ベトナムで最も名の知れた世界遺産、それがハロン湾です。龍の親子が舞い降りたという伝説が残る海は奇岩群の広がる入り江となっており、遊覧船で向かうティエンクン鍾乳洞や展望台など水墨画のような絶景を描いています。そこは「海の桂林」の異名を持つ観光スポットです。
今回はベトナムにあるハロン湾の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
ハロン湾は龍の親子が守ったとされる伝説の地!
この記事では「ベトナムにあるハロン湾の観光情報」「ティエンクン鍾乳洞の見どころ」をまとめるよ!
1.ハロン湾の概要
まずはハロン湾の概要を見ていきましょう。
- 国:ベトナム
- 地域:クアンニン
- 特徴:世界遺産/海/奇岩/洞窟
- 目玉:ティエンクン鍾乳洞
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ハロン湾はトンキン湾北西部に広がる奇岩の島々の浮かぶ自然遺産で、1994年に世界遺産登録された景勝地です。大小2,000にも及ぶ石灰岩が佇む美しい観光スポットとして知られ、海坊主の如く浮かぶ黒い影に吸い寄せられるよう世界中から観光客の集まる場所となっています。
現在ではリゾート地のカットバ島以外ほぼ無人島で、バイチャイの港からクルーズツアーが開催されています。もともとハロン湾には約7000年前の新石器時代から原住民が住んでいたとされ、数世紀前までは海賊の隠れ家もあったのだとか。それゆえこの地に残る伝承も数知れず。
中でも最も知られるのが龍の伝説です。その昔、中国がベトナムに侵攻した際、龍の親子が現れて敵を打ち破ったとされています。その時に龍の口から吐き出された宝石が湾内の島々になったと言い伝えられています。奇岩群は中国の桂林から続く石灰岩の台地が長い年月のうちに沈降を繰り返して形成されたもので、その光景こそが「陸の桂林」と称される所以です。
その他にも未開拓の水上村や秘境の砂浜が残るなど、観光地として絶大な支持を得ています。
ベトナムを訪れるならハロン湾は外せないね!
ハノイを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.ハロン湾の観光情報
次にハロン湾の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~15万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はベトナム旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料・乗船料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:ベトナム/クアンニン
- 住所:Thành phố Hạ Long, Quảng Ninh, Vietnam
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:1時間30分~2時間
- バス:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
- バス:1時間~1時間30分
- レンタカー:1時間~1時間30分
- タクシー:10分~20分
- 徒歩:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「ハノイ⇒ハロン湾」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~4月/10月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 20℃ | 14℃ | 40mm |
2月 | 21℃ | 15℃ | 20mm |
3月 | 23℃ | 18℃ | 55mm |
4月 | 27℃ | 21℃ | 65mm |
5月 | 30℃ | 24℃ | 175mm |
6月 | 32℃ | 26℃ | 185mm |
7月 | 32℃ | 26℃ | 245mm |
8月 | 32℃ | 25℃ | 315mm |
9月 | 31℃ | 24℃ | 235mm |
10月 | 29℃ | 22℃ | 70mm |
11月 | 26℃ | 19℃ | 45mm |
12月 | 22℃ | 15℃ | 25mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
ベトナムは総じて治安が良く、旅の拠点となるハノイも治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 運次第の催行状況
- 水中への落下
- 岩肌への衝突
- 迷惑な行商人
2-7-1.拠点からの立地
ハロン湾は日帰りで観光可能です。ただ、ハノイから片道2時間40分~3時間50分ほど、往復5時間20分~7時間40分ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.運次第の催行状況
ハロン湾のクルーズは中止になる場合があります。コースは3時間コース・4時間コース・6時間コースから選択可能なので、催行状況に合わせて選びましょう。
2-7-3.水中への落下
ハロン湾のクルーズは船で水面を進むため、水中への落下には気を付けたいです。スマホやカメラを落とすと大変ですし、自分自身が落ちると危険です。興奮して撮影に夢中になったり過度に騒ぎ立てたり暴れ回ったりすると船から転落するので、船上では静かに過ごしましょう。
2-7-4.岩肌への衝突
ティエンクン鍾乳洞のコース脇には鍾乳石が飛び出しているので、岩肌への衝突にも気を付けたいです。スマホやカメラをぶつけると故障しますし、自分自身がぶつかると怪我します。鍾乳洞には照明が設置されているものの視界は微妙で、場所によっては眼前5cm~10cmまで岩が迫る場所もあります。よそ見していると激突するので、通路上では警戒して進みましょう。
2-7-5.迷惑な行商人
ハロン湾に限らず、ベトナムの主要な観光地には迷惑な行商人が跋扈しています。強引な物売りや執拗な客引きも横行しており、現場はやりたい放題の無法地帯と化しています。お人好しの日本人ほど押し売りやぼったくりの被害に遭いやすいので、明確な意思表示を忘れずに。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ハロン湾の見どころ
ここからはハロン湾の見どころをまとめます。
3-1.香炉島
おすすめ度:
紙幣に採用された奇岩。
3-2.闘鳥岩
おすすめ度:
闘鶏を想起させる奇岩。
3-3.ティエンクン鍾乳洞
おすすめ度:
光の柱が照らす天宮洞窟。
3-4.展望台
おすすめ度:
水墨画のような展望台。
ハロン湾は香炉島や闘鳥岩、ティエンクン鍾乳洞や展望台など見どころ満載です。
湾内の奇岩群は龍の口から放たれた火炎と宝玉で舞った岩片が海に突き刺さったものとされ、古くから龍の親子の伝説として語り継がれています。その奇岩の中には紙幣に採用された香炉島や闘鶏を想起させる闘鳥岩など、ユニークな形状のものが多数存在します。
晴天・曇天・雨天と天候ごとに表情を変える景色はまさに天に愛された絶景……墨汁を流し込んだかのような海を遊覧船で進めばそこはもう水墨画の世界、龍の巣も見つかるかもしれません!
それだけでなくクルーズツアーで立ち寄るダウゴー島のティエンクン鍾乳洞も見逃せません。ティエンクンは天宮を指す言葉で、現地では光の柱が差し込む神聖な宮殿とされています。内部の鍾乳石は虹色にライトアップされており、これまた不思議な絶景となっています。
ハロン湾では香炉島と闘鳥岩、ティエンクン鍾乳洞と展望台が目玉!
個人的にはカラフルな色彩のティエンクン鍾乳洞がおすすめ!
4.ハロン湾の体験談
最後に管理人が2015年11月に訪れたハロン湾の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
ハロン湾に到着!急増したツーリストのためなのか、バイチャイの船着き場は寿司詰め状態。
遊覧船がおしくらまんじゅうするほどの大賑わいだね。
ここからクルーズが発着するみたいだけど、船の陰になって肝心の奇岩群が見えないじゃない!
まぁそう焦りなさんな。ハロン湾は逃げやしないから。
船内はアンティーク&レトロな雰囲気。異国情緒と懐かしさの香りがする。
遊覧船ってよりは移動式料亭って感じだね。オリエンタルな内装が素敵。
思ってるより揺れないから船酔いしやすい人でも安心。
大冒険の匂いがしてきたぞぅ……いざ龍の伝説が残る大海原へ!
眼前に海坊主の群れが出現!霧で霞む奇岩は目視できるだけで数十以上!
ここハロン湾の奇岩群は約1,000~3,000前後あるとか。
異様な光景……これは確かに今まで見たどの景色とも異質。
侵食された石灰岩は見る人によって見えるものが違うとか。
龍の巣を求めて墨汁の海を進む。色彩を奪われた曇り空は今にも龍が現れそうな墨絵かな。
目の前にある奇岩はベトナム紙幣にも描かれている香炉島。
どの辺が香炉なのかは謎だけど……嗅いでみたい。
いや、変態の言い回し!そもそも形が香炉に似てるってだけで匂いはしないと思うよ!
話は変わるけどさ、ベトナム通貨のドンって桁数がとんでもなくない?
確かに5,000円両替するだけで100万ドンとかになっちゃうよね。
ここでガイドをしてくれてるグエンさんの登場。日本語が上手なユーモア溢れる好青年。
早口だけど優しくて頼りになるガイドさん。スタイルも抜群。
ガイドさんに限らずベトナムの人って男性も女性もみんなスリムでスレンダーじゃない?
8頭身のモデル体型がわんさか。メタボ体型はほとんど見ないかも。
……それにしてもこれぞ「海の桂林」という風景。水平線と奇岩群の調和が見事なり。
その姿はまさにいぶし銀。これは違いのわかる旅人向けの絶景かも。
雲のキャンパスに浮かび上がる岩のシルエットが一段と渋いね。
近づくほどに立体感を帯びる水墨画はこの地を訪れてこその迫力。
「ボボボボボォ……」と古びた音を奏でる遊覧船の哀愁たるや。
鳥が戦ってるように見える闘鳥岩も見えてきたよ。
個人的には喧嘩ではなく接吻してるように見えるかな。
夫婦岩と呼ばれることもあるみたい。近くにはゴリラ岩など動物を模した奇岩もあるんだとか。
不思議なことにこの風景すべてが水墨画のように見えてくる。
もしかしたらこの世界すべてが実は誰かが描いた物語なのかもね。
ちなみに、ガイドさん曰くここハロン湾はNGO「世界で最も美しい湾クラブ」にも加盟してるとか。
そうなんだ!世界も認める絶景の入り江なんだね。
そうこうしてるうちにダウゴー島に到着。向かうはティエンクン鍾乳洞。
ここダウゴー島には湾内を一望できる絶景の展望台もあるよ。
意外と観光地化されてるね。一気にリゾートらしくなってきたや。
見て!あの観光客でごった返す高台が展望台だよ。
窮屈そうだぁ……ってどうやって行くの?
上るんだよ。約100段の階段を。
ひゃ、ひゃくだん?!石灰岩より脆い膝が壊れちゃうじゃない!
ほら!ここまで来たら引き返せないんだから一気に上っちゃうよ。
はぁはぁ……鍾乳洞はまだ先なの?膝の笑いが止まらんよ。
なかなか険しい階段だね。でも、ここを上れば絶景が待ってるから。
階段を上った先にあったのは立派な鍾乳洞。虹色のライトアップが毒々しさを漂わせるね。
石灰岩でできた島の中にまさかこんな洞窟があったなんて。
ドーム状に広がる天井のおかげか、どことなく開放感がある。
どれほどの時を経ればこんな大規模な鍾乳石に成長するんだろう。
派手な色彩も相まって作り物に見えてきたよ。
純度100%の天然鍾乳石だよ。
鍾乳石は見方によって入道雲にも見える……もしかしたらここが伝説に登場する龍の巣なのかもしれない!笑
龍の言い伝えが残るハロン湾。そこに浮かぶダウゴー島にはこんな見事な住処があったんだね。
古くからこの場所にあったことを考えると、あながちそれも嘘ではないんじゃないかな。
何もないところから伝承は生まれない。きっと何かの意味がある。
洞窟を抜けた先に広がるは濃い霧に飲み込まれたハロン湾。
天然の要塞と化した入り江に次々と流れ込む遊覧船……さながら船の大名行列。
ここからの眺めはガイドブックにもよく掲載されてるね。
今、いつか見た写真の中にいる。これは実際に旅をしないとできない体験。
まるで海賊島に海軍本部が総戦力で出撃してきたような光景。
バスターコール、ダメ絶対。むしろこの船は旅人の夢を届ける船。
出航までしばらく時間があるようだから、ちょっと休憩しよう。
思えばハノイからノンストップで観光してたから満身創痍だもんね。
むしろこのちょっとした疲労感が気持ち良いや。
何なら水墨画でも描きますか?
ここまでの旅路を水墨画にするってのも粋ですな。
ここまでと言わずこれから先の旅路も描いていこう……世界中の絶景をこの胸に焼き付けるために!
5.まとめ
今回はベトナムにあるハロン湾の観光情報、ティエンクン鍾乳洞の見どころをまとめました。
海外旅行でベトナムを訪れるならハロン湾がおすすめです。中でもティエンクン鍾乳洞は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。