世界の大洋の数はいくつなのか、その答えは3大洋~7大洋あるとされています。通説では地球に3大洋と呼ばれる3つの大洋があるとされますが、各地域をどのように区分するかによってその数は変わります。分割する領域や海洋プレートによる分類でも変わるなど、大洋分けに厳密な定義はありません。
今回は世界の大洋の数一覧を調査しました。ここでは世界に何大洋あるのかはもちろん地域別の名前・面積・海洋プレートの種類も共有いたします。世界に何個の大洋があるのかをまとめるので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
大陸の数は3大洋と教わったけど、5大洋~7大洋という見方もあるとか。
この記事では「大洋の数一覧」「地域別の名前・面積・海洋プレートの種類」をまとめるよ!
1.大洋の数一覧
まずは世界の大洋の数一覧をまとめます。
- 大洋(海洋):3大洋~7大洋
- 海洋プレート:7プレート
地球上に何大洋あるのかはプレートテクトニクス理論で提唱されており、主に地質学などの地球科学で研究されています。それによると世界の大洋の数は3大洋~7大洋になると考えられています。ただ、大洋の数は分割する領域や地殻によって変わるのが実情です。
地理の授業で習うのは3つの海洋、いわゆる3大洋です。その一方、見方によっては5大洋だったり7大洋だったりします。これは学者が独自の基準で区別することによって発生する差と言えます。
なぜそのようなことが起こるのか……それは「どこからどこまでを1つの大洋とみなすか」という定義が決められていないためです。例えば、ある学者はA大洋をB大洋・C大洋と分けて解釈し、ある学者はD大洋・E大洋をF大洋とまとめて解釈してしまうことがあります。他にも海洋プレートという観点から見ると地球表面には7つの海洋プレートがある一方、陸に隔てられた大洋もあってその判断も曖昧です。
そのため、通説である「世界の大洋=3つ」「地球の海洋プレート=7つ」が最もスタンダードな解釈と言えるでしょう。
世界には3大洋~7大洋あるけれど、一般教養としてなら3大洋が主流だね。
海洋プレートや陸に隔てられた大洋を含めるともっとあるかもしれないけど、それはまた別のお話。
2.地域別の大洋の名前と面積
ここからは地域別の大洋の名前と面積をまとめます。
- 太平洋:約165,200,000km²
- 大西洋:約106,500,000km²
- インド洋:約70,560,000km²
教科書などで学ぶ世界の大洋の数は3つが基本で、それぞれ太平洋・大西洋・インド洋と呼ばれます。
ただ、海続きの太平洋を分けて北太平洋・南太平洋と定義されることもあれば、大西洋を分けて北大西洋・南大西洋と定義されることもあります。
そのため、世界の大洋の数も3大洋~5大洋となるわけです。
このように大洋の名前と面積は解釈によって変化します。
また、極地を大洋とみなすのであれば、北極海や南極海も大洋と呼べるかもしれません。確かに世界地図だけを見ると北極海も南極海も大洋のように見えます。実際に北極海は約14,060,000 km²、南極海は約20,330,000 km²あることから7つの海に含まれることもあります。
その場合は世界の大洋の数も7大洋となるわけです。
このように海洋の範囲によっても解釈が変化するのです。
余談ですが、日本にはオホーツク海・日本海・東シナ海、世界にはアドリア海・カリブ海、内陸でもカスピ海・黒海・地中海などがあります。他にもギニア湾・ハドソン湾・ペルシャ湾・ベンガル湾・メキシコ湾などもあり、厳密には湾ではなく陸として換算されます。そのため、結論としては太平洋・大西洋・インド洋の3つが世界の大洋と言えるしょう。
湾はまた別物だから境界線ごとに認識もさらに変わりそう。
湾という定義であれば世界に数百~数千以上あるのだとか。
3.地域別の海洋プレートの種類
ここからは地域別の海洋プレートの種類をまとめます。
- フィリピン海プレート
- インド・オーストラリアプレート
- ファンデフカプレート
- 太平洋プレート
- ココスプレート
- ナスカプレート
- スコシアプレート
大洋は大陸を囲んでいる海洋という定義があるのですが、地球の表面で常に動いている海洋プレートとなるとまた話は変わってきます。
海洋プレートはプレートテクトニクス理論などで言及されたものを意味しており、そもそも大洋とはまた別のものを指しています。そのため、主要な海洋プレートは地球に7つほどあるものの、これを大洋と呼べるのかどうかはまた別の議論となります。
通常、海洋プレートそのものを大洋と呼ぶことはあまりありません。
地球表面を覆う岩板が海洋プレートで陸を囲んでいるのが大洋。
同じ地球を覆う岩板だけど、分類によって解釈が変わっちゃうんだよね。
4.陸に隔てられた大洋
最後に陸に隔てられた大洋をまとめます。
地球は約46億年前に他の惑星と衝突を繰り返しながら形成されたと考えられています。その長い地球の歴史の中で大洋は時代とともに変化し、陸に隔てられた7つの大洋が存在すると言われています。こと大航海時代には7つの海という概念が誕生したのだとか。
- アラビア海
- 紅海
- 大西洋
- 地中海
- 東シナ海
- ペルシャ湾
- ベンガル湾
中世アラビアの大洋はかつて中世アラビア人が航海した海洋で、当時の人々はこの7つの海こそ世界の海のすべてだと認識していたのだとか。
仮にこの中世アラビア大洋を含む場合、大洋の数は数十個以上となります。
さらには中世ヨーロッパ人が制覇した7つの大洋も存在します。
- インド洋
- カスピ海
- 紅海
- 黒海
- 大西洋
- 地中海
- ペルシャ湾
中世ヨーロッパの大洋はかつて中世ヨーロッパ人が航海した海洋で、当時の人々はこの7つの海こそ世界の海のすべてだと認識していたのだとか。
仮にこの中世ヨーロッパ大洋を含む場合、大洋の数は数十個以上となります。
その後、大航海時代により広範囲の海域が発見され、現代の7つの大洋として定着するようになりました。
- インド洋
- カリブ海
- 大西洋
- 太平洋
- 地中海
- 北極海
- メキシコ湾
この近世の大洋こそ現代の海に最も近い区分となります。そこから時代を経て、現代の3大洋にまとめられたわけです。ただ、また別の視点からだと北太平洋・南太平洋・北大西洋・南大西洋・インド洋・北極海・南極海の7大洋に分けられることもあるため、7つの海という別の概念も覚えておきましょう。
あまりの話に想像すらできないけど、やっぱり地球ってロマンだよね。
数億年前の地球、数十億年前の地球も一目見てみたかったなぁ。
5.まとめ
今回は大洋の数一覧、地域別の名前・面積・海洋プレートの種類をまとめました。
世界の大洋の数は3大陸~7大陸と言われています。ただ、一般的な認識に限れば3大洋と考えられます。その数は大洋として換算されるかどうかで変わり、地域ごとに海洋プレートや陸に隔てられた大洋が存在するほどです。そのため、海外の大洋の数は3大洋前後というのが1つの結論となるでしょう。