エジプトでアメン神とムト女神の結婚のお祭りが執り行われていた神殿、それがルクソール神殿です。そこは最高神であり太陽神でもあるアメンラーを祀る神殿で、古代エジプト最大級の敷地を誇るカルナック神殿の副神殿……古代文明の祭礼にまつわる観光スポットです。
今回はエジプトにあるルクソール神殿の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
ルクソール神殿は婚姻の祭儀を行っていた古代の恋愛パワースポット!笑
この記事では「エジプトにあるルクソール神殿の観光情報」「オベリスクやラムセス2世の像の見どころ」をまとめるよ!
1.ルクソール神殿の概要
まずはルクソール神殿の概要を見ていきましょう。
- 国:エジプト
- 地域:ルクソール
- 特徴:世界遺産/遺跡
- 目玉:オベリスク/ラムセス2世の像
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ルクソール神殿はカルナック神殿の副神殿として築かれた神殿で、ヌビア砂岩(エジプト南西部のジェベル・エル=シルシラ地域からの砂岩)により建造された遺跡です。そこは古代エジプトの重要な祭礼が行われた遺跡……アメン神とムト女神の結婚のお祭りが開かれた観光スポットとして知られています。
歴史は遡ること紀元前1400年頃。ルクソール神殿はエジプトの最高神・太陽神として知られるアメンラーを祀り、オペト祭を行うために建てられました。
オペト祭とは、毎年ナイルの増水期に行われるアメン神と妻ムト女神の結婚の祭礼のことで、当時は聖なる船にアメンラーの像を載せて10日間に渡ってお祭りをしたそうです。そのため、神殿にはお祭りの様子を描いた壁画が無数に残されています。レリーフはほぼ完璧な状態で保存されているので、当時のお祭りがどのようなものだったかが覗けるでしょう。
ちなみに、ルクソール神殿は中王国時代に建てられていた神殿を増築する形で、新王国時代にアメンホテプ3世が塔門や列柱室を、後にラムセス2世が第一塔門や中庭を奉献し、現在の形に至りました。
なお、発掘は1884年のこと。フランスの考古学者ガストン・マスペロが作業開始にあたる任務に就いた後に開始され、1960年まで散発的に行われました。当時は堆積した瓦礫や砂、廃物により神殿の4分の3が埋没していたものの丁寧に作業が進められ、来る1979年に世界文化遺産として登録されたようです。
エジプトを訪れるならルクソール神殿は外せないね!
カイロを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ルクソール神殿の観光情報
次にルクソール神殿の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:15万円~45万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はエジプト旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:6時00分~22時00分(季節で変動あり)
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:7日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:エジプト/ルクソール
- 住所:Luxor City,Luxor, Luxor Governorate 1362501, Egypt
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:7時間30分~8時間
- レンタカー:7時間30分~8時間
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カイロ⇒ルクソール神殿」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら飛行機もしくは現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:やや暑くて晴れやすい気候
- 4月~6月:暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや暑くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~2月/11月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 23℃ | 7℃ | 0mm |
2月 | 26℃ | 8℃ | 0mm |
3月 | 30℃ | 12℃ | 0mm |
4月 | 35℃ | 17℃ | 0mm |
5月 | 39℃ | 21℃ | 0mm |
6月 | 41℃ | 24℃ | 0mm |
7月 | 41℃ | 25℃ | 0mm |
8月 | 41℃ | 25℃ | 0mm |
9月 | 39℃ | 22℃ | 0mm |
10月 | 35℃ | 19℃ | 0mm |
11月 | 29℃ | 12℃ | 0mm |
12月 | 24℃ | 8℃ | 0mm |
2-5.服装
- 1月~3月:体温調節できる服装
- 4月~6月:薄手の服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや悪い
エジプトは総じて治安が悪く、旅の拠点となるカイロも治安不良です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 遺跡の保存状態
- 遺跡への接触
2-7-1.事前の勉強
ルクソール神殿は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に古代エジプトに関する情報を頭に入れておくことで遺跡に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
ルクソール神殿は日帰りで観光可能です。ただ、カイロから片道7時間35分~8時間10分ほど、往復15時間10分~16時間20分ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.遺跡の保存状態
ルクソール神殿は遺跡の保存状態が完璧ではありません。時代の流れで失われてしまった部分もある他、雑な発掘作業で壊されてしまった部分もあります。そのため、完全な状態で保管されているわけではないことを念頭に置いておいてください。
2-7-4.遺跡への接触
ルクソール神殿は希少な遺跡が残っているため、遺跡への接触には気を付けたいです。遺跡内には貴重な歴史や文化を紐解く遺物も収蔵されており、古代遺跡の財宝や出土品も展示されています。当然ながら許可なく触れたり傷つけたりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ルクソール神殿の見どころ
ここからはルクソール神殿の見どころをまとめます。
3-1.オベリスク
おすすめ度:
1本だけ残る石の記念碑。
※仮画像
3-2.ラムセス2世の像
おすすめ度:
4体のみ残る権力者の像。
ルクソール神殿はオベリスクやラムセス2世の像など見どころ満載です。
ライトアップで陰影が浮き出たルクソール神殿、その正面に立つとまず目に入るのが台形の形に切り取られた石積みの巨大な塔門です。漆黒の夜空に金色を纏う塔門は威厳さえ感じる風格が漂っており、訪れる旅人を古代エジプトの世界へと連れて行ってくれます。
この塔門の前に置かれているのが1本のオベリスクと4体のラムセス2世の像。どちらもルクソール神殿の象徴的存在と言えるでしょう。
ただし、オベリスクは19世紀の権力者ムハンマド・アリーが1819年にフランス皇帝に寄贈したため1本しかありません。もう1本はパリのコンコルド広場に置かれており、ルクソール神殿には台座だけが残されている状態です。ラムセス2世の像も4体が現存するのみで、数体が全壊(一部頭部のみ現存)しています。
それでも、ルクソール神殿が醸し出す古代文明のロマンは健在……エジプトを旅行するなら絶対に立ち寄りたいスポットと言っても過言ではありません。
- スフィンクス参道
- オベリスク
- 第1塔門
- 中庭
- 第2塔門
- 大列柱廊
- 第3塔門
- 列柱室
- ローマ時代の内陣
- 誕生の間
- 聖舟祠堂
- 至聖所
他にもかつて3kmにも及んだスフィンクス参道をはじめ、無数のレリーフが残る中庭、開花式パピルス柱の大列柱室、アレクサンドロス大王の間、保存状態の良い展示品で知られるルクソール博物館など見どころは尽きません。
ルクソール神殿ではオベリスクとラムセス2世の像が目玉!
個人的には真っ黒な空をぶち抜きそうなオベリスクがおすすめ!
4.ルクソール神殿の体験談
最後に管理人が2017年11月に訪れたルクソール神殿の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
太陽が砂の町に飲み込まれてく……そろそろこの旅も終わり。ここまでのエジプト旅、本当に楽しかった。
ここはルクソール、古代エジプトの首都テーベがあった場所。
カルナック神殿や王家の谷、ハトシェプスト女王葬祭殿がまるっと登録されてる世界遺産として知られる場所だよね。
古代都市テーベとその墓地遺跡、ピラミッドやスフィンクスを含むメンフィスとその墓地遺跡とはまた別の世界遺産。
これから向かうルクソール神殿はそんなルクソールを代表する古代遺跡。
……ただ、日が暮れてきてるのがちょっと心配!
確かに、この旅最後の神殿、無事に見られるのかな?
もし見られなかったらその時はアメンラーに文句言おう。「何、太陽神のくせに沈んでんだ」って!笑
ルクソール神殿に到着!すっかり夜になっちゃったけど、オベリスクもラムセス2世の像もはっきり見えるよ!
「電気を手に入れたエジプトはアメンラーがいなくても大丈夫」と言わんばかりにライトアップされてるね。
エジプトの最高神になんてこと言うの!
……例えだよ、例え。
ただ、ライトアップでより幻想的・神秘的な光景になってるのは確か。まるで真っ黒な空に金色の絵の具で描いたみたい。
塔門にあるオベリスクとラムセス2世の像の存在感がすごいね。他にも中庭・大列柱廊・至聖所などが見どころらしいよ。
……って感じで!
……え?写真1枚しかないの?
エジプト旅でずっと写真撮ってて思ったんだよ。カメラのファインダーじゃなくて現実の世界を見ようってね。
単に暗くて写真撮れなかっただけでしょ?
それもあるし、足も痛いし、腕もだるいし、目も疲れたし。もういいかなって感じで写真撮るのをやめた。
いっぱい理由あった!笑
そもそも写真撮って満足してちゃあ二流よ。一流の旅人は頭の中に焼き付けて脳内アルバムで思い出を振り返るのね。
なんか語り出した!
……ってのは嘘です!本当は写真撮りたかったんだけど時間的に間に合いませんでした!
正直でよろしい!でも、それもまた旅の思い出さ。写真が撮れなかったって思い出は永遠に残るんだから。
5.まとめ
今回はエジプトにあるルクソール神殿の観光情報、オベリスクやラムセス2世の像の見どころをまとめました。
海外旅行でエジプトを訪れるならルクソール神殿がおすすめです。中でもオベリスクやラムセス2世の像は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。