京都の中心地にある平安京唯一の遺構、それが東寺です。別名で教王護国寺と呼ばれるこの場所は、古都京都を代表とする世界遺産としても知られています。そこは五重塔や瓢箪池、紅葉のライトアップなど無数の国宝や重要文化財が貯蔵されている観光スポットです。
今回は京都にある東寺の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
東寺は約1200年前の仏閣が彩る世界遺産!
この記事では「京都にある東寺の観光情報」「五重塔や瓢箪池やライトアップの見どころ」をまとめるよ!
1.東寺の概要
まずは東寺の概要を見ていきましょう。
- 国:京都
- 地域:京都
- 特徴:世界遺産/国宝/重要文化財/寺院
- 目玉:五重塔/瓢箪池/ライトアップ
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
1200年という歴史を有する東寺、そこは国宝や重要文化財に指定される遺構の数々が残る世界遺産です。事実、東寺は平安京の建物が現存する唯一の場所とされ、一歩足を踏み入れればそこは古都……一瞬にして時空を超える観光スポットとなっています。
東寺の記録書「東宝記」によるとその歴史は桓武天皇による平安京遷都後の794年に始まったとされています。当時、彼は造寺長官だった藤原伊勢人を工事責任者に任命、東西に2つの寺を建立させ、左右対称に建てられた東寺・西寺には「東寺=左京(東国)」「西寺=右京(西国)」を守る意味が込められたそうです。
その後の796年に無事完成し、数々の装飾が施されました。なお、この時に取り入れられた緑の緑釉瓦や朱の柱、白い壁の大伽藍は新時代の平安京を象徴するものだったようです。
それから約30年後の823年、嵯峨天皇が真言宗の宗祖であった弘法大師こと空海に東寺を賜与したことで、真言密教の根本道場としても開かれるようになります。この時から東寺は鎮護官寺であるとともに真言密教の根本道場となったと考えられています。寺は平安時代後期に一時期衰退したものの、鎌倉時代からは空海の影響もあり「お大師様の寺」としても広く信仰を集めたそうな。
そんな途方もない歴史を物語る平安京の遺構が今も残る社寺、それが東寺です。
京都を訪れるなら東寺は外せないね!
京都を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.東寺の観光情報
次に東寺の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:3万円~5万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は京都旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料・拝観料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間
⇒開門閉門:5時00分~17時00分
⇒金堂/講堂:8時00分~17時00分
⇒宝物館/観智院:9時00分~17時00分 - 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:京都/京都
- 住所:京都府京都市
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:5分~10分
- バス:5分~10分
- タクシー:10分~20分
- レンタカー:10分~20分
- 徒歩:20分~30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「京都⇒東寺」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:4月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 1℃ | 50mm |
2月 | 10℃ | 1℃ | 70mm |
3月 | 14℃ | 3℃ | 110mm |
4月 | 20℃ | 8℃ | 140mm |
5月 | 25℃ | 14℃ | 140mm |
6月 | 28℃ | 19℃ | 230mm |
7月 | 32℃ | 23℃ | 225mm |
8月 | 33℃ | 24℃ | 150mm |
9月 | 29℃ | 20℃ | 210mm |
10月 | 23℃ | 13℃ | 125mm |
11月 | 17℃ | 7℃ | 75mm |
12月 | 11℃ | 2℃ | 55mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
京都は総じて治安が良く、旅の拠点となる京都も治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- 境内での撮影
2-7-1.事前の勉強
東寺は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
東寺は仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.境内での撮影
東寺の境内は定番の撮影スポットです。ただ、身勝手な迷惑行為が横行しています。境内は表門から直結で参拝客の往来も激しく、イベント時には三脚・脚立など据え置き型の撮影機材の使用も禁止されます。長時間の動画撮影や生配信も避けましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.東寺の見どころ
ここからは東寺の見どころをまとめます。
3-1.五重塔
おすすめ度:
日本一高い木造建築物。
3-2.瓢箪池
おすすめ度:
あの世とこの世の逆さ鏡。
3-3.ライトアップ
おすすめ度:
地上に咲く千両花火。
東寺は五重塔や瓢箪池、ライトアップなど見どころ満載です。
現存する平安京唯一の遺構が物語る壮大な物語は、まるで古都京都を歩いているかのような風情が感じられます。これほどまでに歴史的建造物が色濃く残る場所は国内でも珍しく、国指定史跡とされる境内には金堂や講堂など……数え切れないほどの国宝・重要文化財が残されています!
中でも“日本一の木造塔”と称される五重塔は必見。高さ54.8mを誇る五重塔は日本で最も高い木造建築物とされ、闇夜に佇む姿には思わず見惚れてしまうほどです。過去には落雷により4度も焼失したものの、幾度となく復活を果たした場所ということもあって特別な力すら感じられます。ちなみに、現存する五重塔は徳川家光の寄進によって建造されたもので、江戸時代前期の木造塔とのこと。
他にも万華鏡のような水鏡と化す瓢箪池など、見どころは尽きません。水面に反射して揺れる草木もまた風情を感じさせるのではないでしょうか?
それだけでなく紅葉の時期に特別公開で行われる夜間限定のライトアップも見逃せません。光で色めく約200本の紅葉は昼間とは一変、その情緒に満ちた絶景にはため息すら漏れてしまうほどです。もちろん、桜の時期もライトアップが行われるので、好みの季節に合わせて訪れてみてください。
東寺では五重塔と瓢箪池、ライトアップが目玉!
個人的には闇夜を染める紅葉のライトアップがおすすめ!
4.東寺の体験談
最後に管理人が2021年11月に訪れた東寺の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
東寺に到着!ここが現存する平安京唯一の遺構か……ほとんど真っ暗で何も見えないや!
ここはまだ堀だから焦らないで。一歩境内に入ればそこはもう古都京都の世界だから。
1200年という歴史深い寺、一体どんな景色が待ってるんだろう。
秋だから紅葉もちょうど見頃、さぞかし綺麗な夜景が拝めるはず。
この寺を取り囲う観光客・旅行者の大群は紅葉のライトアップを見るために集まった人たちだったんだ。
この時期の東寺は大混雑必至。人間の濁流に巻き込まれて写真撮るどころじゃないかも!笑
これぞ満天の闇夜に咲き誇る花火かな。紅葉は幾度となく見てきたけど、東寺の夜景は別格かも。
さながら“地上に咲く花火”だね。ここまでの紅葉は日本でもなかなか見られないかも。
温みを帯びた色合いが素敵。目の前で弾ける色とりどりのもみじの葉が綺麗すぎてもう……。
なお、約200本の木を照らすライトアップはこの時期だけ特別公開なのだとか。これは全部見て回らないといけないよ。
境内は大勢の行楽客で溢れてるかと思いきや、敷地の広さもあって意外にもゆるゆるり。
ここが京都の中心市街地とは思えないほど、静かで落ち着いた雰囲気に満ちてる。騒音もほぼ聞こえないや。
雅なり。この優美で風流な時間も東寺ならではのもの。
数ある京都の歴史的世界遺産の中でも、東寺は夜の散歩にぴったりな場所かもしれない。
紅葉の時期はより京都らしさマシマシな気がする。光に透けるもみじの葉も綺麗だなぁ。
辺り一面が暗いから葉っぱのシルエットもくっきり。色彩のコントラストも完璧なんじゃないかな。
さながら“飛び出す紅葉”なり。ここまでの紅葉を間近で味わえる場所も珍しいかも。
食べちゃダメだよ?あくまで眺めるだけだからね!
ぼんやりと姿を現した五重塔……威風堂々な立ち姿があっぱれ!
これが東寺の……いや、京都のシンボル的存在か。木造塔として日本一の高さを誇るだけあって存在感が半端ないや。
葉を落とした枝から覗く姿は堂々たる風格。最上階にラスボスいそう。
ただの落ち武者風情が迂闊に入ったら一巻の終わり。覇気だけで泡吹いて失神しちゃうはず。
瓢箪池の水面に反射する紅葉も綺麗。これはもう絶景というより桃源郷に近いかも。
夜の水鏡にゆらゆらと揺れる水面が、まるで極楽浄土へと手招きしてるみたいだね。
反射で天地が入れ替わるという意味であれば、この世とあの世の境界線とも言えるのかもしれないよ。
確かに池に映るもう1つの世界を眺めてると……どっちが本物の世界かわからなくなっちゃう。
……真下から眺めるとより五重塔の放つ迫力が伝わってくる!
昼の素朴な茶色の姿も味があったけれど、夜に輝く金色の姿こそ一度見ておくべきだと思う。
その輝きでより深さを増す人影もまた一興。これぞ京都の絶景なり。
ちなみに、初重内部の壁や柱には両界曼荼羅や真言八祖像が描かれているとか。
須弥壇にも心柱を中心に金剛界四仏像や八大菩薩像が安置されてるみたいだよ。
でも、初重内部は通常非公開……特別公開されてる間しか見られないのが残念だね。
せっかくはるばる東寺に来たことだし、五重塔とのツーショットも撮っておきますか。
その奇怪なポーズは何?もしかして天守閣を三角チョコパイに見立てて真似してるってこと?
誰がマックのサイドメニュー……あぁ、ここ関西だからマクドか。
いや、マクドナルドの呼称論争はどうでもいいから。せっかくの機会なんだから景色でも見てなさいよ。
自分……“花より団子”ならぬ“紅葉よりバーガー”なもんで。
一度、ドナルドに怒られたらいいのに。
瓢箪池の周りをぐるっと散策。さすがは池湖回遊式庭園、灯篭も渋い。
ここにあるもの全部が平安時代の絵巻。歩けば平安京の鐘が鳴る。
この瓢箪池、防火用水確保のために作られたって説が一般的だけど、他にも興味深い話があるみたいだね。
遡ること江戸時代、京都に類を見ない強風が吹いたことで五重塔が傾いちゃうっていう珍事が起こったらしいんだ。
……え?傾くってそれもう建て直さないとやばくない?
そうなんだけど、実は当時の五重塔……ある方法でその傾斜を元に戻したらしいのよ。
ふむふむ、その方法と瓢箪池が関係してるってことか。
ご名答!当時、京都の人たちは五重塔の反対側に大きな穴を掘れば元に戻るって考えたそうな。
もしかして、その穴に水が溜まって瓢箪池になったってこと?!
そうそう。どういう原理かは詳しく知らないけど、それで傾斜が元に戻ったとか。実際に「東寺の謎」って本にも書いてるんだってさ。
水入れて傾かせるって……もうやってることカイジじゃん!沼編でやってたやつやん!
あれはビルごと傾けてたけど、五重塔は地盤ごと傾けて元に戻したってことになるかな?
いや、僕はそんな眉唾な噂には騙されないぞ!
まぁ、真偽はわからないけどそういう言い伝えもあるってこと!
普段決して花にはなれないただの葉っぱたちも、錦秋の夜には色鮮やかな輝きを帯びる。
この時期だけは花ではなく葉が主役!その一瞬の下剋上こそが京都の華なのさ。
花も葉も火花を散らして鍔迫り合いの大喧嘩。
お互いに火の粉を散らすその勇姿……その目に焼き付けろ!
5.まとめ
今回は京都にある東寺の観光情報、五重塔や瓢箪池やライトアップの見どころをまとめました。
国内旅行で京都を訪れるなら東寺がおすすめです。中でも五重塔や瓢箪池やライトアップは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。