カナダにある世界三大恐竜博物館の一角、それがロイヤルティレル博物館です。そこはブラックビューティーや化石のクリーニング、恐竜のミイラなどを生で見学できるライブ感溢れる古生物博物館で、珍しい全身骨格や標本が満載……まさに古代生物と語り合える観光スポットと言えるでしょう。
今回はカナダにあるロイヤルティレル博物館の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。
ロイヤルティレル博物館は希少な化石を復元する“恐竜の再生工場”!
この記事では「カナダにあるロイヤルティレル博物館の観光情報」「ブラックビューティーの見どころ」をまとめるよ!
1.ロイヤルティレル博物館の概要
まずはロイヤルティレル博物館の概要を見ていきましょう。
- 国:カナダ
- 地域:アルバータ
- 特徴:博物館
- 目玉:ブラックビューティー
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ロイヤルティレル博物館はミッドランド州立公園内にある恐竜の恐竜による恐竜のための博物館で、世界三大恐竜博物館の1つとして知られています。そこは約10万体の骨をはじめ、50体以上の全身骨格、200点以上の標本を貯蔵する“化石の宝物庫”……激レア化石を惜しみなく展示する観光スポットです。
始まりは1884年、悪地として悪名を轟かせるドラムヘラーにて地質学者のジョセフ・ティレル博士がアルバートサウルスの化石を発見したのがきっかけです。彼の他にも名立たる研究者が次々と恐竜を発見したことで世は“大化石時代”を迎え、ドラムヘラーは一躍“化石の町”として知られるようになります。
その後、1985年9月25日にロイヤルティレル博物館が開館。1990年にはエリザベス2世から「王立」の称号を与えられ、今では毎年約30万人が訪れるマンモス級の博物館となりました。
館内では著名な研究者の1人、フィリップ・J・カリー博士による発掘サイト見学ツアーも開催されるなど、まさに“化石を愛する者すべてに贈る恐竜博物館”と言えるでしょう!
カナダを訪れるならロイヤルティレル博物館は外せないね!
カルガリーを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ロイヤルティレル博物館の観光情報
次にロイヤルティレル博物館の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はカナダ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:9時00分~21時00分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:カナダ/アルバータ
- 住所:1500 N Dinosaur Trail, Drumheller, AB T0J 0Y0 Canada
- 行き方:タクシー/レンタカー/ツアー
- タクシー:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カルガリー⇒ロイヤルティレル博物館」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや寒くて晴れやすい気候
- 7月~9月:やや暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:6月~8月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | -5℃ | -18℃ | 10mm |
2月 | -4℃ | -16℃ | 10mm |
3月 | 4℃ | -8℃ | 15mm |
4月 | 14℃ | -1℃ | 20mm |
5月 | 20℃ | 5℃ | 45mm |
6月 | 24℃ | 9℃ | 50mm |
7月 | 26℃ | 12℃ | 60mm |
8月 | 25℃ | 10℃ | 50mm |
9月 | 20℃ | 5℃ | 45mm |
10月 | 14℃ | -1℃ | 15mm |
11月 | 2℃ | -10℃ | 10mm |
12月 | -5℃ | -16℃ | 15mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
カナダは総じて治安が良く、旅の拠点となるカルガリーも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 展示物への接触
2-7-1.事前の勉強
ロイヤルティレル博物館は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に古生物に関する情報を頭に入れておくことで化石・恐竜に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
ロイヤルティレル博物館は日帰りで観光可能です。ただ、カルガリーから片道1時間30分~2時間ほど、往復3時間~4時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.展示物への接触
ロイヤルティレル博物館は希少なものが置かれているため、展示物への接触には気を付けたいです。館内には貴重な歴史や文化を物語る遺骨も保存されており、古代生物の全身骨格や標本も公開されています。当然ながら許可なく持ったり盗んだりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ロイヤルティレル博物館の見どころ
ここからはロイヤルティレル博物館の見どころをまとめます。
3-1.ブラックビューティー
おすすめ度:
目玉のティラノサウルス。
3-2.化石のクリーニング
おすすめ度:
発掘物のクリーニング。
3-3.恐竜のミイラ
おすすめ度:
ノドサウルスのミイラ。
ロイヤルティレル博物館はブラックビューティーや化石のクリーニング、恐竜のミイラなど見どころ満載です。
研究教育機関としての役割も担っているロイヤルティレル博物館では、約10万体を超える骨が管理されており、完全な全身骨格は50体以上、展示されている標本は200点以上と世界最大級……世界三大恐竜博物館の一角を担うに相応しい場所と言えるでしょう!
中でも、ブラックビューティーと称されるティラノサウルスの化石は同博物館No.1の見どころとして知られています。デスポーズと呼ばれる“恐竜の死に様”が凝縮されたブラックビューティーは、見るものすべてを魅了する力があり、ただ眺めてるだけでも威圧感に食い殺されるような風格が感じられるはずです。
黒く美しい姿は水中に含まれていたマンガンという成分によるもので、管内のライトアップも相まってブラックダイヤモンドのような輝きを放っているほど。
他にも、同博物館もう1つの名物とされるのが恐竜のミイラです。恐竜のミイラはノドサウルスのもので「史上最も保存状態の良い恐竜化石」「世界一綺麗な化石」と称されるほど完璧な状態で発掘されています。皮膚を覆うケラチンというタンパク質まで保存されていて、見た目はミイラそっくり。
数ある展示の途中には化石のクリーニングを見学できるスペースもあるため、ぜひ覗いてみてください!
ロイヤルティレル博物館ではブラックビューティーと化石のクリーニング、恐竜のミイラが目玉!
個人的には黒いオーラを放つ姿が美しいブラックビューティーがおすすめ!
4.ロイヤルティレル博物館の体験談
最後に管理人が2017年6月に訪れたロイヤルティレル博物館の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
ロイヤルティレル博物館に到着!ここはキッズたちが思わず叫びたくなるほどドキドキが詰まった場所!
完全骨格の化石を多数展示する世界三大恐竜博物館の1つ。
恐竜博物館としては世界最大級で年間来場者数は約35万人。カナダでも有数の“化石の聖地”なんだよね。
ミッドランド州立公園内にあって、約39億年前の世界を覗ける激アツなスポットなのさ!マグマが冷たく感じるくらいに熱々の!
ちなみに、展示品はジュラ紀(約2億年前)~白亜紀(約1億4,550万年前から約6,550万年前まで)のものが中心とのこと。
まさに悠久の時を超えた古代生物たちの晩餐会!血管からロマンという名の溶岩が溢れちゃうぅぅうぅう!
いきなり現れたのは角竜トリケラトプスの頭蓋骨。3本の角を持つ白亜紀を代表する草食恐竜。時速50kmの重戦車。
頭だけでこんなに大きいってすご……。
もう「モンスターハンター」の世界じゃん!
時空を優に飛び越えるほどの妄想が全身を駆け抜ける。豪然と佇む頭蓋骨を眺めてるだけでもう古代生物の虜。
……かっこいい。こんな綺麗な状態で化石が残ってるなんて。
さすがはアルバータ州でも屈指の博物館だよね。
薄暗い館内に突如現れる姿は「ジュラシック・パーク」のそれ。
……首が反り繰り返った姿は「デスポーズ」って呼ばれてるみたい。
生命の躍動感をそのまま感じる。まるで死んだまま生きてるかのよう。
ちなみに、ロイヤルティレル博物館には50体以上の全身骨格や200点以上の標本が展示されてるからまだまだ見どころは満載!
……これはぁぁあぁあぁああ!全身を震えさせるほどの緊張感を放つ全身骨格、通称ブラックビューティー。
古代の王者らしい風格。今も「氷河期のバカヤロー!」って叫んでるような雄々しい姿。
ティラノサウルス、通称T-REXの巨大な化石……サブタイトルをつけるなら「純黒の美恐竜(ブラックビューティー)」かな!
劇場版「コナン」っぽい副題やめて。
「遊戯王」のつもりだったんだけど。
ちなみにこの化石は1980年に7,000万年前の地層から発見されたもので、全長約12mもあるんだってさ。
化石になる過程で地層の中にあるマンガンを取り込みながら徐々に黒く美しい姿に変貌してったらしい。
太古の生き物が目の前にいるってだけで恐ろしいね!大地を揺らすような雄叫びが今にも心臓の奥底まで響いてきそうだよ。
アンモナイトっぽい化石もあった!
これはアンモナイトとはまた違う貝の化石っぽいけど……わからない!
なんか赤くて綺麗だから……レッドビューティーと名付けよう!
確かに、化石ってより宝石っぽい見た目だよね。
館内には化石のクリーニングを見学できるコーナーもある!今日はスカーレット・ヨハンソン似のスタッフさんが担当。
化石が取り出される瞬間に立ち会ってると、我が子と初めて対面する親のような気持ちになってくる!笑
何千万年何億年も前に生きていた恐竜が今、蘇る!
ここは現代の「ジュラシック・パーク」……ってこと?
こ、これは……恐竜のミイラ?
鎧竜ノドサウルスのミイラだね。希少性が極めて高く、ほぼ完全な状態の標本だけあって世界中の恐竜マニアが泣いて喜ぶレア物よ。
1億1,000年前に生きていたノドサウルスは鎧のような皮膚が特徴。
異名をつけるなら“四足歩行の空母”……“歩く戦艦”とはまさにこのこと!
……こっちには海底の世界が広がってる!
化石って聞いたら荒れ果てた荒野に埋まってるイメージだけど、海洋生物のものもあるんだよね。
古代の水中を覗けるキューブ型水槽。キラキラした未知の世界に子供たちも目が離せない様子。
色彩豊かな海底世界は乾いた心を好奇心で満たしてくれる。
ここを抜けるとティラノサウルスの全身骨格があるってさ。
ほぼ完璧な状態の全身骨格が見られるんだぁ。
さすがは世界三大恐竜博物館の1つだよね。まぁ、あまりの威厳に写真撮るの忘れて見入っちゃってたんだけども。
わかるよ、わかる。でも、ブログ書くなら写真は撮ろうね。
こちらは小型恐竜エリオプスの化石。大きな頭部が特徴でワニのような骨格が特徴で、とびきりキュートな恐竜。
背中に無数の骨が一直線に伸びる恐竜は……ディメトロドンかな。
背中の骨は脊椎が伸びて形成されたもので帆の役割の他に、体温調節も行ってたんだとか。
小型のトカゲ型恐竜で活発な捕食活動も行ってたって話。
他にも古代の海の支配者として君臨したショニサウルスの化石もあるよ。
全長約15mあったとされる超ド級の海洋生物。こんな生き物たちが海を泳いでたって考えたらやっばいね!
この大きさだもの、一瞬で踏み潰されちゃうもの。
ジュラ紀から白亜紀の生物の中で、恐竜こそが最大級の生物だったという事実を突きつけられる圧倒的なサイズ!
小柄な僕なんて秒でぺしゃんこだなこりゃ。
231cmのエル・ヒガンテ、223cmのアンドレ・ザ・ジャイアント、216cmのグレート・カリ……名立たる巨人レスラーもぺしゃんこさ。
隣にいるだけで恐竜の足音と勘違いするほど心臓がバクバクする。
爆発して死んじゃいそうになるほどワクワクが止まらない!
これは僕が子供の頃から大好きなステゴサウルス!背中に剣のような骨板を持つことから剣竜とも呼ばれる草食恐竜。
化石の痕跡から群れで生活してたと予想されてる恐竜だよね。
でも、心優しい性格とは裏腹に尻尾には強靭な棘があったって話だから結構強者だったりして!
同じエリアにスティラコサウルスか何かの化石もあるよ。
トリケラトプスにも似た頭蓋骨が非常に発達してる姿から予測するとトロサウルスっぽいね。
あの恐竜史上最大の頭部を持つ恐竜?でも、あの恐竜は角竜の仲間で2本の角があるはずだけど……。
1本に見えるよね。まぁ、僕ら素人にわかるのはここまでさ。
海外ドラマ「BONES -骨は語る-」の主人公に調査、依頼したい。
特徴的な頭蓋骨の形をしてる小型恐竜ステゴケラス。
瞬発力に優れてるのが特徴で、現在の北アメリカ大陸に生息してた恐竜。
ウミガメの原型になったとされるバシレミスの化石もあるね。
この立派な甲羅があれば、竜宮城よりももっと深い深海まで連れてってくれそうだよ。
この子はプロサウロロフス……じゃないよね?
プロサウロロフスはカモノハシ竜の一種で大型恐竜だから別物じゃないかな。本物はもっと巨体だから。
調べて見たらプロサウロロフスは、頭部の鼻骨が靴ベラのようになってるのが特徴らしいから人違いだった!
人違いって……恐竜違いの間違いでしょ!
最後にこれまた僕が大好きなトリケラトプスと同じポーズで記念撮影。憧れの恐竜とツーショット撮れる幸せよ!
時空を超えた古生物たちとの邂逅……夢のような時間だったね。
ロイヤルティレル博物館は大人から子供まで童心にタイムスリップして楽しめる……ロマンという名の化石を発掘できる場所!
写真はないけど、マンモスもいたり……もう何時間あっても足りない!1時間、いや1日、いや1週間いても足りない!
世界三大恐竜博物館の1つ、ロイヤルティレル博物館……最高すぎた。
そこはいつの日かどこかに埋もれてしまった好奇心という名の化石を掘り起こせる場所。古代の地球の支配者と語らえるエモい博物館。
興奮冷めやらぬままやってきたのは、ロイヤルティレル博物館から目と鼻の先にあるこじんまりした教会。
……白くて小さくておもちゃっぽい。
しばらく大きな恐竜たちを見てたから余計小さく感じる。
観光客に知られてるかと思いきや、地元民すらあまり知らない場所なんだってさ。
……あれ?まだ恐竜たちの世界にいるのかな?わからなくなる、恐竜が小さいのか僕が大きいのか。
中には聖書があって以外にもちゃんとした教会っぽい!
ただ、中はサウナみたいに蒸し暑い。氷河期で絶滅した恐竜たちも汗ばむくらいにホッカホカ。
……こりゃあ、懺悔どころじゃないねぇ。
なんでいきなり「ONE PIECE」の黄猿みたいな口調に?もしかして黄色繋がり?
誰が猿やねん!我は恐竜が絶滅する世界で唯一生き延びた恐竜ぞ!図が高い!控えぇぇえぇえぃ!
……猿は僕ら人間だった。
鳥は恐竜の生き残り。よくよく考えたらめちゃくちゃすごくない?笑
5.まとめ
今回はカナダにあるロイヤルティレル博物館の観光情報、ブラックビューティーの見どころをまとめました。
海外旅行でカナダを訪れるならロイヤルティレル博物館がおすすめです。中でもブラックビューティーは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。