京都の伏見にある真言宗醍醐派の総本山、それが醍醐寺です。古都京都の世界遺産として登録される寺院には約15万点にも及ぶ寺宝が所蔵され、広大な敷地に貴重な堂塔が点在しています。そこは四季折々の表情を見せる伽藍の宝庫、豊臣秀吉の「醍醐の花見」でも知られる観光スポットです。
今回は京都にある醍醐寺の観光情報をまとめます。ここでは概要・予算・時間・場所・気候・服装・治安・注意点の他、実際に訪れた管理人が厳選した見どころも紹介します。記事の最後には体験談もあるので、ぜひ国内旅行の計画にお役立てください。
醍醐寺は桜だけでなく紅葉の美しさでも知られる世界遺産!
この記事では「京都にある醍醐寺の観光情報」「金堂や五重塔の見どころ」をまとめるよ!
1.醍醐寺の概要
まずは醍醐寺の概要を見ていきましょう。
- 国:京都
- 地域:京都
- 特徴:世界遺産/国宝/重要文化財/寺院
- 目玉:金堂/五重塔
- 方法:個人/ツアー
- おすすめ度:
醍醐寺は京都の伏見、醍醐山に鎮座する寺院です。創建は874年、本尊に薬師如来を祀る真言宗醍醐派の総本山として知られます。そこは古都京都を代表とする世界遺産、国宝や重要文化財を含む無数の伽藍が現存する観光スポットです。
空海(弘法大師)の孫弟子である聖宝(理源大師)が開山した醍醐山はかつて深山幽谷の寺院であり、修験者の聖地とされていました。由緒ある霊場として醍醐天皇が自らの祈願寺とするとともに手厚い庇護を与えたことでも知られ、当時最も栄えた霊山の1つでもあったとか。
なお、敷地は上醍醐と下醍醐で隔てられ約100箇所余りの堂塔が点在しています。上醍醐には醍醐水・清瀧宮拝殿・准胝堂跡・薬師堂・五大堂・如意輪堂・開山堂・理源大師像、下醍醐には仁王門・清瀧宮本殿・金堂・五重塔・不動堂・真如三昧耶堂・祖師堂・観音堂・弁天堂・成身院・報恩院・霊宝館が残されています。
敷地内には特別史跡・特別名勝の庭園を持つ三宝院や理性院、長尾天満宮も残されており豊臣秀吉が「醍醐の花見」を開催するために設計したとされる庭園は必見です。約700本の桜を植えた庭園は「日本のさくら名所100選」にも選ばれるなど、まさに「花の醍醐」に恥じない景勝地と言えるでしょう。
京都を訪れるなら醍醐寺は外せないね!
京都を拠点にするなら個人で行くのもツアーで行くのもおすすめだよ!
2.醍醐寺の観光情報
次に醍醐寺の観光情報を見ていきましょう。
2-1.予算
- 個人:数千円~1万円
- ツアー:1万円~3万円
- 予算総額:3万円~5万円
個人は自分での手配、ツアーは旅行会社での代行、予算総額は京都旅行全体(移動費・宿泊費・飲食費・観光費)にかかる目安となります。入場料・拝観料は変動するので直近の情報を調べておくと安心です。
2-2.時間
- 営業時間
⇒鐘楼:9時00分~16時30分
⇒上醍醐:9時00分~17時00分
⇒下醍醐:9時00分~17時00分 - 所要時間:1時間~2時間
- 必要期間:3日~5日
営業時間は開店から閉店、所要時間は到着から出発、必要期間は出国から帰国までにかかる目安となります。
2-3.場所
- 場所:京都/京都
- 住所:京都府京都市
- 行き方:電車/バス/タクシー/レンタカー/徒歩/ツアー
- 電車:10分~20分
- バス:10分~20分
- タクシー:10分~20分
- レンタカー:10分~20分
- 電車:10分~20分
- バス:10分~20分
- タクシー:10分~20分
- レンタカー:10分~20分
- バス:10分~20分
- タクシー:5分~10分
- レンタカー:5分~10分
- 徒歩:10分~20分
場所と住所は所在地の目安となります。行き方は「京都⇒醍醐寺」への一例であり、他の方法でもアクセスできます。直接向かうなら現地発着のツアーがおすすめです。
2-4.気候
- 1月~3月:寒くて晴れやすい気候
- 4月~6月:やや暑くてやや雨が降りやすい気候
- 7月~9月:暑くて雨が降りやすい気候
- 10月~12月:やや寒くてやや晴れやすい気候
- ベストシーズン:4月~6月/9月~10月
平均 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 |
1月 | 9℃ | 1℃ | 50mm |
2月 | 10℃ | 1℃ | 70mm |
3月 | 14℃ | 3℃ | 110mm |
4月 | 20℃ | 8℃ | 140mm |
5月 | 25℃ | 14℃ | 140mm |
6月 | 28℃ | 19℃ | 230mm |
7月 | 32℃ | 23℃ | 225mm |
8月 | 33℃ | 24℃ | 150mm |
9月 | 29℃ | 20℃ | 210mm |
10月 | 23℃ | 13℃ | 125mm |
11月 | 17℃ | 7℃ | 75mm |
12月 | 11℃ | 2℃ | 55mm |
2-5.服装
- 1月~3月:厚手の服装
- 4月~6月:体温調節できる服装
- 7月~9月:薄手の服装
- 10月~12月:体温調節できる服装
- 持ち物:歩きやすい靴
2-6.治安
- 良い
京都は総じて治安が良く、旅の拠点となる京都も治安良好です。
2-7.注意点
- 事前の勉強
- 宗教関連の戒律
- 境内での撮影
2-7-1.事前の勉強
醍醐寺は事前に勉強しないと魅力が半減してしまうかもしれません。逆に仏教に関する情報を頭に入れておくことで社寺に秘められたドラマも見えてくるため、背景を学んでから訪れてみてください。
2-7-2.宗教関連の戒律
醍醐寺は仏教寺院であり宗教関連の戒律が定められているので、見学の際は最低限の礼儀や作法を守らなければなりません。敬虔な信者の方への配慮も忘れずに。
2-7-3.境内での撮影
醍醐寺の境内は定番の撮影スポットです。ただ、身勝手な迷惑行為が横行しています。境内は表門から直結で参拝客の往来も激しく、イベント時には三脚・脚立など据え置き型の撮影機材の使用も禁止されます。長時間の動画撮影や生配信も避けましょう。
観光情報は変更となる場合があることを加味しておきたいね。
Googleマップの口コミを参考にするのもおすすめかも!
3.醍醐寺の見どころ
ここからは醍醐寺の見どころをまとめます。
3-1.金堂
おすすめ度:
薬師如来を祀る釈迦堂。
3-2.五重塔
おすすめ度:
創建当時の姿を残す仏塔。
3-3.弁天堂
おすすめ度:
朱塗りの輪橋を渡る仏堂。
3-4.不動堂
おすすめ度:
五大明王を祀る仏堂。
醍醐寺は金堂や五重塔、弁天堂や不動堂など見どころ満載です。
約15万点にも及ぶ寺宝は醍醐寺の国宝・重要文化財として指定されており、“千年の都”古都京都の文化財として悠久の歴史を今に伝えています。伽藍の数々は醍醐山が開山してから建立された傑作で、まさに世界遺産の名に相応しい建造物と言えるでしょう。
中でも堂々たる風格の金堂や五重塔は存在感抜群で、見る者を圧倒する気迫すら感じさせます。薬師如来が祀られる金堂は圧巻の美しさを誇り、応仁の乱の戦禍にも耐えた五重塔も壮観な逞しさを誇ります。今なお凛々しく立つその姿は感慨深いものを感じずにいられません。
「花の醍醐」とも称される醍醐寺の敷地内には桜の木が700本ほど植樹されており、毎年春になると満開の桜が拝めます。一転、秋には紅葉に染まる姿も拝めるなど、四季折々の絶景が楽しめるのも醍醐寺の魅力です。他にも弁天堂や不動堂など無数の伽藍が現存するので、ぜひ燃えるような景色と併せてお楽しみください。
醍醐寺では金堂と五重塔、弁天堂と不動堂が目玉!
個人的には神々しいオーラを放つ五重塔がおすすめ!
4.醍醐寺の体験談
最後に管理人が2021年11月に訪れた醍醐寺の体験談を記しておきます。等身大の国内旅行記としてお楽しみください。
醍醐寺に到着。拝観券を手に見えてきたのは金剛力士像が待ち構える仁王門。
別名で西大門と呼ばれてるとか。その門構えには身の引き締まる思いが荒波の如く流れ込んでくるね。
両脇には鬼の形相で立つ阿形と吽形の像。その迫力に風速100mを超える臆病風が吹き荒れるよ。
……鬼も逃げ出す禍々しさ。でも、ここにあるのは数ある忿怒形像の中でも穏やかな表情らしい。
いや、十分にドスの効いた顔だよ。睨みつけただけで鬼退治できそうだもの……。
これは鬼殺隊いらずだね。とにもかくにもまずはこの門を抜けて境内に入ってみよう。
見えてきたのは美しいシンメトリー調が特徴の国宝、金堂。
もともとこの金堂は醍醐天皇の御願で創建されたもので、当時は釈迦堂と呼ばれたてたとか。
聞くところによると2回ほど焼失してるみたいだね。それでもここにあるというのが感慨深いよ。
現在のものは豊臣秀吉の命で紀州の湯浅から移築されたものとのこと。
本尊は薬師瑠璃光如来とも呼ばれる薬師如来で、東方瑠璃光浄土の教主でもあるとか。
西方極楽浄土の教主である阿弥陀如来が死後に安らぎを与えてくれるのに対して、薬師如来は現世で願いを叶えてくれるんだってさ。
薬壺を持ってて病気も治してくれる仏様として知られてるとか。
両側には日光・月光菩薩と四天王立像もあって見応えも抜群……その威厳たるや見事なり。
境内の奥には異様なオーラを放つ五重塔の姿も……これは京都で最も古い木造建築物だとか。
本来、ここ醍醐寺周辺は室町時代に起きた応仁の乱でそのほとんどが荒廃してしまったらしいんだよね。
その最中、五重塔だけが戦火を免れたって話を聞いたことがある。
まさに戦禍を生き延びた奇跡の遺産。ちなみに高さは約38mあって相輪は約13mあるとのこと。
ふむふむ……んで、相輪って何?競輪の親戚か何かかい?
違わい!相輪は仏塔の屋根から天に向かって突き出た金属部分のこと!
ここが弁天池か……紅葉と相まって朱塗りの弁天堂がより一層映えるね。
木々が色づく絶景は絵葉書にできそうなくらい。醍醐寺といえば花見の季節が一番って聞くけど、紅葉の季節も全然ありよ。
岩の隙間から眺める弁天池もまた雅だね。弁天堂へ続く橋も風情があって美しいよ。
日本人だけでなく外国人にもおすすめできる景色なのは間違いない。
堂内には七福神の一角、弁財天が祀られてるとか……これで貧乏旅人の僕もセレブの仲間入りできるかな?笑
弁財天は財宝や福徳を司る神様だけど、薄汚れた金の亡者には何も与えてくれないと思う。
……え?そうなの?せっかくこれで節約生活から抜け出せると思ったのに!
神様は努力を怠らない人にだけチャンスを恵む存在……精進あるのみ。
世知辛い世の中だけど、何も積み重ねていない人に幸運の女神は決して微笑んでくれないってことなのね。
ただ、弁財天は他にも商売繁盛や技芸上達、交通安全や長寿にもご利益があるみたいだよ。
1人神様無双!そんだけのご利益があるならきっと何か良いことが起こるはず!
そもそも弁財天は財福だけでなく弁舌・知恵・音楽の女神でもあるから、訪れるだけでご利益ありそう。
つまりここに来れば“口がうまくて頭の切れるバンドマン”になれるってことかな?
全然違うけど……まぁ大体そんな感じ。
橋からの眺めはこんな感じ。曇天も相まって不穏な空気が立ち込めてきた。
弁財天の前でああでもないこうでもないってふざけたから天界が怒ったのかな。もしかしたら天罰が下るかもしれないよ。
天女だからきっと見逃してくれるはずさ。むしろ慈愛の精神で包み込んでほしいくらいだね。
恋愛成就や子孫繫栄にもご利益があると言われてるから、裸一貫でお願いしてみたら?
こっちには護摩道場と不動堂。かの不動明王が祀られてる場所。
不動堂には不動明王を中心に5体の明王が祀られてるそうで、手前は護摩道場なんだってさ。
ここでは古くから世界平和が祈願されてたとか……これは僕も心の底から祈りたい。
未だに世界のどこかで争いが起こってるもんね。みんな仲良しなのが一番だよ。
本当、戦争や紛争なんて百害あって一利なし。
もちろん、それぞれ理由はあるんだろうけど。
……とセンチメンタルになったところで、次の目的地に向かうとしよう。
本当はもっと見るところがあるんだけど、さすがに一度で醍醐寺の全部を見て回るのは大変かも。
また訪れる機会があったら他の場所も見て回ろう。
それまでに世界がちょっとでも平和に近づいてることを祈っておこうか。
5.まとめ
今回は京都にある醍醐寺の観光情報、金堂や五重塔の見どころをまとめました。
国内旅行で京都を訪れるなら醍醐寺がおすすめです。中でも金堂や五重塔は見どころ満載なので、機会があればぜひ訪れてみてください。