トルコの宗教世界に影響を与えたメヴレヴィー教団、その総本山がメヴラーナ博物館です。中でもメヴラーナ教団創始者ジェラール・ウッディーン・ルーミーの霊廟は信徒の聖地とされ、その姿を一目見るために訪れる信者も数え切れません。そこは回転舞踊で祈りを捧げる旋舞教団ゆかりの観光スポットです。
今回はトルコにあるメヴラーナ博物館の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
メヴラーナ博物館はスーフィズムというイスラム神秘主義について学べる旋回舞踊教団の聖地!
この記事では「トルコにあるメヴラーナ博物館の観光情報」「ルーミーの霊廟の見どころ」をまとめるよ!
1.メヴラーナ博物館の概要
まずはメヴラーナ博物館の概要を見ていきましょう。
- 国:トルコ
- 地域:コンヤ
- 特徴:博物館/霊廟
- 目玉:ルーミーの霊廟
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
メヴラーナ博物館はトルコの中部、コンヤにあるメヴレヴィー教団の総本山として君臨する博物館です。回転舞踊で祈りを捧げるメヴラーナ教団創始者ジェラール・ウッディーン・ルーミーの霊廟でも知られ、宇宙との一体感を得られる観光スポットとされます。
旋舞教団は13世紀頃に創立、15世紀頃にオスマン帝国の庇護を受けて最盛期を迎えた組織で当時は国王や皇帝として君臨したスルタンも惚れ込むなど絶大な影響力を誇っていたとか。その後のトルコ革命で霊廟の大半が破壊されてしまったものの残存する霊廟がメヴラーナ博物館として再建され、教団の歴史を現代に伝えてくれています。
ちなみに旋舞教団はメヴレヴィー教団(メヴラーナ教団)やスーフィー教団(神秘主義教団)とも呼ばれ、イスラム教の中でも希有な信仰を行っています。中でも宇宙との一体化を図る旋回舞踊は教団ならではの信仰と言えるでしょう。
そんな独特の信仰を持つ旋舞教団の総本山、それがメヴラーナ博物館です。現在でも古都コンヤでは年に数回だけ幻の旋舞教団が復活する特別な祭礼も開催されています。
トルコを訪れるならメヴラーナ博物館は外せないね!
イスタンブールを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.メヴラーナ博物館の観光情報
次にメヴラーナ博物館の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はトルコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:7時30分~18時30分(季節で変動あり)
- 所要時間:30分~1時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:トルコ/コンヤ
- 住所:42030 Karatay/Konya, Turkey
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- バス:6時間30分~7時間
- レンタカー:4時間30分~5時間
- バス:2時間30分~3時間
- タクシー:2時間30分~3時間
- レンタカー:2時間30分~3時間
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「イスタンブール⇒メヴラーナ博物館」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら飛行機もしくは現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 4℃ | -5℃ | 30mm |
2月 | 7℃ | -4℃ | 20mm |
3月 | 12℃ | -1℃ | 20mm |
4月 | 18℃ | 4℃ | 30mm |
5月 | 22℃ | 8℃ | 30mm |
6月 | 27℃ | 13℃ | 20mm |
7月 | 30℃ | 16℃ | 20mm |
8月 | 30℃ | 16℃ | 5mm |
9月 | 26℃ | 11℃ | 20mm |
10月 | 20℃ | 6℃ | 30mm |
11月 | 12℃ | 0℃ | 25mm |
12月 | 6℃ | -3℃ | 40mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:肌を覆える服/髪を隠せる布/歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
トルコは総じて治安が良く、旅の拠点となるイスタンブールも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 手荷物の検査
- 宗教関連の戒律
- 展示物への接触
2-7-1.事前の勉強
メヴラーナ博物館は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆にメヴラーナ教団・メヴレヴィー教団に関する情報を頭に入れておくことで教団に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
メヴラーナ博物館は日帰りで観光可能です。ただ、イスタンブールから片道7時間5分~10時間20分ほど、往復14時間10分~20時間40分ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.手荷物の検査
メヴラーナ博物館では手荷物の検査が実施されています。国宝級の遺物が展示されているこの場所はトルコにとっての最重要施設です。危険物を所持している場合は没収されるので、観光に必要ないものは持ち歩かないようにしましょう。
2-7-4.宗教関連の戒律
メヴラーナ博物館はイスラム教モスクであり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。ムスリムにとって肌の露出や祈りの撮影は厳禁です。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-5.展示物への接触
メヴラーナ博物館は希少なものが置かれているため、展示物への接触には気を付けたいです。館内には貴重な歴史や文化を物語る遺物も保存されており、教団の聖典や調度品も公開されています。当然ながら許可なく持ったり盗んだりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
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3.メヴラーナ博物館の見どころ
ここからはメヴラーナ博物館の見どころをまとめます。
3-1.グリーンドーム
おすすめ度:
ターコイズブルーの尖塔。
3-2.ルーミーの霊廟
おすすめ度:
教団創始者と名僧の霊廟。
3-3.セマー
おすすめ度:
教団の伝統旋回舞踊。
※仮画像
メヴラーナ博物館はグリーンドームやルーミーの霊廟、セマーなど見どころ満載です。
まずコンヤを訪れて真っ先に目に入るのが円錐形のグリーンドームです。トルコにはミナレットと呼ばれる尖塔を持つモスクも多いのですが、ここメヴラーナ博物館のグリーンドームはやや特殊でターコイズブルーのタイルを施されているのが特徴です。その存在感に魅せられる信者の方も少なくありません。
それだけでなくメヴラーナ博物館には教団創始者ジェラール・ウッディーン・ルーミーの霊廟や名僧たちの霊廟も現存しています。そんな教団に貢献した僧侶の眠る霊廟を見学するのも一興です。併せて信徒にとっては欠かすことのできないコーランなどの聖典も見逃せません。
何よりトルコの伝統文化として知られるセマーという旋回舞踏も必見です。伝統舞踊はスーフィーダンスとも呼ばれ、ぐるぐる回転する踊りが特徴……その世界でも類を見ない独特の信仰も目に焼き付けておきたいところです。
メヴラーナ博物館ではグリーンドームとルーミーの霊廟、セマーが目玉!
個人的にはターコイズブルーのタイルがあしらわれたグリーンドームがおすすめ!
4.メヴラーナ博物館の体験談
最後に管理人が2018年6月に訪れたメヴラーナ博物館の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
メヴラーナ博物館に到着!ここは古都コンヤのランドマーク的存在らしいね。
……というよりはメヴレヴィー教団の総本山とされる場所だよ。
聞いたことはあるけど詳しくは知らないな。そもそもメヴラーナ教団って何?
イスラム教においてスーフィズムを唱える教団のこと。ぐるぐる回る回転舞踊のセマーで知られる教団だね。
全然知らなかった……恥ずかしい限りです。
普通の人はあまり知らないよ!でも、彼らにとってセマーは信仰の証であり祈りの儀式でもあるんだってさ。
それにしてもなぜ「信仰=スーフィーダンス」と繋がったんだろう。
聞くところによると回転が宇宙を表していて、自分が回ることで神様との一体化を図ってるとか。
なるほどぉ……世界には不思議な信仰があるんだね。三半規管が弱い僕には無理そう。
あくまでも信徒の方は慣れてるからできるんであって、素人じゃまず無理だよ。
訓練された信者の方なのね。でも、肝心の舞踏はいつどこで見られるの?
コンヤでは教団の創始者であるルーミーの命日になると各地でセマーが披露されるみたい。
常に見られるとは限らないんだね。
そこは機会があればって感じかな。運が良ければイベントなどでも見られるよ。
失礼な言い方かもだけど、一種のテーマパークのよう。
中庭には花も植えられていて遊園地みたい。むしろ宗教施設ってよりは観光地に近いのかもね。
他方で無数の展示物がある博物館でもある。
歴史を物語るコーランはもちろんムハンマドの顎の髭も展示されてたよ。
来訪者の中には食い入るように見つめている人もいたりいなかったり……さすがは教団の総本山。
他にも宗教儀礼に使用したとされる衣装や道具などがいくつか展示されてて見応え十分。
中庭に佇む噴水と彫刻も綺麗。見渡すとムスリムの姿もちらほら。
みんな霊廟をじっくりと眺めて何か語り合っているみたい。
イスラム教について深く知るほど、この博物館を訪れる価値は跳ね上がりそうな気がする。
日本ではこの手の文化に触れることもないだろうから、ここを訪れてもただ眺めて終わりってなっちゃうかも。
それでもこうして異文化に触れる……これもまた海外旅行の醍醐味さ。
ちなみに本館の反対側にある別館には人形の館もあるそうな。
人形だったら信仰から遠い人たちでもわかりやすいかもね。
実際の人形を間近で見ると変わった臨場感がある。
僕らはぐるっと一通り見たことだしそろそろ帰るとしよう……ちなみに今夜はコンヤに泊まるよ!
うわぁ、最後の最後でめまいするくらいしょうもないダジャレぶち込んできたぁ。
5.まとめ
今回はトルコにあるメヴラーナ博物館の観光情報、ルーミーの霊廟の見どころをまとめました。
海外旅行でトルコを訪れるならメヴラーナ博物館がおすすめです。中でもルーミーの霊廟は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。