タイの三大寺院の一角、それがワットポーです。黄金の涅槃像があることから別名「涅槃寺」の愛称で親しまれ、タイ古式マッサージの総本山としても知られています。そこは言うなれば、快楽と煩悩が交錯するバンコクのヒーリング観光スポットと言えるでしょう。
今回はタイにあるワットポーの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。

ワットポーは「悟り・無我の境地とは何か」を教えてもらえる寺院!



この記事では「タイにあるワットポーの観光情報」「涅槃像や足の裏や鉢の見どころ」をまとめるよ!
1.ワットポーの概要


まずはワットポーの概要を見ていきましょう。
- 国:タイ
- 地域:バンコク
- 特徴:寺院
- 目玉:涅槃像/足の裏/鉢
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ワットポーはタイにある三大寺院の1つで、黄金の涅槃像が鎮座する仏閣です。巨大な涅槃像が祀られていることから別名「涅槃寺」と呼ばれ、煩悩を捨てたいと願う人々が世界中から集まるなど、悟り・無我の境地が何たるかを学べるバンコクでも希有な観光スポットとなっています。
ワットアルン・ワットプラケオと同様に王室寺院として知られるワットポーは、1788年にラーマ1世によって建立されたバンコク最古にして最大の面積を誇る寺院。ラーマ3世の時代には全高15m・全長46mの黄金色の涅槃仏が建立された他、医学・天文学などの学問所も設営された場所として著名です。寺院の周りに学術書が刻み込まれていたことから、タイ初の大学とも伝えられています。
東洋医学に基づくタイ古式マッサージの総本山としても知られており、敷地内では本格派のタイ古式マッサージを受けられるなど、“煩悩を手放しながら煩悩を満たすことのできる場所”です。なお、毎朝8時から30分間、タイ式健康法として知られるルーシーダットンの無料体験もできることから、全国各地の健康になりたい人が集まる場所でもあります。
正式名称は「ワット・プラ・チェートゥポン・ウィモンマンカラーラーム・ラーチャウォラマハーウィハーン」……いつも欲望に振り回されている人は、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?



タイを訪れるならワットポーは外せないね!



バンコクを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ワットポーの観光情報


次にワットポーの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~15万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はタイ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時00分~18時30分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:タイ/バンコク
- 住所:2 Sanam Chai Rd, Phra Borom Maha Ratchawang, Phra Nakhon, Bangkok 10200, Thailand
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:20分~30分
- バス:20分~30分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「バンコク⇒ワットポー」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:暑くて晴れやすい気候
- 4月~6月:暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:暑くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~4月/11月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 33℃ | 23℃ | 20mm |
2月 | 33℃ | 25℃ | 30mm |
3月 | 34℃ | 26℃ | 40mm |
4月 | 36℃ | 27℃ | 95mm |
5月 | 35℃ | 26℃ | 230mm |
6月 | 34℃ | 26℃ | 180mm |
7月 | 33℃ | 26℃ | 200mm |
8月 | 33℃ | 26℃ | 225mm |
9月 | 33℃ | 25℃ | 350mm |
10月 | 33℃ | 25℃ | 280mm |
11月 | 33℃ | 24℃ | 60mm |
12月 | 32℃ | 22℃ | 5mm |
2-5.服装
- 1月~3月:薄手の服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:薄手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
タイは総じて治安が良く、旅の拠点となるバンコクも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- タクシーでのぼったくり
2-7-1.事前の勉強
ワットポーは事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
ワットポーは仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.タクシーでのぼったくり
バンコクでの市内移動はタクシーがおすすめですが、稀にメーターのないタクシーにぼったくられることがあります。運転手によっては先に運賃を明示してくれる人もいますが、メーターのない車種はぼったくりです。
トゥクトゥクも観光地価格に設定されているため、乗車する際は金額を交渉しましょう。思い出料金と考えれば別ですが、中には法外な値段を吹っかけてくる時もあるので、ぼられないようご注意ください。



観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。



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3.ワットポーの見どころ
ここからはワットポーの見どころをまとめます。


3-1.涅槃像
おすすめ度:
釈迦を模した涅槃像。


3-2.足の裏
おすすめ度:
螺鈿細工の足の裏。


3-3.鉢
おすすめ度:
煩悩の数だけある鉢。
ワットポーは涅槃像や足の裏、鉢など見どころ満載です。
本堂に足を踏み入れると真っ先にお出迎えしてくれるのが、悟りを開いて無我の境地に達したブッダの涅槃像です。すべての存在が固有の自己性や不変性を持たず、相互に依存して存在しているという考え方「空」など、仏教に数々の影響を与えたブッダがここにおられます。
その眼差しは世の理を全部見通した目……欲望にまみれた人ほど衝撃を受けずにはいられません!
金ピカな涅槃像にばかり気を取られますが、螺鈿細工が施された足の裏も必見。本来、涅槃像の足の裏には仏教における宇宙観を表現した文様を描くのですが、ワットポーではタイ仏教の世界を表現する108個の絵が、貝殻を研磨してはめ込む螺鈿細工の技法で描かれています。これが何とも美しく、壮観なのです。
108個設置された鉢では、硬貨を入れながら唱えることで煩悩を捨て去ることもできるなど、欲望に囚われている人にはぴったりの場所と言えるでしょう!
なお、本堂の中にある台座にはラーマ1世の遺骨が納められており、本堂の外にある二重回廊には400体ほどの黄金色の仏陀像が配されています。歴代の王によって別々の色を持つ4つの仏塔には、ラーマ1世~4世までの遺骨が納められているなど、涅槃仏以外も見どころ満載です。



ワットポーでは涅槃像と足の裏、鉢が目玉!



個人的には黄金に輝く涅槃像がおすすめ!
4.ワットポーの体験談
最後に管理人が2018年8月に訪れたワットポーの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。





ワットポーに到着!圧倒的なオーラを放つ黄金の涅槃仏……現る!



ここはラーマ3世によって建造されたワットポー。黄金の涅槃仏は悟りの境地に至ったお釈迦様を表したもの。



……けっ!人を見下したような顔しやがって!



ちょっ!いきなり誰に喧嘩売ってんの!相手は煩悩を滅して無我の境地「空」を手に入れた仏様だよ?



こちとら煩悩とありゃぁ真っ先に飛びつく欲望の塊じゃい!文句あんのかこんにゃろぉ!



見上げた根性だとは思うけど、仏教が理想とする涅槃に到達した偉人に歯向かうのはちょっと……。





……おう、悟りを開いて無我の境地に至るって、ただ寝てたんと違うかぁ?



これは煩悩が消えて心の安らぎを得た涅槃の状態!今まさに死を迎えて入滅する瞬間を表したものだから!



……た、大変失礼いたしました!



情緒不安定すぎでしょ!お釈迦様はね、6年もの修行を経てようやく欲を捨てることができたのよ。



そんな全身が生暖かい衝撃波で包み込まれるような優しい目で見ないでくれ……心が痛ぇ。



うんうん、欲しいよね、これくらいの余裕。



後光というよりもう仏様そのものが光ってるもの。



食欲・性欲・睡眠欲……全部捨てたらなれるよ。



そりゃあんた、人間やめろって言ってるようなもんだぜ。



確かに、全部捨てちゃったら生きてる意味ないもんね。





寝転がりながら何を思う。世の中のこと?それとも今晩トムヤムクンを……ってそれは僕の頭の中だった!



煩悩だらけじゃない!そもそも涅槃仏は何も考えていないの。いや、考える必要すらないと悟ったのさ。



おそるべし無我の境地。金箔を身に纏って、むしろ煩悩の塊のように見えるけど、何の欲もないんだ。



でも、欲があってこその人間だとも思うよ。欲がなければ悩むこともないけど、人生もつまらなくなるだろうしね。





高さは15m、長さは46mの巨体……とにかくデカい。



今にも寺院の壁を突き破って出ちゃいそうだよね。





表側から裏側までぐるっと回り込んでみる。



丸みを帯びた手とは裏腹に足は四角め。



しかもなんかびっしり描かれる!



……もっと回り込んでみて見よう?





……偏平足!お釈迦様さん、寝てばかりいるから偏平足になるんじゃぁないのかい?



これは真珠貝の螺鈿細工で、描かれてる108の絵は人々に幸福をもたらすとされてるんだってさ。



この偏平足にも意味があるの?



悟りを開き切ったって意味があるらしい。



僕は偏平足どころかちゃんとあるよ、土踏まず。



まだまだ煩悩だらけってことだね。





なんか鉢がいっぱいあるけど、これは何?



これは煩悩を捨てるための鉢。方法は簡単、108個ある鉢に硬貨を入れながら消し去りたい煩悩を唱えるだけ。



頭が賢くなりたい……チャリン、疲れない体になりたい……チャリン、悩まない心が欲しい……チャリン、PS5が欲しい……チャリン。



……。



お風呂入りたい……チャリン、サウナ行きたい……チャリン、ステーキ食べたい……チャリン、ビール飲みたい……チャリン。



……。



日本の景気が良くなってほしい……チャリン、世界が平和になってほしい……チャリン。



いや、多いな!ってか、途中からもう煩悩というかただの願望!最終的には世界平和祈っちゃってるし!



無我の境地に至って考えることをやめた仏様が祈らないなら僕らが祈るしかないだろう!世界平和!



そもそもここは煩悩を捨てるところであって、願いをかなえてくれるところじゃないから!笑



……チャリン、チャリン、チャリン。この鉢の数じゃ足りない!煩悩を捨てようとすればするほど新たな欲が出てくる!



……と、とりあえずトムヤムクン食べに行こ?
5.まとめ
今回はタイにあるワットポーの観光情報、涅槃像や足の裏や鉢の見どころをまとめました。
海外旅行でタイを訪れるならワットポーがおすすめです。中でも涅槃像や足の裏や鉢は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。