世界の極地とされる北極とはどこからどこまでなのか、北極にはどのような国があるのか。基本的に北極は「北極沿岸国・北極圏国に属する北の地域」「北極海に囲まれた北緯66度33分の以北」とされています。ただ、具体的に範囲が決まっているわけではないので注意が必要です。
今回は世界の極地とされる北極とはどこからどこまでなのかを調査しました。ここでは北極にはどのような国があるのかも共有いたします。併せて北極と南極の違いや北極と北極点の違いもまとめるので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
北極は北極沿岸国・北極圏国にある地域を指す言葉と覚えておけばいいのかな?
この記事では「北極とはどこからどこまでなのか」「北極にはどのような国があるのか」をまとめるよ!
1.北極とはどこからどこまで?
まずは北極とはどこからどこまでなのかをまとめます。
- 北極:北極沿岸国・北極圏国に属する北の地域
- 〃:北極海に囲まれた北緯66度33分の以北
北極は「北極沿岸国・北極圏国に属する北の地域」の総称とされています。主に「北極海に囲まれた北緯66度33分の以北」を北極と呼ぶのが一般的です。
ただし、北極とはあくまでも「北の極地」という意味の言葉であり「ここからここまで」という範囲が決められているわけではありません。そのため、学者や識者によっても認識が異なります。
書籍などでは南極の対義語として北極という言葉が使用される場合もあり、その場合は「南極=南の最果て」を表すのに対して「北極=北の最果て」を表します。
文学的な表現でも北極圏を「最果ての○○」のように表現することがあるため、北極という言葉は北の果て全体を意味する表現と覚えておきたいです。ただし、北極は北極沿岸国・北極圏国にあるので、世界の共通認識としては「北極=北極沿岸国・北極圏国に属する場所」となっています。
北極は北緯66度33分以北の地域を表す言葉なんだね!
Googleマップで確認したらわかりやすいよ!
2.北極にはどのような国がある?
ここからは北極にはどのような国があるのかをまとめます。
- 北極沿岸国・北極圏国に属する
外務省の情報によると、北極は北極沿岸国と北極圏国の海洋・北極沿岸国と北極圏国の領海にある場所と定義されています。
なぜ北極が北極沿岸国・北極圏国にあるのかというと、北極沿岸国(アメリカ・カナダ・デンマーク・ノルウェー・ロシア)と北極圏国(アイスランド・スウェーデン・フィンランド)が領有権を所有する島を持っているためです。そのため、北極は「北極沿岸国・北極圏国に属する海」と言えるでしょう。
北極は“ユーラシア大陸・北アメリカ大陸・グリーンランドなどの島に囲まれている場所”となっています。
ただし、目印などが一切ない北極は“常に動くもの”……実際には世界各国から流れ着いた流氷が漂っているだけで、建物などは置かれていないのが特徴です。その点も含めて存在自体が唯一無二、地球上で唯一何もない場所と言っても過言ではありません。
北極は北極沿岸国・北極圏国の海域・領海にある地域とされてるよ。
目印などが一切ない“常に動くもの”という解釈なのかもね。
3.北極と南極の違い
ここからは北極と南極の違いをまとめます。
- 相違点:日照時間・星座・季節・気候・地形・生物
本題ではないので簡単な解説にはなってしまうものの、北極と南極の違いは「日照時間・星座・季節・気候・地形・生物」にあるとされています。
北極と南極では昼の日照時間も夜の星座も違い、そこに流れる季節や気候も違います。それだけでなく地形や生物に至るまで、何もかも異なっているのが特徴です。そもそも「北極=陸」と誤解しがちですが、厳密には「北極=海」を指します。対して南極は海ではなく陸を指すので、分類からして別物です。
ただし、極夜(太陽が昇らない現象)や白夜(太陽が沈まない現象)など北極・南極特有の自然現象もあるなど、必ずしも共通点がないわけではありません。
北極と南極は気温や湿度も結構違うよね。
海・陸の観点からして別物だけど結構勘違いされがちみたい。
4.北極と北極点の違い
ここからは北極と北極点の違いをまとめます。
- 北極の特徴:北極圏の地域の総称
- 北極点の特徴:北緯90度の総称
前述の通り、北極は北極圏の地域の総称とされています。
対して、北極点は北緯90度の総称とされるのが特徴です。
北極点は地球の地軸から見て「北側(真上)」という意味を持つため、狭義では北緯90度そのものを指すという見方もできます。逆に、広義では北緯90度周辺も指すという見方もあるので、若干ややこしいかもしれません。
ゆえに、北極と北極点は指している地域が微妙に変わってくると言えるでしょう。そこは特定の視点によって北極・北極点の解釈が変わると理解しておかねばなりません。
北極は北極圏の地域、北極点は北緯90度……ちょっとわかりづらい。
言葉の定義によって解釈も変わるから気を付けておきたいところ。
5.まとめ
今回は北極とはどこからどこまでなのか、北極にはどのような国があるのかをまとめました。
北極の範囲に決まりはないものの、一般的に「北極沿岸国・北極圏国に属する北の地域」もしくは「北極海に囲まれた北緯66度33分の以北」が北極と認識されています。そこは北極沿岸国・北極圏国にある地域とされ、独自の境界線を形成しています。
ただし、北極という言葉をどのように解釈するかによってその範囲も変わるため、どこからどこまでが北極なのかは学者・識者によって意見が分かれるところです。明確な線引きがされているわけではないため、あくまでも1つの指標として覚えておくのが無難かもしれません。