海外旅行のレストランで水を頼んだ場合、普段の味と異なる場合があります。それもそのはず……外国の水は日本の水とは性質が異なり、味も変わるのが一般的です。中には注文した水が汚い・臭いこともあり、飲むべきかどうか迷ってしまうこともあるかもしれません。
今回は海外旅行で飲むレストランの水の味は何で変わるのかを解説します。併せて水が汚い時・臭い時は飲まない方がいい理由も説明します。加えて水の味が変わる要素もまとめるので、海外旅行の飲食にお役立てください。
味覚が敏感な方だと現地の水が飲めないなんてこともあるかも!
この記事では「海外旅行で飲むレストランの水の味は何で変わるのか」「水が汚い時・臭い時は飲まない方がいい理由」をまとめるよ!
1.海外旅行で飲むレストランの水の味は何で変わる?
まずは海外旅行で飲むレストランの水の味は何で変わるのかを見ていきましょう。
ここではレストランの水に限らず、水の味全体を左右する成分についてまとめます。
- カルシウム
- カリウム
- ナトリウム
- 二酸化炭素
- マグネシウム
- 硫化水素
- 硫酸イオン
外国のレストランで提供される水は基本的に水道水もしくはミネラルウォーターであり、含まれている成分も大体は日本の水と同じです。しかし、水はミネラルの含有量によって味が変わるとされています。
中には「水=味がないもの」と思っている人もいますが、実際にはミネラルの他にもいくつかの成分が含まれており、よく味わうと水本来の風味が感じられます。含まれる成分によっては美味しくも不味くも感じられ、国によって水の味が変わる背景には水に含まれている成分が関係していると言えるわけです。
水の味を左右するミネラル成分は以下の通りです。
- 水の美味しさに関係する成分:カルシウム・カリウム・ナトリウム・二酸化炭素
- 水の不味さに関係する成分:マグネシウム・硫化水素・硫酸イオン
以上のミネラル成分によって水の味が変わります。
特に水の味を左右する成分としてはカルシウム・カリウム・ナトリウム・マグネシウムにあるとされています。基本的にカルシウム・カリウム・ナトリウムが含まれている水は美味しく感じられ、マグネシウムを含む水は不味く感じられるそうです。
ただし、カルシウムやマグネシウムの量で水の味は変化するものの現地では自然から汲んできた水をそのまま飲用水として利用している場合もあり、他の余計な成分が含まれていることもあります。レストランで提供される水も国によって含まれる成分が変わるため、日本の水に慣れている方はやや注意が必要です。
日本の四万十川とインドのガンジス川は同じ「水が流れているもの」だけど、含まれている成分は全然違う!
水道水なのかミネラルウォーターなのかでも味が結構違うよね。
2.水の味が変わる要素
次に水の味が変わる要素を見ていきましょう。
- 硬水・軟水などの硬度
- 水道水・ミネラルウォーターなどの種類
- 店の雰囲気・自身の体調などの状況
水の味は含まれている成分だけでなく「硬水・軟水」「水道水・ミネラルウォーター」「店の雰囲気・自身の体調」などによっても変わるのが特徴です。ここからはミネラル成分の他に水の味を左右する要素についてまとめます。
2-1.硬水・軟水などの硬度
水には大きく分けて「硬水」と「軟水」が存在します。
- 硬水:カルシウム・マグネシウムが多い水
- 軟水:カルシウム・マグネシウムが少ない水
一概にすべての水がそうとは言えないのですが、主に「カルシウム・マグネシウムが多い水=硬水」「カルシウム・マグネシウムが少ない水=軟水」と呼びます。要はミネラル成分を含んでいるものが硬水で、あまり含んでいないものが軟水と呼ばれるわけです。
この硬水なのか軟水なのかによって、実は味も変わります。「硬水=口当たりがしっかりとした味わい」「軟水=まろやかで口当たりがさっぱりした味わい」が特徴です。
2-2.水道水・ミネラルウォーターなどの種類
水の味は水道水とミネラルウォーターで変わることがあります。水道水にもミネラル成分は含まれているのですが、ミネラルウォーターほどミネラル成分は含まれていないのが特徴です。
むしろ、ミネラルウォーターは水道水と比べてミネラルがバランスよく含まれているのが特徴で、より飲みやすいのが魅力と言えるでしょう。ただし、ミネラル量が過多になると苦味や渋味に加えて塩味を感じることもあるので、人によって好みが分かれます。
2-3.店の雰囲気・自身の体調などの状況
水は店の雰囲気や自身の体調によっては「味がおかしいと思う」「味が変に感じる」ということもあります。
店が汚い・臭いと水の味も必然的に美味しくなくなるでしょうし、自身の体調が優れないと水の味も必然的に不味くなってしまうはずです。
水の味は周辺の環境によっても左右されるので、飲む状況も加味しておく必要があるでしょう。
清潔な店で飲む水と不潔な店で飲む水、どっちがうまいかは一目瞭然!
絶好調の時に飲む水は美味しいけど、絶不調の時に飲む水は不味い……そんな錯覚に陥ることもあるかも!
3.水が汚い時・臭い時は飲まない方がいい理由
最後に水が汚い時・臭い時は飲まない方がいい理由についてまとめます。
- お腹を壊してしまう可能性があるため
- 汚物が含まれている可能性があるため
- 塩素が含まれている可能性があるため
- 金属の錆びが含まれている可能性があるため
現地では水道水を注文することもできますが、通常「水をください」と注文するとミネラルウォーターが出てきます。一方で店によっては管理が杜撰なこともあり、水が痛んでいたり腐っていたりすることがなきにしもあらずです。
そのため、もし異変を感じた場合は飲まないのが安全。水によっては塩素が含まれていたり、金属が含まれていたり……はたまたもっと恐ろしいものが含まれていることもあるかもしれません!
3-1.お腹を壊してしまう可能性があるため
汚い水や臭い水を飲用水として飲むのはおすすめできません。仮に飲んでしまった場合はお腹を壊してしまう可能性もあるため、水質に異変を感じた場合は飲まないようにしましょう。
日本のように上下水道設備が整った国であれば、水道水もミネラルウォーターも問題なく飲用可能です。ただ、国によってはインフラすらままならない場合もあり、水自体が汚れていたり臭かったりすることも珍しくありません。
3-2.汚物が含まれている可能性があるため
水道施設が整っていない国の場合、稀に汚物が含まれている可能性もあります。
川や湖の水をそのまま生活用水として使用している国は珍しくなく、汚物以外にも動植物の死骸やバクテリアが含まれていることもあるかもしれません。上下水道施設が整っている国でも、水に変色や異臭が見られる場合は飲まないのが賢明です。
3-3.塩素が含まれている可能性があるため
水道設備が整っている国の場合でも、大量の塩素が含まれている可能性があります。
塩素で消毒した水をそのまま生活用水として活用している国も珍しくなく、塩素以外にも不純物の一部が含まれていることもあるかもしれません。上下水道施設が整っていない国でも、水に変色や異臭が見られる場合は飲まないのが無難です。
なお、水に含まれる塩素は少量なので人体への影響はないとされていますが、それはあくまでも日本の基準。外国では大量の塩素で消毒している可能性もゼロではありません。この塩素によって「味がおかしい」「変な味がする」と感じることもあったりなかったり。
3-4.金属の錆びが含まれている可能性があるため
老朽化した水道設備しかない国の場合、貯水槽や配水管の金属が錆びている可能性もあります。貯水槽や配水管が錆びていると金属が水に溶け出し、苦味や渋味の原因となる可能性もあるようです。
水の味がおかしい場合や変な場合は、錆びが溶けた味かもしれません。そのため、もし異変を感じた場合はただちに飲むのをやめてください。
アジアのある国で水道から赤い水が出てきた時は焦ったなぁ。
アフリカなど水質に問題のある国も珍しくないから気を付けて。
4.まとめ
今回は海外旅行で飲むレストランの水の味は何で変わるのか、水が汚い時・臭い時は飲まない方がいい理由をまとめました。
現地で飲む水は日本の水とは変わり、味がおかしかったり変だったりすることもあります。そもそも水の味は国ごとに異なるだけでなく、含まれている成分ごとに違うのが特徴です。仮に飲用水とされている水であっても、お腹を壊すことは珍しくありません。
場合によっては汚物や塩素が含まれていることもある他、金属の錆びが含まれていることもあります。そのため、どうしても現地で水を飲みたい場合は水道水ではなくミネラルウォーターを注文するようにしましょう。