海外旅行には機内持ち込み手荷物を入れるためのバックパックが必須です。バックパックは容量やサイズの選び方を間違うと旅先で悪戦苦闘するため、慎重に選びたいところです。種類や特徴、重さや大きさを見誤ると持ち物が収納できず機内持ち込み手荷物の制限にも引っかかってしまうかもしれません。
今回は海外旅行のバックパックの選び方を解説します。併せてリュックサックのおすすめの容量とサイズも説明します。ここでは旅行バッグの種類や特徴だけでなく機内持ち込み手荷物の重さや大きさもまとめるので、海外旅行の準備にお役立てください。
海外旅行はバックパック選び・リュックサック選びで変わる!
この記事では「海外旅行のバックパックの選び方」「リュックサックのおすすめの容量とサイズ」をまとめるよ!
1.海外旅行でバックパックに入れるもの
まずは海外旅行でバックパックに入れる持ち物を見ていきましょう。
以下はバックパックに入れておきたい機内持ち込み手荷物の一例となります。
番号 | 項目 | 備考 |
---|---|---|
1. | パスポート | 旅券 |
2. | ビザ | 査証 |
3. | 電子渡航認証 | ESTA/ETAS |
4. | 航空券 | 搭乗券/eチケット |
5. | 乗車券 | 船/電車/バス/タクシー |
6. | 財布 | 現金(日本円・現地通貨)/カード(クレジットカード・キャッシュカード・プリペイドカード)/トラベラーズチェック |
7. | 筆記用具 | 紙/ボールペン/シャープペン/鉛筆/消しゴム |
8. | 重要書類 | 身分証明書(運転免許証・健康保険証)/予約確認書/海外旅行保険証/証明写真/緊急連絡先 |
9. | 電子機器 | パソコン/タブレット/携帯電話(スマホ・ガラケー)/カメラ(一眼レフ・ミラーレス)/自撮り棒/三脚/イヤホン/ヘッドホン/モバイルバッテリー/充電器/変圧器/変換プラグ/Wi-Fiルーター |
10. | 医薬品 | 薬(風邪薬・頭痛薬・腹痛薬・目薬・酔い止め・日焼け止め・虫除け)/サプリメント/絆創膏/リップクリーム |
11. | 衣料品 | 防寒着(マフラー・ショール・腹巻・手袋)/雨具(傘・レインコート)/メガネ/コンタクト/アイマスク/マスク/耳栓/ネックピロー/スリッパ/腕時計 |
12. | ガイドブック | 日程表/会話帳/地図/雑誌 |
13. | お菓子 | おやつ |
以上のものは受託手荷物にするのではなく機内持ち込み手荷物として常に携帯しておきたいです。そのため、機内持ち込み手荷物として収納する持ち物を想定してバックパックを選ぶのが大原則となります。
ただし、爆発性のあるものや可燃性のあるもの、危険性のあるものは機内持ち込み手荷物にはできません。鈍器や刃物など凶器となるものも禁止されています。機内持ち込み制限は航空会社ごとに変わるので、自身が搭乗する飛行機ごとにチェックしておきましょう。
何度も出し入れする機内持ち込み手荷物はバックパックに入れておくのが賢明かも。
最初にリュックサックに入れるものを決めちゃえば、後はそれに合わせて選ぶだけさ。
2.バックパックの選び方
次にバックパックの選び方を見ていきましょう。
- 目的で選ぼう
- 旅程で選ぼう
- 素材で選ぼう
- 機能性で選ぼう
- 耐久性で選ぼう
- 防犯性で選ぼう
- デザインで選ぼう
- ブランドで選ぼう
海外旅行では観光が目的という方もいれば、グルメやショッピングが目的という方もいます。それだけでなくアクティビティやレクリエーションなどのレジャーを目的としている方もいるかもしれません。
だからこそ、バックパックは目的ごとに選ぶのがおすすめです。
単なる散策なら軽量型のバックパックで十分ですし、食べ歩きや買い物でも小型~中型のバックパックがあれば万全です。ただ、本格的な登山など運動をメインとするなら重量型かつ大型のバックパックが必要となります。
バックパックは旅程に合わせて選ぶのもありです。
旅程によっては弾丸旅行などの短期旅行もあれば世界一周などの長期旅行もあります。短い旅であれば荷物は少なく済みますが、長い旅となると荷物も多くなります。そのため、旅する期間に合わせて選ぶのも良いでしょう。
バックパックの代表的な素材としてはコットン・ナイロン・ポリエステル・レザーなどがあります。
- コットン:柔軟性に優れた快適な素材
- ナイロン:耐久性に優れた頑丈な素材
- ポリエステル:速乾性に優れた万能な素材
- レザー:審美性に優れたワイルドな素材
バックパックは素材から選ぶことも忘れてはなりません。素材ごとの特徴を把握しておくことで、旅にぴったりのバックパックを選べます。
海外旅行はどうしても機内持ち込み手荷物がかさばってしまうため、機能性でも選ぶようにしましょう。ことさら仕切りやポケットの数に左右されることがあるので、ジャンル分けできるよう複数の仕切り・ポケットがあるものを選びましょう。
チャックの構造もマジックテープタイプや紐タイプではなくファスナータイプ、背中を支えるバックパネルと肩を支えるショルダーハーネスがメッシュタイプのものを選びたいです。併せて、お腹を支えるウエストハーネスが付属しているかどうかも確認しておいてください。
海外旅行ではすぐにバックパックもボロボロになります。状況によっては乱暴に扱われたり衝撃を受けたりすることもあるため、耐久性で選ぶのもありです。
旅の途中で壊れてしまえば災難……ジッパーが噛んだりチャックが外れたりした日には文字通りの“お荷物”です。買い直すとしても旅先で同じようなリュックサックが手に入る保証もありません。そのため、寿命の長い耐久性に優れたものを選ぶべきです。
海外は日本とは比べ物にならないほど犯罪が発生します。現地で起こる事件は軽犯罪から凶悪犯罪まで多種多様ですが、日本人が貴重品を盗まれる事件も後を絶ちません。むしろ日本人は泥棒の標的にされる傾向にあります。
だからこそ、バックパックは防犯性でも選ぶべきです。不審者を近寄らせないことが一番効果的な防犯ではありますが、念のため防犯性能に優れたものを選ぶようにしましょう。
バックパックは「おしゃれなものは避けたい」と書かれている記事もあるのですが、気分を高めるためにも見た目は重要と言えます。デザインが気に入らないと旅の支度もなかなか進まない……かも。そのため、直感で「これが好き」と思ったものを選ぶのも全然OKです!
バックパックを手掛けているブランドは多数存在します。有名メーカーや人気メーカーのものは品質も安定していて失敗しにくいです。
旅行バッグを取り扱っているブランドは「アークテリクス」「アディダスやアネロ」「グレゴリー」「コロンビア」「ザ・ノース・フェイス」「サムソナイト」「パタゴニア」「ポーター」などがあります。
ただし、世界中の人が知るブランドのものは盗まれる可能性も否めません。もちろん「ノーブランドだと盗まれない」ということではありませんが、仮に盗まれたとしても諦めがつくものを選ぶこともまた必要な心得となります。
ここまでがバックパックの選び方となります。前述の選び方を網羅しておけば理想のリュックサックも見つかります。ただ、旅行バッグは好みもあるので、最終的には第一印象で決めるのもありかもしれません。
バックパックは旅の相棒だからこそじっくりと選びたいところ。
種類や特徴、容量やサイズ、重さや大きさで選ぶことも忘れずに!
3.バックパックの種類と特徴
次にバックパックの種類と特徴を見ていきましょう。
- 旅行用
- スポーツ用
- ビジネス用
- デイパック用
- タウンユース用
バックパックは種類ごとに特徴が異なり、代表的なものだと旅行用・スポーツ用・ビジネス用・デイパック用・タウンユース用などがあります。
海外旅行に持参するなら旅行用・デイパック用・タウンユース用がおすすめです。旅行用のバックパックであれば持ち物もたくさん収納できますし、デイパック用やタウンユース用のバックパックであれば1日分の荷物だけ持って観光できます。
大型の旅行用だけだと散策の邪魔になりますし小型~中型のデイパック用やタウンユース用だけでも収納が不足するので「旅行用1つ+デイパック用もしくはタウンユース用1つ」が理想です。
例外としてスポーツ用は現地で運動する場合、ビジネス用は現地で仕事する場合に持参すると便利です。
スーツケースと別途で旅行用のバックパックを持参するのがおすすめ。
小さめのデイパック用やタウンユース用のリュックサックがあると重宝するよね!
4.バックパックの容量とサイズ
次にバックパックの容量とサイズを見ていきましょう。
日数の目安 | 容量の目安 | サイズの目安 |
---|---|---|
1泊~3泊 | Sサイズ:20L~29L前後 | 高さ45cm+幅25cm+奥行き15cm前後 |
4泊~6泊 | Mサイズ:30L~49L前後 | 高さ50cm+幅30cm+奥行き20cm前後 |
7泊~ | Lサイズ:50L~69L前後 | 高さ55cm+幅35cm+奥行き25cm前後 |
一概には言えないものの1泊~3泊なら「20L~29L前後」のSサイズ、4泊~6泊なら「30L~49L前後」のMサイズ、7泊以上なら「50L~69L前後」のLサイズが目安となります。
この容量とサイズであれば機内持ち込み手荷物にもできて安心です。
もし荷物がかさばりそうなら容量70L~99L以上のバックパックを選んでも良いかもしれません。ただ、一般的な海外旅行に100L以上のリュックサックは月夜に提灯なので、適切なスケールのものを選びましょう。
荷物と釣り合わないバックパックを選ぶとかえって邪魔になるから注意。
リュックサックには8割の荷物と2割の期待を詰め込んで出発するのがベスト!
5.機内持ち込みの重さと大きさ
最後に機内持ち込みの重さと大きさについてまとめます。
機内持ち込み手荷物の制限は航空会社だけでなくプランやクラスごとにも変わるため、ここではエコノミーなど一般的な飛行機の座席を前提とします。
5-1.一般航空会社(FSC)の場合
航空会社(FSC) | 重さの制限 | 大きさの制限 |
---|---|---|
ANA(全日本空輸) | 合計10kg以内 | ・100席未満:45cm+35cm+20cm(3辺の和が100cm以内) ・100席以上:55cm+40cm+25cm(3辺の和が115cm以内) |
JAL(全日空) | 合計10kg以内 | ・100席未満:45cm+35cm+20cm(3辺の和が100cm以内) ・100席以上:55cm+40cm+25cm(3辺の和が115cm以内) |
ANAやJALなどの大手航空会社は「合計10kgまで」「座席が100席未満の機体で45cm+35cm+20cm(合計100cm以内)まで」「座席が100席以上の機体で55cm+40cm+25cm(合計115cm以内)まで」が制限基準です。
両社ともこの制限に加えて身の回り品(座席下に収納できるもの)を1つ持ち込めます。ただ、小さい荷物も重量制限に含まれる他、キャスターやハンドルなどの部品も分量制限に含まれるので、その点は要用心です。
逆に言えば、規定の制限を守ったバックパックであれば機内持ち込み可能となります。
5-2.格安航空会社(LCC)の場合
航空会社(LCC) | 重さの制限 | 大きさの制限 |
---|---|---|
JJP(ジェットスター) | 合計7kg以内 | 56cm+36cm+23cm(3辺の合計が115cm以内) |
SJO(スプリング) | 合計7kg以内 | 56cm+36cm+23cm(3辺の合計が115cm以内) |
APJ(ピーチ) | 合計7kg以内 | 50cm+40cm+25cm(3辺の合計が115cm以内) |
JJPやSJOやAPJなどの格安航空会社は「合計7kgまで」という制限こそ共通しているものの、一部「56cm+36cm+23cm(3辺の合計が115cm以内)まで」だったり「50cm+40cm+25cm(3辺の合計が115cm以内)まで」だったり……制限基準もバラバラです。
そのため、厳密な数字は各航空会社カウンターの手荷物預かり所に設置されている秤で計測してみましょう。
ちなみに、LCCは運賃がリーズナブルな代わりに荷物制限も厳しいのが特徴で少しでも超過すると追加料金が発生します。一般航空会社も同様で超過した分は有料オプションで追加購入しなくてはなりません。もし制限をオーバーしそうなら事前にオプション付きで予約しておくのもありです。
海外旅行では行きと帰りで荷物の量も変わるから、状況に合わせて予約しておくのが安心かも。
お土産を衝動買いすると「こんなはずじゃ……」なんて事態になっちゃうかも!
6.まとめ
今回は海外旅行のバックパックの選び方、リュックサックのおすすめの容量とサイズをまとめました。
海外旅行にバックパックは必須です。その選び方に正解も不正解もありませんが、海外旅行の内容に適したものを選ばないと旅先で後悔するかもしれません。それゆえにリュックサック選びは慎重に行いたいです。
できる限り種類や特徴、容量やサイズ、機内持ち込みの重さや大きさなど旅行に適したものを選びましょう。まずはどのような機内持ち込み手荷物が必要なのか、自分の持ち物と照らし合わせながらバックパックを選んでみてください。