京都の宇治にある極楽浄土の世界遺産、それが平等院です。10円玉に描かれている鳳凰堂をはじめ鳳翔館や阿字池、国宝・重要文化財に指定される阿弥陀如来像などが残る同県随一の名所となります。そこは一瞬で古都京都へタイムスリップできる観光スポットです。
今回は京都にある平等院の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
平等院は霊鳥が舞い降りる古都京都の極楽浄土!
この記事では「京都にある平等院の観光情報」「鳳凰堂や鳳翔館や阿字池の見どころ」をまとめるよ!
1.平等院の概要
まずは平等院の概要を見ていきましょう。
- 国:京都
- 地域:宇治
- 特徴:世界遺産/国宝/重要文化財/寺院
- 目玉:鳳凰堂/鳳翔館/阿字池
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
平等院は1052年に藤原頼通によって創建された寺院で、京都の宇治を代表とする観光地です。左右対称の端正な美しさが光る鳳凰堂や本尊として祀られる阿弥陀如来像など、古都京都の面影を残す観光スポットとして知られています。
鳳凰堂と阿弥陀如来像は国宝・重要文化財にも指定され、1994年には古都京都の文化財として世界遺産にも登録されています。
この場所は平安時代に全盛を誇った藤原摂関政治の象徴でもあり、日本を愛する世界中の観光客を魅了してやみません。特に極楽浄土を具現化したとされる庭園では、死後の世界のような浮世離れした絶景が拝めます。春夏秋冬、四季折々の表情へと千変万化する景色は圧巻。中でも紅葉の季節に色めく木々は「黄泉の国」を彷彿とさせ、その光景に一瞬で心を奪われてしまうほどです。
まさに現世に実在する極楽浄土、それこそが平等院だと言えるでしょう。
京都を訪れるなら平等院は外せないね!
京都を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.平等院の観光情報
次に平等院の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:3万円~5万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は京都旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料・拝観料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:
⇒鳳凰堂の内部拝観:9時30分~16時10分
⇒鳳翔館の内部拝観:9時00分~17時00分
⇒茶房藤花:10時00分~16時30分
⇒集印所:9時00分~17時00分
⇒庭園:8時30分~17時30分 - 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:京都/宇治
- 住所:京都府宇治市
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:30分~1時間
- バス:1時間~1時間30分
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「京都⇒平等院」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:4月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 1℃ | 50mm |
2月 | 10℃ | 1℃ | 70mm |
3月 | 14℃ | 3℃ | 110mm |
4月 | 20℃ | 8℃ | 140mm |
5月 | 25℃ | 14℃ | 140mm |
6月 | 28℃ | 19℃ | 230mm |
7月 | 32℃ | 23℃ | 225mm |
8月 | 33℃ | 24℃ | 150mm |
9月 | 29℃ | 20℃ | 210mm |
10月 | 23℃ | 13℃ | 125mm |
11月 | 17℃ | 7℃ | 75mm |
12月 | 11℃ | 2℃ | 55mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
京都は総じて治安が良く、旅の拠点となる京都も治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- 拝観の待ち時間
- 庭園での撮影
2-7-1.事前の勉強
平等院は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
平等院は仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.拝観の待ち時間
平等院は鳳凰堂や鳳翔館の内部拝観が可能です。ただ、内部拝観は各回の定員が先着50名までとされており、満枠になり次第終了となります。予約も受け付けていないため、申し込みが殺到している場合は拝観の待ち時間が1時間~2時間、混雑時は3時間以上となることもあるかもしれません。
土日祝日の内部拝観は大変混雑します。
2-7-4.庭園での撮影
平等院の庭園は定番の撮影スポットです。ただ、身勝手な迷惑行為が横行しています。庭園は表門から直結で観光客・参拝客の往来も激しく、イベント時には三脚・脚立など据え置き型の撮影機材の使用も禁止されます。長時間の動画撮影や生配信も避けましょう。
鳳凰堂・鳳翔館の内部も原則として撮影禁止です。境内には他にも撮影禁止の場所がいくつかあります。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.平等院の見どころ
ここからは平等院の見どころをまとめます。
3-1.鳳凰堂
おすすめ度:
誰もが知る10円玉の絵柄。
3-2.鳳翔館
おすすめ度:
地下の総合登録博物館。
3-3.阿字池
おすすめ度:
永遠の極楽浄土を映す鏡。
3-4.庭園
おすすめ度:
季節で千変万化する名園。
平等院は鳳凰堂や鳳翔館、阿字池や庭園など見どころ満載です。
平等院の歴史は998年の平安時代に藤原道長が宇治殿という別荘を譲り受けたのが始まりとされ、彼の死後、1052年に藤原頼通が宇治殿を寺として建立したのが起源とされています。なお、平等院は1180年に平家打倒の令旨を発布した以仁王とともに挙兵した源頼政終焉の地でもあります。
その境内で一際目を引くのが、翼を広げた鳳凰を彷彿とさせる鳳凰堂です。別名で阿弥陀堂と呼ばれる御堂は左右対称、中堂・北翼廊・南翼廊・尾廊の4つから構成されています。周辺には景観に配慮して地下に作られた鳳翔館もあり、貴重な古都京都の文化財が収蔵されています。どちらも必見です。
阿字池を中心に極楽浄土を具現化した庭園も趣があり、春には桜、夏には藤、秋には楓、冬には雪の絶景が拝めます。万華鏡のように千変万化する景色はまさにこの世の桃源郷と言えるでしょう。
もちろん、阿弥陀如来像も見逃せません。平等院の御本尊とされる阿弥陀如来像は定朝が遺した唯一現存する作品であり、その時価は計り知れません。和様の仏像様式を生み出した日本仏教彫刻史上最も重要な仏師の1人、定朝の代表作は一見の価値ありです。
平等院では鳳凰堂と鳳翔館、阿字池と庭園が目玉!
個人的には鳳凰が羽ばたいているように見える鳳凰堂がおすすめ!
4.平等院の体験談
最後に管理人が2021年11月に訪れた平等院の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
平等院に到着!正門にある受付で拝観権を受け取り、いざ極楽浄土の世界へ。
チケットと一緒にパンフレットをもらえるのが嬉しいね。これなら迷わないや。
表門より先は黄泉の国。もし迷子になったら永遠にあの世を彷徨うことに……。
ならないから大丈夫。あくまでもここは極楽浄土を表現した場所ってだけだから。
極楽浄土……本当にそんな場所が存在するのなら一度は行ってみたいなぁ。
そこは西方十万億土を過ぎた先にある苦しみのない世界。阿弥陀を念ずる者だけが死後迎えられるって話だよ。
恥の多い人生を送る僕はきっと閻魔様に思いっきりしばかれるだろうから、今のうちに念じておくことにするよ。
天国と地獄、往生するならやっぱり幸せになりたいもんね。
……ご、ごくらくぅぅう。
……じ、じょうどぉぉお。
その美しさ、まさに極楽浄土。本当に死んでしまったのかと錯覚してしまうほど見事な絶景なり。
深緑と青空と紅葉と純白。四季を感じる鮮やかな色彩。さながら桃源郷の如く。
これが10円玉に描かれている鳳凰堂かぁ……その節はお世話になりました!
昔はよく10円玉握りしめて駄菓子屋に駆け込んだよね。あの頃は10円玉さえあれば無敵だった。
それにしても、なぜ10円玉のデザインに鳳凰堂が採用されたんだろう?
公式の情報によると日本を代表する文化財で建物にも特徴があるからだそうだよ。
日本という独自の土地のものだから採用されたってこと?
理由は詳しくわからないみたい。でも、背景には諸説あるとか。
ほうほう、その理由となった諸説って?
第二次世界大戦の戦火を免れたからという説と鳳凰が幸せの前兆とされたからという説が有力みたいだよ。
ふむふむ、確かに駄菓子は幸せの象徴だもんね。
別に10円玉が駄菓子専用ってわけじゃないけど、鳳凰堂にはそんな背景があるのよ。
正面から見ると見事に左右対称。心の目で見れば鳳凰が羽ばたく姿に見えなくもない。
水面に反射した姿が天国と地獄の対比にも見えてくるね。
表の世界と裏の世界、ここは両者を繋ぐ水鏡なのかも。
まさに明鏡止水。一度も来たことないのにどことなく懐かしい気持ちになるのは10円玉のせいかな。
阿字池の周りをぐるっと一周。角度が変わると世界が回る。
鳳凰堂だけじゃなく庭園としても素敵な場所だね。これぞ日本の風景って感じ。
鳳凰堂、下から見るか横から見るか。
下から見れるわけないじゃない。いや、水面の反射を利用すればあるいは……。
ここには天も地もなし。天上天下が溶け合う絶景なのだよ。
感動のあまり意味不明な形容になってるけど、言いたいことは何となくわかるよ。
これは一緒に撮っておかなくては……鳳凰堂と鳳凰になれなかった男の図として。
翼を広げた鳳凰を表現したみたいだけど、鳳凰ってよりひよこ。
そう、僕は旅人としてまだまだひよっこ。上から見下す奴に蹴りを入れるヒクイドリよ。
非現実な絶景で表現もカオス。そろそろこの極楽浄土を離れないとやばそうだね。
鳳翔館をさらっと見学してぐるっと折り返し。池の畔には炎のように燃え盛る真っ赤な紅葉も。
秋の京都は紅葉も見頃を迎える最盛期。その色合いは艶やかさすら感じるほど。
平等院は鳳凰堂ばかり独り歩きしてるけど、見どころだらけだね。
観音堂に集印所、茶房藤花、養林庵書院に浄土院、羅漢堂に不動堂、最勝院などなど歴史的建造物も見逃せないよ。
あっ!最後に鳳凰堂と10円玉を一緒に撮ろうよ!
おっ!なかなか素敵なこと言うじゃない!
これにて任務完了……って言っても10円玉がぼやけて見えないや。でも、きっと伝わるはず。
いや、むしろこれは10円玉から鳳凰堂が飛び出してしまったということでは?
げに面白き発想なり。360もの羽を持つ鳳凰にとって10円玉は狭すぎたに違いない。
鳳凰は幸せの前兆だから、きっとみんなに幸せを届けるために絶賛放浪中なんだよ。
駄菓子があれば幸せだったあの頃……平等院を訪れてそれを思い出した気がする。
いつも心に鳳凰を宿しておきたいね。
さて、うまい棒でも買ってから次の目的地に向かうとしよっか!
いや、そこは丹生堂の10円チョコでしょ!笑
5.まとめ
今回は京都にある平等院の観光情報、鳳凰堂や鳳翔館や阿字池の見どころをまとめました。
国内旅行で京都を訪れるなら平等院がおすすめです。中でも鳳凰堂や鳳翔館や阿字池は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。