メキシコで栄華を誇った古代マヤ文明の遺跡、それがチチェンイッツァです。ここは最高神ククルカンの降臨で知られる世界遺産で、広場の中央に聳え立つピラミッドがかつての繁栄の面影を物語ります。そこは滅亡した古代都市との邂逅が待つ観光スポットです。
今回はメキシコにあるチチェンイッツァの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
チチェンイッツァはククルカンが降臨する古代マヤ文明の世界遺産!
この記事では「メキシコにあるチチェンイッツァの観光情報」「ククルカンのピラミッドやドクロの台座の見どころ」をまとめるよ!
1.チチェンイッツァの概要
まずはチチェンイッツァの概要を見ていきましょう。
- 国:メキシコ
- 地域:ユカタン
- 特徴:世界遺産/遺跡
- 目玉:ククルカンのピラミッド/ドクロの台座
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
チチェンイッツァはユカタン半島の密林に佇む古代マヤ文明の遺跡で、1988年に世界遺産登録された場所です。エルカスティージョと呼ばれるククルカンのピラミッドやドクロの台座など古代文明の残る観光スポットとなっています。
特に1年に2回訪れるククルカンの降臨は世界的に著名です。
ククルカンは羽毛を纏った蛇の姿の最高神を指し、春分の日・秋分の日のみ姿を現すとされています。中でもエルカスティージョの最下段には蛇の頭の彫刻があり、特定の条件下で太陽が沈むと胴体の影が浮き上がる……その現象をククルカンの降臨と呼びます!
ちなみに、エルカスティージョは基底が1面55mで全高が24m、9段の階層と91段の階段から成るのが特徴。その4面91段に最上段1段を合計すると365段となり、これがマヤ暦の1年を表していたとされています。このことからエルカスティージョは「暦のピラミッド」とも呼ばれ、古代マヤ文明の天文学と建築学がいかに優れていたかを証明しているわけです。
他にもチチェンイッツァには戦士の神殿や球戯場、天文台などがあります。北部にはトルテカ期、南部にはプウク期の古代都市も残っているなど魅力は尽きません。
メキシコを訪れるならチチェンイッツァは外せないね!
カンクンを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.チチェンイッツァの観光情報
次にチチェンイッツァの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:15万円~45万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はメキシコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時00分~16時30分(季節で変動あり)
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:7日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:メキシコ/ユカタン
- 住所:Yucatán, Mexico
- 行き方:バス/バン/レンタカー/ツアー
- バス:2時間~2時間30分
- バン:2時間~2時間30分
- レンタカー:2時間~2時間30分
- バス:30分~1時間
- バン:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カンクン⇒チチェンイッツァ」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:暑くて晴れやすい気候
- 4月~6月:暑くてやや晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くてやや晴れやすい気候
- 10月~12月:暑くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~5月/10月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 29℃ | 22℃ | 30mm |
2月 | 30℃ | 24℃ | 25mm |
3月 | 32℃ | 25℃ | 25mm |
4月 | 34℃ | 25℃ | 35mm |
5月 | 34℃ | 27℃ | 55mm |
6月 | 33℃ | 26℃ | 150mm |
7月 | 33℃ | 26℃ | 110mm |
8月 | 33℃ | 27℃ | 140mm |
9月 | 33℃ | 26℃ | 150mm |
10月 | 31℃ | 25℃ | 90mm |
11月 | 29℃ | 25℃ | 35mm |
12月 | 29℃ | 24℃ | 25mm |
2-5.服装
- 1月~3月:体温調節できる服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
メキシコは総じて治安が悪いものの、旅の拠点となるカンクンは治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 行事の開催時期
- 遺跡の保存状態
- 遺跡への接触
2-7-1.事前の勉強
チチェンイッツァは事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に古代マヤに関する情報を頭に入れておくことで遺跡に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
チチェンイッツァは日帰りで観光可能です。ただ、カンクンから片道2時間30分~3時間30分ほど、往復5時間~7時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.行事の開催時期
チチェンイッツァで行われるククルカンの降臨の開催時期は毎年3月・9月となります。毎年行われるイベントの中には不定期のものもあるので、訪れる日付に合わせて調整しましょう。
2-7-4.遺跡の保存状態
チチェンイッツァは遺跡の保存状態が完璧ではありません。時代の流れで失われてしまった部分もある他、雑な発掘作業で壊されてしまった部分もあります。そのため、完全な状態で保管されているわけではないことを念頭に置いておいてください。
2-7-5.遺跡への接触
チチェンイッツァは希少な遺跡が残っているため、遺跡への接触には気を付けたいです。遺跡内には貴重な歴史や文化を紐解く遺物も収蔵されており、古代遺跡の財宝や出土品も展示されています。当然ながら許可なく触れたり傷つけたりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
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3.チチェンイッツァの見どころ
ここからはチチェンイッツァの見どころをまとめます。
3-1.ククルカンのピラミッド
おすすめ度:
羽毛の蛇神を祀る祭壇。
3-2.ドクロの台座
おすすめ度:
生贄の頭蓋骨を並べた壁。
3-3.戦士の神殿
おすすめ度:
人間の心臓を捧げた神殿。
※仮画像
3-4.球技場
おすすめ度:
豊作や生贄を占う戦場。
※仮画像
3-5.天文台
おすすめ度:
星の流れを捉える天文台。
チチェンイッツァはククルカンのピラミッドやドクロの台座、戦士の神殿や球技場、天文台など見どころ満載です。
世界には無数の古代文明が点在していますが、その中でも世界滅亡の予言で一躍話題となったのが古代マヤ文明です。古代マヤ文明は中南米のマヤ地域を中心に栄えた文明で、高度な天文学や建築学に精通していたと考えられています。
チチェンイッツァでは古代マヤ文明を象徴するククルカンのピラミッドやドクロの台座を間近で眺められるだけでなく、新世界七不思議の1つにも数えられる遺跡の中を歩けます。地球の周期を正確に捉えた神殿はさながら巨大なアストロラーベ……宇宙好きは垂涎もののスポットと言えるでしょう!
他にも戦士の神殿や球技場、天文台などの古代マヤ文明の遺産に加え年に二度訪れるククルカンの降臨などなど、見どころは尽きません。
チチェンイッツァではククルカンのピラミッドとドクロの台座、戦士の神殿と球技場、天文台が目玉!
個人的には圧倒的存在感を放つククルカンのピラミッドがおすすめ!
4.チチェンイッツァの体験談
最後に管理人が2018年4月に訪れたチチェンイッツァの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
チチェンイッツァに到着!ゲートを抜けると世界遺産であることを照明する看板と屋台がお出迎え。
記念碑のあるこの場所からはエルカスティージョの姿もまだ見えないね。あるのはお土産を扱うギフトショップ。
……定番のお土産から面白いお土産まで目白押しだぁ。
誘惑に負けないで!あくまでも目的はチチェンイッツァだから!
目抜き通りを抜けると突如現れる荘厳なピラミッド。
あれがエルカスティージョだね。広場にでんと構える姿が圧巻。
今にも神様が降臨しそうな凄まじいオーラ……ただそこにあるだけなのに押し潰されそうになる。
周囲一帯の空気が重たく感じられるほど、ここだけ不思議なプレッシャーが充満してるね。
これも古代マヤ文明の力なのかな。宇宙のパワーがこのピラミッドに集約されてる気がするよ。
かつてここにマヤの古代都市があったのかと思うと時代の濁流を感じずにはいられない。
……ここにも1つの文明があった。そんな時間の残酷さだけでなく切なさや儚さすら抱かせる。
でも、こうして遺跡として残っていてくれたからこそこうして出会えた。それこそが奇跡なんじゃないかな。
この遺跡は何千年も前からここにあったんだよね……一体いつどこで誰が発見したんだろう。
謎は解明されていないみたいだけど、後古典期のマヤの遺産であることは間違いないみたい。
まさに世界の七不思議に匹敵するミステリーだね。むしろ謎に満ちているからこそのロマンなり。
古代都市が栄えたのは西暦900年~1100年頃のことだったとか。
約1000年前の遺跡……日本が平安時代だった頃、ここには高度文明が芽生えていたんだね。
そう考えると古代マヤ文明はとてつもなく発展した文明だったことがわかるね。
戦士の神殿や球技場の近くにあるのが、このドクロの台座。頭蓋骨を模した壁画が並ぶ光景はちょっと不気味。
ガイドさん曰く生贄にされた人々の骸骨なのだとか。
メキシコ各地のお土産屋でスカルの置物を見かけるけど、あれも生贄にされた人たちの頭だったり……。
それはないけど、古代マヤ文明には頭蓋変形の風習があったという記録も残ってるんだってさ。
死生観が色濃いメキシコらしい習慣だね。
メキシコでは死者の日にもドクロの被り物で盛大にお祝いするくらい頭蓋骨は特別な存在なのかも。
あれ?もう下界に降りてらっしゃる。それも2匹も……今日ってククルカンの降臨の日だっけ?
これはもともとある蛇の頭の像だよ。春分の日・秋分の日になるとこの頭部と胴部の影が繋がるのよ。
そうなんだ。それならククルカンの降臨の日じゃなくても蛇神様を拝めるってことだね。
せっかくなら3月か9月のどちらかに訪れて、本物のククルカンの降臨を見たいところ。
どの角度から見ても均等。これは古代マヤ人が作ったシンメトリーアートでもある……のかも!
こんな精巧な建造物をどのやって建てたのか、謎は深まるばかり。
ユカタン半島に不時着した宇宙人が超高度文明を伝えたのかも。
現代科学に匹敵する天文学と建築学を持つ古代マヤ人なら宇宙人と交信できたって不思議じゃない。
夜空を見上げて宇宙の先に思いを馳せる。その願いが宇宙人にも伝わったのかもしれない。
星の使い手とされる古代マヤ人……もしかしたら彼ら自身が宇宙人の正体だったりして!
あの頂上からはさぞ美しい宇宙を眺められたに違いない。
登頂禁止じゃなかったらてっぺんから絶景も楽しめたんだけどね。
広場から少し離れたところにあるのが、この天文台。今は残骸が残るのみだけど、これはこれで味がある。
これが1000年前からあったという事実にただただ驚かされる。
当時から宇宙の動きを完璧に把握していたのかな。
完全ではないにしても太陽暦と同じ「1年=365日」を提唱していた精密な天文台だったとか。
……恐るべし古代マヤ人。彼らは真っ黒な空を見て何を思っていたんだろう。
その古代文明も今は昔のこと。かつての文明も地球が描く壮大な歴史の一部でしかない。
はぁ……僕の人生がちっぽけに思えてきたよ。後世に何も残せそうにない。
でも、その無意味に思える1つ1つの人生が集まることでまた1つの文明になっていくんじゃないかな。
どんな文明もたった1人では成し得ない。ただ生きるだけの命でも宇宙の歴史にとっては欠かせないピースってことかな。
無駄な人生なんて1つもないよ……きっと古代マヤ人もそう思っていたと思う。
5.まとめ
今回はメキシコにあるチチェンイッツァの観光情報、ククルカンのピラミッドやドクロの台座の見どころをまとめました。
海外旅行でメキシコを訪れるならチチェンイッツァがおすすめです。中でもククルカンのピラミッドやドクロの台座は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。