カナダで無数の化石が発見されている恐竜たちの渓谷、それがホースシューキャニオンです。そこは化石の町として知られるドラムヘラーからやや外れた荒野にあり、230mもの厚みの地層が見られることで知られています。まさに太古の世界を覗ける観光スポットと言えるでしょう。
今回はカナダにあるホースシューキャニオンの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ旅行計画にお役立てください。
ホースシューキャニオンは白亜紀の恐竜が発見されている化石の宝庫!
この記事では「カナダにあるホースシューキャニオンの観光情報」「バッドランドの見どころ」をまとめるよ!
1.ホースシューキャニオンの概要
まずはホースシューキャニオンの概要を見ていきましょう。
- 国:カナダ
- 地域:アルバータ
- 特徴:渓谷
- 目玉:バッドランド
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ホースシューキャニオンは幾重にも重なる地層が剝き出しになった渓谷で、カナダでも指折りの“化石の聖地”です。230mもの地層を持つホースシューキャニオンは、数千万年前~約1億年前の化石が眠る観光スポットで化石マニア必見の場所と言えます。
分厚い地層からは白亜紀(カンパニアン~マーストリヒチアン)の化石が見つかるなど、考古学の観点から見ても貴重な場所と言えるでしょう。石炭・炭素・泥砂から構成される地層には、洪水や氾濫による堆積で保存された恐竜たちの化石が未だ埋まっており、その規模は計り知れません。
まさに恐竜好きなら一度は行ってみたい場所と言えるでしょう!
なお、この地域一帯はかつて石炭地帯としても活用され、1911年~1979年までは亜瀝青炭の採掘地として使用されていました。中でもアトラス炭鉱はカナダ国立史跡にも指定されるなど、自然史だけでなく人類史も覗けるスポットとして知られています。
カナダを訪れるならホースシューキャニオンは外せないね!
カルガリーを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ホースシューキャニオンの観光情報
次にホースシューキャニオンの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:10万円~30万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はカナダ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~15日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:カナダ/アルバータ
- 住所:Township Rd 284, Kneehill County, AB T0M 2A0, Canada
- 行き方:タクシー/レンタカー/ツアー
- タクシー:1時間~1時間30分
- レンタカー:1時間~1時間30分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「カルガリー⇒ホースシューキャニオン」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや寒くて晴れやすい気候
- 7月~9月:やや寒くて晴れやすい気候
- 10月~12月:寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:6月~8月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | -3℃ | -14℃ | 20mm |
2月 | -1℃ | -11℃ | 15mm |
3月 | 4℃ | -7℃ | 20mm |
4月 | 11℃ | -2℃ | 30mm |
5月 | 16℃ | 4℃ | 60mm |
6月 | 20℃ | 8℃ | 70mm |
7月 | 23℃ | 10℃ | 65mm |
8月 | 22℃ | 9℃ | 55mm |
9月 | 16℃ | 4℃ | 50mm |
10月 | 12℃ | 0℃ | 15mm |
11月 | 3℃ | -8℃ | 15mm |
12月 | -2℃ | -12℃ | 15mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:体温調節できる服装
- 10月~12月:厚手の服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
カナダは総じて治安が良く、旅の拠点となるカルガリーも治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 動植物への接触
2-7-1.拠点からの立地
ホースシューキャニオンは日帰りで観光可能です。ただ、カルガリーから片道1時間~1時間30分ほど、往復2時間~3時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.動植物への接触
ホースシューキャニオンには希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、ビーバーなどの動物やマツなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.ホースシューキャニオンの見どころ
ここからはホースシューキャニオンの見どころをまとめます。
3-1.バッドランド
おすすめ度:
荒れ果てた化石の宝庫。
ホースシューキャニオンはバッドランドなど見どころ満載です。
特殊な地形から「カナダのグランドキャニオン」とも称されるホースシューキャニオンには、白亜紀の化石がゴロゴロしています。実際に現地の地層からは、以下の恐竜の化石が発見されているそうです。
- アルバートサウルス
- アルバートニクス
- アトロキラプトル
- アノドントサウルス
- アリノケラトプス
- アンキケラトプス
- エドモントサウルス
- エドモントニア
- エピキロステノス
- オルニトミムス
- サウロロフス
- ステゴケラス
- ステノニコサウルス
- ストルティオミムス
- パキリノサウルス
- パルクソサウルス
- ヒパクロサウルス
以上の化石の他にディデルフォドンなど恐竜以外の魚類・爬虫類・両生類の化石が発掘されるなど、まさにホースシューキャニオンは化石の宝庫の名に恥じない場所と言えるでしょう。
見つかった化石はトリケラトプス系の草食恐竜が主で、場所によっては完全な角竜類の頭骨が残っていたとの記録もあります。ただし、ティラノサウルス系の肉食恐竜はあまり見つかっておらず、偏った生態系だったと予想されているようです。
化石に興味のない人からするとやや退屈な場所かもしれませんが、大昔の地層を眺めながら歩くだけでも見応えは十分。太古の世界を自らの足で踏みしめれば……絶滅した恐竜の気持ちがちょっとはわかるかもしれません!笑
ホースシューキャニオンではバッドランドが目玉!
個人的には化石がボコボコ見つかってるバッドランドがおすすめ!
4.ホースシューキャニオンの体験談
最後に管理人が2017年6月に訪れたホースシューキャニオンの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
……ねぇ、空がこんなに広いって知ってた?
人よりは知ってるつもりだったけど、この景色を見ると「空は広いんだ」って実感するね。
今日はバンフを離れて恐竜探しの旅に出ます!鳥肌ならぬ鱗肌になっちゃうタイムスリップツアーです!
太古の王者、恐竜の痕跡を追う……時空を超える大冒険ってわけだ!
恐竜との邂逅に今にも爆発しそうな心臓を携え向かうは無限の荒野、バッドランド。そこはロマンが埋まっている場所。
地平線の先まで続く道路は、恐竜の世界へと続く旅路。
時速141kmのデロリアンでぶっ飛ばしたら本当にタイムスリップできそうなくらいのロングロングウェイウェイ。
マコーレー・マコーレー・カルキン・カルキンみたいに言わないで。
……あ、でも、デロリアンだと未来にタイムスリップすることになっちゃう!化石見れないや!
未来なんて見たくないから超安全運転で行こう。
どんなに悲惨な未来が待ってるかわからないから怖いよね、未来。
今はただ、この長い長い道の先にある恐竜たちの寝床を目指そう。
ホースシューキャニオンに到着!ここは縞模様の地層が重なるミルフィーユ断層(勝手に命名)で知られる場所!
化石の町ドラムヘラーから西へ約17kmのところにある景勝地。
駐車場とトイレのある看板からちょっと歩けばこの風景。今も恐竜がいそうな雰囲気。
バッドランドと呼ばれる悪地だけあって、冒険感満載。かつてこの場所を恐竜が歩いてたと思うとそれだけでもうロマンだよね。
……今にも恐竜が谷底から現れて襲ってきそう。
リアル「ジュラシック・パーク」いや、リアル「ジュラシック・ワールド」かな……地球とは思えない光景に脳汁が止まらない。
目の前には約7,000万年前の地層。恐竜がいたとされる白亜紀以降の地層が見られるとか。
実際にここでアルバートサウルスやアンキケラトプス、アノドントサウルスなどの化石が発見されたらしいよ!
地面はジャリジャリというよりモコモコな感触。乾燥でひび割れた地面が恐竜の皮膚っぽい。
その地形はまさしく異世界のそれ。まだまだ化石が埋まってそう。
……眠ってるだろうね、ロマンと一緒に。
この地域一帯に化石が眠ってると思うと興奮して夜も眠れないよ!一体どれくらいの化石が埋まってるんだろうね。
恐竜の血管のように浮き出た太古の世界。数億年前のまま止まったかのような岩の世界にただただ魅せられる。
ギュッと固められた地層は極上のスイーツみたいな絶景。幾重にも重なった地層はさながら歴史のミルフィーユだね。
恐竜に何度も踏みつけられたかのような地面からは時の重さを感じるよ。
んんぅ!もっともっと歩いていたい、ホースシューキャニオン!
あまり知られていない場所だけど、恐竜好きにはたまらない場所だね。個人的に超お気に入りスポットになっちゃったよ。
目を閉じれば恐竜たちの息吹が聞こえる……まさに「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー」の世界!
みなさんも自分の足で歩いてみてはいかが?
その一歩が新たな歴史を刻む一歩となる!!!
5.まとめ
今回はカナダにあるホースシューキャニオンの観光情報、バッドランドの見どころをまとめました。
海外旅行でカナダを訪れるならホースシューキャニオンがおすすめです。中でもバッドランドは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。