京都で700年以上の歴史を誇る禅宗寺院、それが南禅寺です。そこは亀山法皇が無関普門禅師を迎えることで築かれた臨済宗南禅寺派の総本山で、足利義満によって隆盛した“禅の聖地”としても知られています。まさに禅の世界において最も格式高い観光スポットと言えるでしょう。
今回は京都にある南禅寺の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
南禅寺はねじりまんぽを抜けた先にある不思議の寺。
この記事では「京都にある南禅寺の観光情報」「三門や疏水の見どころ」をまとめるよ!
1.南禅寺の概要
まずは南禅寺の概要を見ていきましょう。
- 国:京都
- 地域:京都
- 特徴:国宝/重要文化財/寺院
- 目玉:三門/疏水
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
南禅寺は古都京都の歴史的建造物の1つ……禅の世界で知らぬ者がいないほど名の知れた寺院で、歴史的に著名な禅僧が歴代住職を務めてきた“禅の聖地”です。もともとは亀山法皇が開創した場所で、現在は新臨済宗南禅寺派の総本山として知られる観光スポットとなっています。
開山は1291年。当初は現在ほどの規模はなく境内の発展に合わせて数々の建物が建立されました。
現存する歴史的建造物は当時の遺構もいくつか残されており、国宝の方丈をはじめ重要文化財の三門や疏水は南禅寺の名所として広く知られています。境内には無数の庭園が広がっていることもあり、豊かな自然と調和する姿には思わず見惚れてしまうほどです。
他の寺院とは毛色が違い、古代ローマの水道橋を思わせる水路閣があるのも特徴。唐突に現れる水の通り道は見応えも十分、異なる建築様式が混然一体となった姿はさながらレトロとモダンの交差点……三解脱門と併せて回ることでより深くまで古都京都へのタイムスリップが楽しめるはずです。
京都を訪れるなら南禅寺は外せないね!
京都を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.南禅寺の観光情報
次に南禅寺の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:3万円~5万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は京都旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料・拝観料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時40分~17時00分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:京都/京都
- 住所:京都府京都市
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:20分~30分
- バス:20分~30分
- タクシー:10分~20分
- レンタカー:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「京都⇒南禅寺」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:4月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 1℃ | 50mm |
2月 | 10℃ | 1℃ | 70mm |
3月 | 14℃ | 3℃ | 110mm |
4月 | 20℃ | 8℃ | 140mm |
5月 | 25℃ | 14℃ | 140mm |
6月 | 28℃ | 19℃ | 230mm |
7月 | 32℃ | 23℃ | 225mm |
8月 | 33℃ | 24℃ | 150mm |
9月 | 29℃ | 20℃ | 210mm |
10月 | 23℃ | 13℃ | 125mm |
11月 | 17℃ | 7℃ | 75mm |
12月 | 11℃ | 2℃ | 55mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
京都は総じて治安が良く、旅の拠点となる京都も治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- 境内での撮影
2-7-1.事前の勉強
南禅寺は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
南禅寺は仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.境内での撮影
南禅寺の境内は定番の撮影スポットです。ただ、身勝手な迷惑行為が横行しています。境内は表門から直結で参拝客の往来も激しく、イベント時には三脚・脚立など据え置き型の撮影機材の使用も禁止されます。長時間の動画撮影や生配信も避けましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.南禅寺の見どころ
ここからは南禅寺の見どころをまとめます。
3-1.ねじりまんぽ
おすすめ度:
頭が捻じ曲がるトンネル。
3-2.石灯篭
おすすめ度:
東洋一の巨大な灯篭。
3-3.三門
おすすめ度:
悟りを開く三解脱門。
3-4.疏水
おすすめ度:
赤レンガ造りの水路閣。
南禅寺はねじりまんぽや石灯篭、三門や疏水など見どころ満載です。
蹴上駅から南禅寺に向かう道中、まず見えてくるのがぽっかりと口を開けて待っている螺旋状のレンガが組み込まれたねじりまんぽです。トンネル全体がねじれているかのような錯覚に陥る空間は不思議の極み。実際に歩いてみると頭がぐにゃ~となります。
ねじりまんぽから歩くこと数分、南禅寺に到着すると見えてくるのが東洋一の規模を誇るとされる約6mの石灯篭と悟りの境地に至るとされる約22mの三門。どちらも南禅寺を代表する見どころの1つで、古都京都を彩る歴史的建造物の迫力に感動すること間違いなしです。もちろん境内の奥にひっそりと佇むローマ帝国の水道橋を彷彿とさせる疏水も見逃せません。和と洋が混然一体となった姿にただただ見惚れてしまいます。
ここで挙げた他にも南禅寺には無数の国宝・重要文化財があり、鐘楼や法堂、国宝の方丈や重要文化財の勅使門など見どころは尽きません。
南禅寺発祥の地とされる南禅院や南禅寺で最も由緒ある天授庵も圧巻。中でも、南禅院にある池泉回遊式庭園や天授庵にある池泉回遊式庭園の書院南庭、枯山水式庭園の東庭も必見と言えるでしょう。
南禅寺ではねじりまんぽと石灯篭、三門と疏水が目玉!
個人的には外国の水道橋を彷彿させる疏水がおすすめ!
4.南禅寺の体験談
最後に管理人が2021年11月に訪れた南禅寺の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
南禅寺までの道中……不気味なトンネルを発見!
不気味なトンネルじゃないよ!ねじりまんぽだよ!
名前からして絶対やばいところじゃん。
古い言葉で「まんぽ」はトンネルを指すんだよ。だから、意味的には「ねじれたトンネル」ってこと。
長さ約18mあるというねじりまんぽ。斜めに組み込まれたレンガを見ながら歩いてると頭がぐにゃぁ~ってなる。
頭上を走る蹴上インクライン(傾斜鉄道)の重さに耐えられるよう作った結果、この不思議な構造になったんだとか。
この穴自体が傾斜鉄道と直角にならないよう斜めに掘られてるんだってね。
明治時代の土木技術を用いてるのも特徴かな。
……トンネルの向こうには不思議の町が広がってるのかな?
ちなみに、ねじりまんぽは全国的にも珍しいトンネルで現在はそのほとんどが老朽化や廃線で撤去されちゃったみたい。
でも、ここだけこうして残ってる。そういう意味では時空を超えたタイムトンネルと言えるんじゃないかな。
これから向かう予定の南禅寺も相当古い建物だから、ちょっとしたタイムトラベル気分を味わえるかもね。
南禅寺に到着!出迎えてくれたのは東洋一の規模を誇る石灯篭。ただの灯篭なのに高さ6mもあるんだとか。
そんな灯篭があるこの場所は臨済宗南禅寺派の総本山。
今までの京都旅で見てきた華やかな建物とは打って変わって激渋。雨がよく似合う……水も滴るいい灯篭!
晴れの京都もいいけれど、濡れる京都もまた味なり。
ここが南禅寺の三門……かの石川五右衛門が満開の桜を見て「絶景かな!絶景かな!」と言った場所なのだとか。
高さ22mの楼上からの眺めはさぞ絶景だったに違いない。
ちなみに三門は「三解脱門」とも呼ばれてて、仏道修行で悟りに至るために必要な3つの関門「空・無相・無願」を表してるらしいよ。
別名で「天下龍門」とも呼ばれてて、1628年の大坂夏の陣で戦死した武将・兵士の慰霊を込めて藤堂高虎が寄進したものなんだってね。
寂しげな境内には紅葉と苔がよく似合う。
雨に濡れる石道もまた風情があるね。豪華絢爛な建物とは異なる趣があって「京都に来た!」って感じがするよ。
南禅寺は自然が豊かなだけあって、紅葉が格別。真っ赤な葉に染められた境内は桜にも匹敵する絶景なり。
他にも境内にある鐘楼や法堂、国宝の方丈や重要文化財の勅使門など見どころ満載。
南禅寺発祥の地とされる南禅院や南禅寺で最も由緒ある天授庵など、歴史を感じさせるスポットもてんこ盛り。
そして何より南禅寺で知られる名所とされるのが……疏水!
……こ、これが疏水?
正式には琵琶湖疏水と呼ばれる場所で、ローマ帝国の水道橋を連想させることから水路閣とも呼ばれてるよ。
建造は1888年、当初は塔頭南禅院の南側に穴を掘って水を流す予定だったものの亀山法皇廟所の裏を通ることから断念したんだってね。
そこで現在の形を取ったんだけど、建設当時は古都の景観が崩れるってことで賛否両論だったんだってさ。
個人的には赤レンガ造りが渋くてかっこいいと思う。渋柿のような色合いも味わい深くて好き。
境内の和風建築とアンマッチな感じが逆におしゃれだよね。さながら「袴×ブーツ」のようなミスマッチ感。
まさにハイカラ建築。SNS映え間違いなし。
実際に数々のドラマやアニメのロケ地となった場所でもあるとのこと。今日は雨で人があまりいない分、写真も撮り放題。
水路の足場で写真を撮れば、一気におしゃれな写真に様変わり。グラビアアイドルも顔負けさ。
……いや、グラビアアイドルに謝れぃ!
ノスタルジックな雰囲気も相まって、本当にタイムトリップしたかのような感覚が味わえる。コスプレ撮影にも最適かも。
モダンな香り漂うレンガ調の建物はただ眺めるだけでも迫力満点。
ずっと覗いてたらトンネルにも見えてくる。
奇しくもねじりまんぽも赤レンガで作られてたし、もしかしたらどこかで繋がってるのかもしれない。
もしかしてあの先から時空が歪んでたりして。
可能性はなきにしもあらず。とりあえずくぐってみたら?
時空の狭間に飛ばされたらどうしてくれんの?
そうなったらそうなったで時間旅行でも楽しんできなよ。みんなが憧れる偉人、坂本龍馬にも会えるかもしれないよ?
……よし、なんで袴にブーツを履いてたのか聞いてくる!
いや、もっと他に聞くことあるでしょ!
5.まとめ
今回は京都にある南禅寺の観光情報、三門や疏水の見どころをまとめました。
国内旅行で京都を訪れるなら南禅寺がおすすめです。中でも三門や疏水は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。