ニュージーランドのフィヨルドランド国立公園にある巨人の入り江、それがミルフォードサウンドです。氷河が刻んだその造形美は太古から続くもので、水面から頭を出す1,200m級の山々は気品すら感じさせます。目の前に広がるは360度の大自然……そこは「地球の箱庭」と称される観光スポットです。
今回はニュージーランドにあるミルフォードサウンドの観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
ミルフォードサウンドはトレッキングの聖地としても著名な場所!
この記事では「ニュージーランドにあるミルフォードサウンドの観光情報」「クルーズやミルフォードトラックの見どころ」をまとめるよ!
1.ミルフォードサウンドの概要
まずはミルフォードサウンドの概要を見ていきましょう。
- 国:ニュージーランド
- 地域:ミルフォードサウンド
- 特徴:世界遺産/海/奇岩/公園/レジャー
- 目玉:クルーズ/ミルフォードトラック
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
ミルフォードサウンドはフィヨルドランド国立公園内に広がるフィヨルド地帯で、入り江状になった海岸に大小14ものフィヨルドが連なる景勝地です。テワヒポウナムの一部として世界遺産に登録されており、氷河の進退によって削られた海岸線を眺められる観光スポットとして知られています。
タスマン海から15km内陸まで続くミルフォードサウンドは1,200m級の断罪絶壁に囲まれており、最も標高の高いものはマイターピークと呼ばれています。マイターピークは1,600m超の岩山で、ニュージーランドを象徴する絶景としてガイドブックやポストカードにも使用されているのが特徴です。
遠方には標高2,000m超のペンブローク山も望むことができ、山頂を覆う白銀の氷河は超絶景!
まさにミルフォードサウンドを取り囲む大自然すべてがニュージーランドの絶景と言えるでしょう。この場所は「地球の箱庭」との異名を持ち、「世界で最も美しい散歩道」と称されるミルフォードトラックまであります。10万年という途方もない年月が生んだフィヨルドの大地は、まさに世界を代表する絶景です。
ニュージーランドを訪れるならミルフォードサウンドは外せないね!
クイーンズタウンを拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.ミルフォードサウンドの観光情報
次にミルフォードサウンドの観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:1万円~3万円
- ツアー:3万円~5万円
- 予算総額:8万円~24万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額はニュージーランド旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料はかかりません。
2-2.時間
- 営業時間:24時間
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:5日~10日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:ニュージーランド/ミルフォードサウンド
- 住所:Milford Sound, Southland, New Zealand
- 行き方:バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- バス:2時間30分~3時間
- タクシー:2時間~2時間30分
- レンタカー:2時間~2時間30分
- バス:2時間~2時間30分
- タクシー:1時間30分~2時間
- レンタカー:1時間30分~2時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「クイーンズタウン⇒ミルフォードサウンド」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら飛行機もしくは現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:やや寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:寒くて晴れやすい気候
- 7月~9月:寒くて晴れやすい気候
- 10月~12月:やや寒くて晴れやすい気候
- ベストシーズン:1月~2月/12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 22℃ | 9℃ | 80mm |
2月 | 22℃ | 9℃ | 70mm |
3月 | 19℃ | 7℃ | 70mm |
4月 | 15℃ | 4℃ | 70mm |
5月 | 12℃ | 2℃ | 60mm |
6月 | 8℃ | 0℃ | 50mm |
7月 | 8℃ | -1℃ | 50mm |
8月 | 10℃ | 0℃ | 60mm |
9月 | 13℃ | 2℃ | 60mm |
10月 | 15℃ | 4℃ | 70mm |
11月 | 18℃ | 6℃ | 60mm |
12月 | 20℃ | 8℃ | 60mm |
2-5.服装
- 1月~3月:体温調節できる服装
- 4月~6月:厚手の服装
- 7月~9月:厚手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
ニュージーランドは総じて治安が良く、旅の拠点となるクイーンズタウンも治安良好です。
2-7.注意点
- 拠点からの立地
- 運次第の催行状況
- 動植物への接触
- 水中への落下
2-7-1.拠点からの立地
ミルフォードサウンドは日帰りで観光可能です。ただ、クイーンズタウンから片道3時間30分~5時間30分ほど、往復7時間~11時間ほどかかります。観光時間を含めると半日~終日はかかるので、余裕のある日程を組みましょう。
2-7-2.運次第の催行状況
ミルフォードサウンドのクルーズは中止になる場合があります。レジャーはトレッキング・ハイキングなどから選択可能なので、催行状況に合わせて選びましょう。
2-7-3.動植物への接触
ミルフォードサウンドには希少生物が暮らしているため、動植物への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な生態系を構成する生き物も生息しており、キーウィなどの動物や樹齢数百年~数千年を超えるカウリなどの植物も分布しています。当然ながら許可なく捕まえたり摘んだりしてはいけません。
2-7-4.水中への落下
ミルフォードサウンドのクルーズは船で水面を進むため、水中への落下には気を付けたいです。スマホやカメラを落とすと大変ですし、自分自身が落ちると危険です。興奮して撮影に夢中になったり無理に立ち上がったり動き回ったりすると船から転落するので、船上では静かに過ごしましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
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3.ミルフォードサウンドの見どころ
ここからはミルフォードサウンドの見どころをまとめます。
3-1.ミラー湖
おすすめ度:
湖面が美しい鏡張りの湖。
3-2.クルーズ
おすすめ度:
フィヨルドを進む船旅。
3-3.ミルフォードトラック
おすすめ度:
南島トレッキングの聖地。
ミルフォードサウンドはミラー湖やクルーズ、ミルフォードトラックなど見どころ満載です。
フィヨルドへと向かう道中には、至る所に湖があります。中でも鏡張りの絶景が見られるミラー湖は知る人ぞ知る写真スポットで、雄大な山脈を映し出す姿には思わず魅了されてしまいます。そこはニュージーランドの大自然を閉じ込めた場所……南島の隠れた穴場です。
ミルフォードサウンドに到着すると見えてくるのが、船着き場に係留された無数のクルーズ船です。ミルフォードサウンドではクルーズが定番レジャーの1つとなっており、毎年世界中から観光客・旅行者が集まります。船から眺めるフィヨルドの造形美は圧巻……息を吞むほどの絶景と言えるでしょう!
それだけでなく「世界一美しい散歩道」と称されるミルフォードトラックも見逃せません。ミルフォードトラックは世界中のトレッカー憧れの地としても知られ「地球の箱庭」の名に相応しい絶景を描いています。
ミルフォードサウンドではミラー湖とクルーズ、ミルフォードトラックが目玉!
個人的にはフィヨルドランド国立公園内の入り江を進むクルーズがおすすめ!
4.ミルフォードサウンドの体験談
最後に管理人が2019年2月に訪れたミルフォードサウンドの体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
ミルフォードサウンドへの道中、ちょっと寄り道!
晴れてるうちにミルフォードサウンドに向かいたいところけど、この湖……鏡張りの絶景が見られるって噂だよ。
鏡張りの湖……一体どんな景色が広がってるんだろうね?
その名の通り、鏡張りなんじゃないの?詳しくはわかんないけど!
わぁ……想像していたより1.25倍くらいすごい絶景だった!
どこにでもありそうな湖だけど、なかなか味があるね!
ゼラチンで固めたような水面と微動だにしない山脈……そのコントラストが鏡の世界に閉じ込められてる。
よく見てみると「mirror lake」と書かれた看板も逆さまになってるよ。
ここは目の前の風景が反転する不思議な場所、その名もミラー湖。
あまり知られてない場所だけど、ミルフォードサウンドに向かう途中にあるから気になる人は立ち寄ってみて!
ミルフォードサウンドに到着!ここは現地の言葉でピオピオタヒというかわいい名前で呼ばれてるんだってね!
ピオピオタヒはマオリ語で「1羽のツグミ」を意味するらしいよ。
ツグミ……ってあのスズメの仲間の鳥?
そう!今は絶滅しちゃったんだけど、かつてこの国にはニュージーランドツグミという固有種がいたんだってさ。
そうなんだ!じゃあミルフォードサウンドも何か動物の名前に由来してたりするの?
んにゃ!ここはイギリスのウェールズ地方にあるミルフォードヘブンという田舎町から名付けられたみたい。
なんでまたイギリスの町から名付けられたんだろう。
それはね……ここを最初に発見したジョン・グロノの生まれ故郷がミルフォードヘブンだったからなのさ!
あのジョン・グロノが発見したのか……って誰?
いや、詳しくは私も知らない!笑
そもそもサウンドはどこから来たの?
サウンドは英語で入り江を意味する単語……つまりミルフォードサウンドは“ミルフォードの入り江”を意味するのさ!
いやぁ、それにしても見事なまでの曇天だね。せっかくのミルフォードサウンドも霞んでるよ。
こればかりは仕方ない。なんたってミルフォードサウンドの年間降水量は7,000mm~8,000mm級だもの!
東京の年間降水量が1,000mm~2,000mmと考えると、いつ雨が降ってもおかしくないんだね。
年の3分の2は雨らしいから、むしろ晴れる方が稀なのよ。
豪快なフィヨルドを見に来たけど、この調子じゃ厳しいかな。
ただ、雨が降ると数千もの滝が現れるって噂だよ。
無数の滝か……それはちょっと期待しちゃうね。
……人間万事塞翁が馬、不運はむしろ幸運の前触れさ!
おぉ!確かにあっちこっちの岩肌から滝が流れてる!
苔やシダに覆われた断崖絶壁を一刀両断する滝、迫力満点だね。
晴れてたらもっと綺麗だったんだろうけど、雨でも綺麗!
ちなみに、この特異な地形はマオリ族が神と崇めたトゥテ・ラキファノアという巨人が斧で刻んだものという言い伝えがあるよ。
確かに入り江を囲うようにそそり立つ岩盤は巨人が斧で切ったみたい。
ミルフォードサウンドを含む世界遺産テワヒポウナムには、そんなフィヨルドが大小14もあるんだってさ。
果てしなく続くフィヨルドが立ち塞がる光景はドラマチック!
天気もあって写真は微妙だけど、目の前に広がる絶景は圧巻だね。
……あ~ぁ、巨人の斧でこの雲も吹っ飛ばしてくれたらいいのになぁ。
伝説の巨人に軽々しくお願いしようだなんて、マオリ族の人にぶっ飛ばされても知らないよ?
5.まとめ
今回はニュージーランドにあるミルフォードサウンドの観光情報、クルーズやミルフォードトラックの見どころをまとめました。
海外旅行でニュージーランドを訪れるならミルフォードサウンドがおすすめです。中でもクルーズやミルフォードトラックは見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。