世界には年間で何十万人~何百万人と日本から出国する日本人が存在します。そのアウトバウンド効果は世界経済を左右させるほどで、最盛期には何千万人という日本人が国内から出国します。経済効果も数百億円~数千億円あるとされ、日本人観光客・旅行者の影響力は底が知れません。
今回は世界の日本からの出国者が多い国ランキングを作成しました。ここでは日本からの渡航者・滞在者が多い国をランキング形式でトップ10まで掲載しています。併せて、訪外日本人が生むアウトバウンド効果についてもまとめます。ぜひ旅先選びにもご活用ください。
日本からの出国者が多い国は国民同士の親交も盛ん!
この記事では「世界の日本からの出国者が多い国ランキング」「日本人観光客・旅行者のアウトバウンド効果」をまとめるよ!
1.日本からの出国者が多い国がおすすめな人
まずは日本からの出国者が多い国がおすすめな人を見ていきましょう。
- 日本人観光客数・旅行者数が気になる人におすすめ
- アウトバウンドに期待している人におすすめ
毎年、外国には数百万人~数千万人という日本人が出国しています。
もともと日本からの出国者は2000年代前半に年間1,620万人程度だったものが2010年代後半には年間2,010万人前後にまで膨らみ、この20年で急激にグローバル化が進んだと言えます。日本政府観光局の調査によると統計開始以降の訪外日本人は毎年20万人規模の増加を続け、2019年には観測史上最多の日本人が国内から出国したとの記録も残されているほどです。
2020年に蔓延した新型コロナウイルス感染症により世界の人流は激変したものの、2019年には月平均で約165万人もの日本人が外国を訪れた計算となります。
日本人の出国目的は三者三葉なものの観光や商用で往来する日本人も珍しくなく、訪外日本人観光客・旅行者が与えるアウトバウンド効果は極大です。実際に訪外日本人が外国にもたらす経済効果は相当なもので、国内からの観光客・旅行者のアウトバウンドだけで年間数十億円~数百億円にもなるのだとか。
まさに国内からの出国者は世界経済を支える要素の1つ……アウトバウンド先を国別に知ることで新たな市場の発見や開拓にも結ばれるのではないでしょうか?
世界にある日本からの出国者が多い国ほどアウトバウンド効果抜群!
日本人観光客数・旅行者数が気になる人やアウトバウンドに期待している人には日本からの出国者が多い国がおすすめかも!
2.日本からの出国者が多い国ランキング
ここからは日本からの出国者が多い国ランキングをまとめます。
当ランキングでは日本からの渡航者数や滞在者数だけでなく、日本人観光客・旅行者のアウトバウンド効果も加味して選定しています。
- 韓国
- 中国
- 台湾
- タイ
- ハワイ
- アメリカ
- ベトナム
- シンガポール
- グアム
- フィリピン
- 国土交通省/観光庁:訪日外国人数・訪外日本人数
- 日本政府観光局:入国外国人数・出国日本人数
- 法務省/出入国在留管理庁:出入国管理統計
- その他の調査機関
- 管理人の実体験
日本からの出国者が多い国ベスト3は韓国・中国・台湾です。加えてタイやハワイ、アメリカやベトナム、シンガポールやグアム、フィリピンなどの日本人観光客・旅行者が日本から出国しています。
では、さらに詳しいランキングを見ていきましょう。順位や星は管理人の独断偏見・趣味嗜好が含まれるものの、特定の国を差別・贔屓する意図はございません。
1位.韓国
- 日本からの出国者が多い度:
韓国は観光・商用ともに世界で一番日本からの出国者が多い国です。旧正月の時期に当たるソルラルやチュソクともなると出国する日本人観光客・旅行者は平時の数十倍数百倍にも膨らみ、そのアウトバウンド効果は数百億円~数千億円にも及ぶとされています。
その人流はかつての渡航自由化を彷彿とさせるほどで、韓国への出国者だけで毎年数百万人超に達するほどです。ツーリストだけでなくビジネスマンの往来も激しく、平時には年間300万人~400万人ほどの日本人が行き来するとされています。
訪韓日本人の中には韓国製のグルメだけでなくファッションやスキンケア、コスメを購入するために訪れる方も多く、海外旅行先として韓国を選ぶことも少なくありません。
日本の若年層ほど韓国に行く傾向があるみたい。
スナックやアパレルを爆買いしている姿はすっかり夏の風物詩。
2位.中国
- 日本からの出国者が多い度:
中国は日本からの渡航者・滞在者が多い国の1つです。隣国ということもあり国民同士の行き来が激しく、年間で数百万人規模の日本人観光客・旅行者が出国しています。その経済効果は数百億円~数千億円超とされるほどです。
現地には中国拠点を持つ会社・企業も多く、中国進出を狙うJ-POPグループも少なくありません。観光・商用の両面で人流が生まれる国だけに中国への出国者は毎年数百万人を超え、平時には200万人~300万人ほどの日本人が往来するとされています。
人口に対する訪中日本人の比率やリピート率も世界で3本の指に入る……すでに日本の方にとって中国は王道の海外旅行先です。近年は中国での就職・転職を目指して学習する日本人もいるとかいないとか。
日本は反中の印象があるけど、商業関係としては理想なのかな?
中国を利用している側面もあるだけに一口に判断できないところ。
3位.台湾
- 日本からの出国者が多い度:
台湾も日本からの渡航者・滞在者が多い国の1つです。隣国ということもあり国民同士の行き来が激しく、年間で数百万人規模の日本人観光客・旅行者が出国しています。その経済効果は数百億円~数千億円超とされるほどです。
現地には外国ライクを掲げる会社・企業も多く、外国との共栄を願うカンパニーも少なくありません。観光・商用の両面で人流が生まれる国だけに台湾への出国者は毎年数百万人を超え、平時には200万人~300万人ほどの日本人が往来するとされています。
人口に対する訪台日本人の比率やリピート率も世界で5本の指に入る……すでに日本の方にとって台湾は定番の海外旅行先です。近年は日本での就職・転職を目指して移住する日本人もいたりいなかったり。
日本は親台の印象があるだけに、共闘関係としても理想なのかも!
台湾と協力している側面もあるだけに一緒に共生したいところ。
4位.タイ
- 日本からの出国者が多い度:
タイは東南アジアで年間数百万人単位の出国者を誇る国です。その数実に年間170万人~180万人とされています。他の東南アジアへ出国する日本人も数十万人単位で存在するもののタイは特別です。
タイには日系ブランド・日系メーカーも多数進出しており、現地には日本法人の工場も無数にあります。その影響を受けて活動圏を広げた日本はタイを国際的なパートナーとして位置付けており、両国の関係はより深いものとなりつつあるわけです。
近年はその他の東南アジア諸国を牽引する存在として、世界市場でも存在感を放っています。
タイは訪泰日本人の伸び率が爆速加速中!
タイは日本の人々にとって憧れの海外旅行先。
5位.ハワイ
- 日本からの出国者が多い度:
ハワイは日本人憧れのリゾート地とされるアメリカの準州で、「海外旅行=ハワイ」というイメージもあるほど日本ではオーソドックスな旅先です。
日本政府観光局のデータはハワイへの日本人出国者数がアメリカ分として換算されているため、見方によってはアメリカが世界で一番日本人出国者の多い国とされます。ただ、地域別で分けて考えると北米でNo.1の日本人出国者数を誇る島国はハワイとなります。
ハワイへの日本人出国者数は毎年150万人~160万人ほどいるとされ、年末年始ともなると現地は日本人観光客・旅行者でひしめき合うほどです。
ハワイは日本人を誘致する準備が万全だから行きやすいよね!
南の島といえばハワイは欠かせない!
6位.アメリカ
- 日本からの出国者が多い度:
アメリカは日本と同盟関係にある国です。数百年前から国交のある国だけに、両国の関係は他国の追随を許さないものがあります。それを象徴するかのようにアメリカは北米で最も日本人が訪れる国の1つとされ、アウトバウンド以外でも親密な関係とされます。
アメリカに行く日本人はツーリストもビジネスマンも年間で140万人~150万人規模を誇り、その人流が生み出すアウトバウンド効果は世界随一です。アメリカへ出国する日本人だけで月に数十万人いるとされ、今後もさらに増加する傾向があるとの確信もあります。
まさにアメリカは北米で一番の訪米日本人観光客数・旅行者数を誇る国と言えるでしょう。
現地のアメリカでは日本のサブカルチャーも浸透してるもんね。
日本に行くことを夢見ているアメリカ人もたくさんいるよ!
7位.ベトナム
- 日本からの出国者が多い度:
ベトナムは東南アジアで年間数十万人単位の出国者を誇る国です。その数実に年間80万人~100万人とされています。他の東南アジアへ出国する日本人も数万人単位で存在するもののベトナムは異例です。
ベトナムにも日系ブランド・日系メーカーも多数進出しており、現地には日本法人の工場も無数にあります。その影響を受けて活動圏を広げた日本はベトナムを国際的なパートナーとして位置付けており、両国の関係はより深いものとなりつつあるわけです。
近年はその他の東南アジア諸国を牽引する存在として、世界市場でも存在感を放っています。
ベトナムも訪越日本人の伸び率が爆速加速中!
ベトナムも日本の人々にとって憧れの海外旅行先。
8位.シンガポール
- 日本からの出国者が多い度:
シンガポールはマレー半島の先端を国土とする都市国家で、東南アジア上位の訪星日本人観光客数・旅行者数を誇る国です。
出国者は年間で約80万人~90万人をマークしており、安定してアウトバウンド効果が見込める国の1つと期待されています。経済成長が顕著な国だけに、さらなる経済効果を期待して誘致に動いている地域もあります。
渡航者・滞在者の伸び率はそこそこというところですが、今後間違いなく東南アジアの金融圏の中心となる国……日本が重視して飛び立つべき国と言えるでしょう!
シンガポールへの観光客・旅行者ももっと応援したら……。
セレブがごまんといる国だけに経済効果も期待できそう。
9位.グアム
- 日本からの出国者が多い度:
グアムも日本人憧れのリゾート地とされるアメリカの準州で、「海外旅行=グアム」というイメージもあるほど日本ではスタンダードな旅先です。
日本政府観光局のデータはグアムへの日本人出国者数もアメリカ分として換算されているので、見方によってはアメリカが世界で一番日本人出国者の多い国とされます。ただ、地域別で分けて考えると北米でNo.2の日本人出国者数を誇る島国はグアムとなります。
グアムへの日本人出国者数は毎年60万人~70万人ほどいるとされ、年末年始ともなると現地は日本人観光客・旅行者でごった返すほどです。
グアムは日本人を誘致する支度が万端だから行きやすいよね!
南の島といえばグアムも外せない!
10位.フィリピン
- 日本からの出国者が多い度:
フィリピンは日本と似た立地に置かれた東南アジアの島国で、年間60万人~70万人単位の出国者を記録しています。太平洋に浮かぶ島国ということもあり、何かと共通点がある国です。
フィリピンには日本出身のやり手経営者も多く、フィリピン人と結婚する日本人も少なくありません。観光・商用以外の人流も盛んなだけに毎年数十万人単位の国民が移動しており、ここ数年での出国者の伸び率も安定的です。
東南アジアで10本の指に入る経済大国だけに、今後もフィリピンへの出国者がもたらすインバウンド効果には期待できそうです。
フィリピンからの観光客・旅行者にもっと来てほしいな。
東南アジアのキーパーソンであるフィリピンは欠かせない。
3.その他の日本からの出国者が多い国
最後にその他の日本からの出国者が多い国をピックアップします。
その他の国は日本からの出国者数が数十万人単位かつ観光・商用含め国家間の人流が活発かどうかも含めて判断しています。
- インド
- インドネシア
- カンボジア
- マレーシア
- ミャンマー
アジアではインドやインドネシア、カンボジアやマレーシア、ミャンマーなどへ出国する日本人が比較的多いです。日本はアジアの国々から近く、ツーリストやビジネスマンの往来も頻繁です。毎年各国へ数十万人単位で観光客・旅行者が行っており、アウトバウンドも期待されています。
東南アジアに至っては単なる移民だけでなく、青年海外協力隊・研究員も出国しています。その数は今後も鈍行的に膨らむと予想されており、数年後数十年後の外国を支えるマンパワーとなると予測されているくらいです。
- オーストラリア
オセアニアではオーストラリアへ出国する日本人が比較的多いです。日本はオセアニアの国々からも近く、ツーリストやビジネスマンの往来も頻繁です。毎年各国へ数十万人単位で観光客・旅行者が行っており、アウトバウンドも期待されています。
- カナダ
北米ではカナダへ出国する日本人が比較的多いです。日本は北米の国々から遠いものの、ツーリストやビジネスマンの行き来が頻繁に行われています。留学や出張による交流も盛んで、毎年の出国者数は数十万人単位に上ります。
- メキシコ
中南米ではメキシコへ出国する日本人が比較的多いです。日本は中南米の国々からも遠いものの、ツーリストやビジネスマンの行き来が頻繁に行われています。留学や出張による交流も盛んで、毎年の出国者数は数十万人単位に上ります。
- イギリス
- イタリア
- オーストリア
- オランダ
- クロアチア
- スイス
- スペイン
- チェコ
- ドイツ
- フィンランド
- フランス
- ポルトガル
- ロシア
ヨーロッパではイギリスやイタリア、スペインやドイツ、フランスなどへ出国する日本人が比較的多いです。日本はヨーロッパの国々から遠いものの、ツーリストやビジネスマンの行き来が頻繁に行われています。歴史や文化による交流も盛んで、毎年の出国者数は数十万人単位に上ります。
- トルコ
中東ではトルコへ出国する日本人が比較的多いです。日本は中東の国々からも遠いものの、ツーリストやビジネスマンの行き来が頻繁に行われています。歴史や文化による交流も盛んで、毎年の出国者数は数十万人単位に上ります。
他にも日本からの出国者が多い国があったんだ!
訪外日本人数は年次ごとに増減するけれど、外国との関わりがある地域ほど人の流れが激しい傾向にあるのさ!
4.まとめ
今回は世界の日本からの出国者が多い国ランキング、日本人観光客・旅行者のアウトバウンド効果をまとめました。
日本からの出国者が多い国はアウトバウンド効果も図無しで、今では世界各国の観光地が日本のツーリストやビジネスマンを誘致しようと躍起になっています。アウトバウンドによる経済効果は年間数百億円~数千億円とされ、世界経済の根底を覆す貿易産業となりつつあります。観光業はまさに外国が誇る一大産業の1つです。
その手の国別の訪外日本人観光客数・旅行者数を知ることで、よりアウトバウンドの影響も実感できるようになるでしょう。そして、いずれは日本から外国へ行ってもらうことで新たな経済効果が生まれ、観光業の向上へと繋がっていくのではないでしょうか。それこそが外国の観光業を再燃させる第一歩となるかもしれません。