トルコでハーレムという言葉の語源となった後宮が見学できる宮殿、それがトプカプ宮殿です。そこはオスマントルコ帝国時代の聖遺物や陶磁器が展示された博物館でもあり、増改築を繰り返したハレムがあることで知られる場所……まさに秘密の花園のような観光スポットと言えるでしょう。
今回はトルコにあるトプカプ宮殿の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
トプカプ宮殿は花の香りがする秘密の花園!
この記事では「トルコにあるトプカプ宮殿の観光情報」「挨拶の門やハレムの見どころ」をまとめるよ!
1.トプカプ宮殿の概要
まずはトプカプ宮殿の概要を見ていきましょう。
- 国:トルコ
- 地域:イスタンブール
- 特徴:世界遺産/宮殿
- 目玉:挨拶の門/ハレム
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
トプカプ宮殿は世界遺産イスタンブール歴史地域にある場所で、ハレムと呼ばれる後宮があった宮殿です。
増改築が繰り返された異質な間取りは見取り図がないと迷子になりそうですが、廊下を抜けると見えてくる華麗な装飾・美麗な模様の数々は圧巻……博物館としてだけでなく美術館としても何度も訪れたくなる観光スポットと言えます。
1467年にメーメット2世が建てたトプカプ宮殿は、19世紀半ば(オスマントルコ帝国第31代王)のアブドールメジットがドルマバフチェ宮殿を建てるまで王家の家として使用した場所。当時、宮殿に住んでいたのは約6,000人にも及び、金曜日の来客ともなると人口は一時約1万6,000人にも達するほどでした。
なお、オスマントルコ帝国には1299年~1922年まで「スルタン」と呼ばれる全36人の王様がいたのですが、大半の王はトプカプ宮殿に住んでいたとされています。19世紀半ばにドルマバフチェ宮殿が建ったことで世代交代となったものの、ハレムは継続して使用されたとのこと。
1922年に最後のスルタンがドルマバフチェからイギリスの船で逃げた後、1923年に将軍ケマル・パシャがトルコ共和国を建国。トプカプ宮殿も政府のものとなり、1924年に博物館として姿を変え、現在に至ったのだとか。
激動の時代に揉まれたトプカプ宮殿の敷地内は複雑怪奇……迷路のように入り組んだ姿は必見です!
トルコを訪れるならトプカプ宮殿は外せないね!
イスタンブールを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.トプカプ宮殿の観光情報
次にトプカプ宮殿の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はトルコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:9時00分~17時00分(季節で変動あり)
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:トルコ/イスタンブール
- 住所:Cankurtaran, 34122 Fatih/İstanbul, Turkey
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- バス:5分~10分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「イスタンブール⇒トプカプ宮殿」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 3℃ | 60mm |
2月 | 9℃ | 3℃ | 50mm |
3月 | 12℃ | 5℃ | 45mm |
4月 | 17℃ | 8℃ | 40mm |
5月 | 22℃ | 13℃ | 25mm |
6月 | 27℃ | 18℃ | 25mm |
7月 | 29℃ | 20℃ | 15mm |
8月 | 29℃ | 20℃ | 20mm |
9月 | 25℃ | 17℃ | 35mm |
10月 | 20℃ | 13℃ | 55mm |
11月 | 15℃ | 8℃ | 65mm |
12月 | 11℃ | 5℃ | 70mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
トルコは総じて治安が良く、旅の拠点となるイスタンブールも治安良好です。
2-7.注意点
- 手荷物の検査
- 展示物への接触
- 禁止区域への侵入
2-7-1.手荷物の検査
トプカプ宮殿では手荷物の検査が実施されています。国宝級の遺物が展示されているこの場所はトルコにとっての最重要施設です。危険物を所持している場合は没収されるので、観光に必要ないものは持ち歩かないようにしましょう。
2-7-2.展示物への接触
トプカプ宮殿は希少なものが置かれているため、展示物への接触には気を付けたいです。館内には貴重な歴史や文化を物語る遺物も保存されており、オスマントルコ帝国の聖遺物や陶磁器も公開されています。当然ながら許可なく持ったり盗んだりしてはいけません。
2-7-3.禁止区域への侵入
トプカプ宮殿には立ち入り禁止区域が設定されています。宮殿にはルートに沿って柵が設置されており、それより先は立ち入り禁止です。制限エリアで事故に遭っても自己責任なので、絶対に入らないでください。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.トプカプ宮殿の見どころ
ここからはトプカプ宮殿の見どころをまとめます。
3-1.アヤイリニ教会
おすすめ度:
緑に包まれた素朴教会。
3-2.挨拶の門
おすすめ度:
2つの尖塔を持つ門。
3-3.ハレム
おすすめ度:
ベールに包まれた後宮。
トプカプ宮殿はアヤイリニ教会や挨拶の門、ハレムなど見どころ満載です。
宮殿に足を踏み入れると見えてくるのが素朴な見た目をしたアヤイリニ教会。この教会は世界遺産イスタンブール歴史地区を構成するアヤソフィアやブルーモスクを彷彿とさせる教会で、トプカプ宮殿でも孤高の存在感を放っています。
巨大な敷地面積を誇るトプカプ宮殿はオスマントルコ帝国時代から続く歴史的建造物が残されており、現代にいながらタイムスリップが楽しめる場所。特に第一庭園を守る皇帝の門、第二庭園を守る挨拶の門はどちらもトプカプ宮殿のハイライトとされ、アーメッド3世の泉や死刑執行人の泉などがあることでも有名です。
2つの門をくぐると見えてくるハレムと呼ばれる後宮も必見。黄金の道と呼ばれる華やかな廊下を抜けると広がるタイル張りの内装は絶景です。展望台や中庭から眺める外装も見逃せません。
他にも、謁見室をはじめ宦官・女中の住居、ムラト3世の部屋など見どころ満載です。宝物館などの施設もあるので、併せて見学してみてください!
トプカプ宮殿ではアヤイリニ教会と挨拶の門、ハレムが目玉!
個人的には2つの塔が美しい挨拶の門がおすすめ!
4.トプカプ宮殿の体験談
最後に管理人が2018年6月に訪れたトプカプ宮殿の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
トプカプ宮殿に到着!別名トプカピ宮殿は「大砲の門」を意味する場所で、かつて要塞としてこの土地を守ってた場所。
地元では「チューリップの宮殿」って呼ばれてて、無数の花々が彩る庭園が見どころみたいだよ。
トルコではチューリップ栽培が普及した1700年~1730年を「チューリップ時代」って呼ぶらしいね!
チューリップの球根はオランダが原産とされるけど、実はトルコも原産国の1つなんだってさ。
……早速見えてきた茶色い建物がアヤイリニ教会。
どことなくアヤソフィアに似てるね。
ちょっと地味でブルーモスクのような派手さはないけど、味があるよ。
ちなみに、トプカプ宮殿の敷地面積は約70万m²あって、周辺の庭はスルタンの猟場だったんだよね。
宮殿側にはヨーロッパ大陸を横断する豪華列車、オリエント急行の駅と兵舎もあって見どころ満載。
本当、見どころしかない、トルコ。
トプカプ宮殿は3つの庭園に分かれてて、2つ目の庭園を守っているのが今目の前にある挨拶の門。
トルコ語でバービュッセラーム(バービュッセーラム)と呼ばれてて、2つの尖塔が特徴。完成は1478年頃。
オスマン建築の最高傑作と称される場所で、世界遺産イスタンブール歴史地域を代表する遺構の1つだよね。
門の脇には死刑執行人の泉もあるよ。
かつて首相や大臣などの役人が王様の機嫌を損ねたら、すぐに首を切られて泉で洗われて晒し首にされたんだってね。
……怖すぎでしょ、王様。
1つ目の庭園を守る総門、皇帝の門の脇にはイスタンブールで一番美しいとされるアーメッド3世の泉もあるから要チェック。
イスタンブールで最も美しい泉……見逃せない!
送迎門をくぐると見えてくるのが、ハレム。
……ハレムって、あのハレム?
そう、このハレム。いわゆるハーレムの語源で、もともとはイスラムの麗しきレディたちが暮らしてた場所だよ。
中には宦官(去勢された男性)の住居、王様お気に入りの女中(厳選された女性)の住居があったんだってね。
男子禁制・女子歓迎の場所だっただけに、鮮やかな装飾が施されてて豪華。天井まで敷き詰められた模様はまさに芸術。
青いタイルで埋め尽くされた謁見室(スルタンの広間)に赤いタイルが敷き詰められたムラト3世の部屋などなど……全部が綺麗。
ステンドグラスまであって煌びやかぁ。
言うなれば、秘密の花園。日本ではハーレムというとちょっとやらしい意味があるけど、ここは全然そんなことなし!
木陰で休んでると地元の女の子が「一緒に写真撮ってください」と声をかけてきた……こ、これがハーレム?!
うん、普通に日本人が珍しいだけだと思う。
なぜかイスラム圏の人によく写真をせがまれるんだけど、なんで?もしかしてイスラム圏だと日本人ってモテるのかな?
親日国だからかな。
……ハーレムはイスタンブール歴史地区に実在したんだ。
海外で写真求められることなんてよくあるからね!デレデレしてないで次の目的地行くよ!
5.まとめ
今回はトルコにあるトプカプ宮殿の観光情報、挨拶の門やハレムの見どころをまとめました。
海外旅行でトルコを訪れるならトプカプ宮殿がおすすめです。中でも挨拶の門やハレムは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。