アメリカで光のビームを拝める砂岩の峡谷、それがアンテロープキャニオンです。鉄砲水や風雨による侵食で生まれた渓谷は“流れる岩”が頭上を覆う渓谷で、その美しさは地球上でも類を見ない絶景と称されます。そこはまさに世界中の写真家憧れの観光スポットと言えるでしょう。
今回はアメリカにあるアンテロープキャニオンの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。
アンテロープキャニオンは世界中の写真家が憧れる絶景の地!
この記事では「アメリカにあるアンテロープキャニオンの観光情報」「アッパーやロウアーの見どころ」をまとめるよ!
1.アンテロープキャニオンの概要
まずはアンテロープキャニオンの概要を見ていきましょう。
- 国:アメリカ
- 地域:アリゾナ
- 特徴:渓谷
- 目玉:アッパー/ロウアー
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
アンテロープキャニオンは砂岩の隙間から太陽が差し込む美しい峡谷で、ページという田舎町にある一大観光地です。何百万年という歳月の描く流線型は“流れる岩”と称され、シルクのような滑らかさを纏った曲線美が世界中の写真家を魅了しています。
渦を巻いたような模様はまるで地球が生んだ奇跡の造形美……そこは世界一美しい岩の芸術が刻まれた観光スポットと言えるでしょう!
なお、この幻想的かつ神秘的な渓谷が観光地として知られるようになったのは1990年代に入ってからのこと。観光地としての歴史は30年ほどしかありません。それまではナバホ族居住地区だったことから一般人の立ち入りは禁止されており、当時は知る人ぞ知る秘境とされていました。アッパー・ロウワーともにナバホの許可証を持つ人しか足を踏み入れられなかったのだとか。
ただ、2000年代頃からその息を吞むような絶景が有名となり、日本人憧れの旅先としても注目を集め始めます。以降、世界中の写真家が「太陽の光芒」を一目見ようと訪れるようになったそうです。
アメリカを訪れるならアンテロープキャニオンは外せないね!
ラスベガスを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.アンテロープキャニオンの観光情報
次にアンテロープキャニオンの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はアメリカ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:
⇒アッパーアンテロープキャニオン:8時00分~16時00分
⇒ロウアーアンテロープキャニオン:7時00分~17時00分 - 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:アメリカ/アリゾナ
- 住所:Arizona 86040, USA
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:2時間30分~3時間
- タクシー:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
- タクシー:2時間30分~3時間
- レンタカー:2時間30分~3時間
- タクシー:10分~20分
- レンタカー:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「ラスベガス⇒アンテロープキャニオン」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~6月/8月~9月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 7℃ | -1℃ | 15mm |
2月 | 11℃ | 1℃ | 15mm |
3月 | 17℃ | 5℃ | 10mm |
4月 | 21℃ | 8℃ | 10mm |
5月 | 27℃ | 13℃ | 10mm |
6月 | 34℃ | 19℃ | 5mm |
7月 | 36℃ | 22℃ | 15mm |
8月 | 34℃ | 21℃ | 20mm |
9月 | 30℃ | 16℃ | 15mm |
10月 | 22℃ | 10℃ | 25mm |
11月 | 13℃ | 3℃ | 10mm |
12月 | 7℃ | -1℃ | 10mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
アメリカは総じて治安が悪いものの、旅の拠点となるラスベガスは治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 動植物への接触
- 禁止区域への侵入
- 豪雨による鉄砲水
2-7-1.拠点からの立地
アンテロープキャニオンは日帰りで観光可能です。ただ、ラスベガスから片道4時間10分~6時間20分ほど、往復8時間20分~12時間40分ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.動植物への接触
アンテロープキャニオンには希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、エルクなどの動物やサボテンなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
2-7-3.禁止区域への侵入
アンテロープキャニオンには立ち入り禁止区域が設定されています。遊歩道にはルートに沿って柵が設置されており、それより先は立ち入り禁止です。制限エリアで事故に遭っても自己責任なので、絶対に入らないでください。
2-7-4.豪雨による鉄砲水
アンテロープキャニオンでは、モンスーンの時期になると豪雨による鉄砲水が発生します。キャニオン内で雨が降っておらずとも付近で降った雨が突如として渓谷に流れ込むことがあるため、油断大敵です。
1997年には11人の観光客・旅行者が犠牲となる事故が発生しています。そのため、キャニオンを訪れる際は個人で訪れるのではなく専属のガイドと訪れるのがおすすめです。
見学はツアーに参加するのが一般的で天候によっては雨で閉鎖されることもあるので、適宜ビジターセンターの情報を確認しましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.アンテロープキャニオンの見どころ
ここからはアンテロープキャニオンの見どころをまとめます。
3-1.アッパー
おすすめ度:
ビームが降り注ぐ渓谷。
※仮画像
3-2.ロウアー
おすすめ度:
岩の迷宮と化した渓谷。
アンテロープキャニオンはアッパーやロウアーなど見どころ満載です。
アメリカの原風景とも言える荒野の裂け目に現れるアンテロープキャニオンは、アッパーアンテロープキャニオンとロウアーアンテロープキャニオンの2つの峡谷があり、どちらも世界中の写真家が憧れる聖地として知られています。
どちらも米国を代表するスロットキャニオンで、頭上に迫る岩肌から太陽光が差し込む光景は圧巻。アッパーとロウアーでは渓谷の形状が異なるため、見られる景色も別物。
アッパーアンテロープキャニオンはナバホ語で「ツェービガニリニ(水が岩を流れる場所)」とされるメジャーな散策路の1つです。「入口と全長が地表と同じ標高である」「“ザ・ビーム”と呼ばれる太陽の光芒が見られる」などの理由から人気を博しており、世界中から写真家が訪れています。
ロウアーアンテロープキャニオンはナバホ語で「ハスデトワジ(螺旋の岩が架かる場所)」とされるマイナーな散策路の1つです。「階段があるものの狭くて細い」「太陽が差し込む天然の迷路と化している」などの理由から人気を博しており、不思議な世界が広がっています。
どちらもアメリカで絶対に写真に収めるべき絶景であり、その見どころは尽きません!
アンテロープキャニオンではアッパーとロウアーが目玉!
個人的には岩の美しさが際立っているロウアーがおすすめ!
4.アンテロープキャニオンの体験談
最後に管理人が2016年2月に訪れたアンテロープキャニオンの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
アンテロープキャニオンに到着!ここは世界中の写真家が憧れるアメリカ有数の景勝地!
絶景大国アメリカでも屈指の名所とされる場所だよね!
グランドキャニオンやモニュメントバレーも絶景だったけど、ここアンテロープキャニオンも相当な絶景とのこと。
散策エリアはアッパーとロウアー、2つの岩層があるんだとか。
んむむ……今回は初めての訪問だし定番のアッパーを選びたいけど、より冒険感を味わえるロウワーも捨てがたい。
王道から攻めるのもおすすめだけど、あえて邪道から攻めるのもあり。
……よし、ここは数々の写真家を唸らせるというロウワーで!
うん!アッパーはまた別の機会に訪れるとしよう!
ちなみにアッパーは平坦な道、ロウワーは起伏や傾斜のある湾曲した道が特徴なんだってさ。
どっちも魅力があるから、時間に余裕のある人は両方回るのが最適かもしれないね。
今回は旅程的にアッパーを諦めてロウワーを選んだけど……この岩の絶景を見てよ!最高じゃない?
これは確かに綺麗!色合いも相まって岩が燃えてるみたいだね!
風に揺れるカーテンのようでもある……不思議な岩の世界。
空を縫うようにうねる岩の隙間から時折太陽が差し込んでくる。
アッパーだと“ザ・ビーム”と呼ばれる光の柱が見られるんだけど、ロウワーにも太陽が差し込んでて綺麗。
岩で風が遮られてるからか全然寒くない。むしろ暖かいくらい。
本当に不思議……なんでこんな景色が生まれたんだろうね?
ここは周囲の砂岩の侵食によってできた何百万年にも及ぶ地層。鉄砲水や風雨の影響で形成されたって話だよ。
なるほど、それでこんな“流れるような岩肌”が生まれたんだ。
特にモンスーンの時期に降る雨水がキャニオンの谷間を流れることで、この峡谷が出来上がったんだってさ。
……波打つような岩盤の幻想的な美しさはまさに天然の芸術だね。
人間の手が一切入っていないってだけですごい……これぞまさに地球の神秘だよ!
……風になびくカーテンのように岩がひらひらしてる。
そこに太陽の光が差し込むと何層ものグラデーションが生まれる。
黄色に橙色に朱色に紫色……何百万年もかけて形成された岩層はまるで上質なシルクのよう。
触れるとひんやりしてるけど、どこかほっこりする不思議な感触。
あれ?不摂生しすぎたかな……場所によっては結構狭くて細い道もあって通りにくい!笑
油断すると岩にぶつかるかもだから常に頭上にも注意!
アッパーは一般向け、ロウワーは物好き向けって感じだね!
今でこそロウワーには鉄製の階段が取り付けられてるけど、昔ははしごやロープを登らなければならなかったんだってさ。
単に散策が目的ならアッパーの方が楽かもね。
でも、アッパーにもロウワーにもそれぞれ見どころがあるから結局はどっちも訪れるのがベストだと思う!
光加減によっては岩がより一層燃え盛る炎のように見えてくる。
何百万年も動かずに燃え続ける火柱。頭上が絶賛炎上中。
……炎上コワイ!炎上シタクナイ!みんなが幸せになれるブログを書きたい!みんなの役に立ちたい!
いや、本音ダダ洩れ!ってかそっちの炎上じゃないから!笑
アンテロープキャニオンは「絶景を見学する」というより「絶景を体験する」という感覚に近いかも。
大地を撫でる空気を全身で浴びながら迷路に迷う感覚。
世界中の写真家はきっとそんな空気を閉じ込めたくてシャッターを切るんだろうね。
キャニオン内には動物の頭部や人間の横顔に見える岩もあったけど、この“クライマックス岩”が一番綺麗。
所要時間にして約20分~30分かな?いや、体感的には数時間歩いてたような気がする!
まさに死ぬまでに行きたい場所の名に恥じない絶景だった。
ちなみに、アンテロープキャニオンって世界遺産なの?
いや、現時点では世界遺産ではないみたい!でも、いつかは登録される可能性も十分にあるんじゃないかな?
この隙間だもの。スリムな人じゃないと通れないもの。
ぽっちゃりさんでも通れるとは思うけど、ロウワーは足場も悪いから足腰に自信がない人はちょっと注意かも。
対してアッパーは誰にでも歩けるから、自分の体型とか体調に合わせて選ぶのも良いと思う。
本当、こうやって見てみると隙間が全然ないもんね!
ここは世界で指折りの“たんこぶ製造工場”でもある。
……いや、そんな不名誉な称号ないから!笑
ようやく荒野に出られた……と思ったら物々しい「WARNING FLASH FLOOD AREA」の看板。
直訳すると「鉄砲水にご用心」という意味だね。
鉄砲水は危険。突然やってくるから。
何十kmと離れた場所で降った雨水が流れ込んでくることもあるみたいだから、常に警戒しておきたいところ。
……でも、鉄砲水なんて気を付けようがないような。
天気予報士でも予測するのが難しいかもね。
つまり、アンテロープキャニオンは命懸けで散策すべきってこと?
そんな危険地帯ではないけど、回る際は気を付けて置いて損はないかな。もちろん、鉄砲水は滅多にないけどさ!
ついでに、岩に挟まらないようダイエットもしておくべきかな。
そういう発言ばかりしてたら炎上するかもしれないよ?
……みなさんも炎上と鉄砲水にはご用心!
いや、普通に生活してる人はどっちも無縁だから!笑
5.まとめ
今回はアメリカにあるアンテロープキャニオンの観光情報、アッパーやロウアーの見どころをまとめました。
海外旅行でアメリカを訪れるならアンテロープキャニオンがおすすめです。中でもアッパーやロウアーは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。