トルコのイスタンブール歴史地区にある世界遺産、それがアヤソフィアです。そこはキリスト教の大聖堂からイスラム教の礼拝所へと改築が繰り返された場所で、相反する建築様式が調和した美しきモスク……「ビザンティン建築の最高傑作」と称される観光スポットです。
今回はトルコにあるアヤソフィアの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
アヤソフィアはイスタンブール歴史地域の世界遺産!
この記事では「トルコにあるアヤソフィアの観光情報」「尖塔やモザイク画やマリアの手形の見どころ」をまとめるよ!
1.アヤソフィアの概要
まずはアヤソフィアの概要を見ていきましょう。
- 国:トルコ
- 地域:イスタンブール
- 特徴:世界遺産/モスク
- 目玉:尖塔/モザイク画/マリアの手形
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
アヤソフィアはトルコのイスタンブールにあるイスラム教礼拝所で、「ビザンティン建築の最高傑作」と称されるモスクです。もともとはキリスト教大聖堂として建築されたものの、オスマン帝国時代にメフメト2世によりモスクへと改築が繰り返され現在の形となったとされています。
そこはアジア・ヨーロッパを繋ぐ歴史的にも文化的にも大切な観光スポットで、年間何十万人~何百万人という世界中の観光客・旅行者が訪れる世界遺産!
なお、ビザンティン建築とイスラム建築が調和する礼拝堂は正式名称でハギアソフィアと呼ばれ、ギリシャ語で「神の聖なる叡智の神殿」を意味します。その歴史は古く、537年~1204年は正教会、1204年~1261年はキリスト教大聖堂、1261年~1453年は再び正教会、1453年~1935年はイスラム教礼拝所、1935年~2020年は博物館、2020年以降はモスクと変化してきたのが特徴です。
複雑な変容を遂げたアヤソフィアは「建築の歴史を変えた」とも評され、1520年にセビリア大聖堂が完成するまでは世界最大の大聖堂の地位を1000年近くも守ってきた存在。まさに激動の時代によって姿形を変え続けた“変幻自在のモスク”と言えるでしょう。
トルコを訪れるならアヤソフィアは外せないね!
イスタンブールを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.アヤソフィアの観光情報
次にアヤソフィアの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はトルコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:9時00分~17時00分(曜日で変動あり)
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:トルコ/イスタンブール
- 住所:Sultan Ahmet, Ayasofya Meydanı No:1, 34122 Fatih/İstanbul, Turkey
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- バス:5分~10分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「イスタンブール⇒アヤソフィア」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 3℃ | 60mm |
2月 | 9℃ | 3℃ | 50mm |
3月 | 12℃ | 5℃ | 45mm |
4月 | 17℃ | 8℃ | 40mm |
5月 | 22℃ | 13℃ | 25mm |
6月 | 27℃ | 18℃ | 25mm |
7月 | 29℃ | 20℃ | 15mm |
8月 | 29℃ | 20℃ | 20mm |
9月 | 25℃ | 17℃ | 35mm |
10月 | 20℃ | 13℃ | 55mm |
11月 | 15℃ | 8℃ | 65mm |
12月 | 11℃ | 5℃ | 70mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
トルコは総じて治安が良く、旅の拠点となるイスタンブールも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- 展示物の非公開
2-7-1.事前の勉強
アヤソフィアは事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆にイスラム教に関する情報を頭に入れておくことで礼拝堂に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
アヤソフィアはイスラム教モスクであり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。ムスリムにとって肌の露出や祈りの撮影は厳禁です。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.展示物の非公開
アヤソフィアはもともと博物館として活用されており、展示物も例外なく見学可能でした。ただ、2020年7月にモスクへと指定されてからは一部の展示物が非公開となっています。偶像崇拝の関係で聖母子像や天使の絵が隠されているため、注意が必要です。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.アヤソフィアの見どころ
ここからはアヤソフィアの見どころをまとめます。
3-1.尖塔
おすすめ度:
天を穿つ4つのミナレット。
3-2.モザイク画
おすすめ度:
聖堂時代のモザイク画。
※仮画像
3-3.マリアの手形
おすすめ度:
願いを叶え病を治す穴。
アヤソフィアは尖塔やモザイク画、マリアの手形など見どころ満載です。
もともとキリスト教大聖堂だったアヤソフィアは幾度となく改築が繰り返された建物で、徐々にイスラム教礼拝所へと姿を変えた世界的にも珍しい建築様式が特徴です。その象徴的存在とされるのが4本の尖塔で、ビザンティン建築とイスラム建築の要素が融合した唯一無二の構造となっています。
館内は多色大理石と金地モザイクで飾られており、各所に描かれているモザイク画も見どころの1つ。
- 聖母子と大天使
- キリストと皇帝
- 聖母子、ユスティニアヌス1世とコンスタンティヌス1世
- キリストと皇帝コンスタンティノス9世、皇后ゾエ
- 聖母子と皇帝ヨハネス2世コムネノス、皇后エイレーネー
- デイシス
出入口付近や階廊付近にあるので、ぜひ探してみてください。特に「ビザンティン美術の最高傑作」とされる「デイシス(一部のみ現存)」は必見。他にも大セクレトンの聖人像やティンパヌムの聖人像、エンリコ・ダンドロの墓碑など見どころは尽きません。
その他「親指を入れたまま手首を一周させると願いが叶う」「入れた親指で患部を撫でると治る」と言われているマリアの手形も見逃せません。
ただし、博物館だった頃に見られた展示物は2020年7月のモスク化に伴い、一部カーテンで隠されています。随所に散りばめられた装飾の数々など見どころは尽きないものの偶像崇拝の関係から聖母子像や天使の絵が非公開となっているので、注意が必要です。
アヤソフィアでは尖塔とモザイク画、マリアの手形が目玉!
個人的には親指が大変なことになるマリアの手形がおすすめ!
4.アヤソフィアの体験談
最後に管理人が2018年6月に訪れたアヤソフィアの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
アヤソフィアに到着!ここはもともと大聖堂だった場所で、時代の変遷とともに礼拝所に改築された場所。
キリスト教の大聖堂からイスラム教の礼拝所へと姿を変えた……だから他のモスクと比べて雰囲気が異質なのかな。
その姿は華やかというより凛としていて高貴な空気を纏ってる感じ。
今はモスクとして一般開放されてるから早速見に行こう!
ここがアヤソフィアの出入口。モスクというより要塞みたい。
手荷物検査が実施されてる場合があるから注意ってことだけど……。
もう没収されたよ、カメラの三脚!
すでに没収されてた!でも、トルコはテロも定期的に発生するから危険物は大人しく預けた方が賢明かもね!
内部空間は外部から想像できないほど巨大。その美しさはトルコで指折りと聞いてたけど……まさかの修復中!
ビザンティン建築とイスラム建築の融合をこの目で見たかったけど、足場が邪魔で全容がわからない。
この様子だと数ヶ月~数年はかかりそうだよね。
ただ、偶像崇拝を推奨したキリスト教と偶像崇拝を禁止したイスラム教……相反する宗教が1つの建物の中で混然一体となった姿は必見。
薄暗いモスクを照らすシャンデリアも綺麗。
1つ1つのランプがほのかに灯る姿がノスタルジックだね。ドームに充満する重厚な空気も相まってムードも満点だよ。
厳粛な雰囲気が漂っててどこか異世界のよう。ゲームの中のような絶景にどんどん吸い込まれてく……。
色んな画角で写真を撮るのが楽しいね。ドームの中にはモザイク画もあるらしいから探してみる?
いくつかそれっぽいがあったけど、全部写真に収める時間はなかったから諦めたよ!笑
……もう諦めた後だったんだ。
ここに親指を入れてゆっくり回して……っと。
……何してるの?
ん?なんかこの穴に親指を入れてそこから手首を一周させられたら願いが叶うって聞いたから挑戦中!
あぁ、マリアの手形のことか。でも、張り切りすぎて腕が変な方向に曲がっちゃってない?
ここでみなさんに大事なお知らせ!夢は自分で叶えるものであり、女神様が叶えてくれるものではありません。
(……急に現実的なこと言いだした。)
僕の腕を見てください。真顔なのに筋が浮き出るほど回してしまった結果、完全にイっちゃってますよ。
「安心してください、履いてますよ」みたいに言わないで。でも、欲に溺れるとこうなるっていう手本をありがとうね。
他にもくぼみに親指を入れた後、体の悪い部分を擦ると病が治るって話もあるよ。
ビザンツ帝国の皇帝がこの柱にもたれかかったら病が治ったという出来事から派生した都市伝説みたいな話ね。
まぁ結局は眉唾ものの話でしかないんだけども。
どうしても叶えたい願望がある人はぜひ挑戦してみてください。ただし、くれぐれも腕の回しすぎにはご注意を!
5.まとめ
今回はトルコにあるアヤソフィアの観光情報、尖塔やモザイク画やマリアの手形の見どころをまとめました。
海外旅行でトルコを訪れるならアヤソフィアがおすすめです。中でも尖塔やモザイク画やマリアの手形は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。