マレーシアが誇る世界遺産の古都、それがマラッカです。旅人のバイブル「深夜特急」にも登場したことで知られるこの場所は、一度は訪れたい旅先として知られています。言うなれば“日本一有名な旅人”の軌跡を追体験できる観光スポットと言えるでしょう。
今回はマレーシアにあるマラッカの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
マラッカは世界中の文化が混ざり合うオールドタウン!
この記事では「マレーシアにあるマラッカの観光情報」「オランダ広場やセントポールの丘の見どころ」をまとめるよ!
1.マラッカの概要
まずはマラッカの概要を見ていきましょう。
- 国:マレーシア
- 地域:マラッカ
- 特徴:世界遺産/町/レジャー
- 目玉:オランダ広場/セントポールの丘
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
マラッカはマレーシア初の世界遺産で、東西文化が入り乱れる色彩豊かな古都です。そこは旅人のバイブル「深夜特急」を出版した沢木耕太郎が漂泊の拠点とした場所でもあり、マラッカ海峡に沈む美しい夕焼けに魅せられる観光スポットとして知られています。
もともとマラッカは1396年頃に建国された「1つの国」であり、1400年代にイスラム化して以来、香辛料貿易における東西中継港として成長してきた地域です。その後、1511年にポルトガル、1641年にオランダ、1824年にイギリスと欧米列強に次々と占拠され、他国にはない希有な歴史を歩んできました。
1941年~1945年の太平洋戦争終了までは旧日本軍が占領・統治するなど、まさに“植民地支配の影響を受け続けた地”と言えるでしょう。ゆえにマラッカには世界中の文化が流れ込んでおり、一定の区画ごとに街並みが変化する不思議な町となっています。
2016年には中国政府の一帯一路香草に基づく開発計画を受け入れ、2025年にかけて約8,000億円が投じられるなど、目まぐるしい経済発展を遂げているとかいないとか……。
マレーシアを訪れるならマラッカは外せないね!
クアラルンプールを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.マラッカの観光情報
次にマラッカの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~15万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はマレーシア旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:マレーシア/マラッカ
- 住所:Melaka, Malaysia
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:2時間30分~3時間
- バス:2時間30分~3時間
- タクシー:2時間~2時間30分
- レンタカー:2時間~2時間30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「クアラルンプール⇒マラッカ」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:暑くてやや雨が降りやすい気候
- 4月~6月:暑くて雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:暑くて雨が降りやすい気候
- ベストシーズン:1月~2月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 31℃ | 23℃ | 75mm |
2月 | 33℃ | 24℃ | 65mm |
3月 | 33℃ | 24℃ | 110mm |
4月 | 32℃ | 24℃ | 135mm |
5月 | 32℃ | 24℃ | 150mm |
6月 | 32℃ | 24℃ | 125mm |
7月 | 31℃ | 23℃ | 155mm |
8月 | 31℃ | 23℃ | 180mm |
9月 | 31℃ | 23℃ | 145mm |
10月 | 32℃ | 24℃ | 165mm |
11月 | 31℃ | 23℃ | 195mm |
12月 | 31℃ | 23℃ | 125mm |
2-5.服装
- 1月~3月:薄手の服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:薄手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
マレーシアは総じて治安が良く、旅の拠点となるクアラルンプールも治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 街中での迷子
2-7-1.拠点からの立地
マラッカは日帰りで観光可能です。ただ、クアラルンプールから片道4時間30分~5時間30分ほど、往復9時間~11時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.街中での迷子
マラッカの周辺では美しい街並みを歩くウォーキングツアーをはじめ美味しいグルメや楽しいショッピングが体験できますが、街中での迷子には気を付けたいです。トラブルが発生したりパニックを誘発したりすると取り返しのつかない事態になるので、街中ではコーディネーターの指示に従いましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.マラッカの見どころ
ここからはマラッカの見どころをまとめます。
3-1.ジョンカーストリート
おすすめ度:
傘が舞うチャイナタウン。
3-2.オランダ広場
おすすめ度:
鮮やかなオランダタウン。
3-3.セントポールの丘
おすすめ度:
絶景のポルトガルタウン。
マラッカはジョンカーストリートやオランダ広場、セントポールの丘など見どころ満載です。
欧米列強の支配下にあったマラッカは西洋と東洋の建物が混在する町で、イギリス・オランダ・ポルトガルなどヨーロッパの国々の影響を強く受けているのが特徴。ゆえに、街角を1つ曲がると別の景色が広がる一種の“パラレルワールド的な場所”として知られ、歩いていて飽きることがありません。
中国のようなジョンカーストリート、オランダのようなオランダ広場、ポルトガルのようなセントポールの丘などなど……言うなれば歩けば歩くほど風景が変わる“不思議の国の古都”!
チャイナタウンが広がるジョンカーストリートをはじめ、スタダイスやマラッカキリスト教会で知られるオランダ広場、セントポール教会跡やサンチャゴ砦で知られるセントポールの丘など見どころは尽きません。
他にもシンガポールに拠点を持つOCBC銀行の創設者「チー一族」が所有するチーアンセストラルマンション、マレーシア最古の中国寺院とされるチェンフーテン寺院など“マルチバースのような世界”に誘われます。郊外には「ザビエルの布教活動を日本に導いた」と言われるヤジロウの像のあるフランシスコザビエル教会や「マラッカで最も美しい」と称されるマラッカ海峡モスクなどもあり、観光にぴったりです。
マラッカではジョンカーストリートとオランダ広場、セントポールの丘が目玉!
個人的には東西の文化が入り乱れるオランダ広場がおすすめ!
4.マラッカの体験談
最後に管理人が2017年2月に訪れたマラッカの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
マラッカに到着!旅人の名著「深夜特急」で知られ、1400年頃にあったマラッカ王国の面影が残る場所!
かつては東西交通の要衝だった場所で、400年の間にイギリス・オランダ・ポルトガルに統治された複雑な場所でもあるとのこと。
中国の影響も受けたからか、全体的にエキゾチック。今歩いてるのはジョンカーストリート。
頭上には傘飾りがゆらゆらしてて情緒たっぷり!通りにはアジアン雑貨の店やニョニャ食器の店、民族衣装の店が立ち並んでる。
チェンドルと呼ばれるかき氷や名物のチキンライスボールがいただける飲食店もあって食べ歩きにぴったり!
夜にはナイトマーケットが開催されるのだとか!
他にもヒーレンストリートやハーモニーストリートなど魅力満載。
アンティークな街並みに寺院やモスクが溶け合う姿はなんだか不思議。言うなればマレーシアのパラレルオールドタウン!
ここがマラッカを象徴する場所、オランダ広場!なんか風情ある!
カラフルな石畳が敷き詰められてて超おしゃれ。
のんびり散歩したくなる町No.1!マレーシアにこんな素敵な街並みがあるなんて知らなかったよ。
本当そう!海外旅行は現地に行って初めて知ることばっかりだね。
目の前には黄ばんだ噴水と真っ赤な時計台……んんぅ!異国感たっぷり!!
奥には、東南アジア最古のオランダ建築物として知られるスタダイス。1650年に総督邸として建てられたんだってさ。
ガイドさん曰く、今は歴史博物館になってるみたい。
マレーシアの成り立ちなどについて解説されてるから気になる人は立ち寄ってみて!
広場で一際存在感を放ってるのがこちら、サーモンピンクの教会。
通称マラッカキリスト教会だね。1753年のオランダ統治時代に建設されたもので、現在も信者の方が足繫く通う場所だよ。
内部には建造当時に1本の木から作られたという天井の梁や「最後の晩餐」の壁画などがあって飽きさせない。
周辺にはトライショーと呼ばれる三輪車乗り場もあるから、マラッカ全体を散策したい人はぜひ乗ってみて。
マラッカキリスト教会の出入口から撮ったオランダ広場。さながら教会に飾られてるステンドグラスのよう。
中央にある「i LOVE MELAKA」の看板も人気記念撮影スポットだから、せっかくなら撮ってみたら?
いや、あれってリア充がみんなでウェーイって撮るもんでしょ?
いや、偏見がすごいし、久々に聞いたし、リア充!
ほら!そうやってすぐにパリピは言葉を流行らせては廃れさせる!だからああいうところには近づきたくないんだ!僕は!
素直に「パリピ怖い」って言ったら楽になれるんじゃない?
パリピ怖い、パリピ怖い、ついでに人混みも怖い。
(……この人、よく旅人なんてやってるなぁ。)
さて、十分写真も撮ったし次のスポットに向かおう!
周辺には全長約50kmのマラッカ川も流れてるから川沿いを散歩してみるのもあり。遊歩道には壁画アートもあるんだってさ。
広場の上にあるのがここ、セントポールの丘。セントポール教会跡があることで知られる場所とのこと。
教会跡は1521年にポルトガル人が建てたカトリック教会の名残で、フランシスコ・ザビエル像があることでも著名。
……ここから眺めるマラッカ海峡の夕日が最高なんだとか。
確かに海の向こうまで見えることを考えると絶景が拝めそうだよね。マラッカ海峡に沈む夕日……眺めたかったなぁ。
ザビエルの像、右手がないけど何かあったのかな?
……落雷で飛び散ったらしい。もともとザビエルの遺体自体、右手がなかったって話があるからびっくりだよね。
内部は天井が抜け落ちてて“青空教会”状態になってる。両側に置かれた石碑もどこか物憂げ。
遺跡のような教会は、かつてザビエルが殉教した際に9か月間ほど遺体が安置された場所でもあるんだってさ。
一時的にザビエルの遺骨も安置されてたって話だから、宗教的に見ても貴重な場所であることは間違いないね。
激動の時代に揺さぶられながら風化した建物はどこか物寂しいよ。
廃墟のような礼拝堂史跡……今では壁と床が残るのみ。
……ここだけ時間が止まってるかのよう。
500年もの間、ここにあったんだって思うと感慨深い。
センチメンタルジャーニーだぁ。
丘を下りてくると見えるのがサンチャゴ砦。
1511年にポルトガル人が築いた要塞の跡地。当時はここが海岸線で、丘を囲うように築かれたみたい。
その後、19世紀にイギリスによって防壁が壊され、現在は石造りの門と大砲だけが残ったらしいよ。
欧米列強に翻弄されたマレーシアの背景が見て取れる場所だね。
ちなみに、周辺には独立宣言記念館の他、マラッカ王国の王宮を復元した木造建築物もあるから時間のある方はぜひ!
言うなれば、マラッカは時代のうねりに翻弄された場所。まだまだ見どころがあるからまた訪れたい……今度は深夜特急に乗って。
5.まとめ
今回はマレーシアにあるマラッカの観光情報、オランダ広場やセントポールの丘の見どころをまとめました。
海外旅行でマレーシアを訪れるならマラッカがおすすめです。中でもオランダ広場やセントポールの丘は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。