エジプトで“天空の砦”と称されるモスク、それがムハンマドアリーモスクです。そこは世界遺産カイロ歴史地区にあるムカッタムの丘に築かれたモスクで、オールドカイロ観光の目玉として知られる場所……エジプト最後の王朝が残した観光スポットです。
今回はエジプトにあるムハンマドアリーモスクの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
ムハンマドアリーモスクはかつて軍事施設と宗教施設の役割を担った場所!
この記事では「エジプトにあるムハンマドアリーモスクの観光情報」「尖塔や城塞の見どころ」をまとめるよ!
1.ムハンマドアリーモスクの概要
まずはムハンマドアリーモスクの概要を見ていきましょう。
- 国:エジプト
- 地域:カイロ
- 特徴:モスク
- 目玉:尖塔/城塞
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ムハンマドアリーモスクはムカッタムの丘に築かれたモスクで、シタデルと呼ばれる砦内に建つ珍しいモスクです。そこはオールドカイロと称される世界遺産、カイロ歴史地区にある“天空の砦”として知られる場所……エジプト最後の王朝を象徴する観光スポットと言えるでしょう。
モスクは中央の大ドームを四方の半ドームと四隅の小ドームによって取り囲むよう構築されており、中央ドームの直径は約21m、全高は約48m~52mとエジプトでも最大級の規模を誇ります。外壁はアラバスターと呼ばれる雪花石膏、内壁と支柱は白大理石で覆われているのが特徴で、一部のドームは黒色に金彩色の装飾が施されていて見応え十分です。
他にも、フランス王ルイ・フィリップがムハンマド・アリーに贈ったとされる時計塔をはじめ、キオスクが設置された中庭、4本の躯体柱が支えるアーチを持つ礼拝室、列柱回廊など……見応えは抜群!
特に時計塔はムハンマドアリーモスクの目玉とされ、現在「コンコルド広場にあるルクソール神殿のオベリスクに対する返礼品だったのではないか」という噂があるなど、興味深いエピソードも残されています。なお、時計塔は1845年頃に寄贈されたもので、当時はモスクが未完成だったためにシュブラのムハンマドアリー宮殿に一時保管された後、1855年頃になって正式にムハンマドアリーモスクに設置されたそうです。
当モスクの建築を進めたムハンマド・アリーはエジプト最後の王朝を興した人物で、現代エジプトの礎を築いた偉人としても知られています。オスマン帝国の従属下にありながら、従来のマムルーク様式を踏襲することなくエジプトの威信をかけた国家的モスクを作った人物だけあり、現地では100年以上経った現在でも優秀な国王だったと定評があるようです。
エジプトを訪れるならムハンマドアリーモスクは外せないね!
カイロを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ムハンマドアリーモスクの観光情報
次にムハンマドアリーモスクの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:15万円~45万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はエジプト旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:9時00分~17時00分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:7日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:エジプト/カイロ
- 住所:27H5+FXM, Al Abageyah, El Khalifa, Cairo Governorate 4252360, Egypt
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:1時間~1時間30分
- バス:1時間~1時間30分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カイロ⇒ムハンマドアリーモスク」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:やや暑くて晴れやすい気候
- 4月~6月:暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや暑くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:2月~4月/11月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 19℃ | 10℃ | 5mm |
2月 | 21℃ | 11℃ | 5mm |
3月 | 24℃ | 13℃ | 5mm |
4月 | 29℃ | 16℃ | 0mm |
5月 | 33℃ | 19℃ | 0mm |
6月 | 35℃ | 22℃ | 0mm |
7月 | 35℃ | 23℃ | 0mm |
8月 | 35℃ | 24℃ | 0mm |
9月 | 34℃ | 22℃ | 0mm |
10月 | 30℃ | 19℃ | 0mm |
11月 | 25℃ | 15℃ | 5mm |
12月 | 21℃ | 11℃ | 5mm |
2-5.服装
- 1月~3月:体温調節できる服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや悪い
エジプトは総じて治安が悪く、旅の拠点となるカイロも治安不良です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
2-7-1.事前の勉強
ムハンマドアリーモスクは事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆にイスラム教に関する情報を頭に入れておくことで礼拝堂に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
ムハンマドアリーモスクはイスラム教モスクであり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。ムスリムにとって肌の露出や祈りの撮影は厳禁です。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ムハンマドアリーモスクの見どころ
ここからはムハンマドアリーモスクの見どころをまとめます。
3-1.尖塔
おすすめ度:
同国一のミナレット。
3-2.城塞
おすすめ度:
モスクを囲う堅牢な砦。
ムハンマドアリーモスクは尖塔や城塞など見どころ満載です。
世界遺産カイロ歴史地区のてっぺんに位置するムハンマドアリーモスクには、エジプトで最も高い2基の尖塔(約82m~84m)があり、オールドカイロ観光の目玉となっています。
モスク自体がシタデルと呼ばれる城塞に囲まれており、その様相は普通のモスクとは一線を画すものと言えるでしょう。中でも、このモスクはトルコの世界遺産、イスタンブール歴史地域にあるアヤソフィア・ブルーモスクをモデルにしたとされており、どことなく似た雰囲気を感じられるのではないでしょうか。
建築家はイスタンブールのユースフ・ボシュナで、オスマン様式の建築物に倣って設計されています。
周辺には“千の塔の都”と称される城下町が広がっており、さながら“砂漠の国の剣山”のような街並みが拝めます。まさに砂漠の国を代表するランドマーク……カイロを訪れるなら一度は目にしたい歴史的建造物と言っても過言ではありません!
ムハンマドアリーモスクでは尖塔と城塞が目玉!
個人的にはオールドカイロの“天空の城”と称される城塞がおすすめ!
4.ムハンマドアリーモスクの体験談
最後に管理人が2017年11月に訪れたムハンマドアリーモスクの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
ここは時計の針が止まる町、世界遺産カイロ歴史地区。
通称オールドカイロ……ざらざらした砂煙が舞ってて、息を吸い込むだけで一瞬でミイラになっちゃいそう。
世界遺産に登録されたのは1979年で、もともとはイスラーム都市カイロって登録名だったみたい。
2007年に名称変更されて、今はカイロ歴史地区もしくはオールドカイロって呼ばれてるんだよね。
イスラム建築が密集した異様な光景。ここには旧市街イスラム地区を含め600以上のモスクと1,000以上のミナレットがあるらしいよ。
言うなれば“千の塔の都”。巨大な砂の迷宮から天を穿つその姿は、世界でも珍しい景色と言えるかも。
ムハンマドアリーモスクに到着!ここは別名モハメドアリモスクと呼ばれる場所で、エジプト最後の王朝時代のものとのこと。
かつてムハンマド・アリーがトルコから建築家を招いて、アヤソフィアやブルーモスクをモデルに建てたんだとか。
……どうりでどことなく似てるわけだ。
複数のドームにミナレットが備えられててそっくりだよね。ただ、いつ作られたものなのかは曖昧。
1824年に着工したって意見もあれば、1830年から着工したって噂もあってよくわからない。
竣工も1848年説・1857年説・1875年説があって詳細は不明……まぁ細かいことは抜きにして美しい見た目だけ楽しめば良し!笑
ここムハンマドアリーモスクは城塞に囲まれてるのが特徴なんだってさ!確かにモスクってより砦みたいだよね!
シタデルと呼ばれる城壁に囲まれた場所で、かつては要塞の役割も担ってたとか。
実用性と審美性の両方を兼ね備えた建物ってことか。
アヤソフィアやブルーモスクを模したって話だけど、あれとはまた別の魅力があって渋いよね。
ちなみに、モスクの建造を依頼したムハンマド・アリーはエジプトをナポレオンの侵略から救った王でもあったみたいだよ。
吾輩の辞書に不可能の文字は……あったんだね。
そりゃあるよ、人間だもの。バイ、なぽれお。
相田みつを先生っぽく言わないで。
かたやムハンマド・アリーはエジプトを近代化に導いた王としても知られてるらしいよ。
今のエジプトがあるのはムハンマド・アリーのおかげってことね。
……さすがは“千の塔の都”。モスクやミナレットの数が半端じゃない。
もはや“砂漠の国の剣山”。至る所から尖塔が飛び出してて不思議!
街並みすべてが砂の色。実際に歩きたいところだけど、お得意の「迷子になったらどうしよう」が邪魔してくる。
現地の人も迷うんじゃない?こうも入り組んでると。
……ええっと、迷子になったら路地を3回左?右に回ればいいんだっけ?
たぶん、そのやり方だと余計迷子になる。裏路地入る前に大通りの場所を覚えておけば大丈夫だから、行きな!振り向かないで!
黄ばんだハクよ、吾輩の辞書には不可能の文字しかないのをご存じかな?
情けないナポレオンだねぇ……さっさと国にお帰り!絶対に振り向かないで!
5.まとめ
今回はエジプトにあるムハンマドアリーモスクの観光情報、尖塔や城塞の見どころをまとめました。
海外旅行でエジプトを訪れるならムハンマドアリーモスクがおすすめです。中でも尖塔や城塞は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。