比較的新しい溶岩流でできてて、植物はあまり生えてない。



約30万年~60万年前に形成され、今から約10年前に海面上に現れたと推測されてるんだってさ。



こうしてみて見ると巨大な隕石の衝突跡にも見える。



比較的穏やかな火山だけど、断続的・連続的に噴火してることは間違いないから、観察中は無茶しないように。



溶岩が集落を壊滅させた記録もあるから、油断は禁物!



1990年にカラバナ、2018年にカポホの村が溶岩流によって消滅してるなど、常に死と隣り合わせという自覚をもって見学しよう!





なんか地面の亀裂から蒸気が出てる!



ここは蒸気が噴き出す穴!その名もスチームベント!



なるほど!日本で言うところの温泉の湯煙みたいなもんか。



うむ!マグマの地熱によって熱せられた地下水が水蒸気となって噴き出してて、美肌になるって言われてるんだよね。



……掘ったら温泉出てきたりして!



実はハワイは火山の島ってこともあって、温泉も結構あるんだよね。アハラヌイパークにある天然の塩水温泉とか。





続いてやってきたのはビジターセンター!



“火山の両腕”について説明してる看板があって面白いね。マグマがどうやって地表に出てくるのかが見えて興味深いよ。



なんか、火山って岩石が溶けてできた液体が噴き出すことでできるらしい。



まぁ「溶けた岩」と書いて溶岩と読むからね。いわゆるマグマが噴火してできるのが火山だよ。





レンジャーっぽい人たちで何やら賑わってる。



地質調査にでも行くのかな?



……ついて行っていいかな?



足手まといになるだけだからやめとこ?



だって知りたいじゃない!せっかくハワイまで来たんだから!この島の色んなところ!



大丈夫!そう思って洞窟探検できるツアーに申し込んでるから!





ハワイ火山国立公園の冒険はまだまだ終わらない!続いてやってきたのはサーストン溶岩洞!



英語でラバチューブ、ハワイ語でナーフクと呼ばれる場所で、いわゆる“溶岩の通り道”。



マグマが作った天然の洞窟か……ワクワクするぜ!



ちょっと怖いけど、行こう!





……あれ?溶岩洞窟どころか原生林しかないよ?



マグマトンネルはこの先にあるっぽいね。







あったあった!ついでに記念撮影しとこ!笑



さっきまで何も植物が生えてない場所だったのにどこもかしこも緑一色でハワイ島の生態系にも驚かされるよね。





ほほぉう…‥これがサーストン溶岩洞か。



500年前に約1,000℃の溶岩流の表面だけ固まり、中のマグマが流れたことによってできたチューブ状の洞窟。



溶岩の中だってのにひんやりしてるや。



気温にすると一桁くらいかな。ジャングルの熱気で汗だくだったからちょうど良いかも。







……天井を見上げると割れてる。



溶岩の下にこんな空洞があると思うとちょっと怖いよ。



個人的にはかつてマグマが通った場所を今まさに自分が歩いてると思うとロマンを感じるけどね。



確かに、それはあるかもしれない。



普通に生きてたら絶対来ないようなところだし。ある意味、大地の中を歩いてるって気がしてこない?



わかるけど、やっぱり怖い!





最後にやってきたのはカルデラから海岸線に達する、チェーンオブクレーターズロードと呼ばれる観光道路。



ガイドさん曰く、ここからの眺めが最高なんだってさ。



園内には整備されたトレイルコースがあったり、空港からセスナやヘリコプターの遊覧飛行ツアーがあったりするけど、徒歩での散策も可能。



まるで「モンスターハンター」の世界!



クーラードリンク忘れた……!



9月のハワイは30℃前後だから、そこまで心配しなくて大丈夫。今回参加した溶岩ウォークツアーはガイドさんもいるしさ。





溶岩、手に持つとずっしりしてる。



溶岩を構成する物質は主にケイ素や鉄で、元素自体が重いんだよね。他の軽い石とは別物ってくらいどっしりしてる。







ハワイに来たらバックからの写真は撮らないとね!



いや、せっかくだから正面から取りなよ!



でも、これはこれで絵になるでしょ?



そりゃ溶岩に立って撮る写真だもの。絵になるに決まってるさ!





硬いのにぐにゃっと歪んでて不思議。



溶けながら固まったってのがよくわかる。







色んな溶岩流の欠片があるなぁ。



鉱物マニアにとってはたまらないよね。





過酷な環境でも、植物は逞しく生きてる。



一見すると溶岩は不毛の地に見えるけど、植物の成長に必要なカリウム・カルシウム・リンなどのミネラルが豊富なんだよね。



だからこんなところでも植物が育つんだ。



窒素固定菌とか、大気中の窒素を植物が利用できるようにする微生物が定着してて、土壌を肥沃化することで生育を助けてるのさ。





それにしてもすごいボコボコしてる。



じっと眺めてると今も動いてるように見えてくるよね。





今まさに溶岩に立ってると思うと不思議な感覚になるなぁ。



自然ってすごいなって感じるよね。



大地のエネルギーとでも言うのかな。



足の裏から伝わってくるよね……地球のパワー。





オアフ島からハワイ島に来て、ハワイ火山国立公園を巡ってる。もうさ「地球に生まれて良かったぁ」って叫びたくなるよね。



ちょうど水平線も見えることだし、叫んでみたら?



今なら心の底から言える気がする……地球に生まれて良かったぁ!!!



心臓というマントルから血液というマグマを通って出た言葉こそ、本当の意味での「心の言葉」なのかもしれない。



この心が燃えるような感覚こそ、旅の原動力。



もっともっと燃やしていこう、心のエネルギー。
5.まとめ
今回はハワイにあるハワイ火山国立公園の観光情報、キラウエア火山やサーストン溶岩洞の見どころをまとめました。
海外旅行でハワイを訪れるならハワイ火山国立公園がおすすめです。中でもキラウエア火山やサーストン溶岩洞は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。