アメリカで初めて国立公園に指定された世界遺産、それがグランドキャニオン国立公園です。そこはコロラド川の侵食で形成された雄大な渓谷で、太古の地層が剝き出しとなった奇跡の大地でもあります。まさに地球の歴史が刻まれた超弩級の観光スポットと言えるでしょう。
今回はアメリカにあるグランドキャニオン国立公園の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。
グランドキャニオン国立公園は“ゴッドオブビュー”!神の領域!
この記事では「アメリカにあるグランドキャニオン国立公園の観光情報」「マーサーポイントの見どころ」をまとめるよ!
1.グランドキャニオン国立公園の概要
まずはグランドキャニオン国立公園の概要を見ていきましょう。
- 国:アメリカ
- 地域:アリゾナ
- 特徴:世界遺産/公園/渓谷
- 目玉:マーサーポイント
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
グランドキャニオン国立公園はアメリカで初めて国立公園に指定された世界遺産で、コロラド川の侵食によって生まれた断崖絶壁の大渓谷です。太古の世界が露出した剝き出しの絶景は偉大な峡谷の名に相応しい観光スポットと言えます。
隆起地層の歴史は今から約7000万年前、突如発生したカイバブアップリフトが始まりとされます。その地殻変動により隆起した地層が約4000万年前からコロラド川に侵食され、今から約500万年前にその全容が出現、その後の約200万年前に現在のような大渓谷が誕生したのだとか。侵食は現在も進んでおり、20億年前の原始生命誕生時の地層まで露出しつつあります。
一方、渓谷発見の歴史は1540年と浅く、約500年前にスペインの探検隊がこの地を訪れたことから始まります。当時はその異次元の光景から「魔の谷」と恐れられたとのこと。事実、眼下に広がる赤褐色の岩肌は谷底へと吸い込まれそうな魔力を帯びており、その異様さを放つ壮大な光景には誰もが魅了されてしまうほどです。
1919年には国立公園に指定、60年後の1979年には世界遺産に登録、以来年間何百万人もの観光客・旅行者が訪れる不朽の絶景として君臨しています。
ちなみに、コロラド川に沿った峡谷は長さ約350km~450km、深さ約1.2km~1.8km、総面積に至っては約4,926km²あり、幾星霜もの地層が遥か彼方まで続いています。自然保護区域に指定されている途方もない大スペクタクルな風景は、見る者すべてに感動を与えるほどです。実際に元米国大統領ルーズベルトは「アメリカ国民は生涯に一度、この地を訪れるべきだ」と語っていたそうな。
数億年の歴史を積み上げて形成された大地はまさに“キングオブキャニオン”……魔の谷を統べる王の名に相応しい場所です!
アメリカを訪れるならグランドキャニオン国立公園は外せないね!
ラスベガスを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.グランドキャニオン国立公園の観光情報
次にグランドキャニオン国立公園の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はアメリカ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間
⇒サウスリム:24時間
⇒ノースリム:夏季限定 - 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:アメリカ/アリゾナ
- 住所:Arizona 86023, USA
- 行き方:タクシー/レンタカー/ツアー
- タクシー:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
- タクシー:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「ラスベガス⇒グランドキャニオン国立公園」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~6月/8月~9月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 7℃ | -8℃ | 45mm |
2月 | 8℃ | -7℃ | 40mm |
3月 | 12℃ | -4℃ | 45mm |
4月 | 16℃ | -2℃ | 20mm |
5月 | 22℃ | 2℃ | 15mm |
6月 | 28℃ | 6℃ | 10mm |
7月 | 30℃ | 10℃ | 50mm |
8月 | 28℃ | 10℃ | 55mm |
9月 | 24℃ | 6℃ | 35mm |
10月 | 18℃ | 1℃ | 30mm |
11月 | 11℃ | -4℃ | 30mm |
12月 | 7℃ | -8℃ | 30mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
アメリカは総じて治安が悪いものの、旅の拠点となるラスベガスは治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 動植物への接触
- 禁止区域への侵入
2-7-1.拠点からの立地
グランドキャニオン国立公園は日帰りで観光可能です。ただ、ラスベガスから片道3時間30分~5時間ほど、往復7時間~10時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.動植物への接触
グランドキャニオン国立公園には希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、エルクなどの動物やサボテンなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
2-7-3.禁止区域への侵入
グランドキャニオン国立公園には立ち入り禁止区域が設定されています。遊歩道にはルートに沿って柵が設置されており、それより先は立ち入り禁止です。制限エリアで事故に遭っても自己責任なので、絶対に入らないでください。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
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3.グランドキャニオン国立公園の見どころ
ここからはグランドキャニオン国立公園の見どころをまとめます。
3-1.マーサーポイント
おすすめ度:
サウスリム絶景ポイント1。
3-2.ヤバパイポイント
おすすめ度:
サウスリム絶景ポイント2。
3-3.ヤキポイント
おすすめ度:
サウスリム絶景ポイント3。
3-4.デザートビュー
おすすめ度:
渓谷の外れにある展望台。
※仮画像
グランドキャニオン国立公園はマーサーポイントやヤバパイポイント、ヤキポイントやデザートビューなど見どころ満載です。
地平線の果てまで続くグランドキャニオンはサウスリム(南側)とノースリム(北側)に隔てられており、どちらも展望台が設置されています。観光のメインとなるサウスリムにはマーサーポイントをはじめヤバパイポイントやヤキポイントがあり、日の出の朝日や日の入りの夕日が絶景とされます。そのため、朝焼けや夕焼けを見るならサウスリムがおすすめです。
ただ、静かに星空を眺めたいならノースリムもありです。ノースリムにはブライトエンジェルポイントだけでなく、キャンプ場やワルハラ遺跡もあります。他にもイーストリム(東側)とウエストリム(西側)もあり、イーストリムにはデザートビューをはじめツサヤン遺跡や複数の展望台、ウエストリムにはハーミットレストの歴史的建造物があります。
そんな東西南北どこからでも絶景を拝めるのがグランドキャニオンの魅力と言えるでしょう!
他にも渓谷トレッキングなど見どころは尽きません。国立公園内には約355種類の鳥類・約89種類の哺乳類・約47種類の爬虫類・約9種類の両生類・約17種類の魚類・約1,500種類の草花などが生息しています。そんな動植物の生態系を観察しながらのトレイルも魅力的ではないでしょうか?
さらにはナバホ居留区をはじめハバスパイ居留区、ワラパイ居留区など原住民の方が暮らす地域もあるなど、その魅力は語り尽くせません!
あまりに広大なスケールには思わず気が遠くなるほど……まさにここは原始生命誕生時のドラマが刻まれた地球の図鑑そのものです。
グランドキャニオン国立公園ではマーサーポイントとヤバパイポイント、ヤキポイントとデザートビューが目玉!
個人的には大パノラマの超絶景が待つマーサーポイントがおすすめ!
4.グランドキャニオン国立公園の体験談
最後に管理人が2016年2月に訪れたグランドキャニオン国立公園の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
グランドキャニオン国立公園に到着!ここまでずっとドライブしてきたルート66には痺れた。
洋楽に耳を傾けながら旧国道をひた走る。なかなかできない体験。
途中立ち寄ったウィリアムズも古き良きアメリカってイカしたぜ。
ルート66沿いにはセリグマンやキングマンなどアメリカらしさ満点の田舎町もあって雰囲気抜群。
でも、本番はここから。いよいよアメリカを代表とする自然遺産グランドキャニオン国立公園へ!まずは看板で記念撮影!
……なんで腰がぐにゃぁってしてるの?まさか長時間のロードトリップで腰やっちゃった?
これは全身で「G」を表現してるんだよ!グランドキャニオンの「G」をね!
どこがどうなってるのか全然わかんない。てっきり横からエルクに激突されたのかと思った。
サウスリム、マーサーポイントとヤバパイポイントの中間地点……もう絶景すぎて言葉が出ない。
これがずっと憧れてたグランドキャニオンの眺め。
今、あの世界で最も名の知れた世界遺産の真ん前にいる。他の景色とは次元が違う。
これぞ驚異の大自然……全身の震えが止まらなくなるほどの圧迫感・威圧感・迫力感の三重奏。
何重にも蓄積した大渓谷はまるで太古の世界からそのままタイムスリップしてきたみたい。
ちなみに、剥き出しの抉られた地層は恐竜のいたカンブリア紀~ペルム紀まで観測できるそうな。
目の前の視界、180度に広がる大パノラマ。息をするのも忘れてしまうほど、ただただ荘厳な渓谷が続いてる。
絶景を求めて旅する人の理性を一瞬で吹き飛ばす超弩級の絶景。
毛穴から溶岩が噴き出すくらいの鳥肌もの。鳥肌通り越して火山肌になっちゃいそう。
血液が逆流しそうになるほど……圧巻のスケール!
本当視界に入りきらないほどだだっ広い。自分の存在がちっぽけに思えてくるほどに。
これはどんな言葉を辞書から引っ張ってきても伝わらないかも……自分の目で見ない限りは。
……落ちる。
落ちるって何が?
そんなの決まってるじゃない。グランドキャニオンと恋に落ちるってことさ!笑
すでにグランドキャニオンと駆け落ちを決めた人たちが日没を「今か今か」と待ちわびてるよ。
じゅわっと空に溶けながら墜落していく夕日が一段と綺麗だね。まるで溶けたバターみたいで。
色鮮やかな世界がモノクロの世界へと変わる。
雪も残る季節だってのに不思議と寒くない。むしろ、温かみすら感じるくらい。
不思議な暖かさを帯びた夕日だよね。ずっと眺めてたくなるほどに。
今にも崩れそうな岩の先にも人影。あんなところまでよく行けるな……それこそ本当に落ちないか心配だよ。
高所恐怖症の人だったら失神確実だね。遠近感も迷子になっちゃうくらい距離感がわからなくなる。
たっぷりとグランドキャニオンとイチャイチャした後は、グランドキャニオン村で夕食。
ここはビッグEステーキハウス&サルーン……まずはビールで旅の疲れに乾杯!
注文したのはIPAにアンバー、ブルームーンにプリスナーなどのビールを各種。
癖が強いからか余計に酔いが回るねぇ。
やっとステーキが来た……と思ったらマッシュポテトの量がとんでもねぇやっ!
ステーキは肉汁たっぷりで美味しいけど、皿の半分を占領するポテトにお腹パンパン。
グランドキャニオンもそうだけどアメリカは何から何まで規格外のサイズだね。
ハンバーガーとかポップコーンとかピザとか……全部日本の倍くらいあるもんね!全部がアメリカンサイズ!
……はぁ、深呼吸がこんなに美味しいと感じたのは何年ぶりだろう。
標高2,134mだからか、凛とした空気にほっぺまで落ちちゃいそうになるね。
あんな断崖絶壁の下にほっぺ落としちゃったら二度と取り戻せない!絶対落とさないようにしないと!
でもほら、こんなに空気美味しいんだよ?ほっぺの1つや2つ落としたって別に構わないでしょ?
あまりの美しさにもう言葉というか何も出てこない。目の前の絶景をただただ、眺めるだけの絶景廃人と化す。
それにしてもこの世界から音という音が全部消えてしまったんじゃないかってくらい静かな朝だね。
地平線から昇る太陽と眠っていた大地が出会う瞬間、そこは静寂に包まれた黄金の渓谷となる。
じんわりと岩肌が赤や橙や黄に染まっていく様子はさながら燃えているみたい。
こんな景色を一度見てしまったら、これから旅をするのが怖くなっちゃうね。
なんで?この絶景を超えられるほどの絶景にはもう出会えないんじゃないかって感じるから?
まさにそれ、これほどの絶景って他にあるのかな?
うん、普通にあるから安心して。
あった!笑
世界にはまだまだ未知の絶景がある。それこそ目を疑ってしまうような果てしない絶景が……。
自分の足を踏み入れるまではどんな場所も未開拓領域ってことか。
肉体は衰えても魂は衰えない……フロンティア精神こそ旅の原動力ってことさ!
最後にお世話になったホテルに別れを告げて、次の目的地へ!
向かうはさらなる岩に彩られた世界、グランドサークルのロードトリップはまだまだ始まったばかり。
アメリカの絶景が僕を待ってるんだね!
……よし、荷物は持った?出発するよ!
あぁ、グランドキャニオン……最後まで僕らの旅を見送ってくれるんだね。
ずっと見守ってくれてるよ。この地球で数千万年という年月を超えてきた場所だもの。
よし、そろそろ本当にお別れとしよう。名残惜しいけど、背を向けて振り向かず行くぞ。
……アメリカに横たわる最高の絶景を求めてっ!!!
5.まとめ
今回はアメリカにあるグランドキャニオン国立公園の観光情報、マーサーポイントの見どころをまとめました。
海外旅行でアメリカを訪れるならグランドキャニオン国立公園がおすすめです。中でもマーサーポイントは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。