台湾で摩訶不思議な光景を刻むジオパーク、それが野柳地質公園です。見る者によって姿形を変える奇岩、雨風の侵食が生む奇妙奇天烈な世界、名物の女王頭やお姫様岩をはじめ無数の岩が生える絶景はまるで別の惑星……そこは「東洋のカッパドキア」と称される観光スポットです。
今回は台湾にある野柳地質公園の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ海外旅行の計画にお役立てください。
野柳地質公園は剥き出しの地層が観察できるジオパーク!
この記事では「台湾にある野柳地質公園の観光情報」「女王頭やお姫様岩の見どころ」をまとめるよ!
1.野柳地質公園の概要
まずは野柳地質公園の概要を見ていきましょう。
- 国:台湾
- 地域:新北
- 特徴:公園/奇岩
- 目玉:女王頭/お姫様岩
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
野柳地質公園は台湾のほぼ最北端、新北にある奇想天外な地形が広がる公園です。まるで地盤ごとひっくり返したような岬はこのジオパークならではのもので、世界でもあまり類を見ないSNS映え必至のメルヘンチックな観光スポットとして知られています。
ジオパーク内は3つの区分から構成され、第1エリアには女王頭やお姫様岩をはじめ仙女鞋や燭台石、第2エリアには豆腐石や龍頭石、第3エリアには海食崖や海狗石があります。中でもユニークな形状をしたクイーンズヘッドは必見で、キュートなお姫様岩と併せて見学するのがおすすめです。
敷地内の奇岩群は数千万年にも及ぶ海食風化や地殻変動によって形成されたもので、唯一無二の景観を生み出しているのが特徴です。目の前に広がるは断崖絶壁や変成岩、岩穴などの奇岩の楽園……まさに天然の芸術と言えるでしょう。
その自然が描く絶景はどこか別の惑星に不時着してしまったかのような雰囲気すら帯びており、非日常を思わせる体験が待っています。
台湾を訪れるなら野柳地質公園は外せないね!
台北を拠点にするなら個人で行くよりツアーで行くのがおすすめだよ!
2.野柳地質公園の観光情報
次に野柳地質公園の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:5万円~15万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は台湾旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間:8時00分~17時00分
- 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:台湾/新北
- 住所:Gangdong Rd 167-1, Wanli District, New Taipei City 207, Taiwan
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/ツアー
- 電車:30分~1時間
- バス:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
- バス:30分~1時間
- タクシー:30分~1時間
- レンタカー:30分~1時間
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「台北⇒野柳地質公園」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:3月~5月/9月~12月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 18℃ | 13℃ | 65mm |
2月 | 18℃ | 14℃ | 100mm |
3月 | 20℃ | 15℃ | 105mm |
4月 | 24℃ | 19℃ | 115mm |
5月 | 27℃ | 22℃ | 175mm |
6月 | 31℃ | 25℃ | 185mm |
7月 | 33℃ | 26℃ | 115mm |
8月 | 32℃ | 26℃ | 170mm |
9月 | 29℃ | 24℃ | 200mm |
10月 | 26℃ | 22℃ | 115mm |
11月 | 23℃ | 19℃ | 90mm |
12月 | 20℃ | 16℃ | 65mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- やや良い
台湾は総じて治安が良く、旅の拠点となる台北も治安良好です。
2-7.注意点
- 奇岩への接触
- 禁止区域への侵入
2-7-1.奇岩への接触
野柳地質公園には脆い岩も残っているため、奇岩への接触には気を付けたいです。この地域一帯は貴重な地層を観測できる奇岩群も現存しており、スカシカシパンなどの化石やキノコ岩などの蕈状石も残存しています。当然ながら許可なく傷つけたり掘ったりしてはいけません。
2-7-2.禁止区域への侵入
野柳地質公園には立ち入り禁止区域が設定されています。海岸にはルートに沿って赤線が引かれており、それより先は立ち入り禁止です。制限エリアで事故に遭っても自己責任なので、絶対に入らないでください。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.野柳地質公園の見どころ
ここからは野柳地質公園の見どころをまとめます。
3-1.化石
おすすめ度:
スカシカシパンの化石。
3-2.キノコ岩
おすすめ度:
マッシュルームロック。
3-3.女王頭
おすすめ度:
クイーンズヘッド。
3-4.お姫様岩
おすすめ度:
プリンセスロック。
野柳地質公園は化石やキノコ岩、女王頭やお姫様岩など見どころ満載です。
ポコポコと群生している奇岩群は通称キノコ岩と呼ばれ、石灰岩がニョロニョロと井戸端会議しているような光景は別の惑星を彷彿とさせます。さながら頭でっかちな宇宙人が押し寄せてきたかのような奇岩が描くリアルインベーダーゲーム……思わず面白いと唸る絶景です!
中でも女王頭はジオパークの目玉とされ、クイーンズヘッドという愛称で親しまれています。ただ、数年で首が折れると予測されており、今後見られなくなる可能性もあります。そのため、希少価値も含めて一度は見ておくべき景色と言えるでしょう。他にも園内にはお姫様岩など無数の奇岩も残っています。
その奇岩群がトルコのカッパドキアに似ていることから「東洋のカッパドキア」とも称されますが、仙女鞋や燭台石をはじめ豆腐石や龍頭石、海食崖や海狗石など自然が作り出す岩の風景は野柳地質公園ならではのものと言えます。
ちなみに奇岩は見る者によってカメやゾウ、ハートやミイラにも見えるそうで、中にはソフトクリームやフライドチキンに見える岩も……まさに天井のない奇岩の博物館の名に恥じません!
野柳地質公園では化石とキノコ岩、女王頭とお姫様岩が目玉!
個人的にはタコ型宇宙人のグレイに見えるキノコ岩がおすすめ!
4.野柳地質公園の体験談
最後に管理人が2016年4月に訪れた野柳地質公園の体験談を記しておきます。等身大の海外旅行記としてお楽しみください。
野柳地質公園に到着!思ってたより広大なジオパークでいきなり強制散歩に駆り出されたよ。
正面ゲートから結構距離あるね。おじいちゃんおばあちゃんはちょっと大変かも。
これもまた旅の醍醐味ってことかな。それに焦らされた方が何倍も何十倍も興奮するし!
うわぁ真正のドMだぁ……いっそのこと白骨化するまで延々と放置されて朽ち果てれば良いのに。
なんて無慈悲な……お望み通り地質公園の化石として何十年も何百年も眠ってやろうか!
うん、骨だけは拾ってあげるからね。
何やら無数のポルチーニ岩が見えてきた。これが野柳名物の奇岩群?
いわゆるキノコ岩だね。大勢の人が我先にと自撮りしまくってるよ。
ただ、絶景と聞いて期待してたんだけど歩行者天国ばりに人が溢れていて何が何やらわからない状態。
確かに。きっとみんなポルチーニが好きでたまらないんだと思う。
いや、自分が好きでたまらないんじゃない?でないとあんな自撮りできないもの。
本当、中国の人や韓国の人は自撮り大好きよね。
野柳地質公園No.1スポットの女王頭にも人が群がってる……ドギチィ色の服も相まって絶景が台無し!笑
周りの極太チーニには目もくれずクイーンズヘッドにみんな夢中。
岬の先っちょは入り江チーニになってる。曇ってはいるけれどこれはこれで絶景チーニ。
天気次第では風光明媚な景色に化けそうな風景だね。奇岩も相まってなかなか衝撃的な光景よ。
遊歩道も整備されていて歩きやすチーニ。これなら膝チーニも安心チーニ。
……さっきからチーニチーニうるさいのよ。
ちなみに、岬の先にある山は亀頭山という名前だとか!
……それはチーニとしか言えないね。
こんなところにスカシカシパンもある。化石みたいに地面にめり込んでるよ。
英語ではサンドダラーなんておしゃれな名前で呼ばれるウニの一種だね。
あぁ~なんだか菓子パン食べたくなってきた。
スカシカシパンならそこらへんに落ちてるから食べてみれば?
……え?スカシカシパンって食べられるの?
うん、ほぼ食用にはされないらしいけど、でもほら……人生何事も経験じゃない?
こっちには3つのポルチーニ。よく見ると表面がボコボコしててちょっとグロいかも。
ちなみにこの岬の名前、スペイン語で悪魔の岬を意味するらしい。
確かに薄気味悪い奇岩……悪魔と見間違えてしまうのも無理はない。
写真のせいもあるけど、この地域一帯が斜めに隆起してるからなのか頭がぐにゃぁ~ってなりそう。
橋の上にはあんなたくさんの人だかりが……台湾の穴場って聞いて来たけど、全然そんなことなかったや。
野柳地質公園は日本だとあまり聞かない場所だけど台湾では意外と定番の観光地なのかもね。
現地の台湾の方から写真をお願いされたので、僕もお願いしてみた結果……死んだ魚の目をした男の出来上がり。
さすがにこれは無表情すぎない?まるで残業続きのサラリーマンが必至でピースしてるみたいだよ!
……自分、不器用なもんで。
超大御所俳優の名言をこんなところで使わないで。
みんなが散ったタイミングを見計らってクイーンズヘッドの撮影に挑戦。
それでもパワフルなおじちゃんおばちゃんが遊歩道を占領しててなかなか撮れない……ぐぬぬ。
ようやく撮れたのがこの微妙な角度の1枚。これじゃあ女王頭って伝わらないかも。
これはもうクイーンズヘッドというより“ふやけたポテトヘッド”だね。
そもそもここに来る前に見た写真と比べて、形も変わってる気がするんだよなぁ。
これも雨風の影響かな?もしかしたら数年後数十年後はもっと別の形になっちゃってるかも。
そろそろ見るものもなくなってきたってことで、入り江を覗きながらぼーっとしてみる。
それにしても蒸し暑くて蒸しパンになっちゃいそう。台湾の湿気、舐めてた。
黄色いからチーズ蒸しパンみたいになりそうだね。
この蒸され具合だとチーズ肉まんになっちゃいそうだよ。
園内にはクイーンズヘッド以外にも特殊な形状をした奇岩がいくつかあるとのこと。
エイリアンに見えたり、プラネットに見えたり……頭の中に広がるは無限の宇宙。
見る人によって何に見えるかが変わる。それもまた野柳地質公園の面白いところだね。
ここだけ切り取るとまるで未知の惑星にでも不時着してしまったかのような気分になってくるよ。
ちなみに、キュートなお姫様岩とかもあるみたい。
それって女王頭に代わる新女王頭の誕生ってこと?!
ほらこれなんて完全にプリンだもの。巨人がスプーンですくって食べちゃったみたいだもの。
もともと巨大な奇岩だったんだろうけど、長い年月をかけてプッチンされちゃったんだろうね。
ムキムキのポルチーニがプルプルのプリンに変わる……まさに奇岩の異世界転生。
自然の力ってすごいよね。いや、これは悪魔の力と呼ぶべきか。
プリン岩の間から撮影。これならトリック撮影もできるかも。
あんまり無茶すると足ぐねって捻挫しちゃうから気を付けてね。
さてさて未知の惑星を満喫できたことだしそろそろ帰るとしよっか。
出入口付近には野柳特産街と呼ばれる港町があるからそっちも回ってみよっか。
……ふぅ、やはりお茶は和みますなぁ。
あれ?さっきまで未知の惑星を旅していたのに……ここは一体?
ここは出入口からすぐのお茶屋さん。ジオパークを出たら声かけられちゃって。
それでお茶をご馳走になってたんだ。
蒸し暑い台湾で飲む冷えたお茶、これが最高なのよ。
台湾で触れる優しさがまた暖かいね。これも台湾の旅ならではのものかもしれない。
5.まとめ
今回は台湾にある野柳地質公園の観光情報、女王頭やお姫様岩の見どころをまとめました。
海外旅行で台湾を訪れるなら野柳地質公園がおすすめです。中でも女王頭やお姫様岩は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。