トルコの世界遺産カッパドキアの地下に広がる巨大空間、それがカイマクル地下都市です。ここはかつてキリスト教徒が迫害を逃れるために隠れ住んだとされる場所で、未だ謎に満ちた岩窟迷宮として知られています。そこは古代の地底都市を歩ける観光スポットです。
今回はトルコにあるカイマクル地下都市の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
カイマクル地下都市はカッパドキアの地底に眠る岩窟都市!
この記事では「トルコにあるカイマクル地下都市の観光情報」「ストーンドームやワイナリーの見どころ」をまとめるよ!
1.カイマクル地下都市の概要
まずはカイマクル地下都市の概要を見ていきましょう。
- 国:トルコ
- 地域:カッパドキア
- 特徴:世界遺産/遺跡
- 目玉:ストーンドーム/ワイナリー
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
カイマクル地下都市はトルコの世界遺産、カッパドキアの地下に広がる地底都市です。巨大迷路と化した都市はかつてローマ帝国の迫害から逃れたキリスト教徒たちが潜んでいた隠れ家とされ、古代の迷宮都市を覗ける観光スポットとして知られています。
地下空間は階層にして約8層、深度は約55m……まさに文字通りの地下迷宮と言えるでしょう。
1963年に発見されたカイマクル地下都市は暗闇に包まれた空間と化しており、現在は一部のみ公開されています。通路が複雑に絡み合う空間は迷うこともしばしば。ゆえにカイマクル地下都市では「メイドインアビス」の巨大な穴を冒険する探窟家のような気分を味わえるのが特徴です。
ちなみに、この地下都市が作られた年代は謎に包まれているものの、紀元前16世紀頃にアナトリア半島に王国を築いたヒッタイト人が起源ではないかとされています。それを初期のキリスト教徒たちが何世紀にもわたって掘り進め、現在の複雑怪奇な地下迷路と化したそうです。
トルコを訪れるならカイマクル地下都市は外せないね!
イスタンブールを拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.カイマクル地下都市の観光情報
次にカイマクル地下都市の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はトルコ旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時00分~19時00分(季節で変動あり)
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:トルコ/カッパドキア
- 住所:Cami Kebir Mahallesi yeraltı şehri Belediye Caddesi, 50760 Nevşehir, Turkey
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:6時間30分~7時間
- レンタカー:4時間30分~5時間
- バス:3時間~3時間30分
- タクシー:3時間~3時間30分
- レンタカー:3時間~3時間30分
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「イスタンブール⇒カイマクル地下都市」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら飛行機もしくは現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くて晴れやすい気候
- 7月~9月:暑くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:5月~6月/9月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 4℃ | -5℃ | 30mm |
2月 | 7℃ | -3℃ | 30mm |
3月 | 12℃ | 1℃ | 40mm |
4月 | 17℃ | 4℃ | 55mm |
5月 | 22℃ | 9℃ | 50mm |
6月 | 27℃ | 13℃ | 40mm |
7月 | 31℃ | 15℃ | 10mm |
8月 | 31℃ | 15℃ | 5mm |
9月 | 26℃ | 10℃ | 15mm |
10月 | 19℃ | 5℃ | 30mm |
11月 | 11℃ | 0℃ | 35mm |
12月 | 5℃ | -4℃ | 40mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
トルコは総じて治安が良く、旅の拠点となるイスタンブールも治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 拠点からの立地
- 遺跡の保存状態
- 遺跡への接触
2-7-1.事前の勉強
カイマクル地下都市は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に古代ギリシャ・古代ローマに関する情報を頭に入れておくことで遺跡に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.拠点からの立地
カイマクル地下都市は日帰りで観光可能です。ただ、イスタンブールから片道8時間~11時間30分ほど、往復16時間~23時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-3.遺跡の保存状態
カイマクル地下都市は遺跡の保存状態が完璧ではありません。時代の流れで失われてしまった部分もある他、雑な発掘作業で壊されてしまった部分もあります。そのため、完全な状態で保管されているわけではないことを念頭に置いておいてください。
2-7-4.遺跡への接触
カイマクル地下都市は希少な遺跡が残っているため、遺跡への接触には気を付けたいです。遺跡内には貴重な歴史や文化を紐解く遺物も収蔵されており、古代遺跡の財宝や出土品も展示されています。当然ながら許可なく触れたり傷つけたりしてはいけません。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.カイマクル地下都市の見どころ
ここからはカイマクル地下都市の見どころをまとめます。
3-1.ストーンドーム
おすすめ度:
市民が生活するスペース。
※仮画像
3-2.ワイナリー
おすすめ度:
芳醇なワインの醸造所。
※仮画像
カイマクル地下都市はストーンドームやワイナリーなど見どころ満載です。
迷路のように張り巡らされた通路は地下8層にも及び、各部屋には寝室や食料貯蔵庫をはじめ学校や教会として使用されていた痕跡が残っています。当時は他の地下都市と併せて約2万人が暮らしていたとされ、生活スペースのストーンドームやワインを醸造するワイナリーまであったそうです。
この地下空間には4,000人~8,000人(最盛期)ほどの人口がいたとされ、最盛期には数千人~数万人が生活していたとのこと!
現在は一部のみ公開となっているものの地下都市はカッパドキア全域に広がっており、かつては大小合わせて200超もの地下都市があったとされています。現在でも未発見の地下都市が残っているとされ、調査は継続中……そこはまだ見ぬロマンが埋まっている未知の領域と言えるでしょう。
他にも周辺にはカッパドキア最大級の規模を誇るデリンクユ地下都市があるので、併せて訪れてみてはいかがでしょうか?
カイマクル地下都市ではストーンドームとワイナリーが目玉!
個人的には冷たさの中にも温もりを感じるストーンドームがおすすめ!
4.カイマクル地下都市の体験談
最後に管理人が2018年6月に訪れたカイマクル地下都市の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
カイマクル地下都市に到着!カッパドキアを訪れるなら外せないのがこのカイマク……あれ?カイマルクだっけ?
カイマルク地下都市と間違いやすいけど、正しくはカイマクル!
「地下都市で“買いまくる”」と語呂合わせして覚えよう。
ただ、地底都市として栄えたカイマクルも今はただの遺跡。買い物は地上のお土産屋さんでしかできないから要注意。
息苦しくて薄暗くて天井も低い……本当にここ人が住んでたの?
ガイドさん曰く、昔は約2万人もの人々が住んでたらしいよ。しかも学校や教会、ストーンドームやワイナリーまであったとか。
映画館とかはなかったのかな?
あくまでもここはローマ帝国の迫害を逃れたキリスト教徒が掘り進めた空間だから、娯楽施設はなかったんじゃないかな。
……生き延びるために作られた地下要塞ってところか。
ちなみに、各部屋は階段や傾斜した通路で繋がっていて迷路のようになってるとのこと。
確かに、これは迷子になりそう。
現在の建築物換算で15階~22階建てに相当するらしいから迷ったら最後。一生ここで暮らすことになるよ!笑
もうルーマニアのマンホールタウンみたい。
……心なしか息苦しくなってきた気がする!
歴史の重みも相まって自然と腰をかがめてしまう。
よそ見してたら頭ぶつけるからそのままかがんでて。
……ねぇ、あの岩の壁にある穴は何?
あれは地底都市の通気口兼連絡手段。穴に向けて声を発すると他の穴から音が聞こえる優れものさ。
古代の携帯電話……ってこと?!
厳密には糸電話みたいな感じかな!
もしかしたら、かつてここに住んでいた若者たちも両親に内緒でこの穴から会話してたのかも。
親に隠れて家電するあの青春の1ページね。2万人も住んでたって話だからあながちなかったとも言えないかも。
噂によると隣町のデリンクユ地下都市とも通路で繋がってて、自由に行き来できたみたいだよ。
憧れのあの子にも会いに行ける……ってそんな“甘酸っぱい青春譚”じゃなくてあくまでもここは迫害を逃れるための岩窟都市だから!
地下都市は雰囲気抜群だったけど、やっぱり地上がいい!光を浴びないと気持ちも滅入っちゃう!
……空が見えない生活ってどんな感じだったんだろう。
想像するだけでも恐ろしい。だって、太陽がないと人間ってダメになっちゃうじゃない?
当時は好きで地下に住んでたってわけじゃないし、たまには外出てたんじゃないかな。
あ、あなたは?!アダマンチウムの爪で暴れ回ったり、ロボットボクシングで戦ったり、サーカス団を率いたりしていた……!
ちょっと似てるけど!ヒュー・ジャックマンじゃないから!
「どこから来たの」と聞かれて「日本」と答えたら「一緒に撮ろう」って……これが噂の神対応?
トルコの伝統衣装までかぶせてくれて本当にフレンドリー。日本人とトルコ人は本当に仲良し。
そりゃもうトルコは心の友さ。日本とは離れてるけどエルトゥールル号事件以来、ずっと仲良しなんだから。
確かにトルコで出会う人みんな「日本人?一緒に写真撮ろう!」って誘ってくれるよね。本当に歓迎してくれてるのが伝わってくる。
こればかりは実際に旅してみないと抱けない感覚。
こういう旅先での出会いは一生忘れられない思い出になるよね!
……あぁ、トルコ好きだわぁ。
トルコという国はもちろん人も素敵。色んなところ回ったけど、結局なんだかんだでトルコが一番好きかも!
5.まとめ
今回はトルコにあるカイマクル地下都市の観光情報、ストーンドームやワイナリーの見どころをまとめました。
海外旅行でトルコを訪れるならカイマクル地下都市がおすすめです。中でもストーンドームやワイナリーは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。