世界には数え切れないほどの世界遺産を有する国が存在し、海外旅行先としても人気です。国によっては文化・自然・複合遺産として登録されているスポットをいくつも擁し、有名な景勝地・風景区となっている場所も珍しくありません。
今回は世界の世界遺産大国ランキングを作成しました。ここでは文化・自然・複合遺産の数で見る国をランキング形式でトップ10まで掲載しています。国が保護・保全している世界遺産スポットもまとめるので、ぜひ旅先選びにもご活用ください。

世界には世界遺産が多い国も少なくない……その数、数十件に及ぶ国も!



この記事では「世界の世界遺産大国ランキング」「文化・自然・複合遺産の数で見る海外旅行先」をまとめるよ!
1.世界遺産大国がおすすめな人


まずは世界遺産大国がおすすめな人を見ていきましょう。
- 世界遺産を訪れたい人におすすめ
- 文化・自然・複合遺産を見たい人におすすめ
複数の世界遺産を持つ国は、世界遺産を訪れたい人や文化・自然・複合遺産を見たい人におすすめです。
そもそも世界遺産とは何かというと(国によって定義は変わるものの)各国の優れた自然や文化を守り、国民が天然記念物や歴史的建造物との触れ合いを通して「過去から未来へ引き継ごう」とするための宝物と言えます。
世界で初めて世界遺産として登録されたのは1978年、アメリカのイエローストーン国立公園、カナダのランスオメドー国定史跡、エクアドルのガラパゴス諸島、ドイツのアーヘン大聖堂、エチオピアのラリベラの岩窟教会群などを含む12件。
ここから世界遺産という考え方が世界にも普及し、国が保護・保全する場所と認識されるようになりました。今では世界各地に世界遺産があり、海外旅行のハイライトとされることも珍しくありません。もし旅先を決めかねているなら、世界遺産の数を参考に選んでみてはいかがでしょうか。



日本の世界遺産の数は26箇所(2025年現在)!



世界遺産を訪れたい人や文化・自然・複合遺産を見たい人には世界遺産大国がおすすめかも!
2.世界遺産大国ランキング


ここからは世界遺産大国ランキングをまとめます。
当ランキングでは世界遺産が多いかどうかをはじめ、文化・自然・複合遺産の数、Googleマップのデータなどを加味して選定しています。
- イタリア
- 中国
- ドイツ
- フランス
- スペイン
- インド
- メキシコ
- イギリス
- ロシア
- イラン
- Google:Googleマップ
- WORLDOSTATS:Travel & Tourism
- 世界遺産オンラインガイド:世界遺産 国別 登録数ランキング
- その他の調査機関
- 管理人の実体験
世界遺産大国ベスト3はイタリア・中国・ドイツです。他にもフランスやスペイン、インドやメキシコ、イギリスやロシア、イランも文化・自然・複合遺産の数が豊富な地域として知られています。
なお、世界遺産の数は認定機関ごとに変化したり、年々変動したりするため、ここで挙げる国は暫定的な順位となることをご了承ください。
では、さらに詳しいランキングを見ていきましょう。順位や星は管理人の独断偏見・趣味嗜好が含まれるものの、特定の国を差別・贔屓する意図はございません。
1位.イタリア
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:55箇所
- 世界自然遺産の数:6箇所
- 世界複合遺産の数:0箇所
- 世界遺産の数:約61箇所
イタリアは世界で一番の世界遺産大国です。
世界遺産の数は、約61箇所(文化遺産55・自然遺産6・複合遺産0)と世界最多。単純な世界遺産の数だけ見ると、イタリアはまさに世界No.1の世界遺産大国と言えるでしょう。
イタリアにある代表的な世界遺産としては、次のようなものがあります。
- アマルフィ海岸
- アルベロベッロのトゥルッリ
- ヴェネツィアとその潟
- ピサのドゥオモ広場
- ローマ歴史地区
当ブログの管理人もイタリアの世界遺産に思いを馳せ、圧倒的なまでの文化的景観をいつか肌で感じたいと考えています。「いつか世界で最も遺構保護(自然や文化の保全)に熱心な国の1つを歩いてみたいなぁ」と企んでいるところです。



イタリアは世界一の世界遺産数を誇る国!



世界遺産内に著名な観光名所がいくつかあるから、ぜひ旅先でのスケジュールに組み込んでほしいなっ!
2位.中国
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:41箇所
- 世界自然遺産の数:15箇所
- 世界複合遺産の数:4箇所
- 世界遺産の数:約60箇所
中国は、約60箇所(文化遺産41・自然遺産15・複合遺産4)の世界遺産を持つ国です。アジアでもトップクラスの世界遺産数を誇る国で、中国の各地に文化・自然・複合遺産が点在しています。
- 九寨溝
- 万里の長城
- 福建土楼
- 武陵源
- 兵馬俑
中国の世界遺産としては、同国最大の世界遺産として知られる万里の長城、同国初の世界遺産として知られる兵馬俑が著名。他の世界遺産も一度は訪れる意義あり!



中国の世界遺産は文化的景観が豊富!



堂々たる景色が豊富で周遊型観光に適した国だよね!
3位.ドイツ


- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:52箇所
- 世界自然遺産の数:3箇所
- 世界複合遺産の数:0箇所
- 世界遺産の数:約55箇所
ヨーロッパの世界遺産大国の一角、ドイツには約55箇所(文化遺産52・自然遺産3・複合遺産0)の世界遺産があります。有名な世界遺産は次の通りです。
- アーヘン大聖堂
- ヴィースの巡礼教会
- ケルン大聖堂
- バイエルン王ルートヴィヒ2世の宮殿群
- ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群
ドイツの世界遺産として初めて登録されたのはアーヘン大聖堂(1978年)で、以降も確実に登録数を伸ばしています。すでに名所として知られるバイエルン王ルートヴィヒ2世の宮殿群といった世界遺産もあり、海外旅行先としても人気です。



ドイツは世界遺産の宮殿や教会が豊富で見応えがある。



中世の城や大聖堂が見られるのも魅力の1つだよね。
4位.フランス
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:45箇所
- 世界自然遺産の数:7箇所
- 世界複合遺産の数:2箇所
- 世界遺産の数:約54箇所
ヨーロッパの世界遺産大国の一角、フランスには約54箇所(文化遺産45・自然遺産7・複合遺産2)の世界遺産があります。有名な世界遺産は次の通りです。
- ヴェルサイユの宮殿と庭園
- シャルトル大聖堂
- パリのセーヌ河岸
- モンサンミシェルとその湾
- 歴史的城塞都市カルカソンヌ
フランスの世界遺産として初めて登録されたのはヴェルサイユの宮殿と庭園・シャルトル大聖堂・モンサンミシェルとその湾(1979年)などで、以降も堅実に登録数を伸ばしています。すでに名所として知られるパリのセーヌ河岸といった世界遺産もあり、海外旅行先としても人気です。



フランスは世界遺産の河岸や宮殿が豊富で見応えがある。



中世の大聖堂や湾が見られるのも魅力の1つだよね。
5位.スペイン
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:44箇所
- 世界自然遺産の数:4箇所
- 世界複合遺産の数:2箇所
- 世界遺産の数:約50箇所
ヨーロッパの世界遺産大国の一角、スペインには約50箇所(文化遺産44・自然遺産4・複合遺産2)の世界遺産があります。有名な世界遺産は次の通りです。
- アントニ・ガウディの作品群
- グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区
- セゴビア旧市街とローマ水道橋
- 古都トレド
- コルドバ歴史地区
スペインの世界遺産として初めて登録されたのはアントニ・ガウディの作品群・グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区(1984年)などで、以降も着実に登録数を伸ばしています。すでに名所として知られる古都トレドといった世界遺産もあり、海外旅行先としても人気です。



スペインは世界遺産の旧市街や水道橋が豊富で見応えがある。



中世の古都や歴史地区が見られるのも魅力の1つだよね。
6位.インド
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:36箇所
- 世界自然遺産の数:7箇所
- 世界複合遺産の数:1箇所
- 世界遺産の数:約44箇所
インドは、約44箇所(文化遺産36・自然遺産7・複合遺産1)の世界遺産を持つ国です。アジアでもトップクラスの世界遺産数を誇る国で、インドの各地に文化・自然・複合遺産が点在しています。
- アーグラ城塞
- エローラ石窟群
- 大ヒマラヤ国立公園
- タージマハル
- フマユーン廟
インドの世界遺産としては、同国最古の世界遺産として知られるアーグラ城塞をはじめタージマハルやフマユーン廟、同国最大の世界遺産として知られるエローラ石窟群が著名。他の世界遺産も一度は訪れる価値あり!



インドの世界遺産は歴史的建造物が豊富!



迫力のある風景が豊富で周遊型散策に向いた国だよね!
7位.メキシコ


- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:28箇所
- 世界自然遺産の数:6箇所
- 世界複合遺産の数:2箇所
- 世界遺産の数:約36箇所
メキシコは、中南米を代表する世界遺産大国です。世界遺産の数は約36箇所(文化遺産28・自然遺産6・複合遺産2)で、世界でも指折りの世界遺産大国として知られています。
- 古代都市ウシュマル
- 古代都市チチェンイッツァ
- 古代都市テオティワカン
- 古都グアナフアトとその銀鉱群
- メキシコシティ歴史地区とソチミルコ
上記の世界遺産はどれもメキシコの美景が続いており、中でも古代都市ウシュマルをはじめ古代都市チチェンイッツァや古代都市テオティワカンは美麗な風景が見られることで知られています。海外旅行ツアーのハイライトにもよく選ばれる場所で、死ぬ前に一度は訪れるべきスポットと言っても過言ではなし。個人的には、古都グアナフアトとその銀鉱群に行ってみたいです!



メキシコの世界遺産はとにかく古!



趣のある古代都市や重厚感のある古都を見るならメキシコで決まり!
8位.イギリス
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:29箇所
- 世界自然遺産の数:5箇所
- 世界複合遺産の数:1箇所
- 世界遺産の数:約35箇所
ヨーロッパの世界遺産大国として知られる国としては、イギリスも代表的です。
イギリスの世界遺産数は約35箇所(文化遺産29・自然遺産5・複合遺産1)で、誰もが一度は耳にしたり目にしたりしたことのある文化・自然・複合遺産が点在しています。
- ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会
- ジャイアンツ・コーズウェーとコーズウェー海岸
- ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群
- バース市街
- ロンドン塔
どの世界遺産も海外旅行で人気かつ有名なこともあって、オプショナルツアーや添乗員同行ツアーに組み込まれていることも珍しくありません。



イギリスは時代的な関係もあって世界遺産が多いんだよね。



国が登録している文化・自然・複合遺産も少なくないはず。
9位.ロシア
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:22箇所
- 世界自然遺産の数:11箇所
- 世界複合遺産の数:0箇所
- 世界遺産の数:約33箇所
ヨーロッパで同じくランクインしたのが、ロシアです。
ロシアの世界遺産数は約33箇所(文化遺産22・自然遺産11・複合遺産0)とされ、意外にも文化・自然・複合遺産が点在しています。
- カムチャッカ火山群
- キジ島の木造教会
- サンクト・ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群
- バイカル湖
- モスクワのクレムリンと赤の広場
どの世界遺産も貴重な自然や文化が見られるものが中心だからか、天然記念物や歴史的建造物を愛する人が訪れることも珍しくありません。



ロシアは地政的な関係もあって世界遺産が多いんだよね。



国が登録している文化・自然・複合遺産も少なくないはず。
10位.イラン
- 世界遺産度:
- 世界文化遺産の数:27箇所
- 世界自然遺産の数:2箇所
- 世界複合遺産の数:0箇所
- 世界遺産の数:約29箇所
イランの世界遺産数は、約29箇所(文化遺産27・自然遺産2・複合遺産0)とされています。
国土の全域に主要なワールドヘリテイジが点在しており、文化・自然・複合遺産も豊富です。古代要塞の残る景勝地や砂漠を望む風景区の他、庭園といった楽園のような場所もあります。
- イスファハンのイマーム広場
- チョガザンビール
- ペルシャ式庭園
- ペルセポリス
- ルート砂漠
イランに行くなら、上記の世界遺産は必見です!



イランはあんまり世界遺産のイメージがなかったから驚いた。



意外とあるんだよね、文化・自然・複合遺産も。
3.その他の世界遺産大国


最後にその他の世界遺産大国をピックアップします。
その他の国は世界遺産の多さ、文化・自然・複合遺産の数、Googleマップのデータなども含めて判断しています。
- 日本
アジアでは日本が世界遺産大国とされます。その数は日本だけで約26箇所です。
- オーストラリア
オセアニアではオーストラリアが世界遺産大国とされます。その数はオーストラリアだけで約21箇所です。
- アメリカ
- カナダ
北米ではアメリカやカナダが世界遺産大国とされます。その数はアメリカで約26箇所、カナダで約22箇所です。
- ブラジル
中南米ではブラジルが世界遺産大国とされます。その数はブラジルだけで約25箇所です。
- ギリシャ
ヨーロッパではギリシャが世界遺産大国とされます。その数はギリシャだけで約20箇所です。
- トルコ
中東ではトルコが世界遺産大国とされます。その数はトルコだけで約22箇所です。



「世界遺産が少ない=魅力がない」わけじゃないけど、やっぱり旅にはメインディッシュ級のスポットが必要だと思う!



文化・自然・複合遺産を基準に行き先を決めるのも全然ありだよね!
4.まとめ
今回は世界の世界遺産大国ランキング、文化・自然・複合遺産の数で見る海外旅行先をまとめました。
世界には、何十件もの世界遺産を持つ国が存在します。国によって世界遺産の基準は変わりますが、中には文化・自然・複合遺産として登録されている場所もあるくらいです。
海外旅行を計画中の方は、行ってみたい世界遺産をピックアップしてから旅先を決めてみてください。きっと、忘れられないスポットと出会えるはずです。もしくは、訪問予定の国ごとにどのような世界遺産があるのか調べてみるのも良いと思います。当記事のランキングもぜひ参考にしてみましょう!