モロッコで「青い宝石箱」と称される青い街、それがシェフシャウエンです。そこはリフ山脈の奥地に佇む高低差のある町で、青い迷宮都市として知られています。階段から外壁、街路に至るまで青一色に染まった姿はまさに“現代のおとぎの国”……童話の世界のような観光スポットと言えるでしょう。
今回はモロッコにあるシェフシャウエンの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
シェフシャウエンは青の絶景が彩る迷路のような町!
この記事では「モロッコにあるシェフシャウエンの観光情報」「階段や外壁や街路の見どころ」をまとめるよ!
1.シェフシャウエンの概要
まずはシェフシャウエンの概要を見ていきましょう。
- 国:モロッコ
- 地域:シェフシャウエン
- 特徴:町/レジャー
- 目玉:階段/外壁/街路
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
シェフシャウエンは青い街として知られる町で、階段・外壁・街路……何もかもが青に包まれた“現代のおとぎの国”です。旅人から「青い宝石箱」と称されるシェフシャウエンは世界遺産ではありませんが、童話の世界に迷い込んだかのような絶景が広がる観光スポットとして知られています。
そこはリフ山脈の標高564mにある秘境の地。400年もの間、異教徒の立ち入りが禁じられた場所。
もともとイスラム王朝によって栄えた町でしたが、15世紀にイベリア半島でのレコンキスタによって移住したイスラム教徒とユダヤ教徒により青い街の基礎が作られたと考えられています。具体的にいつから青い街として知られるようになったかは定かではありませんが、イスラエルが建国されてユダヤ人が移り住んだ1950年頃にはすでに家や道を青く塗る慣習があったそうです。
1950年代は白い建築物も混合していたようで町全体が青一色だったわけではないものの、人知れず伝統を守り続けてきた青い街並みは圧巻……哀愁と芸術が同居する姿は必見と言えるでしょう。
ちなみに、名前は中心市街地から見える山頂に由来。2つの山の頂きがヤギの角(シャオウア)に見えることから、「角を見よ(シェフシャウエン)」と命名され、次第にシャウエンと呼ばれるようになりました。
モロッコを訪れるならシェフシャウエンは外せないね!
カサブランカを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.シェフシャウエンの観光情報
次にシェフシャウエンの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:15万円~45万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はモロッコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:2時間~3時間
- 必要期間:7日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:モロッコ/シェフシャウエン
- 住所:Chefchaouen, Morocco
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:6時間~6時間30分
- タクシー:4時間30分~5時間
- レンタカー:4時間30分~5時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カサブランカ⇒シェフシャウエン」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:4月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 15℃ | 3℃ | 20mm |
2月 | 16℃ | 4℃ | 20mm |
3月 | 18℃ | 6℃ | 25mm |
4月 | 20℃ | 8℃ | 30mm |
5月 | 23℃ | 10℃ | 50mm |
6月 | 28℃ | 13℃ | 60mm |
7月 | 33℃ | 16℃ | 60mm |
8月 | 33℃ | 17℃ | 50mm |
9月 | 28℃ | 14℃ | 45mm |
10月 | 24℃ | 11℃ | 35mm |
11月 | 19℃ | 7℃ | 35mm |
12月 | 16℃ | 4℃ | 30mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや悪い
モロッコは総じて治安が悪く、旅の拠点となるカサブランカも治安不良です。
2-7.注意点
- 街中での迷子
2-7-1.街中での迷子
シェフシャウエンの周辺では美しい街並みを歩くウォーキングツアーをはじめ美味しいグルメや楽しいショッピングが体験できますが、街中での迷子には気を付けたいです。トラブルが発生したりパニックを誘発したりすると取り返しのつかない事態になるので、街中ではコーディネーターの指示に従いましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.シェフシャウエンの見どころ
ここからはシェフシャウエンの見どころをまとめます。
3-1.階段
おすすめ度:
青一色に染まる階段。
3-2.外壁
おすすめ度:
青に包まれた外壁。
3-3.街路
おすすめ度:
青に塗られた街路。
シェフシャウエンは階段や外壁、街路など見どころ満載です。
旧市街と新市街に隔てられ、それぞれが特異な街並みを形成しているシェフシャウエンはどちらも見どころ満載なのですが、何より一際目を引くのが鮮やかな青に染められた街並み。塗料は単なる青だけでなく淡い青に濃い青、白っぽい青とバリエーション豊富で、訪れた旅人を異世界へと誘ってくれるでしょう。
グラデーションだったりツートンだったりと遊び心もあり、歩いているだけで楽しめます。
こうした濃淡が町の色彩に立体感を生み、複雑な景観を描いているわけです。話は変わりますが、シェフシャウエンがなぜ青いのか、その理由には以下のような説があります。
- イスラム教やユダヤ教で神聖な色とされているため
- 太陽の眩しさを和らげるため
- 虫除けのため
シェフシャウエンが青い理由として最も有力視されているのが、イスラム教やユダヤ教で青が神聖な色とされていたからという説。当時、イスラムを源流とする町にスペインから追われたユダヤの人々が移り住み、壁を青く塗るようになったという説が有力です。神や天を表す色が青だったことから、町全体を青くしたとされています。
一部では観光客や旅行者を誘致するため、聖なる水が湧き出るオアシスを表現するためと諸説ありますが、いずれにせよシェフシャウエンの美しさは世界でも指折りと言えるでしょう!
なお、シェフシャウエンにはウタエルハマン広場やハウタ広場など地元の人で賑わうスポットがある他、カスバ博物館やグランドモスク、スペインモスクなどのスポットも点在しています。ラスエルマーの滝と言った珍しい光景にも出会えるなど、1日中歩き回っても物足りないほど魅力的なスポットが満載です。
温浴施設のハマムで癒されるのも良し、アルガンオイルやスパイス、その他の極彩色に着彩された雑貨を選ぶのも良し……シェフシャウエンでしか手に入らないものも目白押し。ぜひ、エキゾチックでノスタルジックな町を歩きながらまだ見ぬ未知との遭遇をお楽しみください。
シェフシャウエンでは階段と外壁、街路が目玉!
個人的にはオアシスを連想させる青い街がおすすめ!
4.シェフシャウエンの体験談
最後に管理人が2018年10月に訪れたシェフシャウエンの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
シェフシャウエンに到着……って全然青くないじゃない!青い街と聞いて遠路はるばるやってきたのに!
いきなり怒涛のクレームしてるところ悪いんだけど、シェフシャウエンの青い街まではもうちょっとあるのよ。
……元要塞都市シェフシャウエン、そう簡単に落とせはしないのね。
むしろ、これはこれで砂?土?っぽい建物が並んでておしゃれじゃない?
どうやら出入口はここみたい。
今回はツアーに参加したからここから入場する形だけど、他にも出入口はあるんじゃないかな。
まずはガイドさんの案内でモロッコ料理をいただくことに……メニューはツナとフルーツとライスの何か。
曖昧すぎてまったく想像できないんだけど!何食べたの?
説明したいけどできないもの!
よくわからないもの食べて平気?
周囲を見渡すとポルトガルの侵略に抗うために作られた要塞の名残がある。
美しさと物々しさが融合した不思議な町だよね。世界遺産に登録されてないのが不思議。
青いシャツとパンツを持ってきて良かったよ!
赤とか緑とか相反する色の服を持ってくのが良いらしいけど、逆に青で統一するのも悪くないね!
……この青さ、まるで空を溶かして壁に塗ったかのよう。それにしてもなんで壁を青くしようと思ったんだろう?
シャウエンが青い理由は「イスラム教やユダヤ教で神聖な色とされているため」っていう説が有力っぽい。
ガイドさん曰く「太陽の眩しさを和らげるため」「虫除けのため」って説もあるとのこと。
最近だと「村おこしのため」って理由で塗る人もいるんだとか。
植木鉢がちょこんっとあるだけなのに、超おしゃれ。
グラデーションになってるところがかわいいよね。
うねうねと迷路のように続く細道を歩く……本当にどこを見ても青い!
海底都市は海の中じゃなくて山の中にあったんだ!
ただ、悲しいかな、こんな綺麗な街並みにも落書きがある。そんなに絵が描きたいなら画家にでもなればいいのに。
地元の人の中にはツーリストに対して良く思っていない人もいるらしいから、反抗の証か何かなのかも。
写真を見返してみると自分の写真ばかりで恥ずかしくなってきた。
なんか婚活用に撮った写真みたいね。
ナルシスト全開でイキり写真って……もう「結婚できない男」じゃん。若かりし頃の阿部寛じゃん。
「結婚できない男」はナルシストでもないしイキりでもない。
こんなん「まだ結婚できない男」じゃなくて「もう結婚できない男」じゃん……新シリーズのオファー来ちゃうじゃん。
とにかくドラマの製作スタッフ全員に謝ろっか。
……シェフシャウエンは歩けば歩くほど絶景と出会える!青い壁を背に両手を広げれば、空を飛んでる気分になれる!
絶景に溺れるとはこのこと。
息をしてりゃ溺れることもあるさ。僕なんて海外旅行の度に旅してる自分に酔って溺死寸前になるもの。
イキるのはダサいけど、ナルシストは別に悪くないと思う。
山間を開拓する形でできたシェフシャウエンには、急坂もある。膝小僧が絶賛ストライキ中の僕にとってはなかなかの難所。
写真を撮ってたら杖をついた老紳士が映り込む。
自慢げに見せてくる膝老人。なんでも絵になるシェフシャウエン。青い扉の民泊施設もあってシャッターを切る手が止まらない。
巨人でも泊まりに来るのかってくらい巨大な扉だぁ。
シェフシャウエンでは、ちょっとしたものが素敵に変わる町。
この町には小さな幸せがいっぱい詰まってる。
青く染められた壁に挟まれながら、ただただ裏路地を歩く。それだけでシェフシャウエンを満喫できてしまう。
何気ないものを撮るのも至福の時間になっちゃうよね。
自撮り祭りに疲れてきたものの、これは撮らないともったいない。何枚何十枚と「ここに来た証」を残していくよ。
それにしても、服が同じ色だからめちゃくちゃ溶け込んでるね。
青い街に現れては消える透明人間。もう誰も僕を見つけられない。いや、もともと透明人間くらい影薄いけども。
どうせなら顔も青く塗って完全に同化しちゃったら?
それはただのブルーマン!ラスベガスで公演したろか!
ブルーマングループに入るならまずスキンヘッドにしないと……。
こんな青くて美しい街並み、他にどこにもないんじゃないかな。
他だとインドのジョードプルにエジプトのヌビア村、ギリシャのサントリーニ島にスペインのフスカルとかがある。
めっちゃあった!
チュニジアにもシディブサイドと呼ばれるブルーシティがあったような。
……全部が青い。
そんなところにいたら宿主にぶっ飛ばされるよ。
ガイドさんが「ここは写真撮ってもOK」って言ってたから大丈夫だとは思うけど、怒る人もいるかもしれないね。
地元の人の中にはカメラを向けられるのを嫌がる人もいるから気を付けて。男性は許可してくれても女性はNGだったりするから。
鋭い眼光で睨む黒猫にも出会う。
町全体が青いから黒猫も映えるよね。
不吉の象徴とされる黒猫だけど、シェフシャウエンで見かけたらむしろラッキー。ここじゃ幸運の象徴さ。
あっちこっちに白猫とか三毛猫もいて癒される。
壁を青く塗ってる最中についつい手で触っちゃったのかな?
ここに住む人々の営みが手に取るように伝わってくるね。手を合わせてみると情景が浮かんでくるよ。
賑わいに満ちた笑い声が聞こえてきそう。
みんなでワイワイしながら壁を青く塗ったところを想像するとなんだかほっこりしちゃうよね。
階段で休んでるところまで絵になるんだもの。
まるで異世界のよう。ここにいると誰もが異世界の住人になれる。
せっかくなら朝焼けや夕焼けも見たかったなぁ。なんて考えてる間にだんだんと帰りたくなくなってくる。
迷宮都市とも称されるシェフシャウエン……別の意味で迷子になっちゃう場所なのかもしれない。
むしろ、一歩歩けば街並みが変わるからどんどん迷子になりたくなる。もっと良い絶景がないか探したくなる。
冒険心を飲み込む魔境でもあるシェフシャウエン。
シェフシャウエンの絶景としてよく紹介される階段。ガイドブックやパンフレットでも紹介されてたりするよね。
にやけ顔のチキン野郎さえいなければ、良い写真なのに!
青に青を重ねて、青に青を足して、青に溺れたシェフシャウエン。上と下でツートンにするセンスの良さが光る。
カラフルな植木鉢が差し色になってて一層映えるよね。
なんだこの鮮やかな魔法の粉は!
モロッコは色鮮やかなものに溢れてる。青い街だけでなく赤い街や黄の街、白い街……カラフルな魔法の世界みたい。
どこもかしこもファンタジックな絶景に満ちてる。
どこを見渡してもフォトジェニックだからか、何百枚何千枚って写真を撮っちゃうんだよね。
カラフルなタジン鍋もあった!
モロッコといえばタジン鍋!雑貨屋に所狭しと並べられた姿はもはや壮観ですらある。
よく見たらきのこのような形の陶器にこけしのような形の陶器まである。
シェフシャウエンはウールの毛織物や手工芸品のツールも売られてるから、お土産選びで迷うことはないかも。
モロッコはぼったくりに遭いやすいから値段交渉は必須だけど、雑貨とかのお土産を探したい人にはぴったり。
値引き交渉もきっと良い思い出になるはず!
こうやって見てみたら青い街というより白い街。
モロッコには白い街もあるよ、確かテトゥアンって名前の町だったかね。
ここに来てようやく今日のファッションが際立ったよ。シェフシャウエンの街中では同化してたけどね。
本当、どうかしてたよね。
そっちのどうかじゃないから。まぁでも、思い返すとテンション爆上げで本当にどうかしちゃってたかもしれない。
よし、シェフシャウエンでかけられていた魔法も解けたところだし……次の色の街に向かうとしよう!
5.まとめ
今回はモロッコにあるシェフシャウエンの観光情報、階段や外壁や街路の見どころをまとめました。
海外旅行でモロッコを訪れるならシェフシャウエンがおすすめです。中でも階段や外壁や街路は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。