カナダの世界遺産カナディアンロッキーでもあまり知られていない国立公園、それがクートニー国立公園です。そこはマーブルキャニオンと呼ばれる荒々しい色合いの渓谷が続く場所で、ペイントポットやラジウムホットスプリングがある癒しの地……ありのままの大自然に抱かれる観光スポットです。
今回はカナダにあるクートニー国立公園の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。
クートニー国立公園は手つかずの自然が残る大人の隠れ家!
この記事では「カナダにあるクートニー国立公園の観光情報」「マーブルキャニオンの見どころ」をまとめるよ!
1.クートニー国立公園の概要
まずはクートニー国立公園の概要を見ていきましょう。
- 国:カナダ
- 地域:ブリティッシュコロンビア
- 特徴:公園/渓谷/レジャー
- 目玉:マーブルキャニオン
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
クートニー国立公園は、世界遺産カナディアンロッキーでも手つかずの自然が残されている国立公園で、散歩道をただ歩いて回るというシンプルなハイキングができる大人の隠れ家的スポットです。温泉や渓谷など……癒しの要素が詰め込まれた自然治癒力マシマシの観光スポットとしても知られています。
国立公園となったのは1920年のことで、世界遺産に登録されたのは1984年のこと。
単体で世界遺産となったわけではなく、カナダはバンフを代表するバンフ国立公園・ジャスパー国立公園・ヨーホー国立公園とともに「カナディアンロッキー山脈自然公園群」という名前で登録されているのが特徴。他の国立公園と比べてもかなり自然派な公園で、目立った施設はほぼありません。
観光地化されていないがゆえに鉄道も通っておらず、アクセスは車のみ。まさに大人だけが行くことを許された“アウトドアの聖地”と言えるでしょう。
ただ、観光地化されていない分、落ち着いていて静かな雰囲気が楽しめます。環境も徹底して保全されており、国立公園の近辺にはラドンを含むラジウム温泉が湧き出ている他、カナダ最大の温泉プールもあるなど、癒しを求めている旅人にも外せない穴場です。
カナダを訪れるならクートニー国立公園は外せないね!
カルガリーを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.クートニー国立公園の観光情報
次にクートニー国立公園の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はカナダ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:4時間~5時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:カナダ/ブリティッシュコロンビア
- 住所:7556 Main St E, Radium Hot Springs, BC V0A 1M0, Canada
- 行き方:タクシー/レンタカー/ツアー
- タクシー:2時間30分~3時間
- レンタカー:2時間30分~3時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カルガリー⇒クートニー国立公園」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや寒くて晴れやすい気候
- 7月~9月:やや寒くて晴れやすい気候
- 10月~12月:寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:6月~8月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | -3℃ | -14℃ | 20mm |
2月 | -1℃ | -11℃ | 15mm |
3月 | 4℃ | -7℃ | 20mm |
4月 | 11℃ | -2℃ | 30mm |
5月 | 16℃ | 4℃ | 60mm |
6月 | 20℃ | 8℃ | 70mm |
7月 | 23℃ | 10℃ | 65mm |
8月 | 22℃ | 9℃ | 55mm |
9月 | 16℃ | 4℃ | 50mm |
10月 | 12℃ | 0℃ | 15mm |
11月 | 3℃ | -8℃ | 15mm |
12月 | -2℃ | -12℃ | 15mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
カナダは総じて治安が良く、旅の拠点となるカルガリーも治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 動植物への接触
2-7-1.拠点からの立地
クートニー国立公園は日帰りで観光可能です。ただ、カルガリーから片道2時間30分~3時間ほど、往復5時間~6時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.動植物への接触
クートニー国立公園には希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、ビーバーなどの動物やマツなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.クートニー国立公園の見どころ
ここからはクートニー国立公園の見どころをまとめます。
3-1.マーブルキャニオン
おすすめ度:
雪解け水が作った渓谷。
3-2.ペイントポット
おすすめ度:
酸化鉄を含む錆色鉱泉。
※仮画像
3-3.ラジウムホットスプリング
おすすめ度:
ラドンを含む天然温泉。
※仮画像
クートニー国立公園はマーブルキャニオンやペイントポット、ラジウムホットスプリングなど見どころ満載です。
マーブルキャニオンは水の力だけで形成された石灰岩の渓谷で、全長600mほどの遊歩道が整備されているのが特徴です。激流に研磨されて大理石のようになった谷を歩けば、大自然の力を否が応でも感じさせられるでしょう。途中の橋からは、眼下80mにまで抉られた谷底を流れる水流が拝めるのも見どころと言えます。
轟音とともに岩を侵食する怒号にも似た水の音は迫力満点……!
加えて、氷河湖の沈殿物だった粘土が鉄分を含んだ鉱水によって染められ、極彩色に千変万化するペイントポットも必見と言えるでしょう。ペイントポットは酸化鉄を含む錆色鉱泉で、亜鉛・鉛・マンガンとのバランスによって色が変わることから、かつて先住民に染料として活用されていたと考えられています。
他にも、微量の放射能が含まれており、抗酸化作用で自然治癒力がアップするとされるラジウムホットスプリングも見逃せません。ラジウム温泉はラドンを含む天然温泉で、関節痛・筋肉痛・神経痛の他、自律神経失調症や生活習慣病にも効果が期待できると言われている源泉です。
どちらも現在は独自の景観や独特の効能を持ち、観光客を魅了してやみません。
クートニー国立公園ではマーブルキャニオンとペイントポット、ラジウムホットスプリングが目玉!
個人的には歩いてるだけで癒されるマーブルキャニオンがおすすめ!
4.クートニー国立公園の体験談
最後に管理人が2017年6月に訪れたクートニー国立公園の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
クートニー国立公園に到着!今回のカナダ旅行ではバンフ周辺の4つの国立公園を回ってきたけど、ここが最後のようだね。
あまり観光地化されてない場所だけど、知る人ぞ知る癒しの地だよ。
癒しの地?マッサージでもしてくれるの?
いや、温泉があるんだ!
お、温泉?温泉ソムリエの資格を取ろうか迷ってる僕にそんなこと言ったら黙っちゃいられないよ?
迷ってるだけかい!と、とにかくクートニー国立公園付近にはラドンを含むラジウム温泉が点在してるのさ!
……ラ、ラドン?ゴジラの親戚か何か?
……え?温泉ソムリエの資格取る気なんだよね?ラドンは地下に存在するラジウムが放射性壊変して発生する希ガスのことね!
放射性壊変だの希ガスだの、やっぱりゴジラの類じゃん!
地域一帯のラジウム温泉は先住民の聖地だったんだけど、今はカナダ最大の温泉プールとして知られてるんだってさ。
聞くところによると40℃の温泉が湧き出てるってね。
そうそう、アメリカにあるイエローストーン国立公園のようなペイントポットもあって、昔は染料としても重宝されてたんだってよ。
無駄話してる間に何やら圧縮されたような岩の前に来たよ。
ものすごい力で凝縮されたみたいな岩だね。
まるでミルフィーユ。ありきたりな言葉だけど、自然の力ってすごい……ってかあっちの山肌、なんか焦げてない?
ガイドさん曰く、山火事が度々発生するらしくて火災の規模によっては一面が炎で丸焦げになっちゃうんだってさ。
……やっぱり自然の力ってすごい。
じゃあ、もっとすごいもの見せてあげる!
おわぁ!水が岸壁を往復ビンタしながら流れてく!
これぞマーブルキャニオン名物!クートニー国立公園は氷河の雪解け水が流れてて、豪快な地形が見られるんだよね。
にしても削られ過ぎじゃない?ってくらい削られてるんだけど!
水には固形物も含まれてるから普通の雪解け水よりも浸食力が半端じゃないのさ。人間なんて一瞬で飲み込むほどに。
遊歩道の途中に架かる橋の上から下まで見渡すと、思わず激流に吸い込まれそうになる。
浸食する側と浸食される側がぶつかり合うことで奏でるシンフォニー。
色んな国立公園を一通り回ってきたけど、そのどれにも該当しない独自の景観が広がってるよね。
岩の隙間をうねりながら進む水は、まるで大地を食べながら這う大蛇。
バーミリオン峠からファイヤーウィードトレイルと呼ばれるハイキングコースを7kmほど行くとある。
みなさんもぜひ訪れて、水流が奏でる怒号を味わってみては?
途中、幾度となく断崖絶壁に全身がブルッと震えたけど、この高低差こそがクートニー国立公園の魅力!
万が一、落ちてしまったらあの世まで一直線の激流下り……なんて笑えない冗談だからくれぐれも落ちないように!
……え?それって芸人さんとかでよくあるあのノリ?
「押すなは押せ」理論じゃないから!手すりが壊れてるとことかもあるから本当に気を付けて!
グリズリーの目的情報もあるみたいだから注意しないとだ……今から死んだふりの練習しておこうかな?
あれ通用しないらしいから大人しく逃げた方がいいと思う。
それにしてもカナダ……楽しかったなぁ。
よし、バンフに戻って最後のディナーをいただくとしよう!とっておきのステーキとロブスターをね!
今回の旅は歴代の海外旅行でもトップクラスに最高な体験の連続だった。本当に帰りたくなるなるほど素敵な思い出だらけ。
大自然の美しさはもちろん、人の優しさにも触れる旅だったよね。
またカナダを訪れたら、次はイエローナイフでオーロラが見たい。
ケベックにトロント、バンクーバーにモントリオール……まだまだ行ってみたい都市ばかり!またいつか来よう?
5.まとめ
今回はカナダにあるクートニー国立公園の観光情報、マーブルキャニオンの見どころをまとめました。
海外旅行でカナダを訪れるならクートニー国立公園がおすすめです。中でもマーブルキャニオンは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。