クロアチアで「世界一美しい湖」と称される国立公園、それがプリトヴィツェ湖群国立公園です。そこは16の湖と92の滝が折り重なる幻想的な景色で知られ、光加減によって神秘的な風景へと変わっていく場所……刻一刻と千変万化する大自然に魅せられる観光スポットです。
今回はクロアチアにあるプリトヴィツェ湖群国立公園の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
プリトヴィツェ湖群国立公園は極楽浄土のような光景が続く場所!
この記事では「クロアチアにあるプリトヴィツェ湖群国立公園の観光情報」「遊歩道や遊覧船の見どころ」をまとめるよ!
プリトヴィツェ湖群国立公園の概要


まずはプリトヴィツェ湖群国立公園の概要を見ていきましょう。
- 国:クロアチア
- 地域:プリトヴィツェ
- 特徴:世界遺産/公園/滝/湖
- 目玉:遊歩道/遊覧船
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
プリトヴィツェ湖群国立公園は、美しい滝と湖が幾星霜もの歳月を経て形成された国立公園です。「世界で一番美しい湖」として知られる世界遺産としても著名で、クロアチアを代表する観光名所として知られています。そこはまさにマイナスイオンを全身で堪能できる観光スポットと言えるでしょう。
特に、大小16の湖と92の滝は飲む絶景とされています。
これら国立公園内の特異な地形は石灰華の堆積物によってできたもので、年1cmの割合で“天然のダム”のように積み重なっているのが特徴です。そこに日光の角度や有機物の含有濃度などの条件が重なると、エメラルドグリーンやコバルトブルーに染まる……絶え間なく変化する水の色と森の緑が溶け合う姿は、幻想的の一言に尽きます。
青い湖面が美しい湖と白い噴煙を舞い上げる滝のコントラストは必見、もはや神秘的です。
ちなみに、隣国との国境沿いにある国立公園ということで、ボスニアヘルツェゴビナ観光と兼ねて訪れる人も珍しくないです。一時期、クロアチア紛争によって危機遺産に登録されていたものの、政府が主体となって地雷の回収を進めたことで1997年にリストから脱却。以降は世界中から旅人が訪れる人気スポットとなっています。
クロアチアを訪れるならプリトヴィツェ湖群国立公園は外せないね!
ザグレブを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
プリトヴィツェ湖群国立公園の観光情報


次にプリトヴィツェ湖群国立公園の観光情報を見ていきましょう。
予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はクロアチア旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
時間
- 営業時間:7時00分~20時00分(季節で変動あり)
- 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
場所
- 場所:クロアチア/プリトヴィツェ
- 住所:Josipa Jovica, 53231, Rastovaca, Croatia
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:2時間~2時間30分
- タクシー:2時間~2時間30分
- レンタカー:2時間~2時間30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「ザグレブ⇒プリトヴィツェ湖群国立公園」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
気候
- 1月~3月:寒くてやや雨が降りやすい気候
- 4月~6月:やや寒くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:やや寒くてやや雨が降りやすい気候
- 10月~12月:寒くてやや雨が降りやすい気候
- ベストシーズン:6月~9月
| 平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
| 1月 | 3℃ | -5℃ | 105mm |
| 2月 | 5℃ | -4℃ | 110mm |
| 3月 | 10℃ | -1℃ | 100mm |
| 4月 | 15℃ | 3℃ | 105mm |
| 5月 | 19℃ | 7℃ | 105mm |
| 6月 | 24℃ | 10℃ | 80mm |
| 7月 | 27℃ | 12℃ | 60mm |
| 8月 | 26℃ | 11℃ | 85mm |
| 9月 | 20℃ | 7℃ | 145mm |
| 10月 | 15℃ | 4℃ | 155mm |
| 11月 | 9℃ | 1℃ | 185mm |
| 12月 | 4℃ | -3℃ | 145mm |
服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:厚手の服装
- 7月~9月:厚手の服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
治安
- やや良い
クロアチアは総じて治安が良く、旅の拠点となるザグレブも治安良好です。
注意点
- 拠点からの立地
- 水中への落下
- 動植物への接触
拠点からの立地
プリトヴィツェ湖群国立公園は日帰りで観光可能です。ただ、ザグレブから片道2時間~2時間30分ほど、往復4時間~5時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
水中への落下
プリトヴィツェ湖群国立公園のコース脇には天然水が流れているため、水中への落下にも気を付けたいです。スマホやカメラを落とすと大変ですし、自身が落ちると危険です。木製の道は湿っていて滑りやすく、無理に歩き回ったり走り回ったりすると散策路から転落するので、通路上では静かに過ごしましょう。
動植物への接触
プリトヴィツェ湖群国立公園には希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、狼や熊などの動物やブナやモミなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり掴んだりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
プリトヴィツェ湖群国立公園の見どころ
ここからはプリトヴィツェ湖群国立公園の見どころをまとめます。


遊歩道
おすすめ度:
音が心地よい木製の道。


遊覧船
おすすめ度:
水の鏡に浮かぶ船。
プリトヴィツェ湖群国立公園は遊歩道や遊覧船など見どころ満載です。
19世紀後半にクロアチアの一大観光名所となったプリトヴィツェ湖群国立公園で見逃せないのが、周囲の木々と絶妙にマッチする木製の遊歩道。自然美が評価されて世界遺産に登録されたということもあり、遊歩道を歩いているだけで癒されます。
世界的に見ても珍しいカルスト地形を持つプリトヴィツェ湖群国立公園は、標高636m~503mまで約8kmにわたって流れる水で形成されており、上流の湖群と下流の湖群があるのが特徴です。湖群自体は2km²の広大な土地に広がっており、一部では周辺の木々を眺めながら進む遊覧船も運行中。
なお、地域一帯は狼や熊、山猫、ミミズクやライチョウなどの稀少な動物が生息する他、ブナやモミなどの植物も生息しています。アルプスと地中海の生態系が混然一体となった姿はさながら動植物の楽園。気候や土壌、標高差などによって生み出される生態系は世界的に見ても稀です。
プリトヴィツェ湖群国立公園では遊歩道と遊覧船が目玉!
個人的には桃源郷のような絶景が広がってる遊歩道がおすすめ!
プリトヴィツェ湖群国立公園の体験談
最後に管理人が2017年10月に訪れたプリトヴィツェ湖群国立公園の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。


プリトヴィツェ湖群国立公園に到着!ここがクロアチアで最も有名な世界遺産……朝霧が霞む中、みんな今か今かと開園を待ちわびてる!
旅人が死ぬまでに一度は訪れたい絶景と言われる場所。
大小92の滝と16の湖が連なる国立公園。1979年に自然遺産として世界遺産に登録されたとのこと。
クロアチア紛争中は世界危機遺産に登録されてたんだけど、地雷が撤去されてからはリストから除外されたんだとか。
見てよ、ビジターセンター前にあるあのユネスコの盾!
いよいよ開園、果たしてどんな光景が待ってるんだろうね?


くはぁ~っっ!なんだこの景色は!
エントランスを抜けると一気に広がる滝と湖。赤や黄に紅葉した木々と白い岩肌が織りなす風景はさながらこの世の極楽浄土。
流れ込んでくる絶景の情報量が多すぎて一瞬目を疑ったよ。
少なくともその光景は間違いなく「死ぬまでに一度は見たい」と思わせるのに十分すぎるね。


水鏡が映し出す2つの世界。俗界と隔てるように水鏡が世界を真っ二つに分けちゃったみたいな景色。
静まり返った湖畔の遊歩道をただただ歩く。
四方八方を取り囲う色彩の風景は、まさに絶景だぁ。
目の前の光景を例える言葉が出てこない。滝と湖が奏でる音に耳を傾けながら散歩する贅沢な時間がたまらないや。


落ち葉が舞う遊歩道はあの世に続く架け橋の如し。
カランコロンと人の足音で色めき立つ遊歩道。ひらひらと舞う落ち葉を乗せて旅人を運ぶ。
紅葉の時期しか出会えない絶景がここにあるね。
ベストシーズンとされる夏は1日1万人もの人々が訪れるほど大盛況って話だけど、個人的には秋もおすすめしたいよ。


透き通る水を見つめてると湖底まで吸いこまれそうになるよ。
プリトヴィツェ湖群国立公園の水は日光の角度によってエメラルドグリーンになったりコバルトブルーになったりするんだよね。
まるで人の心を奪う魔性の宝石。
四季折々の木々を眺めながら、ただ写真を撮って歩くだけでも十二分に楽しめる場所ってのが人気の理由なのかもしれないね。




天から降り注ぐマイナスイオン!その名も落差約78mのプリトヴィツェ滝!
水しぶきが顔に飛んできてマイナスイオンが染み込んでくる。
化粧水も美容液も何もいらん!口開けて待ってりゃいいだけ。
いや、口開ける必要はないでしょ。


園内には滝でも湖でもない、川?沢?もある。
階段状になった遊歩道に沿うように流れてて落ち着くね。本当、プリトヴィツェ湖群国立公園は歩いてるだけでストレスが消えちゃうよ。
……こんな綺麗な水だったらさ、ちょっとくらい飲んでも大丈夫かな?
綺麗なのは綺麗だけど微生物とかいるだろうからおすすめできないよ。そもそも神聖な世界遺産で飲む人なんていないだろうしね。


新鮮な空気をつまみ食いしながら歩いてると、お腹の奥底にあるドス黒いものが浄化されてく気がするよ。
人間の心なんて真っ黒だもんね。
それは語弊がある!あくまでも僕のこの心が真っ黒ってことだから……って何言わさすねん!
……なんかさ、スプーンですくって食べられそうなほど柔らかそうな水だよね。まぁヨーロッパの水は基本硬水だけども。




毎日酷使してる視力も秒で回復しそう。
木の枝でできたトンネルを抜ける遊歩道。園内にはハイキングコースがいくつかあるから、どのルートを通るかは自由。
迷子になることはないと思うけど、コースによっては距離があるから注意。
体力に自信のある人とない人でどう回るべきかが変わってくるから、地図を見て確認しておくと良いかも。


水浴びする鳥ちゃそ。柔らかそうなボディに柔らかそうな水がぶつかって、柔らかい写真が撮れた。
バードウォッチングもできちゃうんだ。


途中、水草が生い茂る場所を発見。
奥の山が紅葉してて綺麗だね。
水に反射して境目が分からなくなってるのもまた綺麗だよ。
クロアチアは他にも見るべきところがあるから私たちは1日のんびりってわけにはいかないけど、ずっとここにいてもいいかも。
わかる。実際にそういう人もいるんじゃないかな?
周遊するのが苦になる年齢になったら日がな1日ずっとプリトヴィツェ湖群国立公園内で過ごすのもあり!


遊覧船に乗る予定なのですが、出発までやや時間があるってことで湖畔から鴨でも眺めつつまったり。
水が透き通りすぎてて鏡張りになってる。
本当、綺麗すぎて現実じゃないみたい。
死ぬまでに一度は行きたい場所とされてるらしいけど、もうすでにここがあの世っぽいよね。


……鴨ちゃそ。水が透明すぎて足の先まで全部見える。
その水を思う存分楽しめる鴨に嫉妬しちゃう。私も水浴びしたいもの。
僕も水浴びしちゃおうかしら?
人間は絶対にやめて!


肌寒い風に吹かれながら優雅な遊覧船観光へ。遊歩道から楽しむ湖も良いけれど、船から楽しむ湖もまた風情あり。
さながら“溶けた鏡に浮かぶ船”ってところ。
しかもこの遊覧船、出入り口で支払った入場料に乗船料が含まれてるから、運賃がかからないんだよね。
園内を運行するバスの運賃も含まれてる太っ腹っぷり。
なお、バスや船は環境保護の観点から電気で進むエコ仕様だから環境にも優しいんだよね。さすがは世界遺産の国立公園。
水が作り出す芸術と人が守り抜く自然。プリトヴィツェ湖群国立公園は評判通りの観光名所だった!
噂に違わぬ絶景の宝庫がそこにあった!
一生忘れられない光景の中をただただ歩いて癒されたい人は、ぜひプリトヴィツェ湖群国立公園へ!
まとめ
今回はクロアチアにあるプリトヴィツェ湖群国立公園の観光情報、遊歩道や遊覧船の見どころをまとめました。
海外旅行でクロアチアを訪れるならプリトヴィツェ湖群国立公園がおすすめです。中でも遊歩道や遊覧船は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。
