タイの古都アユタヤに佇む最高格式の寺院、それがワットプラシーサンペットです。そこは1351年~1767年まで続いたアユタヤ王朝の王室専用寺院として使用された場所で、頭や腕を失った仏像や3つの巨大な仏塔が残る場所……同国最高峰の格式を誇る寺院が眠る観光スポットです。
今回はタイにあるワットプラシーサンペットの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。

ワットプラシーサンペットは世界遺産アユタヤの栄華を象徴する聖地!



この記事では「タイにあるワットプラシーサンペットの観光情報」「仏像や仏塔の見どころ」をまとめるよ!
1.ワットプラシーサンペットの概要


まずはワットプラシーサンペットの概要を見ていきましょう。
- 国:タイ
- 地域:アユタヤ
- 特徴:寺院/世界遺産
- 目玉:仏像/仏塔
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ワットプラシーサンペットはタイの世界遺産に数えられる寺院で、アユタヤ王朝で最も格式のある仏閣として知られています。バンコクにあるワットプラケオのモデルになったことでも知られるなど、古都アユタヤにおいて最高の権威を持つ観光スポットの1つです。
もともとワットプラシーサンペットは、創始者ラーマーティボーディー1世によって建造された王宮が前身となり、後に仏教施設になった場所です。
現在、敷地内にはビルマ軍によって破壊された仏像や歴代王の遺骨が納められた仏塔があり、かつて略奪されるまでは金箔に覆われた立仏像もありました。戦後、一部の仏塔は修復が行われたものの、完璧な復元までには至っておらず、今も戦禍の爪痕が生々しく残された場所と言えるでしょう。
ただ、大部分は廃墟と化しているものの、一直線に並ぶ仏塔や苔と同化した仏像が醸し出す空気はどこか幻想的。ある種神秘的な雰囲気を纏う境内は、古の世界にタイムスリップした感覚が味わえます。



タイを訪れるならワットプラシーサンペットは外せないね!



バンコクを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ワットプラシーサンペットの観光情報


次にワットプラシーサンペットの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~15万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はタイ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時00分~18時00分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:タイ/アユタヤ
- 住所:Pratu Chai Sub-district, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya 13000, Thailand
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:1時間30分~2時間
- バス:1時間30分~2時間
- タクシー:1時間~1時間30分
- レンタカー:1時間~1時間30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「バンコク⇒ワットプラシーサンペット」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:暑くて晴れやすい気候
- 4月~6月:暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:暑くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~3月/11月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 33℃ | 22℃ | 5mm |
2月 | 35℃ | 23℃ | 10mm |
3月 | 36℃ | 25℃ | 50mm |
4月 | 37℃ | 26℃ | 100mm |
5月 | 36℃ | 26℃ | 210mm |
6月 | 35℃ | 26℃ | 185mm |
7月 | 34℃ | 26℃ | 230mm |
8月 | 34℃ | 26℃ | 305mm |
9月 | 34℃ | 25℃ | 330mm |
10月 | 34℃ | 25℃ | 160mm |
11月 | 34℃ | 24℃ | 20mm |
12月 | 33℃ | 22℃ | 5mm |
2-5.服装
- 1月~3月:薄手の服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:薄手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
タイは総じて治安が良く、旅の拠点となるバンコクも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 宗教関連の戒律
- タクシーでのぼったくり
2-7-1.事前の勉強
ワットプラシーサンペットは事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
ワットプラシーサンペットは日帰りで観光可能です。ただ、バンコクから片道1時間~2時間ほど、往復2時間~4時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.宗教関連の戒律
ワットプラシーサンペットは仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-4.タクシーでのぼったくり
アユタヤでの市内移動はタクシーがおすすめですが、稀にメーターのないタクシーにぼったくられることがあります。運転手によっては先に運賃を明示してくれる人もいますが、メーターのない車種はぼったくりです。
トゥクトゥクも観光地価格に設定されているため、乗車する際は金額を交渉しましょう。思い出料金と考えれば別ですが、中には法外な値段を吹っかけてくる時もあるので、ぼられないようご注意ください。



観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。



Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ワットプラシーサンペットの見どころ
ここからはワットプラシーサンペットの見どころをまとめます。


3-1.仏像
おすすめ度:
侵攻の傷跡が残る仏像。


3-2.仏塔
おすすめ度:
歴代王が眠る仏塔。
ワットプラシーサンペットは仏像や仏塔など見どころ満載です。
境内にある遺構の数々は大部分がビルマ軍の侵攻によって破壊されてしまいましたが、現代に残されているものは当時の戦禍を映す鏡として重要な役割を持っています。
特に侵攻の傷跡が残る仏像や歴代王が眠る仏塔は必見!
中でも3基の美しいスリランカ様式のチェディ(文化的・歴史的に見て大切な人物の遺骨が納められている塔廟)は見どころ満載と言っても過言ではありません。ワットプラシーサンペットのチェディにはラーマーティボーディー2世、ボーロマトライローカナート王、ボーロマラーチャーティラート3世の遺骨が納められており、配列の美しさにも定評があると言えるでしょう。
かつては本堂に重さ171kg・高さ16mを誇る純金製の巨大な立仏像が置かれていたこともあり、基壇部分を見るだけでも当時の面影が感じられます。ワットプラシーサンペットという名前自体も、もともとあった立仏像が「プラシーサンペット」と呼ばれたことに由来しているだけあって、なかなか興味深いです。
タイ独自の芸術の発展が見られるという理由で評価されて世界遺産に登録された経緯もあり、仏像や仏塔の美しさだけでも目を見張るものがあるのではないでしょうか?



ワットプラシーサンペットでは仏像と仏塔が目玉!



個人的には東西に連なる3つの仏塔がおすすめ!
4.ワットプラシーサンペットの体験談
最後に管理人が2018年8月に訪れたワットプラシーサンペットの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。





ワットプラシーサンペットに到着!ここは世界遺産として登録されてる古都の遺跡。



アユタヤ王宮で最も重要とされた仏教寺院の1つだよね。



バンコク王朝最高格式のワットプラケオに相当する場所で、一部では聖地として崇められてるとのこと。



1767年にビルマ軍の第二次アユタヤ侵攻で壊滅的な被害を受けたけど、戦後に修復されて現在の形となったとか。





仏像は一部、頭や腕が壊れてる。



これもビルマ軍の破壊活動によるもの。もっと完璧な保存状態だったら、より希少価値があったに違いない。



史実を映す鏡という意味では、その姿もまた貴重なものだと思うよ。



確かにね。ちなみに、後に建立された本堂には重さ171kg、高さ16mの純金に覆われた立仏像があったって話もある。



重さ171kgで高さ16mの純金……一体どれほどの価値があったんだろう?



金の値段を「1kg=1,600万円」と仮定すると現在価値で約27億3,600万円ということになるよ。



金箔に覆われてただけだからすべてが金だったわけではないと思うけど、特別な仏像だったのは確かだね。



立仏像以外にもワットプラシーサンペットには崩落した仏像がいくつもあって見応えは十分!





ワットプラシーサンペットのシンボルと言えば、この3つの巨大な仏塔。その光景は圧巻。



この仏塔は王家の骨を納める場所で、ボロムトライロッカナート王とその王子の遺骨が納められてたらしいよ。



なるほど、王家の納骨堂ってわけね。



王墓という観点から見ると、エジプトにあるギザの三大ピラミッドにも通ずるものがあるよね。



国によって文化や歴史が全然違って面白い。



共通点や相違点を見比べながら旅するのも海外旅行の醍醐味の1つ。



なお、仏塔にはスリランカ様式の建築構造が取り入れられてるみたい。



創建年とされる14世紀~15世紀の姿を見てみたかったけど、姿形を変えながらも現代に残る姿には感動すら覚えるよね。



1351年~1767年まで続いたアユタヤ王朝、王室専用の寺院として守られてきたワットプラシーサンペット。



アユタヤ王朝最高格式の寺院ということもあって、見応えは抜群。



バンコクにも色んな仏教寺院はあるけど、歴代王の遺骨が納められてる当寺院はタイを訪れるなら必見。



ビルマ軍によって失われた回廊や仏堂もあるけど、未だ残ってる遺構の数々には何か感じるものがあるはず。



フォトスポットとしても人気で、夕暮れの際の美しさはタイでも指折りの絶景とされるからぜひ自分の目で見てほしい。



ライトアップ時も綺麗だからぜひぜひ!
5.まとめ
今回はタイにあるワットプラシーサンペットの観光情報、仏像や仏塔の見どころをまとめました。
海外旅行でタイを訪れるならワットプラシーサンペットがおすすめです。中でも仏像や仏塔は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。